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シリンダーとは?一般的な種類や防犯性を高める方法、交換費用相場もチェック!

最終更新日: 2024年06月28日

ドアの施錠・解錠を司るシリンダーは、錠前の中でも特に重要な部品です。より高度な防犯性を持つ設備へ交換することは、安心・安全な暮らしを守ることに直結します。シリンダーの種類とそれぞれの特徴、交換にかかる費用の相場などを紹介します。

シリンダーとは

シリンダー錠

どのようなパーツや機構なのかを理解していないと、修理や交換を依頼する時に困ってしまいます。まずは、この言葉の意味や基本構造をみていきましょう。

鍵を差し込む鍵穴部分

「シリンダー」は、玄関の鍵穴部分のことです。英語の「cylinder」は「円柱・円筒」という意味で、本体部分の形が円筒になっているためこの呼び名が付きました。

勘違いされてしまいがちな言葉は「錠前」です。いわゆる扉をロックをする機構であり、台座を含む全体を指しています。対して、シリンダーは施錠・解錠される鍵穴部分のみを指しているため、同じものではありません。

錠前の一部であるシリンダーの性能によって、防犯性能の善し悪しは左右されます。

シリンダー錠の構造

円筒になっている内部は、外筒と内筒による二重構造です。円筒の内部には「タンブラー」と呼ばれる板状やピン状の突起物があり、この突起によって間違った鍵を阻害します。この構造によって正しい鍵以外では解錠できないようになっているのです。

タンブラーの形状や配置とぴったり嵌合(かんごう)する鍵を差し込むことで、シリンダーが回転し、ようやく解錠できるようになります。適合外の鍵を差し込んでも、回転しないため解錠することはできません。

施錠・解錠はより複雑な仕組みを持つ機構ほど不正解錠に強く、防犯性が高いでしょう。

玄関に使われる主なシリンダーの種類

シリンダー錠のドア

玄関に使われるシリンダーには、さまざまな種類があります。種類ごとの特徴とともに、それぞれの防犯性についてもチェックしましょう。

ピンシリンダー

ピンシリンダーの鍵と鍵穴

「ピンシリンダー」は、タンブラーの内部にピンがいくつか出ている機構となっているのです。施錠・解錠には鍵の片側面に連続した「く」の字型の溝が刻まれた、いわゆる刻みキーを使用します。

鍵の溝部分とピンがかみあうことにより、挿入された鍵によってピンが内部で正しい形に押されます。ピンがぴったりと合うことでタンブラー内の障害物がなくなり、扉が開けられるようになるという仕組みです。

構造はとてもシンプルであり、故障時の修理や合鍵の作成が安価で済みます。代わりにピッキングなどの不正解錠や鍵の複製を許しやすい、というデメリットにもつながる一面も持っています。

防犯面を考慮すると、玄関や裏口での使用はあまりおすすめできません。

ディスクシリンダー

ディスクシリンダーの鍵と鍵穴

「ディスクシリンダー」は、ピンシリンダーとよく似た仕組みで施錠・解錠をするシリンダーです。

タンブラーが板状である点が、ピンシリンダーと異なっています。ピンシリンダーの鍵が片側だけの「片刻みキー」であるのに対し、ディスクシリンダーの鍵は両側に溝を施された「両刻みキー」であるところも相違点です。

安価かつ大量生産が可能であったため、一時期は一般の住宅や乗用車の鍵として多く普及しました。しかしピンシリンダーと同じく防犯性に乏しいため、現在では多くのメーカーで廃盤となっています。

マグネットタンブラーシリンダー

「マグネットタンブラーシリンダー」は、その名のとおり、マグネット(磁石)を利用したシリンダー錠です。

タンブラーと鍵の両方に磁石が埋め込まれており、S極とN極の反発と引き合いの性質を利用して、錠前を解錠する仕組みになっています。

適合する鍵を差し込むと、内筒側に飛び出していたタンブラーが磁力の反発によって外筒側に引っ込み、シリンダーを回せるようになります。鍵側とシリンダー側の磁石の組み合わせが一つでも異なると解錠不可能です。

