ゴキブリはどんなときに飛ぶ？
ゴキブリは高い場所から低い場所へ移動するときや、身の危険を感じたときに飛ぶことがあります。天井や壁の上部のゴキブリを退治するときは注意が必要です。また、夏の夜はゴキブリが活発になる環境なので飛びやすいと言われています。
ゴキブリの飛び方は？
ゴキブリは高い場所から低い場所へ滑空するように飛びますが、鳥のように空中を自在に飛ぶことはできません。飛距離は最大で5mほどと言われています。
最終更新日: 2024年06月28日
飛べるゴキブリと飛べないゴキブリがいる
ゴキブリは羽を持っており「急に飛ぶのではないか」と不安を持つ人は多いでしょう。そこでまずは、日本の屋内でよく見られるゴキブリの種類や特徴を見ていきましょう。
飛べる種類と飛べない種類がいる
日本でよく見られるゴキブリとして、主に以下の4種類が挙げられます。
- チャバネゴキブリ
- クロゴキブリ
- ワモンゴキブリ
- ヤマトゴキブリ
日本の住宅内で主に見られる種類は、「チャバネゴキブリ」「クロゴキブリ」です。上記のうちチャバネゴキブリのみ飛びません。チャバネゴキブリは体長11〜15mmで小型、名前にある通り薄茶・黄褐色の体が特徴になります。
クロゴキブリは体長25〜40mm、室内でよく見かける黒褐色のゴキブリはこの種です。こちらは飛ぶことが可能です。
ワモンゴキブリは日本の屋内に生息するゴキブリの中ではもっとも大型で、体長30〜45mm、褐色で光沢のある体が特徴としてあります。地下街や暖房設備のあるビル、下水道のマンホールなどに住み着いています。ヤマトゴキブリは日本固有種でやや小型の体長25〜35mm、黒茶褐色で光沢はありません。屋内でも屋外でも見られます。
外見で判断できるため、黒く大きめのゴキブリを屋内で見かけたらそれは飛ぶ種類だと覚えておきましょう。
飛ぶのは苦手
ゴキブリは体の大きさに対して羽が小さいため、実は飛ぶのは得意ではありません。主に移動手段のひとつとして羽を使うことがありますが、その飛行距離は短く、トンボやチョウのようなスムーズな飛行はできません。
高いところから低い場所へ滑空するときに羽を広げますので、天井近くでゴキブリを見かけたときは要注意です。
動きが活発になる夏は最大で5mほどの高さまで飛ぶこともあります。そして明るい時間は基本的に飛びません。気温と湿度が高い、薄暗い時間になると飛びやすいといわれていますので、梅雨から夏場の暑い時期は特に注意しましょう。
ゴキブリが飛ぶ理由
俊敏性が特徴のひとつであるゴキブリは、なぜ飛んで移動するのでしょうか。ここからはゴキブリが飛ぶ理由を詳しく解説していきます。
ゴキブリが飛ぶ条件を把握しておけば、ゴキブリ駆除の際にも役立ちますので、ぜひ参考にしましょう。
追い詰められたとき
身の危険を感じたとき、ゴキブリは基本的に這ってその場から離れて狭い場所へ逃げますが、逃げ場を失って追い詰められると、最終手段として飛ぶ場合があります。
またゴキブリは逃げる際、少し高い場所を目指しますので、部屋の隅にゴキブリを追い詰めた場面では人に向かって飛んでくるかもしれません。
噴射式の殺虫剤を使ってゴキブリを駆除するときは、飛びかかってこないか常に注意しましょう。
高いところから低いところへ移動するとき
ゴキブリは飛ぶのが苦手なため、高いところから低いところへ滑空するかたちで飛びます。野外では木や住宅の高い場所へ登る習性があり、滑空して遠くへ移動します。
そのため部屋の天井にゴキブリが張り付いているのを発見したときは、飛ぶ危険性が高まるでしょう。刺激しないようにして、下に降りてくるのを待つのが無難です。
夏の夜は活発になりやすい
ゴキブリは夜行性で、夏の暑い季節に活発化します。そのため熱帯夜の寝苦しい日はゴキブリにとっては絶好のコンディションで、普段よりも頻繁に飛びまわることでしょう。
具体的には温度30℃・湿度60％以上が活発になる条件です。暑い夏の夜につい窓を開けているときなどは、ゴキブリが飛び込んで来やすいので注意が必要です。
ゴキブリが飛んできたときの対処法
ゴキブリが飛ぶことを想像するだけでもゾッとします。実際に飛んできたときにパニックにならないよう、最悪の事態を想定して対処法を講じておくのも大切です。
