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芝生に生えた雑草は放置NG!雑草の種類と除草方法まとめ

最終更新日: 2024年06月28日

庭の芝生は見た目もきれいで開放的ですが、どうしても生えてしまうのが雑草です。「いつの間にか芝生のあちこちに雑草が生えてしまって困っている・・・」なんて方も多いのではないでしょうか。

芝生に生えた雑草を放置すると、さまざまな悪影響を及ぼすことが考えられます。雑草の対処法を知り、早めに対策することが大切です。芝生に生える雑草の種類や除草方法、雑草を生やさないための手入れのコツを紹介します。

芝生に雑草が生える2つの理由

雑草

芝生にいつの間にか生えてしまう雑草ですが、どうして種をまいているわけでもないのに生えてくるのでしょうか。芝生に雑草が生えてしまう2つの理由について見ていきましょう。

種が自然に飛んでくる

人が種をまかなくても、雑草の種は自然に飛来してきます。風や雨で運ばれるものもあれば、動物・虫に付着して移動してくるものもあります。また芝生の苗に付着していることや、目土に混入していることもあるでしょう。

雑草は繁殖力が高いですが、飛んできた種が全て発芽するわけではありません。光・水・温度といった3つの条件が適切にそろったタイミングで発芽します。特に芝生に隙間が空いている部分は、雑草の種が発芽しやすい場所なので注意が必要です。

根っこが残っていると再び生える

除草する際に根っこが残ってしまい、再び生えてくる雑草もあります。代表的なのは地下茎で増えるヨモギ・チガヤ・スギナといった種類です。また根が球根の雑草も、根っこが残ることで再び生えてきます。冬眠して出てこなかった雑草が、春になって一斉に成長することもあるので注意しましょう。

きれいな芝生を維持するためにも、雑草が生えてきたら根っこから取り除くことが大切です。また広範囲に雑草が生えてしまっていて、ひとつひとつ抜き取るのが難しい場合は、除草剤の使用も効果的です。

雑草処理には除草剤の使用がおすすめ

除草剤を散布する様子

芝生に生えてしまった雑草をひとつひとつ抜いていくのも有効な方法ですが、庭全体ともなると体力や時間的にもなかなか難しいもの。広範囲の雑草を処理するには、除草剤の使用がおすすめです。除草剤の選び方や使うべきタイミングについて解説します。

選択性除草剤を選ぼう

「選択性除草剤」とは、カタバミやオオバコなどの雑草だけを枯らす除草剤のことです。芝生にかかったとしても、害のない化合物に分解できるので影響はありません。雑草には除草剤の成分を分解する酵素が無いため、付着すると雑草だけが枯れる仕組みです。

一方で注意が必要なのは「非選択性除草剤」です。選択性除草剤と異なり全ての植物に作用するため、使用すると雑草だけでなく芝生も枯れてしまいます。間違って使用しないように注意しましょう。

雑草の種類に合わせた除草剤を使おう

芝生に影響の出ない選択性除草剤でも、雑草の種類によって効果が出るタイプが異なります。種で増えていくスズメノカタビラやメヒシバなどには、発芽する前に土壌処理する「発芽抑制剤」が向いています。

地下茎で増えるスギナやシロツメクサは「葉茎処理剤」による除去が適切です。葉茎処理剤の中にも種類があり、雑草によっては適用しないこともあるため、生えている雑草に合わせて選ばなければいけません。

それぞれの種類に合った除草剤を用いて適切に利用することで、芝生の成長を阻害する雑草を効果的に取り除けます。

除草剤は散布するタイミングが大切

除草剤はそれぞれの種類によって散布するべき時期が異なります。

発芽抑制剤は雑草が発芽する前の「3月、10月」が散布の適期です。芽が出て葉が生えてきた状態の雑草には効果がありません。芝生の間に生えている雑草を手で取り除いてから使うと、整った状態を維持しやすくなります。

ただし芝生が十分に育っていないと、発芽抑制剤により害を受ける可能性があります。植え付け後1年以内は利用を控えるようにしましょう。

また葉茎処理剤は主に「3月、5月、10月」に使用します。雑草の葉が十分成長してから使うことで除去できるタイプです。

【一年生雑草】芝生に生える雑草の種類

スズメノカタビラ

雑草には育ち方によって分類があり、それぞれで対処方法も異なります。

一年生雑草
  • 毎年、新しい種子によって発生
  • 一年以内に枯れて次の種子を残す
多年生雑草
  • 種子によって発生
  • 地上部が枯れても地下茎や根が生き残る
  • 翌年には再生して繁殖する

芝生に生える雑草の中でも、毎年新しい種子によって発生する一年生雑草を、写真付きで紹介していきます。一年で枯れるものの、たくさんの種子を残して繁殖していくため、放置は厳禁です。見つけたら早急に処理するようにしましょう。

