ソファは、ダニが住みやすい環境がととのっています。普段から肌に触れる機会が多いので、なにかしらダニ対策をしておきたいところですよね。
この記事ではソファのダニ駆除・予防について、適切な方法や注意点を紹介していきます。
ソファのダニはどうすればいい?
布製のソファはダニ用の殺虫スプレーでダニを死滅させてから死骸を掃除するのがおすすめです。 革製のソファには熱や殺虫スプレーを使うことができないのでそのため、「ダニとりシート」を使うとよいでしょう。
ソファのダニ予防方法は?
定期的な掃除や部屋の湿度を60%以下に保つことを心がけましょう。 またソファに重曹を振りかけておくと、ダニが好む湿気を吸収してくれます。また染みなどの汚れも中和されるため、定期的なお手入れとしても有効です。
ソファにダニ対策をするときの基礎知識
ソファはダニが住みやすい環境
ソファは普段からよく利用するので、ホコリやゴミ、人のアカや髪の毛などが溜まりやすい場所です。これらはダニのエサになります。
とくに布製のソファであれば、細かい隙間がたくさんあるので、そこにダニのエサが付着しやすいものです。ダニは繊維に侵入して、繁殖してしまいます。
ツルツルした革製のソファは、ホコリなどは付着しにくいですが、「絶対ダニが寄り付かない」とは言えません。革の継ぎ目、背もたれと座面との隙間、ひじ掛けとの境目など、ホコリが溜まりやすい部分にダニが住み着いてしまうのです。
また脚がなく床に接しているソファであれば、下部にダニが集まってしまうことも。ダニは、湿気があり日当たりの悪い場所を好むからです。
掃除機だけでは駆除できない
ソファに掃除機をかけるだけでは、生きているダニを駆除することはできません。
ダニの体は、吸盤やツメを備えているので、掃除機の吸引力に抵抗して、ソファにしがみつくのです。そのため掃除機をかける前に、ダニを死滅させておくのがポイントになります。
ただし、掃除機がけはまったく効果が無いわけではありません。ダニの死骸やフンを吸い取ることができるので、アレルギー症状をおさえることにつながります。
また、ダニのエサとなる食べかすや人のフケ・アカなどを掃除することで繁殖を防ぎ、徐々にダニの数を減らすことができるでしょう。
ソファ以外にも、布団やマットレス、カーペットなどを定期的に掃除しておくのが大切です。
布ソファのダニを退治する方法
布製のソファであれば、ダニ用の殺虫スプレーで死滅させた後で、ダニの死骸を掃除するという方法がもっとも効率的です。
他にも、以下のようなダニ駆除方法があります。
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ただしドライヤーなどの熱でダニを駆除するときには、ソファの生地が傷んだり、変色したりする原因にもなりかねないので注意しましょう。
ダニ用の殺虫スプレーを使う
殺虫スプレーを使用するときの、ダニを退治する手順は以下。
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スプレーを使用する前に掃除機をかけるのは、表面のホコリなどを除去して、殺虫成分がダニにしっかりかかるようにするためです。
また、殺虫スプレーで死滅したダニの死骸は、しっかり掃除しましょう。放置すると、アレルギー症状の原因になってしまいます。
【注意点】
殺虫スプレーの多くは「ピレスロイド系」という、強力な殺虫成分を使っています。
ダニ用のスプレーであれば、そのなかでも人間への影響が少なめな「フェノトリン」の薬剤が使用されていることが多いです。
成人に対してはほとんど害はないものの、赤ちゃんやペットには影響が出る可能性があります。使用するときには、周囲に赤ちゃんやペットがいない状況にしましょう。
また、強いアレルギー体質の場合には、まれに症状が出ることがあります。その場合には、すみやかに皮膚科を受診しましょう。
【おすすめの殺虫スプレー】
駆除効果だけでなく、約2カ月間のダニ予防も期待できます。またソファだけでなく、布団やカーペットにも使用できるのもポイントです。
