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陶器瓦のメリットデメリットまとめ。耐久性とデザインの豊富さが魅力

最終更新日: 2021年08月17日

屋根を葺き替えする際、陶器瓦を検討しているという方も多いのではないでしょうか。しかし陶器瓦の詳細がわからないという方もいるはずです。

陶器瓦は耐久性が高く、デザインも豊富な屋根材です。そこで陶器瓦の特徴やメリット・デメリットを紹介します。

陶器瓦の特徴

屋根瓦

まずは陶器瓦とはどんなものなのか、その特徴と種類について紹介します。

陶器瓦は粘土で作った瓦

陶器瓦とは粘度を瓦状にして高温で焼き上げた屋根材のことです。釉薬を塗ってから焼いているので、ガラス質の釉薬層が表面に形成されています。非常にツヤがあるため、美しい外観を実現してくれるでしょう。

釉薬を使っていることから、別名「釉薬瓦」とも呼ばれています。耐久性に優れており、種類やデザインも豊富なことから、今でも多くの住宅の屋根材として用いられています。

陶器瓦の種類

陶器瓦には、大きく分けて次の3種類があります。

  • 和型(J型)
  • 平板型(F型)
  • スパニッシュ型(S型)

和型は瓦屋根といわれた際に多くの方が想像するであろう波打った形の瓦です。Japanの頭文字を取って、J型とも呼ばれています。古くからの日本家屋によくあう、重厚で高級感のある瓦です。

平板型は和型を平らにした瓦です。和風、洋風どちらの家屋にもあうので、幅広く利用されています。フランスから輸入されたフランス瓦を参考に作られたため、フランス瓦やF型とも呼ばれています。

スパニッシュ型は山と谷の部分が先細りの形状になっている瓦です。地中海にある建物のように洋風な見た目の家屋にマッチします。スペインから輸入されたスペイン瓦を参考に作られたため、スペイン瓦やS型とも呼ばれています。

陶器瓦のメリット

雪が降った屋根瓦

陶器瓦には「耐久性が高い」「メンテナンスいらず」「カラーバリエーションが豊富」と三つのメリットがあります。それぞれ詳しく解説します。

耐久性が非常に高く長持ち

一つ目のメリットは、耐久性が非常に高く長持ちなことです。陶器瓦は釉薬を塗ってから焼くため、瓦の表面にガラス質の釉薬層が形成され、無釉薬瓦に比べて耐久性が高くなります。

主な屋根材の耐久性は次の通りです。

屋根材の種類 耐久年数
陶器瓦 50年以上
スレート瓦(セメント瓦) 20~30年
金属瓦 10~20年

陶器瓦の耐久年数は50年以上、半永久ともいわれておりほぼ劣化しません。衝撃を受けて破損・変形しない限りは使用可能です。そのため1度屋根材として使用すれば、建て替えにならない限りは屋根の葺き替えは必要ないでしょう。

基本的にメンテナンス不要

メリットの二つ目は、基本的にメンテナンスが必要ないことです。陶器瓦の表面には釉薬層と呼ばれるガラス質のコーティングがされています。ガラス質なため水が浸透せず年月がたっても美しいままです。

そのため塗装メンテナンスの必要がありません。瓦が破損・変形した際に部分的に交換したり、接着で使用する漆喰(しっくい)の経年劣化によるメンテナンスは発生しますが、半永久的にきれいな状態が保てます。面倒なことは嫌という方には、陶器瓦がおすすめです。

カラーバリエーションが豊富

三つ目のメリットは、カラーバリエーションが豊富なことです。陶器瓦は塗る釉薬によって色やツヤを表現することが簡単で、バリエーションが豊富にあります。50種類以上の陶器瓦を用意している会社もあるほどです。

建物にあわせて色を選ぶ、部分的に色を変えるなど、豊富なバリエーションを生かしててイメージ通りの外観を実現できます。デザインの自由度が高いので、外観にこだわりたい人は陶器瓦がよいでしょう。

デメリットと注意点

青空と瓦屋根

ただし陶器瓦にはメリットばかりでなく、デメリットや注意点もあります。詳しく紹介します。

葺き替えは建物の耐震性の確認が必要

陶器瓦は重量があります。元々金属瓦やスレート瓦がのっていた屋根に、葺き替えで陶器瓦を載せた場合、建物に負担がかかり耐震性が損なわれる可能性があります。

そのため陶器瓦に葺き替えを考えるなら、建物の耐震性の確認が必要です。近年建築され、元から陶器瓦が使用されているのであれば、重量は計算されているので問題ないでしょう。

また築年数のたった家は陶器瓦の重さに耐えられない可能性もあります。そのような場合に陶器瓦に葺き替える際は、事前に業者への相談を忘れないようにしましょう。

コストが高い

陶器瓦は他の屋根材に比べてコストが高いです。主な屋根材のコストは次の通りです。

屋根材の種類 コスト(1平方メートルあたり)
陶器瓦 9,000~12,000円
ストレート瓦 4,500~8,000円
金属(ガルバリウム)瓦 6,000~9,000円

陶器瓦は耐久性に優れており、メンテナンスに手間やコストが抑えられます。一方でストレート瓦・ガルバリウム瓦は導入コストは低いですが、耐用年数が陶器瓦に比べて半分ほどで、塗装メンテナンス費用もかかります。

導入時のコストを取るか、長期的なコストも考えるか、メリット・デメリットも考慮して選びましょう。判断が難しい方は、業者とよく相談してください。

陶器瓦の特徴を踏まえて検討しよう

瓦屋根

陶器瓦は耐久性に優れメンテナンスいらずで、バリエーションも豊富な屋根材です。ただし耐震性やコストの問題があるので、事前に確認が必要です。

これらのメリット・デメリットを踏まえて、自宅の状態を踏まえて陶器瓦への葺き替えを検討してみてください。判断が難しい場合は業者とよく相談してみましょう。

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