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個人事業主になるメリットは?法人設立と比較!【税理士コメント有】

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最終更新日: 2019年03月11日

会社員が開業を決意した場合、個人事業主か法人のどちらが良いのでしょうか。その答えはケースバイケースとしか言いようがありません。

個人事業主と法人はそれぞれメリットがあり、かかる手間やコストを検討した上で決める必要があるのです。

本記事では、設立や手続きの煩雑さやコスト、税金などさまざまな面から個人事業主と法人のメリットを徹底比較。さらに、個人事業主として開業してから法人化するメリットについても解説します。

会社員から個人事業主になるメリット

個人事業主として独立した男性
個人事業主の定義について確認しておきましょう

会社員を辞めて独立する場合、個人事業主となるか、法人を設立して自身がその代表となるかを選択することになります。

会社員の方にとって実態がよくわからないのは、どちらかというと個人事業主ではないでしょうか。

まずは個人事業主という働き方がどのようなものか、解説します。

個人事業主とは

個人事業主とは文字通り、会社に雇われずに個人で事業を行う人のことです。

フリーランスと呼ばれる働き方も、これに該当します。

個人事業は、法人を設立する場合とは異なり、資本金の準備や定款の作成、設立登記といった手順を省いて事業を始めることが可能です。

その一方で、屋号(社名のようなもの)を持つこともできますし、従業員を雇うこともできます。

時間・場所・規律に縛られない

会社員の場合は決められた就業時間までに出社して、決められた場所に出勤して働くケースが大半だと思います。

一方、個人事業主のメリットは、働く時間・場所・規律など、すべて自分で決められることです。

決まった時間に働く必要もありませんし、休日も自由になります。

1週間徹夜をして、その後長期休暇をとることもできますし、好きな音楽を聴きながら仕事をしても構いません。

ただし自由というメリットがある反面、自分自身をしっかりマネジメントしなければ、堕落してしまうこともあります。

特に健康やモチベーションの管理は、会社員よりも重要です。

軌道に乗れば会社員より収入が増える

個人事業主になれば、自分で稼いだお金は全て自分の収入になります。

会社では、勤務年数や役職に応じてあらかじめ決められた賃金テーブルがあって、それに沿って昇給を決めていくことが多いと思います。

また会社の場合は営業部門・経営企画部門・管理部門など、会社の運営をさまざまな部門に分けていて、仕事の成果は全ての部門に分配する必要があります。そのため、個人で功績が大きい仕事を達成したとしても、会社が得た利益を個人がまるまる受け取ることはありません。

個人事業主のメリットは、収入が全て自分のものになることです。

したがって事業が軌道にのれば会社員より収入が増えることもあります。

その一方で、企画や営業、経理など、自分に経験のない分野も、1人で行わなければならないという負担が生じます。

最初は手軽に開業!個人事業主のメリットを解説!

個人事業主の顧問税理士
開業時に個人事業主を選ぶメリットを解説します!

個人事業主という働き方は、その自由さや収入面で、会社員にないメリットがあります。

さらに法人と比べた場合でも、個人事業の開業にはさまざまメリットがあるのです。

開業・廃業は個人事業主の方が簡単!

