ステージのライトが煌々とし、躍動感溢れる演奏をしている人たちの臨場感が見えるライブ写真。
見ているだけでその時の雰囲気が伝わり、ライブに行ってみたいと思わせる写真が多いです。
ライブ撮影はプロしか出来ない難しい撮影と思うかもしれませんが、機材やちょっとしたコツを掴めば憧れのかっこいいライブ撮影が出来るのです。
ライブ撮影に必要な機材や、コツをたっぷりご紹介します!
かっこいいライブ撮影をしてみましょう!
ライブ撮影に適したカメラ機材
ライブやコンサートを撮影する時は、カメラとレンズの機材準備が大切です。
ステージ上は動きのあるパフォーマンスが多く、動きを臨場感を持たせて写真にする為に用意する機材をご紹介していきます。
フルサイズの一眼レフ
カメラは一眼レフのカメラを用意しましょう。さらにフルサイズと呼ばれる、目でみたままの写真が撮影出来るカメラを使います。
一眼レフカメラはフルサイズとAPS-Cサイズのカメラがあります。
APS-Cサイズの一眼レフカメラは、軽量で持ち運びが便利なタイプが多いのですが、目で見たままより一回り程度写真が狭くなって撮影されます。
躍動感や臨場感を出したいライブやコンサートの撮影では、目でみたままより狭くなる写真は向いていません。
フルサイズの一眼レフカメラで、見たままをしっかり残せるようにしましょう。
またミラーレス一眼では、動きの早いものをしっかり撮影するのが難しい場合があります。
単焦点レンズ 大三元
次にカメラに装着するレンズです。
単焦点レンズという「その長さしか撮影できない」レンズがあります。広角単焦点レンズならレンズの長さは20mmのみ、標準レンズであればレンズの長さは50mmのみというものになります。
単焦点レンズの最大の強みは「絞りの開放値」です。
写真の明るさはシャッタースピードと絞りで決まりますが、絞りの値が小さければ小さいほど写真は明るく仕上がります。
コンサートやライブ会場は暗いことが多いので、絞りの開放値がより小さいレンズを使って、暗い中でも明るい写真を撮影することができます。
大三元レンズというのは「広角ズームレンズ、標準ズームレンズ、望遠ズームレンズ」です。
絞りの開放値は単焦点レンズほど小さいものはありませんが、場面場面でレンズの長さを変えることができるので、コンサートやライブ会場の大きさやステージに近づけない時や自分が動く事ができない場合に、レンズの長さで被写体との距離を調整する事ができるので便利なレンズです。
会場の大きさや明るさ、人の入り具合で、レンズを変えて撮影ができるよう準備しておきましょう。
望遠レンズ・広角レンズも活用
ステージでパフォーマンスしている人をしっかり残したい時や、コンサートやライブ会場の臨場感ある雰囲気で撮影したい時は、望遠レンズと広角レンズを使いましょう。
ステージ上に近づく事ができない時は望遠レンズを使って被写体をクローズして撮影する、会場の雰囲気を残したい時は広角レンズで広さを出した撮影をすると、よりライブの雰囲気が伝わる写真になります。
ライブ撮影に必須の設定6つ
ライブやコンサートの撮影は、機材の設定をきちんと行う必要があります。
細かな設定をするのは難しいから…と諦めないでください。
どんな設定が必須なのか、なぜその設定にする必要があるのかをご紹介していきます。
理屈が分かれば設定は簡単に出来ますよ。
AF補助光・液晶モニターをOFF
暗いところでは、カメラが被写体を捉えることが出来ずピントがあいづらくなります。
そこで「AF補助光」という、ピントを合わせるために補助する光をカメラから出せるよう設定します。
ライブやコンサート会場は暗い場面が多いので、こちらは必ず設定しておきましょう。
カメラのメニューから「AF補助光設定をオンにする」だけで設定完了です。
RAW撮影
ライブやコンサートの撮影は照明がめまぐるしく変わり、決めたカメラの露出設定でうまく撮影出来ないことがあります。
そこでカメラの記録画質を「RAW」にしておきましょう。
「RAW」にしておくと、撮影後の画像処理をより細かく行うことが出来るので、撮影時に表現できなかった写真を自分のイメージ通りに作りこむことが出来ます。
こちらの設定もとても簡単。記録画質設定を「RAW」に設定するだけで完了です。
マニュアルモード
