ゴミが積もってしまった家の片付けを清掃業者に依頼する際の費用は、部屋の状態やゴミの量などによって大きく変わります。たとえばワンルームでヒザ上までゴミが溜まっている場合の費用相場は5万〜10万円、3LDKの一軒家は40万〜60万円かかります。少しでも片付けにかかる費用を抑えるには、自分で片付けるのはもちろん、業者に不用品を買い取ってもらうことが大切です。
清掃業者にゴミが積もってしまった家の片付けを依頼した場合の費用相場について、内訳や費用を安く抑える方法を含めて解説します。
ゴミ屋敷の片付け費用をシミュレーション
ゴミが大量にある家をきれいにしたい方へ、「部屋の広さ、ゴミの高さ」の2つを選ぶだけで、概算のゴミ屋敷の片付けの見積もりをすぐに把握できるようにしました。ミツモアの参考価格をもとにした料金であり、「ゴミ体積、作業員、トラック台数」も一緒にわかります。
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ゴミ屋敷の片付けを依頼した時の費用はいくら?
ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するとき、回収するゴミの分量や部屋の間取りによって変わります。ゴミの分量と間取り別のケースで紹介します。
【ゴミの量別】ゴミ屋敷の片付け費用相場
ゴミ回収で使用するトラックのサイズ別の費用相場は、下記のとおりです。
自動車のサイズ | 費用相場 | 載せられる量 | 作業人数 |
軽トラック1台分 | 1万8,000~2万5,000円 | 幅1.48m×奥行き3.4m×高さ2m | 1~2名以上 |
1トントラック約1台分 | 3万~3万8,000円 | 幅16m×奥行き26m×高さ3.6m | 1~2名以上 |
2トンショートトラック約1台分 | 5万~5万5,000円 | 幅16m×奥行き31m×高さ3.8m | 1~2名以上 |
比較すると、軽トラック1台分の費用相場は1万8,000〜2万5,000円に対して、2トンショートトラック1台分の費用相場は、5万〜5万5,000円です。ゴミ回収に使用するトラックのサイズが大きくなればなるほど、ゴミ屋敷の片付けに必要な人数が増えるため、費用相場が高くなります。
【間取り別】ゴミ屋敷の片付け費用相場
部屋の間取り別にヒザ上、または背丈までゴミがあるケースで比較すると、以下のとおりです。
部屋の間取り | ヒザ上までゴミがある場合の費用 | 背丈までゴミがある(150cm~)場合の費用 | 作業人数 | 作業時間 |
1R・1K | 5万~10万円 | 15万~25万円 | 1~3名 | 1~2時間 |
1DK・2K | 8万~15万円 | 20万~30万円 | 2~3名 | 2~3時間 |
1LDK・2DK・3K | 15万~25万円 | 35万~50万円 | 2~4名 | 2~5時間 |
2LDK・3DK・4K | 30万~40万円 | 55万~80万円 | 3~5名 | 2~7時間 |
3LDK・4DK | 40万~60万円 | 70万~100万円 | 3~6名 | 5~9時間 |
4LDK~ | 60万~80万円 | 100万円以上 | 4~6名 | 8~10時間 |
たとえば、「1R・1K」のゴミ屋敷片付け費用の相場は5万〜25万円です。部屋の間取りが広いほど、ゴミの量が増えていき、片付ける時間と人数がかかることから、3万〜10万円以上高くなります。
ゴミ屋敷片付け費用の事例2選
実際にゴミ屋敷化したワンルームマンションの部屋や一軒家の事例をもとに、どれくらい費用がかかったのか解説します。