個人事業は、誰でも手軽に始められるのが特長です。

法人を設立する場合だと設立登記が必要となり、定款の作成や資本金の払い込みといった手間や、印紙や登録免許税といったコストが発生します。

個人事業では、このような手間やコストは不要です。

税務署や、都道府県税事務所などに、納税のための「個人事業の開業届出書」を提出すれば無料で開始することができます。

また事業をやめるときも、法人であれば解散の手続きを取らなければなりませんが、個人であれば、廃業届出書を提出すれば終わりとなります。

個人事業主は従業員5人未満なら社会保険加入義務なし

会社員の方は、職場の名称が記載された健康保険証をお持ちではないでしょうか。

事業を行う場合は個人・法人問わず、その事業で働く人を事業所の社会保険に加入させなければならない義務が生じることがあります。

もしこの義務が生じると、その事業所は社会保険の加入基準に該当する人を、強制的に事業所の社会保険に加入させなければなりません。

社会保険に加入させた場合、その社会保険料の半分は事業者が負担することになります。

ただし、事業所にこの義務が生じる基準は、個人の方が緩やかに設定されています。

法人の場合は、経営者1人しかいない場合でも強制的に対象となります。一方、個人の場合は従業員が常時5人未満なら任意加入となります。

また5人以上であっても、個人で行う農林漁業や一部のサービス業など、任意加入となる業種が存在します。

個人事業は維持コストも安い

個人事業は、維持コストの面でも、法人よりメリットがあります。

代表的なコストは、法人住民税と役員の登記です。

法人住民税

法人にかかる税金の一つである法人住民税には「均等割」といって、所得額に関係なくその法人の規模に応じて発生する税額があります。

均等割は事業年度が12ヶ月の場合は最低でも7万円かかり、たとえ赤字でも支払わなければならないという厳しい決まりになっています。

一方、個人事業ではこのような負担はありません。

均等割という税額そのものは個人住民税にも存在しますが、これは事業とは無関係に発生するものです。金額も概ね5,000円ほどと少額になります。

役員の登記

多くの法人は会社法によって、そのガバナンスの管理方法が決められています。

法人のガバナンス管理のためにコストがかかる代表例は、役員重任(あるいは役員変更)の登記です。

法人の経営者など取締役には任期があり、定期的に役員重任(あるいは役員変更)のための登記をしなければなりません。

専門家に委任せずとも行うことができますが、いずれにせよ登録免許税の負担は逃れられません。

個人の確定申告は税務署のみ

個人事業主の場合、所得税の確定申告書を税務署に提出することで、所得税・事業税・住民税の3つの申告を終えることができます。

つまり、事業税や住民税の計算は、都道府県や市町村にやってもらえるということです。

これに対し、法人の場合は税務署・都道府県税事務所・市区町村役場に、それぞれの税額を自分で計算して確定申告書を提出しなければなりません。

しかも計算する税金の種類は、個人よりも多いです。

法人の確定申告を行う場合、法人にかかる税金の種類の多さやその税率の仕組みが非常に理解しづらいので、初めは苦戦することとなるでしょう。

社会的信用力は抜群!法人のメリットを解説!

法人の顧問税理士
法人として開業するメリットを解説!

法人設立というと、大きなビルを借りて、社員を沢山雇って…というイメージがあるかもしれませんが、法人を設立することは、実はそれほどハードルの高いものではありません。

以前、株式会社の資本金払込額は最低1,000万円でしたが、それがなくなり、資本金1円で株式会社を起こすことも可能となりました。

今ではほとんど個人経営と変わらない、小規模な法人の経営を行う人も珍しくありません。

法人経営は個人よりも手間やコストはかかりますが、個人事業にはないメリットも沢山あります。

社会的信用は法人の方が高い

法人設立のハードルは高くないものの、設立にはそれなりに準備や資金が必要になります。

この点から、手軽に開業できる個人事業よりも法人の方が、「経営への本気度が高い」という印象を与えやすいです。

たとえば融資の審査や、優秀な人材確保の面では、法人の方が信用が得られやすく、有利になると言われています。

赤字繰越は個人事業主3年、法人は10年に

事業の赤字は「欠損金」といい、青色申告者であれば、欠損金は翌年以降の税計算に繰り越すことができます。

この繰越期間は、個人事業では最大3年間しかありませんが、法人の場合は9年間、2018年4月1日以後に開始する事業年度であれば10年になります。

経費に出来る範囲は法人の方が広い

個人の場合は私生活に関わる支出が混ざったものは、原則として経費にできず、私生活との区別が行える場合に限って経費とすることが認められます。

一方、法人の場合は個人とは別の人格で経営を行うため、その支出は基本的に法人のために為されたものと考えられます。

社内規程を作成して、経費の範囲を広げることも可能です。

法人は決算月を選択可能

個人の場合、事業年度は1月1日から12月31日と決められていて、翌年の3月15日までに確定申告を行うこととなります。

これに対し法人の場合は、確定申告期限は2ヶ月間とやや短いものの、自由に事業期間を設定することが可能です。

年末年始が繁忙期であれば、春や夏に決算期を設定することで、計画的に業務の負担を分散させることもできます。

個人事業主と法人の特長を比較!