撮影時のシャッタースピードと絞りは「マニュアルモード」で撮影しましょう。
プログラムオート、シャッタースピード優先、絞り優先と設定は様々ありますが、会場の暗さに対応出来ない場合があります。
「マニュアルオート」にして、実際に現場を自分の目で見てシャッタースピードと絞りを自分で変えられるようにしておきましょう。
設定の仕方は、多くのカメラのボディ上部にダイヤルがあるので、そのダイヤルを「M」にするだけで完了です。
シャッタースピードと絞り
ライブやコンサートはとにかくステージ上で動きがあり場面が次々と変わります。
パフォーマンスの動きをしっかり止めて撮影出来るように、シャッタースピードは早くしておき、会場が真っ暗にならないよう絞りは浅めに設定して撮影に挑戦しましょう。
カメラのシャッター付近のダイヤルや液晶付近のダイヤルを回転させ、シャッタースピードと絞りの値を変更させていきます。
カメラによって、ダイヤルの位置が様々なのでお持ちのカメラのダイヤルは何を変えることが出来るのか、ちゃんと把握しておきましょう。
ISO感度
ISO感度は数値が高ければ高いほうが、暗いシーンでの撮影に対応出来ます。
しかし、あまり高くしすぎてしまうと写真の仕上がりがざらっとした雰囲気になるので注意が必要です。
ライブやコンサートを撮影した画像を、どのような用途で使用するのか、画像をどのくらいの大きさで見るのかというのを撮影前に整理しておき、暗いところでISO感度を変更して撮影し画質に支障が出ないISO感度を見つけておきましょう。
最近の一眼レフカメラは高性能なものが多く、ISO感度を3200くらいまで上げても綺麗な画像を撮影出来る場合が多いので、お持ちのカメラで綺麗な画質を保てるISO感度は把握しておきましょう。
ISO感度の設定は、カメラのボディに「ISO」と書かれたボタンがあり、そのボタンを押しながらカメラにあるダイヤルを回して変えられるものが多いです。
こちらもカメラによって様々なので調べておきましょう。
細かく再調整しながら撮影
設定が分かれば後はライブを撮影するのみです。
しかし、1回シャッターを切っただけではイメージした通りの色合いや画角にならない場合があります。
一度シャッターを切って画像を確認し、明るく撮影してみたり暗く撮影してみたりと色々と調整をしながら、思った通りの画像が撮影出来るようにしていきましょう。
ライブ撮影に役立つアイテム3つ
ライブやコンサートを撮影する時、持っていると撮影がスムーズに行えるアイテムがあります。
撮影の時にあると便利やアイテムをご紹介していきます。
小さいライト
曲の合間などで記録カードを変更したり、カメラバックから物を取りたいけど会場が暗くて作業が上手く出来ない…という時に便利なのが小さいライトです。
スマホのライトだと明るすぎて会場の雰囲気を損ねてしまう可能性があるので、手元が見える程度の明るさのライトがあると役に立つでしょう。
脚立
人がたくさんいて撮影が上手く出来ない時は、脚立を使って会場後方から色々撮影してみましょう。
人に埋もれてせっかくのいいシーンが撮影出来なかった…とならないために役立つアイテムです。
油性ペン
ライブやコンサートではパフォーマンスの順番があります。順番によって、会場の雰囲気が変わりますが、順番を紙に書いていても見るタイミングがないのと、万が一紛失してライブを楽しみにしている観客に見つかりネタバレでがっかり…なんていう事態が起こる可能性があります。
そういう時は、腕に油性ペンで自分だけが分かるよう順番を書いておきましょう。
いつでも簡単に見れますし、自分だけが分かるように書いてあるのでネタバレすることもありません。
カメラ複数台
ライブ中にレンズを変えて色々撮影したいと試みても、変えるタイミングは非常に難しいです。
そういう時は異なったレンズを付けたカメラを何台か持っていき、シーンに合わせてカメラを持ちかえて撮影すれば、非常にスムーズに撮影ができます。
また、万が一使用しているカメラが故障してしまったという時でも、もう1台あれば撮り損ねることもなく安心です。
必ず撮影しておきたいショット
ライブやコンサートを撮影する時は、必ずおさえておきたいショットがあります。
これからご紹介するショットをかっこよくおさえておくと、華のあるライブ写真を残すことができます。