事例その1:ワンルームマンションで床一面がゴミで埋まっている場合
あるワンルームマンションの部屋で、床一面にゴミが埋まって足の踏み場がない状態で片付けられたケースです。一人で暮らし始めてから1年未満でゴミが溜まり出してきました。不用品の撤去の他、以下のような作業も行っています。
- 壁に発生していた虫の駆除
- 放置されていた飲食物の清掃
- 個人情報にかかわる所持品の処理
なお、長期間ゴミを放置しているときは脱臭や除菌処理などを行う必要がありますが、作業人数が増えるため、料金も高くなります。
部屋の間取り | 1R |
料金 | 7万円 |
作業時間 | 2時間 |
作業人数 | 3人 |
事例その2:3LDKの一軒家でゴミで埋まっている場合
間取り3LDKの一軒家でゴミが埋まっている場合の作業事例です。写真はそのうちの1部屋を紹介していますが、5部屋ほどが大量の不用品で埋まっている状態から、5人で6時間かけて撤去を行いました。
片付け費用は40万円ですが、ゴミの種類やスタッフの人数によっては40万円以上かかる場合があります。余裕を持って予算は40万〜60万円の範囲で考えておきましょう。
部屋の間取り | 3LDK |
料金 | 40万円 |
作業時間 | 6時間 |
作業人数 | 5人 |
ゴミ屋敷の片付け費用の内訳
清掃業者にゴミ屋敷の片付けを依頼したときの費用内訳は、主に人件費やゴミの処分費、運搬に使う車両費です。片付けるゴミの量が多いほど、多くの作業スタッフと大きなトラックが必要になるため、その分の処理費用がかかります。詳細な内訳は以下の4つです。
ゴミ屋敷の片付け費用の内訳 | 相場 |
使用するトラックのサイズ | 2万~5万円/軽トラック1台 |
処分するゴミの種類 | 1万~1万5,000円/㎡(一般ゴミ) |
清掃スタッフの人数 | 3,000~5,000円/時(作業員1名あたり) |
片付け以外のオプションサービス | 1万~5万円 |
1.使用するトラックのサイズ
部屋の間取りだけでは見積もりにくいため、ゴミ屋敷を片付ける業者は下記のようにトラックのサイズで費用の目安を提示しています。
トラックのサイズ | 料金相場 | 目安の間取り | 目安のゴミ回収量 |
軽トラック | 2万~5万円 | 1R~1K | 段ボール25箱程度 |
2トントラック | 4万〜8万円 | 1DK~2LDK | 段ボール100箱程度 |
4トントラック | 6万~11万円 | 3DK以上 | 段ボール200箱程度 |
たとえばワンルームマンションの場合、軽トラック1台で運べますが、1LDK以上になると、2トントラックを使用します。ただし間取りが狭くてもゴミの量が増えると、相場よりも料金が高くなるので、依頼する前に業者に料金を確認しましょう。
2.処分するゴミの種類
ゴミ屋敷の片付け費用は量だけでなく、処分したいゴミの種類によって費用は大きく変わります。
たとえば、雑貨や書類といった一般ゴミは1㎡あたり1万〜1万5,000円、冷蔵庫はリサイクル料金を含め、5,000〜1万円の処分費用がかかります。
3.清掃スタッフの人数
ゴミ屋敷の片付けは作業人数が多ければ多いほど、人件費が高くなるため、片付け費用は高くなります。基本的に1Rの場合は1名から、1DK以上の場合は2名から担当することが多い傾向です。
特に部屋が広いときやゴミの量が多いときは、必然的に作業時間が長くなることから、人数も増えていき、その分費用も上がります。
4.片付け以外のオプションサービス
ゴミ屋敷を片付ける際、清掃業者はゴミを運び出す作業だけでなく、オプションサービスを提供しています。
