防草シートを使用するメリットは?
「手入れが楽になる」「除草剤や芝刈り機に比べて安全性が高い」「水はけがよい」といったメリットがあります。
防草シートを使用するデメリットは?
「時間がたつほど劣化する」「景観を損ねる場合がある」「処分が必要」といったデメリットがあります。
「手入れが楽になる」「除草剤や芝刈り機に比べて安全性が高い」「水はけがよい」といったメリットがあります。
「時間がたつほど劣化する」「景観を損ねる場合がある」「処分が必要」といったデメリットがあります。
防草シートは、日常の草刈りや雑草の処理の手間を大幅に削減してくれる便利なアイテムです。しかし、防草シートにもよい点と悪い点があります。防草シートの特徴を理解して、後悔しない使い方をしてください。
防草シートは平らな地面に敷くことで太陽の光を遮断し、雑草が生えてくることを防ぎます。正しくシートを張れば、雑草の駆除が不要になるので終わりの見えない草むしりや草刈り作業に時間を費やすことはなくなるでしょう。
最近の除草剤は、改良が進み人体に影響を及ぼすような材料を使っていることはほとんどありませんが、それでも小さな子どもが庭で遊ぶことなどを考えるとなるべく化学物質を使わない除草方法を選びたいものです。
防草シートはその点、完全に無害といえます。
また、芝刈り機の使用がなくなればそれだけケガのリスクも減るでしょう。
光を遮断するだけであれば、普通のビニールシートでもよいのではないかと感じた人もいるかもしれえません。しかし、普通のビニール素材では雨が降った時や庭の水やりをした時などに水分をシートの上にため込んで、水たまりを作ってしまいます。
しかし防草シートは水はけがよくなるように製造されているので水をため込む心配はありません。
ここからは防草シートのデメリットを説明します。
防草シートは敷いたら一生使える、というものではありません。特にシートをむき出しで日光に当て続けていると劣化が早まります。また、シートの上に砂利や人工芝を敷いた場合もシートとこすれることで少しずつ劣化していきます。
シートの種類によって異なりますが、数年ごとの交換が必要です。
防草シートをむき出しのままで使用する場合、人目に付く場所であるとその場所に対して無機質な印象を受けるかもしれません。
人目につかない場所であれば問題はありませんが、見た目を気にするようであれば防草シートの上に砂利や人工芝などを敷き詰めるとよいでしょう。
先述の通り、防草シートは劣化してきたら交換が必要です。その際には古くなった防草シートを処分する手間がかかります。
しかし最近ではある程度の年月で自然と分解するものもあるので、その場合は処分せずに古いシートの上から新しいシートを敷くことができます。
防草シートを使うか考える際には以上のメリットとデメリットを参考にしてみてください。
防草シートは手軽に購入でき、軽くて扱いやすいため様々な場所で活躍しています。
それぞれの場所の特徴に合わせたぴったりの防草シートを合わせて紹介するので参考にしてみてください。
防草シートがよくつかわれる場所として、駐車場や太陽光パネルの周辺があります。
特に太陽光発電所では雑草が生い茂ると、日陰を作ってしまいパネルに十分に日光が当たらず発電効率が下がってしまいます。
このような場所に適した防草シートの特徴として
があるので選ぶ際には上記の点を意識するとよいでしょう。
防草シートは砂利の下に敷くことでシートが太陽光で劣化することを防ぎ、砂利が重りになって風で飛ぶのを防ぐので防草効果を高めます。そのため犬走りなど人が歩く場所で砂利と一緒に活躍することが多いです。
このような場所には
をおすすめします。
人が歩く程度ならこの厚さで十分ですが、駐車場などに砂利を敷いて用いる場合は、破れる可能性が高いので注意してください。
防草シートは庭の景観をよくするために便利な人工芝ともセットで活用されます。防草シートを人工芝の下に敷くと、人工芝の下から雑草が伸びてくるのを防ぐことができます。そのため人工芝を敷く前にその下に防草シートを敷くことは多いです。最近では人工芝の裏面に防草シートがついているものもありますが、これでは芝の隙間から日光を通してしまうので防草効果は期待できません。
人工芝の下に敷く防草シートは
をおすすめします。
人工芝の継ぎ目から漏れて入ってくる日光を防草シートで遮断することで防草効果を高めます。
ウッドデッキの下から生えてくる雑草を防ぐ方法として防草シートが取り入れられることも多いです。ウッドデッキ下の雑草を駆除するには、中にもぐって作業しなければならず、通常よりもより大変な作業が必要になります。防草シートを使えばその苦労を軽減させることができます。防草シートと一緒に砂利を敷くと、防草シートがむき出しの状態よりも防草効果も見栄えもよくなり一石二鳥といえるでしょう。
