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【商品撮影のライティング】照明、レフ版、ディフューザーの当て方!

最終更新日: 2019年09月19日

商品撮影では「ライティング」が非常に重要です。

商品の良さを活かし、手に取りたくなるような商品撮影をするためのライティングや必要機材、ライティングの基本やテクニック、コツをまとめました。

基本が分かればどんな商品撮影にも対応できます。これからフリマアプリや、ネット通販、オークションで商品を売りたい!と、考えている方はぜひ参考にしてください。

商品撮影で準備するもの

商品を撮影してみよう
商品を撮影してみよう

いざ商品販売のための写真を撮ろうとしても「何をしたらいいの?」「思ったような写真にならない」と、苦戦することがあります。
ライティングを組んで行う商品撮影には、必要な機材や道具を使うことで商品の魅力を最大限に活かしたい写真にすることができるのです。
どんな機材や道具が必要なのか見ていきましょう。

カメラ

カメラ
カメラ

広告用の商品撮影のことを「物撮り」と呼びますが、物撮りはスマホやコンパクトデジカメでも手軽に行うことができます。
しかし、撮影したあとの写真をサイト用に修正などする作業を考えると、手軽なカメラは解像度が低いものが多いので、画像が悪くなり鮮明な商品写真を使用できません。解像度が高いミラーレス一眼や、一眼レフカメラを使う方がきれいな物撮り写真を掲載できます。

またライティングの機材によっては、カメラのシャッターを切るタイミングで光を発するタイプのものがあり、このような機材を使う場合は、シャッターとライティングの機材が同じタイミングで動作するため道具が必要になります。撮影に使うカメラに、そういった道具を取り付けることができるのかは確認しておきましょう。

レンズ

レンズ
レンズ

広角レンズは使用しないようにしましょう。レンズの特性上、広角レンズは画像が歪みます。商品を活かすライティングやカメラを準備しても、商品が歪んだ写真では魅力を伝えることができません。100mm程度の望遠レンズを使って、離れた位置から商品を大きく撮影すると、歪みの出ない魅力的な写真が仕上がります。

三脚

三脚
三脚

自然な光や部屋の照明の影響を受けないよう、ライティングを組み物撮りする場合は部屋を真っ暗にするのが基本です。
部屋が真っ暗だとカメラはシャッタースピードを遅くして光を取り込もうとするので、手ブレしやすい状況になります。そこでカメラをしっかり支える三脚が活躍します。
望遠レンズも距離が長くなれば手ブレしやすくなるので、三脚でしっかり固定して物撮りをしましょう。

照明

光源
光源

商品撮影をするとき、一番重要なのが「照明」です。
普段の生活にさまざまな光の種類があるように、物撮りライティングで使用する光源にもさまざまな種類があります。
光源の特性を把握してその商品にあったライティングをしていきましょう。光源の種類は後ほど詳しくご紹介します。

ディフューザー

ディフューザー
ディフューザー

テレビでモデル撮影の現場などが紹介されているとき、ライティングの機材に大きな黒い箱のようなものや傘みたいなものがついているのを見たことはありますか?
あれが「ディフューザー」です。

直接光を被写体に当てると、光が強すぎて商品の質感などが台無しになります。ディフューザーは白い幕がついていて、その幕を使った「光を柔らかくする」機材を用いて、質感を活かすライティングをしていきます。

背景紙

被写体の後ろに設置する紙のことを背景紙といいます。
七五三や成人式の写真を写真館で撮影するとき、天井から下がっている紙に上がって写真を撮ることがよくありますが、あの天井から下がっている紙が背景紙です。
被写体となる商品をより良く見せるために、背景紙を設置していきます。

レフ板

ライティングして物撮りすると、ライトが当たっているところは明るく仕上がるのですが、被写体の形や大きさなどで全体に光が回らず影で暗くなる部分が出てきます。
その暗くなった部分に使うのがレフ板です。
光を反射させ、暗くなっている部分に光を当ててあげることができます。
また、ライティングしている面より反射の光は弱く柔らかくなるので、光の当たりが強い面と弱い面を作り出し、商品の立体感を表現することができます。

関連記事:物撮りのコツ厳選3つ。基本のライティングから背景まで

照明の種類

商品撮影のライティングのメインとなる「光源の種類」をご紹介していきます。
光源にはさまざまな色合いや光の硬さや柔らかさがあり、この光源の種類が分かっていると、商品の雰囲気に合うライティングを作ることができ、商品撮影のクオリティが格段に上がります。

