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室内でも素敵なポートレートが撮れる!簡単に出来る撮影のコツとは?

最終更新日: 2024年06月28日

現在、ポートレートが人気です。SNSを見ると、女性、男性、赤ちゃん等の様々なポートレートがアップされています。ある程度キャリアのあるカメラマンでもポートレートに力を入れている人が多く、セルフポートレートを撮っている人もいます。

ポートレートは、服装やポーズ、照明や小道具を工夫することで、室内でも気軽に撮影することが可能です。この記事では、室内ポートレートのちょっとしたコツをわかりやすく紹介します。

室内ポートレートに向いているレンズ選び

室内ポートレートに向いているレンズ選び
ポートレート撮影に向いているのでしょうか?

室内でポートレートを撮るとき、特に一眼レフで撮る場合、レンズには拘りたいもの。室内であると比較的狭いため、望遠レンズは避け、焦点距離の短い広角レンズか単焦点レンズを使っている、という方も多いのではないのでしょうか。

しかしポートレートにおいて定番であり、効果的なのは中望遠レンズと言われています。どうして中望遠がいいのでしょうか。

中望遠レンズがおすすめな理由

中望遠レンズの最大のメリットは、「写像の歪みが少ない」ことです。

写真を撮る場合、レンズの焦点距離によって写像に歪みが発生します。レンズは基本的に、近くのものが大きく、遠くのものが小さく写ります。そして、レンズに近づくほど、近くのものと遠くのものの差、すなわち遠近感がより大きくなります。これが「歪み」です。

その為、レンズに近づけば近づくほど、歪みは大きくなります。歪みとは被写体の遠近感の差が大きくなることで生まれ、レンズから離れるほど、遠近感は小さくなります。

また、望遠レンズの場合だと、遠くのものが実際に見るよりも大きく写ります。そうした作用によって、遠近感がより小さくなるのです。これを「圧縮効果」と呼びますが、こうした特徴によって被写体の細かい前後の差が圧縮されてしまうことで、のっぺりとした平面的な写真になってしまいます。

ポートレート撮影の場合に最適なのは70〜135mmの中望遠レンズ、と一般的に言われているのは、そうした焦点距離による歪みや圧縮効果などによって不自然なポートレートになってしまうからなのです。

また、標準50mmのレンズでもある程度画角が自由に調整できるので撮りやすいですが、中望遠と呼ばれるレンズに比べるとある程度歪みが出ます。

複数ある時の使い分け方

中望遠レンズと一口にいっても、70〜135mmと種類は様々にあります。焦点距離が長い(mmの数値が大きい)ほど、写りこむ背景が近く映るようになります。

また、焦点距離が長いほど、被写体にピントを合わせた時の背景のボケみが大きくなります。

なので、例えば80mmと105mmではその差は20mmですが、それだけでも写りこむ範囲が変わります。

また、焦点距離が長くなれば、その分離れなければピントが合わない為、個人対個人の撮影でも、被写体に警戒感を与えずに撮影することが可能です。

おすすめレンズを紹介

室内ポートレートにおいてお勧めなレンズの特徴としては、「焦点距離が70〜135mmの中望遠レンズ」であることと、「開放F値が明るい(F1.2〜1.8が望ましい)」ことが挙げられます。

焦点距離についてはこれまでに説明した通りです。室内ポートレート撮影では、照明を焚かず自然光で撮影する場合もありますので、開放F値が明るければ明るいほど有利となります。

こうした特徴を満たすレンズとしては、「TAMRON SP 85mm F/1.8」「SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO Art」「Carl Zeiss Milvus 1.4 /85」があります。