解錠時に鍵とタンブラーの物理的接触を必要としないため、従来のピッキング手法では不正解錠できないという強みがあります。

弱みとしては、磁力にはS極とN極の2種類しかないという都合上、鍵違い数があまり多くない点とマグネットの磁力が弱まると鍵が開けられなくなる点が挙げられます。最近では廃盤になった製品も増えてきているようです。

ロータリーディスクシリンダー

ロータリーディスクシリンダーの鍵と鍵穴

ディスクシリンダーを改良して防犯性を強化したシリンダー錠が「ロータリーディスクシリンダー」です。

ロータリーディスクシリンダーの特徴は、タンブラーに加えてロッキングバーと呼ばれる制御棒が組み込まれているところでしょう。適合する鍵を差し込むとタンブラーとロッキングバーが嵌合し、シリンダーが回転可能になるという構造です。

ディスクシリンダーよりも複雑な内部構造をしており、簡単にはピッキングできません。比較的安価で入手できることもあり、人気の高いシリンダー錠となっています。

ディンプルシリンダー

ディンプルシリンダーの鍵と鍵穴

シリンダー錠の中でトップクラスの防犯性を有するのが「ディンプルシリンダー」です。

一般的なシリンダー錠のタンブラーはシリンダーの上下に配置されていますが、ディンプルシリンダーでは上下に限らず、さまざまな位置にピンが備えられています。

ピンの数が多く内部構造が非常に複雑なため、ピッキングなどの不正解錠は極めて困難です。解錠には表面に円形のくぼみが複数施された鍵を使用します。この鍵の複製も容易ではありません。

防犯性に優れたディンプルシリンダーですが、その分複製も精密な技術が必要なため高価格である点がネックとして挙げられます。他のシリンダー錠であれば10,000円未満で作れることが多いしょう。しかしディンプルシリンダーの場合は、数万円かかることも珍しくありません。

防犯性をさらに高めるための対策

 勤怠管理表を自作する場合のポイント

空き巣対策には玄関ドアのシリンダーの見直しが必要不可欠です。既存のシリンダーに一手間を加えるだけでも、防犯性をさらに高めることができるでしょう。

ワンドアツーロック

「ワンドアツーロック」とは、読んで字のごとく、ひとつのドアに二つの錠を設置することです。錠前に備え付けのシリンダー錠に加えて、もう一つ別の鍵を設置します。

ワンドアツーロックによって防犯性が高まる理由は、ドアに装着されたシリンダーの数が増えれば、不正解錠のためにかかる手間や時間も長くなるためです。人目に触れることを恐れる空き巣は、侵入するまでに時間がかかりそうな家をターゲットから外す傾向があるため効果的です。

重要なのは錠数を増やすことであるため、二つのシリンダーの種類が同じ場合もあります。種類の異なるシリンダーを用意すれば防犯性はさらに高まりますが、同一のものを採用した方が費用を抑えられるでしょう。

防犯用サムターンを設置

「サムターン」はシリンダー錠の室内側に付いているつまみのことで、内側から錠の開け閉めを行うために使用します。

鍵の不正解錠というと真っ先にピッキングを思い浮かべます。しかしドアに工具で穴を開けるなどして内側に器具を挿し込み、直接サムターンを回転させて解錠する「サムターン回し」も空き巣の手法です。これを防ぐために設置するのが「防犯用サムターン」になります。

家主が外出している間は室外側からしか解錠できない「空転モード」が用意されていたり、つまみ部分を押しながらでなければ回転させられない仕様であったりと、防犯用サムターンにはさまざまな防犯策が施されており、効果的です。

組み合わせて使いたい防犯性の高い電子錠

カード式電子錠

より高度な防犯性を求めるなら、電子錠の導入も検討してみましょう。

「スマートキー」とも称される電子錠は、鍵の持ち歩きもなくなり利便性が高いため近年人気の鍵です。従来型のシリンダーと組み合わせて使うことで、防犯性の飛躍的な向上が期待できるでしょう。

