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ゲッキツの特徴とは?育て方のポイントや注意点などを紹介

最終更新日: 2024年06月28日

白く可愛い花と素敵な香りが特徴のゲッキツは、自宅で比較的簡単に育てることができるため、ガーデニングを始めたい人におすすめの植物です。赤い実は食べることもでき、また風水効果まであるのも魅力です。ゲッキツの特徴や育て方、注意点を紹介します。

ゲッキツの特徴を知ろう

ゲッキツ(シルクジャスミン)の花

屋内でインテリアとして、また屋外で生垣としても人気のゲッキツは葉や花に特徴があります。育てやすく枯れてしまうことも少ないので、ガーデニング初心者にもおすすめです。ゲッキツの特徴を紹介していきます。

樹高が3mほどの常緑低木

ゲッキツは1年を通し、美しい緑色の葉を生やす常緑低木の植物です。東南アジアや沖縄、台湾など温暖な気候の地域が原産で、成長すれば2〜3m、大きく育てば4mまで育ちます。

小さく丸い葉は光沢のある緑色で、密集して上に向かって伸びていきます。夏には特によく育ち、寒さにも強いため冬でも育てやすいことから、庭木としても最適です。

また基本的に成長スピードはそこまで早くないので、室内でも育てやすいでしょう。

白い花と赤い実が魅力

ゲッキツは夏になるとジャスミンに似た、白くて愛らしい花を咲かせます。ミカン科の植物ですが、花の特徴から「シルクジャスミン」という別名も持っています。白い花が寄り集まって咲くことから、花言葉は「純粋な心」です。

ゲッキツは「月橘」という字で、月夜に甘い柑橘系の香りがすることから名付けられています。その香りから「オレンジジャスミン」と呼ばれることもあり、室内に置けばリラックス効果を高めることもできるでしょう。

また花の後は赤い実を付けます。この赤い実は食用可能で酸味が強く、ジャムにしたり、レモン汁の代わりに使ったりして楽しめるのです。なお熟していない実は青臭く渋いので、よく熟すまで待ってからいただきましょう。

ゲッキツには風水効果もある

ゲッキツを東・東南・南西に置くことで、恋愛運を上げることができるといわれています。生命力が強く、上に上に伸びることから明るい運気・幸運を呼び込んでくれるそうです。置く際は運気が入ってくる玄関や、運気をためる寝室がおすすめです。

また丸い葉を持つジャスミンをリビングに置くことで、邪気を払ってくれるとされています。インテリアとしても楽しむことができ、常緑のため森林効果も得られて一石二鳥です。

風水効果で運気が上がるゲッキツは、新築祝いや開業祝いにもギフトとして活用できます。「純粋な心」の花言葉や恋愛運上昇効果があるため、結婚祝いにもおすすめです。

ゲッキツを育てる基本のポイント

ゲッキツの赤い実

ゲッキツはガーデニング初心者でも比較的育てやすい植物です。屋外・屋内問わず育てることができるので、庭木やインテリアにも適しています。基本のポイントをしっかり押さえ、元気にすくすく育ててあげましょう。

日当たりのよい場所で栽培しよう

ゲッキツは東南アジアや熱帯地方原産の植物です。そのため日当たりがよく暖かい気候を好みます。

ゲッキツを育てる際、注意するべきポイントのひとつが寒さです。耐寒性もあるのですが、3℃以下の気候では枯れてしまう可能性があります。

冬の気温が3℃以下になることがまれな地域の場合は、地植えも可能です。しかし寒い地域の場合、地植えで育てるのはおすすめできません。

また夏の直射日光に当たりすぎると、葉が焼けてしまうことがあります。日当たりのよい場所に地植えしている場合は、葉が焼けていないかのチェックを忘れずに行いましょう。

鉢植えの場合は持ち運びが簡単なので、日光に当てたり日陰に置いたりと、調整も楽に行うことができるでしょう。

生育期の春〜秋はしっかり水やりを

春〜秋にかけて葉も根もぐんぐん育つので、日当たりのよい場所でお水をたっぷり与えることが大切です。

夏は1日に1〜2回、小まめに水やりをしましょう。春と秋には1週間に1〜2回、冬は2週間に1〜2回程度で問題ありません。

特に冬は土が乾燥したからといって水を与えるのは避けましょう。しばらく放っておいても、すぐに枯れてしまうことはありません。また冬には生育がほとんど止まってしまうため、水の与えすぎはかえって根腐れを起こす可能性もあります。

また葉からも水を吸収するので、土だけでなく葉にもかけます。葉水は1週間に1〜2回を目安にし、屋内であれば霧吹きなどで与えましょう。

ゲッキツの上手な育て方とは?