これらのレンズは全て単焦点レンズですが、比較的明るく撮影が出来、高画質で綺麗なボケみが出せることで知られています。

また、これらのレンズはメーカー純正ではないですが、キヤノン、ニコン、ソニーなどそれぞれのメーカーに対応したレンズマウントが用意されています。

Carl Zeissは少々値段が高めですが、ホコリや水滴の侵入を防ぐシーリング構造を持ち、耐久性に優れた逸品となっています。

↓「ポートレート用のレンズ」に関しての詳しくはこちらから

ポートレート初心者必見!各レンズの違いとおすすめの最強レンズをご紹介! >>

室内ポートレートのライティング

室内ポートレートのライティング
室内ポートレートのライティング

室内でポートレートを撮影するなら、にもこだわることで素敵な写真を撮ることができます。光の入れ方、照らし方一つで随分と写真の印象は変わります。

自然光を利用したり、ストロボを焚いてみたり、蛍光灯を使ってもいいでしょう。今回は、それぞれの光を利用したちょっとしたテクニックをいくつか紹介して行きます。

自然光を利用するとき

自然光を利用するときは、朝か夕方に撮るのがお勧めです。光が斜めに差し込むので、昼間よりも明るすぎず、光がある程度柔らかくなります。

また、窓からうまく光を取り込み、向きを合わせることで、光の明暗をはっきりさせる写真を撮ることが可能です。

そのまま光を取り込むと眩しすぎる場合は、カーテンを利用して、光を分散させて柔らかくするのがコツです。

こうすることで、特に女性を撮影する場合は、肌の質感や服装、髪の色などをより柔らかい雰囲気に変えることができます。

窓の反対側に白いレフ板を設置して反射光を取り入れると、影になる部分の暗さが抑えられて、より自然に被写体を明るく撮影することが可能です。

ストロボを使うとき

室内ポートレートにおいてストロボを使うなら、クリップオンストロボによるバウンス発光で撮影すると最も楽です。

クリップオンストロボはカメラの上部に取り付けて使う携帯型ストロボで、通常のストロボと違い配線や三脚を置かずとも使えるので、狭い場所で撮ることも多い室内ポートレート撮影においては必須アイテムです。

バウンス発光とは、被写体に直接光を当てるのではなく、周辺の壁や天井に光を当てて光を室内全体に分散・拡散させ、光の具合を柔らかくすることです。

また、カメラにつけずとも単体で遠隔発光させることも可能なのも特徴です。

自然光と組み合わせて使うことも可能で、例えば、被写体の正面から自然光が当たっている状況で、被写体の背後からストロボを発光させると、後光が差したような雰囲気のある写真が撮れます。

蛍光灯を利用するとき

室内の蛍光灯をそのまま利用するのはあまりお勧めしません。光の角度が自由に調整できないからです。

撮影用ライトには、蛍光灯を使用したものも多くありますが、ボックスライトやアンブレラによって光を拡散して柔らかくする仕組みになっていることが多いです。

LEDライトの場合もそうですが、どうしても光が青白くなってしまうので、冷たくシャープな雰囲気に写す時に向いています。

色を柔らかくしたい場合は、照明用のオレンジ色のフィルムを用いたり、カメラの色温度設定(K値)を上げると自然な雰囲気になります。

↓「ポートレートのライティング」について詳しくはこちら!

【プロ直伝】ポートレートのライティング・機材と基本テクニック7つ >>

室内ポートレートはどんな服装が良いの?

室内ポートレートはどんな服装が良いの?
室内ポートレートはどんな服装が良いの?

室内ポートレートを撮影するときは、野外で撮影するよりは比較的服装は自由に設定できます。ポートレートにおいて大事なのは人間性を含めて写すことなので、被写体の気に入っている服装を重視するのがいいでしょう。

しかしそれでも室内ポートレートに向かない服装というのもあります。以下に紹介して行きましょう。

屋外より服装を選ばない!

室内ポートレートのメリットとしては、野外撮影と比べると服装を選ばなくていいことです。野外だと、撮影するスポットの雰囲気や気温などの環境、撮影時の状況によって、どうしても服装の合う合わないが出てしまいます。

また露出の多い部屋着のような服装も室内であれば問題ありません。服装によって場所選びに影響することが比較的少ないので、野外撮影よりは自由に撮影することができます。

それでもやめておいたほうが良い・NGな服装は?

しかし、いくら自由とは言っても、撮影に合わない服というのはあります。

例えば、最も代表的な例としては、細かいストライプ模様だったり、細めのチェック柄だったりと複雑かつ細い線の入った服装です。こうした服を着て撮影すると、「モアレ」と呼ばれる縞状のノイズが発生します。

これはデジタルカメラの撮像素子特有の問題で発生する現象で、銀塩カメラ(フィルムカメラなど)であれば発生しませんが、撮影時にはなるべくこうした服装は避けるのが無難です。

また、つばの広い帽子もあまりお勧めしません。なぜなら、光を取り入れたり、ライティングをしたとしても、つばの広い帽子を被ると光が顔に届きにくくなり、影がかかってしまいます。

キャラクターものの服も避けるのが無難です。素人の個人撮影であればあまり問題はないですが、商用のポートレート撮影の場合は、キャラクターがプリントされた服装をしてしまうと、著作権的に問題が発生する場合もあります。