メヒシバ

メヒシバ

メヒシバは日本全国の畑や道路など、身近な場所でみられる一年生雑草です。春に出芽し、夏から秋にかけて大きく成長します。草丈は30~70cmほどで、タネを残した後の冬には枯れていきます。

繁殖力が高く、放っておくとどんどん増えてしまうので注意しましょう。

オヒシバ

オヒシバ

オヒシバもメヒシバと同様に、道路などの身近な場所でよくみられる一年生雑草です。春~夏にかけて大きく繁殖し、8~9月ごろには写真のような穂を付けます。引き抜きにくく、踏みつけにも耐える強力な生命力が特徴です。

スズメノカタビラ

スズメノカタビラ

スズメノカタビラは秋に発芽し、翌春にかけて生育する一年生雑草です。根は浅いものの地中に株を付けてしまうため、除去が難しいのが特徴です。また繁殖力も強く、一面に広がってしまう可能性もあるため注意しましょう。

ヒメジョオン

ヒメジョオン

ヒメジョオンは秋に発芽して、翌春にかけて生育する一年生雑草です。6~10月ごろにかけて、かわいらしい白い花を咲かせるのが特徴で、芝生の中でもよく目立つでしょう。また葉の両面に短い毛が生えていて、ざらつきがあるのも特徴のひとつです。

ツメクサ

ツメクサ

ツメクサは秋から翌年の夏にかけて生育する一年生雑草です。3~7月ごろにかけて、5弁からなる花を咲かせるのが特徴で、茎は地面を這うように広がっていきます。爪のような形をした葉も印象的な一年生雑草です。

【多年生雑草】芝生に生える雑草の種類

スギナ

多年生雑草は地上部分が枯れても地中の根や地下茎が生きており、翌年には再生して再び姿を現します。地中部が残っている限り、再生してどんどん繁殖していくので、根からしっかりと引き抜くなど地中からの確実な処理が必要です。

カタバミ

カタバミ

カタバミはクローバーによく似た葉を付ける多年生雑草です。春から秋にかけて黄色い花を咲かせるのが特徴です。地中深くまで根を張らせて高い繁殖力を発揮するため、一度根付くと駆除が困難です。

ハート型の刃が印象的なので、見つけたら根付く前に処理してしまいましょう。

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウは、高く上に伸びていく特徴を持つ多年生雑草です。大きいものだと3mほどの高さにもなりますが、地上で上方向に大きく伸びるだけでなく、地下茎を地中へと伸ばしていきます。繁殖力が強く、虫を介して生育地を広げていきます。

スギナ

スギナ

スギナは畑や道端など、あらゆるところに生育する多年生雑草です。春になるとツクシを付けるのが特徴で、防除が難しい雑草です。2~3月にツクシが出てきた後、3~4月に地上茎が伸びてきてスギナが発育します。

ドクダミ

ドクダミ

ドクダミは日陰や湿地を好む多年生雑草です。5~6月ごろになると十字型の白い花を咲かせるのが特徴で、茎や葉には独特のニオイがあります。また地下茎を長く伸ばして、周囲に広がっていく性質を持ちます。

ハマスゲ

ハマスゲ

ハマスゲはカヤツリグサ科の多年生雑草です。芝生に入ると、芝生を枯らすほど増えてしまうため、特に注意する必要のある雑草です。

また土の中に球根のような塊茎 (かいけい)を作るのが大きな特徴で、この部分が残っていると地上部を刈り取ってもすぐに葉が生えてきてしまいます。広がりきってしまう前に、除草剤の使用を検討するようにしましょう。

雑草を放置するリスク

除草剤を撒いて枯れた雑草

抜いてもどんどん生えてくる雑草は処理に時間も体力も必要です。ついそのままにしてしまうこともあるでしょう。しかし雑草の放置には思わぬリスクが潜んでいます。

芝生の成長を邪魔する

まず挙げられるリスクは、雑草により芝生の成長が邪魔されることです。芝生の隙間に雑草が生え大きく成長すると、日光がさえぎられます。植物の成長には十分な日差しが必要なため、勢いが弱まる可能性があるのです。

また芝生に与えた肥料の養分が、雑草に吸収されることも考えられます。雑草が生えていると与えた肥料の養分で勢いよく成長するため、芝生に養分が行き渡らず育ちにくくなるでしょう。

生育不良の原因となる雑草にはさまざまな種類がありますが、代表的なのはスズメノカタビラ・ヤブガラシ・ドクダミ・スギナ・ハマスゲなどです。これらの雑草を見かけたら、早めに取り除きましょう。