カードキー・テンキー錠

ホテルの客室キーとしてよく利用されている「カードキー」ですが、個人宅で導入する例も増えてきています。

内部の仕組みや解錠のメカニズム自体は従来のシリンダー錠と似ているものの、鍵穴の形状的にピッキングが極めて困難であり、防犯性が高いといえるでしょう。ただしその分、合鍵の作成も容易ではないため、カードの紛失には注意が必要です。

またカードキー錠と類似した電子錠として、テンキー錠があります。あらかじめ登録した暗証番号を、備え付けのタッチパッドに入力することでアンロックする仕組みの電子錠です。

テンキー錠には物理キーが存在しないため、鍵紛失の心配は不要です。暗証番号を忘れないように気を付けましょう。

生体認証錠

「生体認証錠」は個人に固有の生体情報を解錠キーとして利用する、より新しいタイプの電子錠です。

虹彩認証や声紋認証などさまざまな種類がありますが、スマートフォンのロック解除に利用されている指紋認証や顔認証がなじみ深いでしょう。

指紋認証では登録済みの指紋を機器に読み取らせることでロックを解除します。自分の体の一部が鍵になるため、紛失の心配がないというメリットがあります。

指紋などの生体情報は、他者による複製がほとんど不可能です。そのため生体認証錠は、防犯性が非常に高いといえるでしょう。

シリンダー交換は業者に依頼しよう

鍵交換業者

シリンダーは錠前の要となる部品のため、交換の際はプロフェッショナルの手に任せることをおすすめします。交換業者を選定する際は、費用と信頼性の両面から精査が必要です。

シリンダーの交換費用の目安

シリンダー交換にかかる費用の相場は、種類によって異なるでしょう。種類別の相場感については、以下を参考にしてください。

シリンダーの種類 作業費用 部品代
ピンシリンダー

ディスクシリンダー

10,000円〜 5,000~10,000円
ロータリーディスクシリンダー 10,000円〜 10,000~20,000円
ディンプルシリンダー 10,000円〜 15,000~25,000円

ピンシリンダーやディスクシリンダーはその安価さが魅力ですが、玄関ドアなどに利用する場合には防犯性の乏しさに不安が残ります。

より内部構造が複雑で防犯性の高いロータリーディスクシリンダーやディンプルシリンダーへの取り替えも検討してみましょう。

信頼できる業者の選び方

シリンダー交換業者を選定する際は、悪質な業者に引っかからないよう、以下のポイントを押さえておくことが大切です。

  • シリンダー交換の十分な実績がある
  • 対応可能なシリンダーの種類が多い
  • 料金形態が明確であり、保証もしっかりしている
  • 対応が迅速かつ丁寧

また見積もりは1社のみでなく、複数業者から取り寄せることをおすすめします。見積もりの段階で1社に絞り込んでしまうと、相場から大きく外れた金額を提示されても気づけない可能性があります。

「ミツモア」なら、簡単な質問にいくつか答えるだけで、最大5社に一括で見積もり依頼を出すことが可能です。口コミや業者の情報も確認できて、見積もり依頼は無料なので、ぜひ気軽に試してみましょう。

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シリンダー交換で防犯性を高めよう

玄関で犬を触る女性

シリンダーにはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。より新しくより複雑な構造のシリンダーほど、ピッキングやサムターン回しといった不正解錠への対策が充実しています。

安心・安全な暮らしのためには、より防犯性の高いシリンダーへの交換をおすすめします。

暮らしの安全を守るために欠かせないシリンダーの交換は、早めの対応が肝心です。信頼の置ける交換業者を見極めて対応を相談しましょう。

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鍵は家庭の安全を守る上で最も大切な部分の1つです。今の鍵に不安を感じているならプロの業者に防犯機能を高めてもらえば安心です。

防犯性を高めながら価格も押さえたいという人は、まずはミツモアで複数の業者から見積もりを取りましょう。

それぞれの業者と直接やり取りできるので、自分の要望も伝わりやすいですよ。

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