自然光

自然光
自然光

太陽や月が作り出す光を「自然光」と言います。時間帯や天候によって自然光の強さは変わっていきます。
ライティングするための大きな機材などは用意する必要がなく、コストはかかりません。
しかし「被写体のこの角度に光を当てたい」「光の強さを調整したい」といった、細かな調整が出来ません。
商品自体を紹介する写真よりイメージカットを撮影するのに向いている光源です。

LEDライト

LED
LED

最近商品撮影のライティングで主流なのがLEDライトです。光が青白く力強いものになっています。
LEDライトは手頃な値段で購入することができ、さまざまなサイズのものがあります。
ライティングをして商品撮影したいけど、ライトを置くスペースがないという方にはおススメです。
光が青白いことが気になる場合は画像修正が必要になっていきます。

蛍光灯

蛍光灯
蛍光灯

種類が色々とあり、太陽の光に近い色の蛍光灯で商品撮影をすると柔らかい印象のライティング写真を作ることができます。蛍光灯は熱くなりにくいので、モデルを使用した商品撮影はモデルの負担を減らすことができます。撮影用の蛍光灯は割高なものが多いです。また、蛍光灯が割れやすく取り扱いに要注意な面があります。

スタンドライト

机に置いて使えるコンパクトなライトです。大掛かりな撮影ではなく、ちょっとしたものを撮りたいというときに使えるのが魅力的です。

スタンドライトの種類によっては、ライティング部分がスタンドと一体化しているので、光の向きを変えたりするのができないものがあります。また、被写体が大きい場合はスタンドライトではライティングできないので、被写体のサイズを確認しながら使用しましょう。

ディフューザーの使い方

ディフューザーを使って柔らかい光を作る
ディフューザーを使って柔らかい光を作る
ライティングをして商品撮影をするときは、ディフューザーを使ってより魅力的な商品写真を撮っていきます。ディフューザーにはどんな役割があるのか、プロが使う機材じゃなくてもディフューザーの代わりになるものがあるかご紹介していきます。

ディフューザーの役割

ディフューザーは「光をやわらかくする」ものです。被写体に光を当てるとき、そのまま光を当ててしまうと光が強くなりすぎで、商品の質感などを写真に表現することができません。

光をやわらかくするディフューザーを使えば、被写体の質感を損なうことなく光を作り出すことができるので、商品撮影のライティングではディフューザーが必須になります。

当て方による光の違い

ディフューザーは光源となるものの近くに置くと光が強くなり、光源から遠ざければ光が柔らかくなります。

被写体によって光源とディフューザーの距離で当て方を変えて、光の強さを調整し被写体の魅力を引き出した商品撮影をしましょう。

身近なものをデュフーザーにする

レースカーテンはディフューザーになる
レースカーテンはディフューザーになる

完璧なライティングをするには、プロが使用する本格的なディフューザーの機材が必要ですが、一式揃えるにはコストが非常にかかります。

「もう少し手軽にライティングをしたい!」となったときに使えるディフューザーは、100均などで売っているトレーシングペーパーや、レースカーテンなどが使えます。

光源にトレーシングペーパーを取り付けたり、レースカーテンを光源の前に設置するだけでも光が柔らかくなります。

レフ版の種類と使い方

最後は被写体のライティングをしたあとの仕上げとなる「レフ板」の使い方です。
レフ板の使い方がわかると、ライティングを作りこまなくても魅力的な写真が撮れることがあります。
レフ板となる素材の種類と使い方をマスターしましょう。

アルミホイル

アルミホイルは立派なレフ板
アルミホイルは立派なレフ板

アルミホイルの銀の部分は、反射率が高いのでレフの効果を十分に発揮します。

被写体が硬く面積が大きいものの場合は、アルミホイルのような反射率の高い銀の面があるものをレフ板にして、ライティングが届かない部分の光えお補いましょう。

白紙

白紙をレフ板にする場合、被写体が柔らかい質感のようなものが好まれます。

モデルを撮影しているところで、下から布のようなものを当てている風景を見たことがあるかと思いますが、あの布が白紙の役割をしていると思ってください。

人の肌を活かすのに、アルミホイルだと光の反射が強くなるので白紙のような柔らかい仕上がりになるレフ板を用います。

使い方

光源の対称的なところで使いましょう。

レフ板は「光を補う」ものです。メインとなる光源はあれば、その光源が届かなく暗くなっているところに、光を反射させて被写体をよりよく撮影するためのものです。

光源の斜め下から使うものと覚えておくといいかもしれません。

ライティングの当て方、手順

ライティングの当て方、手順
ライティングの当て方、手順
商品撮影のライティングは「足し算引き算」の要領でやっていきましょう。
商品をライティングするとき「ここが暗いのは光が足りないから足していこう」「ここは光が強すぎるから引いてみよう」と、ライティングしながら完成させていくのがポイントです。
ライティングをしていく手順も一緒にマスターして、商品をの魅力を引き立てていきましょう。