ウッドデッキの下は日陰になっているため、防草シートは水はけがよいものを選びましょう。
防草シートには透水性タイプと不透水性タイプがあります。一般的に水を通す透水性タイプのものが家庭でよく使われ、不透水性のものは工事現場などで使われます。
不透水性の防草シートを使うと、雨が降った時に自然排水ができなくなってしまうので庭に防草シートを敷きたいときは、透水性のものを選ぶようにしましょう。
透水性のある防草シートには不織布と織布のものがあります。
それぞれの特徴を観点ごとに表にしました。
浸透速度 | 値段 | 持ち(寿命) | 特徴 | |
不織布 | 遅い | 高い | 10~15年 | 科学技術で接着されていて編み目がない |
織布 | 速い | 安い | 1~3年で劣化 | 繊維同士を編み込んであるため隙間がある |
値段は不織布のほうが高額ですが、編み目がなく雑草が突き抜けることはほとんどなく、耐久性もあるため長い目で見ると不織布のほうがコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。
防草シートは透水性がありますが、それでも不織布を使うと大雨が降った時には水が地面に浸透するまで時間がかかってしまいます。そこで庭の水はけをよくする工夫を紹介します。
砂利が水を透すための層となり水はけがよくなります。
防草シートを敷く前に、整地の段階で地面に勾配を取ることで、排水することができます。
ここからは防草シートを選ぶときに注意すべき点について解説します。
ここまで説明してきたように防水シートを使う上で透水性は重視しなければなりません。
浸透性のあるものでも、不織布と織布がありますが、不織布はゆっくり浸透していき、織布は浸透速度が速いです。そのため織布は防草シートの下に水が溜まってしまう場合もあります。
使う土壌の特徴も考えながら選択するとよいでしょう。
耐用年数を見ることも大切です。
一般に価格が安いものは、耐用年数が短いものが多く何度も買い替える必要があるため、長期的な防草対策を考えているなら、耐用年数が長いものを選ぶほうが安くなることが多いです。
防草予定の場所が、どれくらいの期間シートを敷く予定なのか計画を練ったうえでプランに合った耐用年数のものを選びましょう。
これは防草シートを敷く場所にもよりますが、庭などの人が歩く程度の場所であればシートの厚みや軽さが施工しやすいものを選ぶとよいでしょう。
駐車場などの強度のあるシートが必要な場合を除き、防草シートは薄くて軽いもので十分効果を発揮します。
防草シートは日光を遮ることで防草するため、効果を期待するのであれば遮光性を重視する必要があります。
先述の通り、不織布は編み目の隙間がなく遮光性が高いのでおすすめです。
防草シートを敷くのは多少手間はかかりますが、DIYが可能です。
これからその具体的な手順を解説します。
作業を始める前に、必要なものをそろえましょう。
防草シート:施工したい部分の面積を計測し、必要な面積分を購入
シート固定ピン:コの字型・L字型などから、用途に合った素材・形状を選ぶ
メジャー:施工場所・ピンの間隔などを計測
チョーク:ピンの間隔などシートに目印を付ける
ハサミまたはカッター:シートを切る
金槌またはハンマー:ピンを地面に打ち込む
防草シート用テープ:ガムテープでは耐性が弱いため専用のものを選ぶ
軍手:手の保護
そのほか施工場所によって、セメント・砂利・人工芝なども用意します。
防草シートを敷く場所に除草剤をまきます。
生えている雑草が少なければ手作業で1つ1つ抜いていくこともできますが、
雑草が多い場合は除草剤を散布すれば、1週間ほどですべて枯らすことができ、作業が楽になります。
生えている雑草が枯れたら、雑草を除去して地面を平地にします。
石や太い根が残っていると、表面が凸凹になったり隙間ができやすくなったりします。雑草が残ったままだとシートがずれやすく、仕上がりがきれいになりません。丁寧に下準備をすることが大切です。
土は足でしっかり踏むか、スコップやレンガなどを使って平らにします。凸凹が残ったままだと、くぼみに水がたまるなど不具合につながることもあるので、しっかりならしましょう。
次に防草シートを広げながら整地した土の上へ敷き、余分な面をハサミでカットします。
シートの隙間やずれ、ヨレがないよう、ピンと張りながらきれいに敷いていきましょう。
複数枚のシートを並べて敷く場合には、それぞれ端を10cm以上重ねます。重ねしろは必要に応じて調整しましょう。例えば非常に繁殖力が強い雑草が生育している場合には、補強するため重ね代を20cm取るなどです。