たとえば、畳の張り替えや脱臭作業に伴うハウスクリーニングを行うとき、間取りに応じて以下の料金が上乗せされます。
間取り | ハウスクリーニング費用相場 |
1R・1K | 2万〜3万円 |
1DK・2K | 2万5,000〜4万円 |
1LDK・2DK・3K | 4万〜6万円 |
2LDK・3DK・4K | 6万〜8万円 |
3LDK以上 | 8万〜10万円 |
予算と清掃業者に依頼する内容を決めたうえで、問い合わせをしましょう。
ゴミ屋敷の片付け費用を抑える5つの方法
ゴミ屋敷の片付けを依頼したくても、お金がない人は、下記6つの方法を行えば費用が抑えられます。
1.自力でできる限りゴミを片づける
清掃業者に依頼する前に、可能な限り自分でゴミを片付けましょう。片付け費用は回収するゴミの量や作業時間に応じて変わるため、片付ける量が減るほど費用は安くなります。
たとえば、台所周辺に弁当の空き箱やペットボトルをゴミ袋にまとめて出したり、自分で片付ける部屋を決めて集中して掃除をするなど、自分でできることから始めてみましょう。
その後、大型家具・家電の回収やエアコンクリーニングなど、自力ではできない作業を業者に依頼すれば、数千円〜数万円安く抑えられる可能性があります。
2.複数の清掃業者から見積もりを取る
ゴミ屋敷の片付けを清掃業者に依頼するとき、複数の業者から見積もりを取りましょう。清掃業者によってゴミ屋敷の清掃にかかる費用やサービス内容の差が出やすく、3社から見積もりを依頼すると、1,000〜5,000円の差が出るものの、正確な費用相場を確認できます。
料金だけでなく、実績やオプションサービスの有無、口コミ評価などもチェックして、依頼する業者を決めましょう。
3.不用品買取サービスを利用する
ゴミの処分だけでなく、清掃業者によっては不用品の買取サービスを提供しています。ブランド品や家電、家具など、買い取ってもらえた分の費用が安くなる可能性があります。
ただし価値があるかどうか実際に見てもらわないとわからないので、見積もりを依頼する際は、担当者に確認しましょう。
4.クーポンやキャンペーンを利用する
少しでも多くの人にサービスを利用してもらいたい考えから、片付け費用がお得になるクーポン券の配布や、成約した依頼者に数千円のギフト券をプレゼントするなど、キャンペーンを実施する清掃業者があります。これらの特典を利用することで、通常よりも割引の料金で利用できるケースがあります。対象の期間や条件が異なるため、依頼する前に確認しましょう。
5.補助金を利用する
生活保護受給者を対象にゴミ屋敷の清掃費用を自治体が負担してくれることがあります。補助金支給の条件は以下のとおりです。
- 借家や県営団地などに住んでいる
- 単身者である
- 病院や介護施設への入院、福祉施設への入所、職業能力開発校に通学している(する見込み)
- 入院期間が6カ月以上であること、6カ月を越えそうな見込みであること
ただし、これらの条件を満たしていなくても例外的に補助金の支給が認められるケースがあります。たとえば東京都足立区の「ごみ屋敷対策事業」では、条例に基づいて片付けの指導や勧告を行っても、お金がない人や病気や障がいがあって対応が困難な場合、審議会を経て片付け費用を負担する対策を行っています。
このほかにも、母子家庭で母親が入院したケースや、ゴミ屋敷には2人で住んでいるけれど2人とも入院したケースなど、やむを得ない事情も該当します。自治体に問い合わせて補助金が支給されるかどうか確認しましょう。
ゴミ屋敷の片付けはどこに依頼する?