そこでゴキブリ退治の際に知っておきたい、飛んできたときの対処法をご紹介します。
身の回りのもので守る
ゴキブリは地上から飛び立つ際、近くの高い場所を目指すことがあるため、近寄ってしまうと人をモノと間違えて、飛んでくることがあります。
そのためゴキブリを噴射式の殺虫剤で駆除するときは、ダンボールなど手近なもので身を守りましょう。
ゴキブリは衛生害虫と呼ばれており、食中毒を引き起こす病原菌を持っています。肌に触れてしまえば、健康被害に遭う可能性も否定できません。
またバッグやクッションなどにゴキブリが触れた場合は、アルコールを含んだウェットティッシュでしっかりと除菌しましょう。
しゃがんでゴキブリの後ろに移動する
ゴキブリは体の構造上、後退することができず、後ろに戻るときは方向転換を強いられます。飛ぶときも同様、前方へしか飛ぶことができません。
そのためゴキブリが飛んできたときはよけるなどして体勢を低くし、後方へまわり込みましょう。
飛ぶことを想定すると、飛んでいる状態に殺虫剤を吹きかけるのは現実的ではありません。たたき落とすなど下に落ちてから殺虫剤を噴射しましょう。ただしゴキブリの前方に狭い隙間や物陰があれば逃げ込まれてしまいますので、退治するときは逃げ道を塞ぐなどの対処も重要です。
殺虫スプレーをかける
自宅でゴキブリを見かけたら、飛んで来る前に殺虫剤スプレーを使って駆除してしまいましょう。
注意したいのはゴキブリは生命力が高いため、コバエなどの虫向け殺虫スプレーでは即効性もなく駆除が難しいという点です。反対にゴキブリが飛ぶのを助長することにもつながりかねません。
そのため飛ぶ前に駆除するためには、短時間で効果が見込めるゴキブリ専用の殺虫スプレーが必須です。いつゴキブリが発生するか分かりませんので、噴霧タイプの殺虫剤は常に用意しておくと安心です。
知っておきたいゴキブリの知識
ゴキブリは不気味な見た目をしており、人に対して健康被害をもたらす場合もある昆虫です。
飛んでくる理由や条件だけではなく、それ以外にも知っておきたいゴキブリに関する知識があるので、以下で詳しく紹介していきます。
ゴキブリに触れてしまったときの危険性
ゴキブリは下水道や換気扇などの不衛生な場所に生息しており、体の表面や脚に無数の病原菌を保有しています。そのためゴキブリに触れてしまったときはすぐに手を洗って、間違っても鼻や口には触れないようにしましょう。
代表的な菌として「サルモネラ菌」「大腸菌」「赤痢菌」などが挙げられ、どれも人の健康を脅かす菌です。
例えばサルモネラ菌を取り込んでしまうと、発熱・腹痛・下痢・吐き気などの症状に2〜7日間ほど見舞われることになります。
また大腸菌は人の腸内にも存在していますが有害なものもあり、下痢や腹痛などの症状を引き起こします。
飛ばさないで駆除する方法
上記でも紹介した通り、ゴキブリは特定の条件下におかれたときに飛びやすいので、なるべく同じ状況でないときを狙って駆除するように心がけましょう。
- 高いところにゴキブリがいるとき
- ゴキブリが身に危険を感じたとき
- 高温多湿な蒸し暑い夜
ゴキブリが天井に張り付いているのを見つけたとしても、すぐには殺虫スプレーは吹きかけず、下に降りてくるのをじっくりと待ちましょう。
夏は蒸し暑い夜の日が多くなりますので、窓や出入り口からゴキブリが入ってこないように、あらかじめ「忌避剤」などのゴキブリよけを設置しておくなどの対処もしておきましょう。
以下の記事では、状況に応じたゴキブリの駆除方法を解説しています。
ゴキブリが飛んだときの対処法を覚えておこう
ゴキブリは飛ぶのが苦手な昆虫ですが、条件次第では人に向かって飛んでくることもあります。
特に駆除するためゴキブリに近寄るときは要注意です。身の危険を感じて飛ぶ可能性があるので、殺虫スプレーを吹きかけるときはゴキブリの後方からかけるようにして、高い場所に張り付いているときは手を出さないようにしましょう。
また不衛生な環境を好むゴキブリは、人に害を与える病原菌を持っています。万が一触れてしまったときはハンドソープなどでしっかりと洗うのも重要です。
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