事前に撮りたいイメージをモデルと相談しよう

室内ポートレートは、服装はある程度自由に設定することが可能です。だからこそ、撮りたいイメージは明確にしておかないといけません。

服装は、イメージや雰囲気に大きな影響を与えます。シックな雰囲気、カジュアルな雰囲気、生活感のある写真、反対に非現実感を強調する写真など、様々です。

カメラマンが撮りたい写真、被写体が撮られたい写真をしっかりと意識して、服装を決めるのが最も理想的です。また、理想を言えば、被写体が着ていて最もワクワクする服であると尚いいでしょう。ポートレートは被写体が主役だからです。

室内ポートレート撮影に使える!お役立ち小道具たち

室内ポートレート撮影に使える!お役立ち小道具たち
室内ポートレート撮影に使える!お役立ち小道具たち

室内ポートレートにおいては、ちょっとした小道具があると、雰囲気の出る写真になります。小道具を使うことで、世界観の演出にもなりますし、ストーリー性を感じさせることができます。

あくまでも自然な範囲に限ったものではありますが、ポートレート撮影に効果的な小道具の例を以下に紹介していきましょう。

ドライフラワー

ポートレート写真撮影において、ドライフラワーは良く用いられます。ドライフラワーを使うことで、特に女性の被写体であれば、女性的な雰囲気を強調することができますし、程よい色合いを写真に加えることができます。

花は雰囲気作りにはもってこいで、さらっと自然に手に持っていたり、側に添えてあったりするだけでも、ぐっとポートレートの世界が深まり、味わい深いものになります。

クリアファイル(またはアクリル板)と水吹き

ポートレートにありがちなシチュエーションとして、雨に濡れた窓越しに被写体を写すというものがあります。しかしリアルにそれを撮ろうとすると、天候を選ばないといけませんし、雨の日は自然光を取り入れた写真が撮りづらくなってしまい、ある程度撮り方が限られてしまいます。

そうした制限が不都合な場合で、上記のような写真が撮りたい場合に良く用いられるのが、クリアファイルと水吹きです。顔をクリアファイル越しに写しながら、適宜水吹きで水滴を吹き付けることで、濡れた窓越しの雰囲気を出すことができます。

透明なアクリル板を用いると、よりリアルな写真が撮れることでしょう。

シャボン玉

シャボン玉を用いたポートレートも効果的です。特に子供や女性の写真を撮る際にシャボン玉を用いると、楽しげでポップな、柔らかい雰囲気を出すことができます。

画面に彩りも生まれますし、光を反射して虹色に光るので可愛い雰囲気が演出できます。撮り方によっては、儚げで切ない雰囲気や、懐かしさを感じさせることも可能です。

プロフィール写真もプロに撮ってもらおう

プロフィール写真もプロに撮ってもらおう
プロフィール写真もプロに撮ってもらおう

以上、室内ポートレート撮影に際するちょっとしたテクニックや、お勧めの小道具などを紹介しました。

個人を撮影する場合、室内ポートレートは、人物をより魅力的に引き立てて撮影するという意味では、個人のプロフィール撮影と似た要素があります。

被写体となる人物の背景を考慮し、魅力や特徴を引き立てる写真を撮影するという意味では、ほぼ同じです。室内であればある程度自由度は高いとはいえ、そうした写真を撮ることは、そんなに簡単なことではありません。

プロフィール写真撮影専門カメラマンがいます

様々なテクニックや撮り方のコツを紹介しましたが、どうしても納得のいく写真が撮れなかったり、雰囲気をうまく出せない場合もあるでしょう。

セルフポートレートに挑戦しても、一人で全て完結させるのはなかなか困難です。室内ポートレート写真を撮る際には、そうした写真が得意なプロのカメラマンに頼むのも一つの手です。

プロに頼むメリット

プロフィール写真やポートレートが得意なプロのカメラマンに頼む一番のメリットは、写真のクオリティを豊富な経験で担保してくれることです。

経験豊富なプロカメラマンは、直接会った時から雰囲気作りを何よりも考えたコミュニケーションをとってくれます。実際に撮影が始まってからも、良いシチュエーションを読んだり、その場の雰囲気作りが非常に上手いです。

また、被写体の感じる警戒感なども理解し立場をわきまえているので、適切な距離感で写真を撮影してくれます。特に異性の場合は、下手に素人カメラマンに頼むと、距離感を不自然に詰めてこようとしてトラブルの元になる可能性もあります。

ミツモアで予算や都合にあったプロカメラマンを探してみてはいかがでしょうか。

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