ゴミ屋敷の片付けを依頼できるのは、主に下記5つの業者です。
ゴミ屋敷片付け業者
ゴミ屋敷化した住宅や部屋の片付けを専門とした清掃業者です。散乱したゴミ・不用品の分別や回収のほか、簡易的な清掃を行います。オプションで提供するところが多いものの、ハウスクリーニングや除菌、消臭作業も依頼できます。
自力で片付けることが難しく、ゴミや不用品の回収から清掃まで依頼したい人におすすめです。
ハウスクリーニング業者
生活ゴミや不用品の回収は、親族や友達に助けてもらいながら自分で処分する一方で、部屋または家全体をきれいにしたい人におすすめの業者です。プロの技術によって汚れやカビがこびりついた浴室や台所、ホコリが詰まったエアコンなどをきれいにしてもらえます。
加えて消臭や除菌、カビ防止のコーティングなどもオプションサービスで提供している業者もあります。
不用品回収業者
ゴミに紛れて埋もれている生活雑貨や家具、家電といった不用品の回収や買取を請け負う業者です。ゴミ屋敷化した部屋または自宅の掃除は自分でできるものの、不用品をまとめて回収してほしいケースで依頼できます。
ただし、不用品の回収や買取のみを行っている業者もあるため、ゴミ屋敷の片付けも依頼したい人は提供するサービス内容をよく確認しましょう。
遺品整理業者
親が亡くなったことで実家を片付けたいものの、部屋または家がゴミ屋敷化となっているため、片付けと遺品の整理を依頼したい人におすすめの業者です。ゴミ屋敷からゴミや不用品を処分してもらえるほか、遺族が手元に残しておきたい貴重品も探してもらえます。
電気や水回りが機能していないケースや、部屋の広さが3DK以上ある場合は、ゴミ屋敷の片付けも可能な遺品整理業者に依頼しましょう。
特殊清掃業者
血液や害虫などの汚れ、異臭が残っている部屋または家の中を清掃できる業者です。人がなくなって長時間経過したケースや事件、事故などが発生した場合に依頼できます。
通常の清掃方法では体液や血液の汚れ、死臭の除去はできません。ゴミ屋敷化した部屋または家で親戚がなくなった場合、特殊清掃とゴミ屋敷の片付けができる業者に依頼しましょう。
ゴミ屋敷片付け業者を選ぶ5つのポイント
ゴミ屋敷片付け業者の中には、強引に契約をすすめたり、高額な費用を請求する悪徳業者がいます。優良な清掃業者を選ぶ際、以下5つのポイントを確認しましょう。
1.ゴミを片付けた後の処分方法が明確に提示されているか
ゴミ屋敷の片付け業者を選ぶ際、ホームページなどでゴミ屋敷の清掃で出たゴミの処理方法が明確に提示されているか確認しましょう。ゴミ屋敷の清掃は許可を受けていれば業務として携われますが、一般家庭から出るゴミや不用品を回収するには、市区町村から「一般廃棄物収集運搬業」の認可を受けないといけません。
多くの業者では「一般廃棄物運搬業」を取得していないところが多いため、ゴミの回収を「一般廃棄物収集運搬業」の資格を持つ業者に委託する旨が提示されているか確認することが大切です。
あわせて、「ゴミ屋敷清掃士」や「古物商」、「遺品整理士」の資格を持っているか確認しておくと安心して依頼できます。
2.明確な料金体系を掲載しているか
ゴミ屋敷片付け業者のホームページなどを見て、明確な料金体系が掲載されているか確認することも大切です。業者のなかには、料金を提示していないところや、相場とかけ離れた料金を提示しているところもあります。
悪質な業者とは限りませんが、見積もり時に大幅な料金を提示したり、作業終了後に追加料金を請求されるケースがあるため、注意が必要です。
3.片付け以外のサービスがあるか
ゴミ屋敷は、長期間溜まったゴミによってカビや悪臭が発生することがあります。ハウスクリーニングや遺品整理、不用品買取など、片付け以外のサービスも提供しているか確認しましょう。たとえば、水回りのカビの清掃や物置の解体など、広範囲のサービスを提供する業者に依頼すると安心です。
4.信頼できる実績と口コミがあるか
ゴミ屋敷片付け業者を紹介する比較サイトやサービスサイトなどで、清掃業者の実績や口コミを確認することも大切です。利用者から高評価を得た口コミや受賞実績、作業事例などを具体的に紹介されているかチェックすることで信頼できる業者を選べます。実際に「大量のゴミを片付けた後、思い出の写真や小銭などをまとめてもらえた」、「倉庫の片付ける際の的確な説明と愛想良いスタッフの対応に感謝している」という声があります。
ミツモアでは、ゴミ屋敷の清掃業者のサービス内容や、実際にサービスを利用した人の口コミなどを確認したうえで、見積もりを依頼できます。
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ゴミ屋敷の片付けにかかる費用相場について解説しました。自力でゴミ屋敷を片付けて清掃しようとすると、膨大な時間と労力がかかります。現状を知るためにも、まずは片付けにかかる費用を清掃業者に見積もりを取ってみましょう。
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