ここまでの個人事業主と法人の特長の違いを、表にまとめました

 個人法人
開業手続税務署等への届出のみ
(任意の商業登記も可能)
税務署等への届出
法人の設立登記
社会保険常時5人未満は任意加入強制加入
維持コスト特になし毎事業年度の法人住民税(最低7万円)
任期に応じた役員重任(変更)登記費用
税務申告の手間所得税のみ提出すればよい税務署、都道府県税事務所、市区町村それぞれに確定申告しなければならない
社会的信用力法人に比べて低い個人に比べて高い
赤字の繰越期間3年9年(10年)
経費に認められる範囲私費と明確に区別できなければ認められない認められやすい
決算月自由に決められない自由に決められる

個人事業主から「法人成り」がおすすめな理由

ここまでの話だと、「法人は何だか面倒そう…」と感じられるかもしれません。

しかしながら、法人にはもう一つ、税率の上昇が個人よりも緩やかというメリットがあります。

このことから、個人事業主での収入が安定し、事業の運営に慣れたころに「法人成り」するという方法がおすすめです。

所得が高くなると法人の方が税金が安くなる

個人事業と法人では、それぞれ所得に対する税金が異なります。

支払う税金の種類は法人の方が多く、税率もバラバラなので、一見してどちらが安いと判断できるようにはなっていません。

しかしながら、個人事業の主な税金となる「所得税」は、所得金額が高い部分ほど税率が上がる、「累進課税」という仕組みになっています。

つまり、個人事業の場合、儲けがでるほど税金も高くなるということです。

一方、法人の所得にかかる税金も一部は累進課税となっているのですが、所得税よりも税率の上昇が緩やかになります。

このことから、所得が高くなると、個人から法人成りした方が節税メリットがあります。

法人成りで消費税の納税を2期延長可能

事業を行う場合は個人事業・法人に関係なく、消費税の納税義務を課されることがあります。

納税義務を課された事業者は消費税の確定申告を行い、取引先やお客さんなどから受け取った消費税を納付しなければなりません。

しかし、個人事業主は法人成りすることで、消費税の納税義務を2期遅らせることができます。

その理由は、納税義務があるかどうかの判定が「2期前の事業年度の課税売上高が1,000万円を超えるか」で行われるためです。

このことから、個人事業で課税売上高が1,000万円を超えた場合、そのまま事業を続ければ2年後には納税義務が発生します。

しかし、納税義務が発生する前に個人事業を廃業して、新規に法人を設立すれば、判定のための2期前の事業年度がなくなります。つまり、法人成りから2期は納税義務がないまま事業を継続できるのです。

これは非常にメリットの大きい法人成りといえます。

ただし、一点だけ注意が必要なのは、納税義務の判定方法が2期前の課税売上高以外にもあるということです。

したがって、法人化によって消費税の免除がされるかどうかは、事前に税理士へ談しましょう。

法人化を検討する売上分岐点

法人の場合は法人住民税の均等割が高額なため、所得が低いと税負担が大きくなりますが、所得が上がるにつれ、個人所得税の税負担の方が重くなります。

そこで、売上がある程度伸びてきた段階で、法人化を検討すると良いでしょう。

個人事業主から法人への売上分岐点については、以下の関連記事もご参照ください。。

関連記事:個人事業主が法人化する分岐点は?節税メリットも解説!【税理士監修】

税理士コメント:法人化の分岐点はケースバイケース

最初に個人事業主として開業し、所得(売上)的に税制メリットが生まれてくる段階で、法人化するのは有効な手段です。では、法人化するとしたら、所得がどの程度まで伸びた段階で検討すべきでしょうか。埼玉県で税理士事務所を営む、小村先生の見解をご紹介します。