斜めから当てる

まずは斜めからライティングをしていきます。「メイン光」という、斜めから商品全体にライトを当てるものです。

斜めから当てることで、商品に陰影を作ることができ写真に立体感が出ます。

この「メイン光」がライティングの基準となるので、まずは斜めから光を当て影のでき方を見て位置や光の量を変えていきましょう。

横から当てる

メイン光の位置が決まったら、影になっている部分の光を補うため横から光を当てていきます。

メイン光より光の強さを弱くすることで、立体感を損なうことなく影をおこすことができます。

光の量が調整できない光源であれば、被写体から光源を遠ざけて光の強さを調整してください。

後ろから当てる

斜め、横と光を当てたあと商品の輪郭を出すために後ろから当ててみるのもいいでしょう。

横から当てるライトよりも弱い光の量で当て、ワンポイントに使うようにしてみましょう。

液体の入っている透明ボトルを撮影するときは、後ろからの光で透明感がより引き出せるので、被写体によってライティングを変化させましょう。

背景紙、置き台の選び方と質感

背景紙、置き台の選び方と質感
背景紙、置き台の選び方と質感
最後に、商品撮影をするとき、魅力的な商品写真を作るために背景をどうするかと考えるのはとても大事です。
商品と同じくらい写真に写り込む割合が多いのが背景です。
商品に合った背景を選び、商品を魅力的に魅せるための置き方を紹介していきます。

被写体に合う背景の素材が紙であれば、紙を上から吊るし下げるように背景にしましょう。

現場によっては「Rにする」ということがあるのですが、上から吊るして下に敷くように背景を作ります。その上に被写体を乗せることによって、曲がっている部分に光がマイルドに当たり被写体の素材を活かした商品撮影ができます。

紙の背景紙がたるまない面積のある置き台を選びましょう。

布を背景に使うときは、俯瞰(真上のカメラアングル)で撮影するものに向いています。

真上からの商品撮影は、被写体の見たままを撮ることができるので、布のようにライティングをしても反射のしない背景を用いることが多いです。

アクリル板

液体が入っているような被写体を撮影する場合、背景にアクリル板を置いてアクリル板の後ろからライティングをしてみてください。

透過光といって、アクリル板をディフューザーにして光を当てることにより液体の質感を表現することができます。

また、アクリル板の後ろからライティングをすると、バックライトの役割もあるので被写体を印象的に写し出すことができます。

商品撮影をカメラマンに依頼してみる?!

商品撮影をカメラマンに依頼してみましょう
商品撮影をカメラマンに依頼してみましょう
ライティングをしての商品撮影は、カメラとライトがあれば誰にだって行うことができます。
しかし専門機材を使ってをライティング、微妙なライトの位置の調整や撮影後の画像修正などの作業は、専門的な知識やスキルのあるプロのカメラマンには勝てません。
インターネット販売でライバルに差をつける写真をプロのカメラマンに依頼してみませんか。

カメラマンに依頼するメリット

プロのカメラマンは、被写体を見てどんな風にライティングをして撮影すれば、より魅力的で購買意欲のわく写真を作れるかというのが撮影する前からイメージしていくことができます。

そのイメージを形にするスキルと機材を持っているので、満足のいく商品写真を撮影してくれます。

物撮りカメラマンの撮影の相場料金

商品の点数や撮影時間、使用目的などで使う機材が変わってくるため料金もさまざまです。

1点500円〜というものもあれば、1万円程度で撮影する場合もあるので、どんな写真がほしいのかやどんな場面で使用するのかをカメラマンと相談しながら料金を決めていきましょう。

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この記事を執筆いただいたカメラマン

大野愛 - 富山県富山市新桜町

富山県在中のフォトグラファーです。 ブライダル撮影、フリーペーパーの取材・撮影・原稿作成、学校写真を主にしています。 七五三やベビーフォトのスナップ撮影も行っております。 ウェブページ用の美容施設の撮影もやっています。 撮影の際、色々とお話しながらご満足いただけるまで、誠心誠意ご対応いたします! 楽しく撮影ができるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします♪