縁石など端部に差し掛かる部分は、5cm以上余分にカットして立ち上げ部分を作ります。
敷いた防草シートを固定するため、ピンを端から等間隔に金槌で打ちます。ピンの間隔は25~50cmほどが目安です。
庭には水道やスプリンクラーの配管が埋没されていることも多いものです。ピンを打ち付ける際には配管を破損しないよう気をつけましょう。
最後は防草シート専用のテープで固定して作業終了です。
また、これは必須の作業ではありませんが、打ち付けたピンや重ね代の上からテープを貼ることで、シートをさらにしっかりと固定・補強できます。
この後、必要に応じて砂利などを敷き詰めます。
DIYだとどうしても「正しく張れるだろうか」「失敗して雑草が生えてきてしまったらどうしよう」などと心配になりますよね。このセクションではできるだけ失敗を減らすためのコツを紹介します。
基本的な作業をひとつずつ丁寧かつ確実にこなすこと、また短絡的なコストだけを考えず、長い目で見た費用対効果を考えることが大切です。
防草シートを敷いたのにそれでも雑草が生えてくるという事例は珍しくありません。
理由は防草シートを敷く際に除去しきれていなかった雑草の根が防草シートの下で育ち、シートを突き破って生えてくるためです。
特に生命力の強い雑草を以下に紹介します。
これらの雑草を見たら、しっかりと根元まで駆除できているか念入りに確認するようにしましょう。また、使う除草剤を根元まで枯らすことのできる強力なものにすることもおすすめです。
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また、防草シートを機能性が高いものを選ぶことも大切です。
防草シートが遮光性が低かったり、編み目の隙間が大きかったりすると、せっかく苦労して防草シートを敷いてもすぐにシートを突き破って雑草が生えてきてしまいます。
値段だけではなく、性能も重視して選ぶようにしましょう。
雑草が生えてくるもう1つの理由として、防草シートの上に土が入り込んできてそこに種子が落ちることで発生するということがあります。
そうならないためには、土があるところと防草シートの間にレンガなどで仕切りを作り土が流れてこないようにする工夫が必要です。
花壇を作ることも有効な対策になります。
最後は具体的なおすすめ商品を3つ紹介します。人気が高いシートは耐久性や防草効果が高いだけでなく、作業性も高い傾向があるようです。
カットのしやすさ、ピンの固定のしやすさなどにも注目して商品を選ぶと失敗の確率は軽減できるといえるでしょう。
米国デュポン社が開発したポリプロピレン・4層スパンボンド不織布製の防草シートです。
太い繊維を使用しており非常に丈夫なため、むき出しでは7~13年、砂利の下に敷く場合は半永久的に防草効果が期待できます。
水はけのよさ、雨や台風などの天気への耐候性、対紫外線、砂利の沈下防止、ピン穴の広がりにくさ、作業のしやすさなど、マルチな方面に配慮や工夫が施されています。
日本の官公庁などでも多数採用されており、信頼と実績の高い商品といえるでしょう。
安心の日本製防草シートです。特殊加工により透水性が高く、水はけがよい構造になっています。
遮光率が99.9%と高いだけでなく、従来品と比較して厚みを約1.5倍、耐久性・耐候性を約2倍にグレードアップしており、防草効果をより長くキープできるでしょう。
ハサミで簡単に切れるうえ、シートの表面には20cmと1m間隔に格子ラインが入っており使いやすいことも人気の秘密といえそうです。
サイズ展開も豊富で、幅が50cm・1m・2mのほか75cmもそろっています。購入時にはきっちりとサイズを合わせやすくシートを無駄なく使えるでしょう。
庭にレンガ敷きのエリアを作りたい人にとっては、防草シートとレンガを別々で作業する手間を省けるため、時間も労力もカットできる便利な商品です。
「置くだけ」「敷くだけ」なので、誰でも簡単に施工ができます。
普段DIYを全くしたことがない人でも、あっという間に除草対策ができるとともに、ぬくもりを感じるテラコッタの色合いが、庭におしゃれなアクセントを与えてくれることでしょう。
防草シートをDIYで施工する際には、「良質なシートを使うこと」「丁寧に土台となる下地を作ること」が成功の秘訣といえます。
購入時には高額だと感じても、長持ちする高品質のシートを選ぶと、長い目で見てコスパは高いはずです。
また施工面ではシートを敷く作業よりも、その準備段階、きれいに整地することにフォーカスを当てましょう。丁寧に石や雑草、根などを取り除き、できるだけ土を平らにならします。
せっかくお金や時間、手間をかけてDIYするのです。長期間にわたって、より高い防草性と耐久性が維持できる仕上がりを目指しましょう。