法人化の分岐点は業界ごと、事業者ごとに異なります

小村税務会計事務所 - 埼玉県さいたま市緑区

埼玉県に事務所を構え、法人化や相続からコンサルティングまで、幅広い案件に対応。クライアントへ真摯に接する人柄が評判を呼び、県外からも多くの依頼が殺到する。
ミツモアでプロを探す

「個人事業主が法人化する分岐点の1つである事業所得600万円は、あくまで目安。実際に法人化した方が良いかどうかはケースバイケースです。

業種による経費率によっても異なりますし、親族を役員として雇用している場合は支払う報酬額によっても異なります。心配な方は、一度税理士に相談されることをおすすめします。財務状況や事業の見通しから判断して、法人化した場合のメリット・デメリットをお伝えできるはずです。」

個人と法人、開業するならどっち?税理士に相談しよう

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税理士を探すならミツモアで

「個人と法人の違いはわかったけれど、自分はどちらでスタートを切るべき?」

悩むときは、税理士に相談しましょう。

税理士に相談すれば、開業時に個人と法人のどちらで開業した方がよいのか、いつ法人成りすべきかまで、売上規模や経営計画を鑑みて的確にアドバイスをしてもらえます。

開業時に個人事業主と法人で迷ったら税理士に

開業は、手軽にできる個人事業の方が必ずしもいいとはいえず、事業内容や資金の調達状況、また、事業主のこれまでの経験によっては、法人でスタートを切った方がスムーズということもあります。

創業に強い税理士に相談すれば、個人と法人それぞれで開業した場合の比較を踏まえ、どちらの形態で開業すべきか的確なアドバイスがもらえるでしょう。

また税理士に相談することで、青色申告の承認申請や、創業時の助成金や補助金など、事業を有利にすすめられる制度を教えてもらうこともできます。

開業後も確定申告や経営プランの相談ができる

開業後は、会社員のときには行ったことのない分野の仕事も、1人で行わなければなりません。

しかしながら本業を差し置いて、経理や確定申告業務に、膨大な時間を費やすのは非効率ですよね。

もし税理士に経理や確定申告などの相談をすれば、経理を代行する「記帳代行」や、確定申告の代行といったサポートを受けることができます。

また、税理士は経営プランにも強く、事業の分析や資金調達など、経営に関わるアドバイスも行ってくれます。

開業後、経営方針に迷ったときに、経営に関する知識や経験の豊富な税理士の意見は、きっと事業に有利なものとなるでしょう。

法人成りの適切なタイミングもアドバイス

個人と法人の税負担の分岐点となる売上高は、一定ではありません。

その理由の一つに、役員報酬があります。

個人から法人成りすると、個人の生活費は役員報酬という形で、「給与」として支払われます。

給与は、受け取った側に給与所得控除額という控除が生じるため、法人から個人へ給与を支払えば、給与所得控除額の分だけ所得を圧縮する効果を生じさせることが可能です。

法人と個人の税負担を一体としてみた場合、この効果をうまくつかえば、所得が低くても税負担の逆転は起こり得ます。

税理士に相談すれば、法人にかかる税金だけでなく個人の税負担まで見通して、法人成りが有効となる分岐点を計算してもらえます。

初めて相談すると、税負担の軽減効果が予想以上に大きく、きっと驚くことになるでしょう。

そして最終的に法人成りするかどうかの判断は、法人成りによって増える税金以外のコストまで含めて考慮しなければなりません。

税理士に相談すれば、従業員の社会保険料などどのくらいのコストがかかるかを踏まえて、最終的な判断をしてくれます。

なるべく早期のうちに、税理士といっしょに法人成りのラインを確認すれば、「本当はもっと税金を減らせるのではないか」という不安な思いをしながら仕事をすることもありません。

さらに経営目標を定めることにも繋がりますし、他人(税理士)に見られているという気持ちから、事業のモチベーションもアップすることでしょう。

税理士を探すならミツモアで

もし税理士に相談するなら、ミツモアで税理士を探すのが簡単でおすすめです。ミツモアなら完全無料で、税理士の一括見積もりを依頼することができます。経費や税金のことで悩んでいる個人事業主の方は、ぜひミツモアで税理士を探してみてくださいね。