ゲッキツ(シルクジャスミン)

ゲッキツは育てやすい植物ですが、害虫や病気がないわけではありません。元気に育ててあげるためにも、押さえておきたいポイントを紹介します。

細かい枝が増えたときは剪定しよう

ゲッキツは上に向かってどんどん伸びていきますが、枝や葉が密集して生えていくので風通しが悪くなります。風通しが悪くなると、ジメジメした場所が好きなカイガラムシが付くこともあり、生育に影響が出ます。

また日光に当たらない葉が出てくると、光合成も上手くできなくなるため、細かい枝葉が増えたときは剪定しましょう。

ゲッキツの剪定は5〜8月に行います。剪定の仕方は邪魔な枝を大胆にカットしていき、大きさを整えていきます。特に夏の時期は枝がよく伸びるので、多少切りすぎても目立たないうえ、枯れることもありません。

適切な時期に植え替えをしよう

ゲッキツの植え替えは5〜8月に行うとよいでしょう。剪定同様に生育が活発な時期の方が、植え替えによる根のダメージも修復しやすいからです。

根詰まりを起こしてしまうと育ちが悪くなるので、鉢から根がはみ出たり、下葉が枯れたりし始めたら一回り大きな鉢に植え換えをします。

植え替えの際は古い土を1/3程度だけ残し、培養土に植え換えましょう。植え換え後は水をたっぷり与え、日光によく当てることで根の修復を促します。

適切な方法でゲッキツを増やそう

ゲッキツは挿し木でも増やすことができますし、熟した赤い実の種から育てることもできます。どちらも小さな鉢に植え、水を与えてよく日に当てましょう。1〜2カ月で発芽・発根します。

挿し木の場合は、葉が付いている枝を選ぶと発根しやすいです。鉢に植えてもいいですし、水に挿しておくだけでも簡単に発根させることがきます。水はこまめに取り替えて、発根したら土に植えましょう。

なお挿し木に使う枝は、剪定の際に出たものを使うと効率的です。

ゲッキツを枯らさないために

ゲッキツ

簡単に大きく元気に育つゲッキツでも、寒さや水のやりすぎ、肥料の与えすぎによって根腐れを起こしやすくなります。ゲッキツを枯らさないために、注意するべきポイントを紹介します。

温度に注意しよう

ゲッキツは寒さにある程度は強いですが、氷点下近くまで気温が下がると枯れてしまう恐れがあります。鉢植えの場合は、屋内の日当たりのよい窓辺などに置き、3℃以下にならないようにしましょう。

ただし暖房による乾燥には、注意しなければいけません。1週間に1回程度を目安に、霧吹きなどで葉水を行うとよいでしょう。

またゲッキツは暖かい気候を好みますが、直射日光に当てすぎると葉が焼けます。そのため日当たりがよく、風通しのいい場所に置くのがベストです。特に真夏の暑い時期は、直射日光が当たりすぎないように調節してあげるとよいでしょう。

肥料を与えるタイミングに気を付けよう

夏のよく育つ時期は肥料を与えることで、生育によい影響を与えます。しかし冬は成長がほとんどないため、肥料もあまり必要ありません。肥料を与える場合は、生育時期に合わせた頻度を心掛けましょう。

夏の時期は液体肥料であれば1カ月に2回程度、緩効性肥料であれば2カ月に1回程度与えます。

また冬は肥料を与えません。冬に肥料を与えてしまうと、余計な栄養分が根に負担を与え、最悪の場合枯れてしまうこともあります。冬は温度には気を付けますが、水や肥料に関しては適度に手を抜くことが肝心です。

ゲッキツを上手に育てよう

ゲッキツ(シルクジャスミン)の花

白く可憐な花を咲かせるゲッキツを上手に育てるポイントは2つです。夏は手をかけ大きく育て、冬はかかりきりにならず適度に手を抜くことが重要になります。

増やしたい場合は種をまくか挿し木をするか、自身に合った方法で行うとよいでしょう。また適宜剪定を行うことで、病気や害虫の発生を防ぐことができます。

毎年可愛らしい白い花と赤い実を愛でるためにも、適切な手入れをし、大切に育てていきましょう。