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木酢液とは?植物育成や虫除けなど用途ごとの使い方を解説

最終更新日: 2024年06月28日

木酢液は植物育成や虫除けなど、さまざまな用途で活躍する便利なアイテムです。しかし用法を間違えると期待する効果を発揮できません。

そこでこの記事では、木酢液の正しい使い方について紹介します。木酢液を有効活用して、植物育成に役立てましょう。

木酢液を知ってますか?

木炭

そもそも「木酢液」が何か知らないという方もいるでしょう。まずは木酢液の基本情報について紹介します。

木酢液とは

木酢液とは、炭を焼いたときに発生した煙の成分を冷却し、回収した液体のことです。日本木酢液協会の情報によると、木酢液は90%の水分と5%の酢酸、その他アルコール類やエステル類、フェノール類などおよそ200種類の成分が含まれています。

木酢液の効果は次の通りです。

  • 植物の成長促進
  • 土壌の活発化
  • 堆肥の発効促進
  • 虫除け

その他にも殺菌、菌の成長抑制の効果から水虫の治療などに使われています。ただし、原液のままでは酸性が強すぎるため、使用する際は適切な濃度に希釈しましょう。

参考:木酢液・竹酢液 | 日本木酢液協会

木酢液の品質の見極め方

木酢液はさまざまなメーカーから販売されていますが、近年は粗悪品も少なくありません。木酢液を選ぶ際は次のポイントに着目しましょう。

  • pH3前後のもの
  • 黄褐色、赤褐色で透明度の高いもの
  • 刺激臭や異臭がしないもの

液体の粘性が高いものや浮遊物、沈殿物があるものは粗悪品の可能性が高いとされています。また、刺激臭や異臭がするものも質が悪い可能性があります。そのため木酢液を選ぶときは、上記のポイントに注意して選びましょう。

用途別の使い方

アブラムシ

木酢液は用途によって使い方が異なります。それぞれの用途別に、木酢液の使い方を紹介します。

植物の活性化や病気対策

植物の活性化や病気対策として使う場合は、およそ500倍に希釈して使用しましょう。1lの水に木酢液2ml(小さじ1杯)を混ぜれば希釈の完了です。

希釈した木酢液を霧吹きなどに入れ、葉の裏表や茎などにたっぷり吹きかけましょう。植物の成長促進や病気対策になります。

ただし、水やりで木酢液が流れてしまうので、水やり後の少し時間を置いたタイミングで吹きかけるようにしましょう。希釈濃度を間違えて濃度が濃すぎると、植物を弱らせてしまうので注意が必要です。

土壌の活性化や堆肥に使う

土壌の活性化や堆肥に使う場合は、およそ100~200倍に希釈して使用しましょう。1lの水に木酢液5~10mlを混ぜると、最適な濃度になります。希釈した木酢液をジョウロなどに入れ、水やりの要領で土壌全体にまきましょう。

土壌にまくことで微生物の活動が活発化し、植物の根がよく張るようになります。腐葉土にまけば、作物の成長がより期待できるでしょう。また堆肥を作る際にまけば、堆肥の発酵を促進してくれます。

植物の虫除け

植物の虫除けに使う場合は、200~500倍に希釈して使用しましょう。はじめは500倍から試してみるのをおすすめします。というのも、濃度が濃すぎると植物が弱ってしまう可能性があるからです。

希釈した木酢液を霧吹きなどに入れ、葉の裏表や茎などにたっぷり吹きかけましょう。週1回ほどの頻度で木酢液を散布し続ければ、虫対策も可能です。

木酢液は自作できる?

燃える木炭

結論からいうと木酢液を自作することは可能です。ただしかなりの手間と時間がかかります。木酢液の作り方と買う際のポイントを紹介します。

木酢液の作り方

木酢液の作り方は次のとおりです。

  1. 木材を炭焼き窯などに入れて焼く
  2. 発生した煙をパイプなどを通して冷却し、出てきた液体を集める
  3. 集めた液体が分離するまで、3~6カ月ほど冷暗所で保管する
  4. 上から油分、木酢液、タールと3層に分離するので、透明な木酢液だけ抽出する

木酢液の材料は、広葉樹とくにカシやナラ、ブナを選ぶと品質がよくなります。また、木酢液は強酸性のため、容器はガラス瓶などの溶けにくい素材のものを用意しましょう。プラスチック容器などを使うと、容器が溶ける恐れがあります。

加えて風の日や雨の日の作業は避けた方が無難です。「風によって煙がうまく集められない」「雨が入って木酢液が薄まる」などのトラブルによって、作業がうまくいかない可能性があります。

難しい場合は購入も

木酢液はホームセンターや100円ショップ、インターネットなどで簡単に購入できます。自分で作るのが難しい場合は、購入も検討してみましょう。

購入する際には前述の通り、「pH3前後か」「黄褐色、赤褐色で透明度が高いか」を確認し、できたらにおいもかげればベストです。臭いは「刺激臭がするなど異臭がしないか」を確認します。

木酢液はさまざまな種類があり、近年は粗悪品も増えています。上記のポイントに注意して、粗悪品を掴まないようにしましょう。「木竹酢液認証協議会」という公的機関が認証した製品を選べば安心です。

参考:木竹酢液認証協議会の認証制度について | 関連法規等 | 日本木酢液協会

木酢液を有効活用して植物育成に役立てよう

水まきをする女性

木酢液は植物の成長促進や土壌活性化、虫除けなど、植物育成にさまざまな効果を発揮します。木酢液を有効活用して、植物育成に役立てていきましょう。

ただし木酢液の用法には注意が必要です。強酸性のため、正しい濃度に希釈しなければ、逆に植物を弱めてしまいます。この記事を参考に、使用方法を守って効率よく植物育成していきましょう。

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