ダニとりシートを使う
ダニとりシートは、殺虫成分を使用せずにダニを捕獲して死滅させることができます。殺虫剤を使いたくない人にオススメの退治方法です。
また脚付きタイプではなく、床に直接設置されているソファにもオススメできます。ソファの下に隙間がないためダニ退治が難しい場所ですが、ダニとりシートを設置するだけでダニを誘引できるからです。
座面のクッション下などに挟んでおいて、定期的にシートごと捨てるだけなので、お手入れも簡単です。ただし駆除の即効性を感じにくい点は、スプレーと比べるとデメリットとも言えます。
【おすすめのダニとりシート】
誘引剤にも化学成分を使用していないので、とことん体に優しい製品です。
布生地を外して洗濯・熱乾燥
ソファの布生地カバーを外せるなら、洗濯をするというのもダニ駆除に有効です。
ただしダニは水や洗剤に強いので、ふつうに洗濯しても退治できません。「60℃以上のお湯で洗濯する」か、もしくは「ふつうに冷水で洗濯したあとに熱乾燥をさせる」のがオススメです。
自宅の掃除機がないなら、コインランドリーの乾燥機などを利用しましょう。
ただし布生地の種類によっては、洗濯ができなかったり、温水に耐えられなかったりします。事前に品質表示タグを確認しておきましょう。
また、布生地カバーを外したら、ソファ本体にもダニ対策をしておくと効果が高まります。先に紹介した殺虫スプレーを使う方法などを組み合わせて行いましょう。
ドライヤーなどの熱を使う
ダニは60℃以上の熱で即死、50℃なら30分前後で死滅します。そのため、ドライヤーやスチームアイロンなどの熱を、ダニに直接あてるという駆除方法があります。
ただし、ソファの布カバーなどが変色したり、傷んでよれたりする原因にもなりかねないので、使用方法には注意しましょう。
また、熱が届く範囲はどうしてもソファ表面に限られてしまうため、ダニが奥に逃げてしまう可能性もあります。熱を使ったダニ駆除方法を試したい方は、このデメリットも把握しておきましょう。
もし熱を使う場合には、「あて布」を使用するのがオススメです。タオルなどを「あて布」代わりにして、その上からドライヤーやスチームを4~5秒ほど当てましょう。
スチームアイロンを使う場合は、使用後にソファが湿ってダニが発生しやすくなるので、よく乾かすのがポイントです。
革ソファのダニを退治する方法
革製のソファの場合は、ダニ対策方法としてNGなものもあるので、事前に確認しておきましょう。
OKなダニ対策 | NGなダニ対策 |
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このように、革製のソファには熱や殺虫スプレーを使うことができません。そのため、「駆除」に特化するなら「ダニとりシート」一択と言えます。
殺虫スプレーの中にはエタノール(アルコール)が含まれていることが多く、劣化が早まる原因になってしまいます。本革でも合皮でも、悪影響です。
またドライヤーやスチームアイロンなどの熱も、革にたいして悪影響を与えます。
ダニとりシート
殺虫成分を使わずに、誘引剤でダニをおびき寄せ、粘着シートなどで捕獲します。
ソファの座面クッションの下などに挟んで置いて、使用期間が過ぎたら、シートごと捨てて処理しましょう。
脚が付いていないソファなら、床との隙間に挟んでおくのもオススメです。
ブラシで掃除して、ダニの繁殖を防ぐ
革製のソファは、強くこすると傷が残ったり、素材が傷んだりしてしまうため扱いに注意する必要があります。
ホコリやゴミを掃除してダニの繁殖を防ぐときには、革製品用のブラシを使うようにしましょう。
掃除機がけをするときにも、ブラシのアタッチメントを付けるのがポイントです。掃除機のヘッドをそのまま使うと、ソファの素材が傷んでしまう可能性があります。
布で拭き掃除して、ダニの繁殖を防ぐ
ブラシ掃除と同じく、ダニのエサになるようなゴミを除去するお手入れ方法として、布で拭き掃除をするのもオススメです。
濡らしてから固く絞った布で、まずは水拭きします。水分が残るとカビになるので、必ず乾拭きとセットでおこないましょう。