景観や衛生面の問題も

雑草はそのままにしているとどんどん伸び、増えていきます。芝生できれいに整った庭を作るつもりが、気が付けば雑草が伸び放題の荒れ地のようになってしまうこともあるでしょう。これでは景観が悪くなってしまいます。

さらに手入れのされていない空き家のような庭は、所有物に落書きをされたり、敷地内にごみを捨てられたりするかもしれません。

また生い茂った雑草は身を隠す場所が多く、虫のすみかにもなります。アオムシ・ナメクジ・ダンゴムシ・ケムシ・カメムシなどが発生する可能性があるのです。見た目だけでなく衛生環境も悪化してしまいます。

雑草を生やさない工夫

雑草

放置するとどんどん増えていく雑草は、生えてから対処したのでは負担が大きくなってしまいます。そこで生えないよう工夫することが大切です。芝生に生える雑草の予防方法をチェックしましょう。

芝を長めにする

芝刈りをするときに、25mm以上の長めで刈ることで、背の低い雑草が生えるのを抑えられます。例えばスズメノカタビラといった地面をはうように伸びる雑草の発生は、この方法である程度調整可能です。

定期的に芝刈りをすることを意識し、長めに芝生をキープすることがポイントといえます。ただし芝刈りのタイミングに注意しましょう。種ができる時期に芝刈りをすると、雑草の種をまき散らしてしまうかもしれません。

芝の密度を上げる

雑草を生やさないためには芝生の密度を上げることもポイントです。芝生が隙間なく生えている地面には日光があまり届きません。雑草の種が発芽するのに必要な日光が届かず、種があっても生えてこなくなるのです。

芝生に隙間が空いている状態では雑草が成長しやすいため、除草作業をすることと同時に芝生の密度が上がるよう育てることも大切です。

秋から冬は肥料を控える

秋から冬の肥料を控えることも、雑草対策につながります。寒い季節の芝生は春の芽生えに向けて休眠し準備をするため、施肥による養分が必要なように感じられます。

しかし必要な養分は既に体内に蓄積しているため、実際には芝生に肥料を与える必要はありません。芝生が肥料を必要としないので、その分の養分は雑草が吸収してしまいます。

秋から冬にかけて与えた肥料は雑草を元気にさせて、より多くの雑草が生える原因になるので注意が必要です。

芝生の維持はプロへの依頼がおすすめ

芝生の手入れ業者

きれいに整った芝生をキープし続けるためには、常に適切な手入れをし続ける必要があります。具体的にどのような手入れが必要なのかチェックした上で、プロの業者へ依頼する際の相場も見ていきましょう。

芝生の手入れは手間がかかる

芝生をきれいに保つには、1年を通して手入れが必要です。春から夏にかけては、芝刈り・水やり・除草・施肥などを実施します。必要に応じて表面に土をプラスする目土を1年に1回程度行うこともあります。

春から夏は成長スピードが早くなる季節のため、芝刈りの頻度が高まるのが特徴です。伸び具合によっては1カ月に8回も芝刈りをしなければいけないこともあります。

また芝生だけでなく雑草も勢いよく伸びるため、定期的な除草が欠かせません。成長に必要な水分と養分も忘れずに与えます。

秋冬は芝刈り・施肥・水やりの必要はありませんが、様子を見ながら除草は継続します。また冬枯れした葉や古い根を取り除くサッチングも重要です。

専門知識を持つプロに任せるのが安心

全ての手入れを自力で実施すると、芝生は大変な手間がかかります。そこで専門家であるプロに手入れを依頼するとよいでしょう。芝生の状態に合わせた適切な処理をしてもらえるはずです。

雑草を取り除く作業は見た目以上に体に負担がかかります。長時間に渡りしゃがんだままの姿勢で作業し続けることで、足腰を痛めることもあるでしょう。プロに依頼すればこのような悩みとも無縁です。

また芝生の手入れ道具の掃除や保管の手間もなくなります。プロ用の道具による手入れで、自分でやるよりもきれいに仕上がるのです。

例えばある業者では、除草・施肥・害虫対策はもちろん、年間プログラムに沿った手入れも実施しています。

プロに管理を依頼する場合の相場

芝生の手入れをプロに依頼する場合、料金は業者ごとに異なります。管理する広さによっても変わるため、庭の芝生の広さを把握した上で依頼すると間違いありません。

例えば芝刈りは1平米当たりおよそ1,000円が相場です。また目土入れは約600円/平米、エアレーションは600~2,000円/平米と料金の幅が比較的大きく設定されています。庭の状況により料金がプラスされてしまう場合があるので、作業範囲やオプションについては、確認の上依頼しましょう。

また定期的な手入れを依頼する年間サービスなら1回当たりの金額は5,000円前後です。プロにどの作業を依頼するのか決め、その作業がお得な業者を選ぶという方法もあります。

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