プレハブの外壁に使用する塗料にはさまざまな種類があります。外壁素材との相性を見ながら選択すると良いでしょう。プレハブに使用する塗料の種類と特徴を紹介します。また業者に工事を依頼する際の相場も見ていきましょう。
プレハブの外壁塗装に用いる塗料
塗料には耐久性の高いものやコストに優れたものなど、さまざまな特徴を持つものがあります。プレハブの外壁塗装に用いられる塗料の種類を素材ごとに紹介します。
バリエーション多く根強い人気「アクリル」
アクリルは塗料の中でもリーズナブルで他の素材と比べ発色が良いのが特徴です。またカラーバリエーションが豊富なためDIYで広く使用されるなど、根強い人気のある塗料といえます。
アクリルはほとんどが1液型なので、比較的簡単に扱えます。施工の失敗が少ないこともあり、プロだけでなく素人でも扱いやすい塗料です。
ただし紫外線に弱いため、耐用年数が4~7年と比較的短く、リフォームの頻度が増えてしまうデメリットもあります。短期間で塗り替えるとかえって費用がかかる可能性もあるでしょう。
短期間で塗り替えをしたい人や初期コストを掛けたくない人にはおすすめの塗料です。
褪色少なくコスパに優れる「ウレタン」
色褪せることがほとんどなく汚れが付着しにくい塗料がウレタンです。耐用年数は6〜10年とアクリルよりも長くコスパに優れています。
ウレタンを使用すると頑丈な塗膜ができ下地とも接着が強いので、簡単に膨らみができることはないでしょう。
この密着性の高さから雨どいや手すりなど湾曲した部分に使用されることが多い塗料です。
弾力性も備えており下地がひび割れしても塗装面は亀裂が入りにくい特徴があります。光沢があり外観も美しくしてくれます。
耐久性高く外壁向き「シリコン」
シリコンはアクリルとシリコンの樹脂を混ぜて作られた塗料です。特殊な結合によりウレタンよりも耐久性が高く、耐用年数は8〜15年と持ちが長い特徴があります。
アクリルをベースとして製造されるため外壁リフォームで使用すれば、汚れの付着を予防する効果に期待が持てます。
カラーバリエーションも豊富なので外壁によく使用され扱いやすい塗料です。塗料の中でも人気があり消費量が多いため、数々のメーカーが複数の商品を提供しています。
耐久性と価格を考慮すればコスパに優れた塗料ともいえるでしょう。業者によくすすめられるスタンダードなタイプです。
コスパに優れるが技術が必要「フッ素」
フッ素系塗料は、合成樹脂に蛍石を原料としたフッ素樹脂を配合した塗料です。外壁に塗装すると乾燥して塗膜が浮かび上がってきます。
これが汚れや紫外線から外壁を守ってくれるのです。
耐用年数は15〜20年であり長持ちしますが、単価が高く商用施設に多く使用されています。耐久性に優れているのでコスパが良いとも捉えられますが、扱うには専門的な技術が必要です。
そのためフッ素塗料を使用したいのであれば、塗装経験が豊富な業者を選びましょう。
プレハブの外壁塗装のリフォームポイント
プレハブの外壁を塗装する際は、塗料だけでなく外壁素材にも注目しましょう。下地の素材と塗料には相性があり、うまく塗装するポイントになるからです。詳しい内容を見ていきましょう。
外壁素材と塗料の相性を考える
外壁素材にはサイディングやモルタルなどさまざまな種類があります。例えば鉄筋コンクリートには、シリコンがよくなじみ相性が良いとされています。
サイディングはシリコンやウレタン系の塗料がマッチしており、軽量気泡コンクリート(ALC、Autoclaved Lightweight aerated Concrete)はシリコンやフッ素系の塗料と合わせるのが一般的です。
ひび割れが起きやすいモルタルやコンクリート外壁には、ゴムのような弾力がある弾性塗料が用いられることが多いです。弾性塗料には伸縮率によって種類があり、工法も単層、複層のタイプによって工事期間も変わってくるので注意が必要です。
塗料の種類と費用相場
塗装の相場は塗料の種類と面積によって異なります。何回塗装するのか足場は必要かといった条件も絡むでしょう。
耐用年数と1平方メートル当たりの相場価格目安はおおむね以下の通りです。
塗料の種類 | 耐用年数 | 費用目安(1㎡当たり) |
アクリル | 4〜7年 | 1,000〜2,000円 |
ウレタン | 6〜10年 | 1,500〜2,500円 |
シリコン | 8〜15年 | 2,300〜3,500円 |
フッ素 | 15〜20年 | 3,500〜5,000円 |
さらに足場が必要の場合には別途、足場の費用が加算されます。足場の相場は約30坪程度の広さで約16万円です。
上記はあくまでも目安になるため正確な相場を知りたい場合は、複数の業者から相見積もりを取ると良いでしょう。
ミツモアを利用すれば一つの見積もり依頼で複数の業者から見積もり書を集められます。
プレハブの外壁塗装の期間と施工手順
塗装を依頼する際はどのくらい掛かるのかを把握すれば、依頼するタイミングなどが決められるでしょう。プレハブの外壁塗装に掛かるおおよその期間と施工手順を紹介します。
作業期間の目安
外壁塗装に掛かる期間は7〜10日間が一般的です。逆にそれ以下で済ませられると約束する業者は注意が必要です。必要な工程を省略している可能性もあるため気を付けましょう。
手抜き工事は耐久性が悪くなる上に、塗りムラが発生する恐れがあります。
また季節や天候に加え、職人の数によっても期間は変わります。梅雨時期などは1カ月以上掛かる場合もあるのです。
極端に短期間で完了する見込みの工事は見積もりの説明時に理由を質問してみましょう。
基本的な施工手順
基本な施工手順では、近隣の挨拶から始まります。臭いや騒音などを配慮してもらうためです。印象を悪くしないためにも、業者と一緒に挨拶まわりをしましょう。
続いて足場を設置し、外壁の高圧洗浄を行います。壁の清掃が完了すると、古い塗料を剥がすなど下地を調整します。養生などの事前準備も欠かせません。
いよいよ塗装に入りますが、3回塗りが基本です。下塗り・中塗り・上塗りを重ね、最後に微調整して足場を崩します。
足場の撤去前には最終チェックが必要です。塗りムラや漏れがないか確認します。
プレハブの外壁塗装は信頼できる業者へ
プレハブの塗装にはさまざまな種類の塗料が使われます。それぞれメリット・デメリットがあるので、費用対効果を考えながら選択しましょう。
特にフッ素系の塗料は職人の技術力が試されます。経験豊富な業者を選びトラブルを回避しましょう。
塗装には相場がありますが、相見積もりを取ると比較検討できます。
見積もりを取る際はミツモアのサービスを利用し、信頼できる業者を選ぶのがおすすめです。いくつかの質問に答えるだけで最大5件の見積もりが届きます。また専門の方とチャットで相談できるため安心です。自分で調べる手間が省けて事前に相談できるため非常に便利ですよね。
納得のいくリフォームで快適な暮らしを続けましょう。