また水拭きは頻繁におこなうと、革にダメージを与えてしまう原因になるので、多くても1~2か月に1回にとどめるなど、ペースに注意が必要です。
ソファのダニを予防するには
ソファに限らず、室内のダニを予防するときには「掃除」と「除湿」が基本です。
ダニの繁殖に適した条件は、温度が20~30℃・湿度が70~80%といわれています。湿度が高くなる5~7月に繁殖し始め、8~9月以降に死んでしまうのが一般的なサイクルです。
日本の住宅は気密性が高いため、温度や湿度が一定に保たれやすく、ダニの生育に適しています。とくに人の皮脂や食べこぼし・繊維の多い場所、暗い場所では繁殖しやすいのが特徴です。
だからこそ、ダニ予防には「ダニのエサを掃除すること」と、「ダニが過ごしにくい湿度に保つこと」が大切なのです。
日ごろから部屋を掃除する
ダニは、ソファやカーペット、寝具などで繁殖するイメージがあります。1カ所で繁殖すると、部屋全体に広がっていくので、ソファだけでなく部屋全体を掃除しておきましょう。
掃除をすることで、ダニのエサになるゴミや皮脂汚れ、フケ・アカなどを除去できます。
掃除機をかけるときのコツは、なるべくゆっくり動かすこと。「1畳あたり30~60秒」くらいを意識しましょう。
フローリングや畳の場合は、素材の隙間にダニが潜んでいることも。フローリングや畳の目に沿って、入念に掃除機がけしましょう。
掃除機で取りきれないような小さなゴミは、カーペットクリーナーや水拭きを行うと取り除きやすくなります。
部屋の湿度を低く保つ
ダニは、60%以下の乾燥した環境だと、繁殖能力が下がっていきます。そのため除湿器やエアコンを使ったり、換気をしたりして、除湿することでダニ予防ができるのです。
天気のいい日は部屋の窓を2カ所以上開けて、風通しをよくしましょう。理想的な空気の流れを作るためには、部屋の対角線上にある窓を開けます。
窓が1カ所しかない場合は、換気扇を併用するのがおすすめです。それでも空気の流れが悪ければ、扇風機やサーキュレーターを活用します。
梅雨の時期などは、窓を開けるとかえって逆効果になるので、除湿器やエアコンの除湿機能を利用しましょう。
重曹を使った予防も効果的
ソファに重曹を振りかけておくと、ダニが好む湿気を吸収してくれます。また染みなどの汚れも中和されるため、定期的なお手入れとしても有効なのがポイントです。
ソファを掃除する前日に重曹をかけておき、次の日に掃除機で吸い取るだけで簡単に汚れを取り除けます。
重曹は人体に害を与えませんので、小さな子どもやペットがいる家庭でも安心して取り入れられる方法です。
ダニが発生しにくいソファってある?
- 合皮・革製
- ひじ掛けや骨組みが木材
- 中の素材がポリウレタンフォーム
- 脚付きのソファ
合皮や革製のソファであれば、ホコリやゴミが内部まで通ることが難しく、ダニが侵入しにくくなります。
また、ソファ内部の素材が「ポリウレタンフォーム」だけで作られていると、ダニを寄せ付けにくいのでオススメです。
ひじ掛けなどが「木材」の場合にも、表面がツルツルとしているので、ダニが住み着きにくくなります。
脚付きのソファなら、床との間に湿気が溜まらず風通しがいいので、こちらもダニ予防にはピッタリです。
ソファのダニを退治して清潔な暮らしを
室内に発生するダニは、ほとんどが「チリダニ」「コナダニ」などの種類です。これらのダニは人を刺しませんが、フンや死骸を吸い込んでしまうことで、喘息やアトピー性皮膚炎など、アレルギー性疾患を引き起こす原因になります。
ダニは体長が小さいため肉眼でなかなか確認できませんが、ソファや布団などに潜んでいるため早めの対処が必要です。
布製ソファに繁殖したダニを退治する場合は、殺虫スプレーで駆除して、掃除をして予防に努めましょう。
革製ソファの場合は、そもそもダニが住み着きにくい素材ではありますが、継ぎ目や隙間にゴミが溜まらないようにして、繁殖を防ぐのが大切です。
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