メンバーひとりひとりをアップで
パフォーマンスをしているメンバーの表情が分かるようアップで撮影しましょう。
パフォーマンス中の表情をおさえた写真は、実際に行かないと分からない演奏の雰囲気を伝えることができます。
望遠レンズで表情を切り取るように撮影していきましょう。
メンバー全員が写った写真
どんなメンバーがパフォーマンスをしているのか、メンバー全員が写ったカットは必ず撮影します。
かっこいいライブ写真が他にたくさん撮れたとしても、そのステージを作り出したメンバー全員がはっきり分かる写真がなければ、誰のライブなのか分からなくなってしまいます。
メンバーとお客さん両方が写った写真
メンバーとお客さん両方が盛り上がった雰囲気の写真はしっかりとおさえましょう。
一体感のある写真は、写真からもその場にいる人が皆同じ気持ちでその時間を楽しんでいるのが伝わります。
入場待ちしているお客さん
ライブを今か今かと楽しみに入場待ちをしているお客さんはぜひ撮影してください。
笑顔でこれからの時間を待っているお客さんが多いので、何が一番楽しみなのかなど色々と聞きながら撮影していくと、より楽しみしている雰囲気が出せる写真になります。
アンコールは会場後方から
アンコールは会場のライティングも一番盛り上がる演出が多いので、後方から広く撮影していきましょう。
ライティングを取り込んだ写真は、かっこよく盛り上がっているのがとても伝わる写真になります。
広角でライトもお客さんが手を上げ盛り上がっている様子もまとめて撮影します。
ライブ撮影のマナー
撮影に夢中になり、パフォーマンスをしている演者やお客さんを邪魔するような行動はしないよう心がけてください。
ライブの主役は演者とその演者のパフォーマンスを心待ちにしているお客さんです。
周りのお客さんに迷惑をかけないこと
撮影に集中して、周りのお客さんにぶつかったり機材で観覧の邪魔をするような迷惑をかけないようにします。
周りを注意深く見つつ撮影するようにしてください。
フラッシュはNG
会場が暗いからといって、フラッシュを使った撮影は絶対にしてはいけません。
演出の邪魔になりますし、お客さんも近くでいきなりフラッシュが光れば迷惑でしかありません。
お持ちのカメラでフラッシュを使わず撮影できる範囲で撮影してください。
ルールも守って、楽しみながら撮影しよう
周りのお客さんを気にしすぎて、楽しむことが出来ず仕上がった写真も微妙になってしまった…となったら残念ですよね。
ルールを守りつつ、自分自身もライブを楽しみながら撮影することが大切です。
楽しいと思いながら撮影した写真は、仕上がりも楽しさが伝わる素晴らしい仕上がりになります。
ライブ写真をプロカメラマンに依頼
ライブ写真に必要な機材や撮影するカットをご紹介しましたが、いざ機材を揃えたりカメラの設定を把握するためのお金と時間がかかるのがちょっと…と思う方は、プロのカメラマンに撮影を依頼してみませんか?
プロカメラマンなら、撮影に必要な機材やスキルを全て持っています。依頼者が大満足出来る撮影をしてくれること間違いありません。
ライブ写真をプロカメラマンに依頼したほうがいい理由
機材やスキルはもちろんですが、ライブ撮影を得意としているカメラマンは、ライブ会場の大きさやお客さんの入り状況、パフォーマンスの様子でそのタイミングで一番いいカットを撮影出来る経験があります。
撮影して欲しいカットも、お客さんから言われなくても把握しているので任せて安心です。
プロカメラマンに撮影依頼した場合の価格相場
ライブの時間や持ち込む機材によって価格は様々ですが、1万5000円〜30000円前後が相場のようです。
依頼するカメラマンと相談して価格を決めてるのもいいでしょう。
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見積もり依頼をすると、プロカメラマンより最大5件の見積もりが届きます。その見積もりを参考に、より条件にあったカメラマンを探してみましょう。カメラマンによって料金や条件など異なるので、比較できるのもメリットです。
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この記事を執筆いただいたカメラマン
大野愛 - 富山県富山市新桜町