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ライブ・コンサート撮影にぴったりのカメラ・レンズはこれだ!

最終更新日: 2022年11月17日

近年はスマホカメラも進化し、デジカメと遜色ない写真が撮れるとまでいわれるようになりました。しかしながら、ライブやコンサートの撮影に関していうならば、圧倒的に一眼レフが卓越しているのです。

ここでは、ライブ・コンサート撮影に適した一眼レフカメラのレンズについてご紹介します。

ライブ撮影に向いているカメラ

状況に応じたレンズ選びがライブ撮影では大切
ライブ撮影に向いているカメラ

ライブ撮影とは音楽のショーに限らず、演劇や寄席、講演など様々なものがありますが、ここでは音楽ライブ・コンサートの撮影で芸術的な演出を写真に収める際におすすめのカメラについてお話ししていきます。

屋外ステージでの撮影と違い、多くのライブ会場は人工的な照明によるライティングがされており、主催者の許可があるなど特別な場合を除きストロボを炊くなどは禁止されています。

暗所で動く人物を撮影するライブ撮影は本当に難しいのですが、ライブ撮影に向いているカメラを選ぶことによって少しでも失敗写真のリスクを減らし、満足のいく写真が撮れるためのアドバイスをしていきます。

スマホではなく一眼レフ

最近のスマートフォンはカメラの性能が上がってきて「一眼レフ並みの性能」と言われるようになってきました。

確かにパッと見では一眼レフで撮影した写真と見比べても遜色のないレベルになってきています。iPhoneやGALAXYはデュアルカメラ(広角・望遠レンズ)を搭載し、ボケの表現も上がりデジタルズームの欠点も補うようになりました。

しかしながら、いかにスマホのカメラが進化しようとも、一眼レフとの間にはとても超えられない実力の差があります。

・センサーサイズが全く違う

画質の良さを決めるのは画素数だけではなくセンサーサイズなのです。いくら画素数を多くしてもセンサーの小さなスマホカメラは大きなセンサーを持つ一眼レフには敵わないのです。

・レンズ性能が違う

一眼レフのレンズは大口径で明るく、解像度が高く色収差を抑えるための高級な素材が使われています。一眼レフには、フレアやゴーストが発生しにくいコーテイングががされており、特にライブ撮影のような逆光での撮影が多い際には顕著な違いとして現れます。

・高感度性能の違い

ライブ撮影のような暗い場所での撮影の際、手ブレを防ぐために重要なのが、高感度性能( ISO感度)です。

スマートフォンのカメラでは、一眼レフに比べ高感度性能が遥かに劣っており、さらにこのISO感度の数値の設定がオート(自動)になっているため、暗い場所では手ブレが起こりやすく、ノイズがてんこ盛りになることがあります。

つまりスマートフォンのカメラは、ライブ撮影のような暗い環境での撮影には向かないということなのです。

APS-Cよりも断然フルサイズ

一眼レフカメラのイメージセンサーには一般的にAPS-Cサイズとフルサイズがあります。カメラメーカーによって多少の違いはあるものの、APS-Cサイズは372.88mm2、フルサイズセンサーは864mm2と、フルサイズはAPS-Cに比べセンサーサイズが約2.3倍の面積の違いがあります。

画質に違いが出るのは、レンズや画素数など様々な要因はありますが、このセンサーサイズの大きさが大きく影響します。

画質の綺麗さという点で、画像エンジンやレンズ性能にも左右はされますが、同じ画素数のカメラ、同じレンズで比較した場合、大きなイメージセンサーを持つフルサイズカメラは、1画素当たりの光を受ける量の違いから画質に大きな差が出るのです。

また、暗所での撮影が多いライブ撮影においては、高感度に強いカメラが有利になりますが、これもイメージセンサーが大きくて1画素当たりの光を受ける量が多いフルサイズカメラの方が圧倒的に有利なのです。

一般的には入門機や初級、中級者向けとして普及しているAPS-Cカメラに比べ、プロや上級者向けとして販売されているフルサイズカメラの方が画質は綺麗なのはこのためです。

ライブ撮影に最適なレンズの選び方

ライブ撮影に最適なレンズの選び方
ライブ撮影に最適なレンズの選び方

一眼レフカメラでの写真撮影には被写体や周囲の環境に応じた撮影機材の選択が大切ですが、良い写真を撮るには、カメラの選択いやそれ以上に重要なのがレンズ選びです。

レンズは各カメラメーカーを中心に、近年は価格面で有利なサードパーティ製のレンズも充実してきています、いったいどれを選んだら良いのか本当に迷ってしまいますよね。

大まかにレンズは、開放F値の違い、焦点距離の違い、ズームか単焦点かの違い、防塵防滴性能、耐久性、AF、MF切替機能の有無など、用途や撮影環境に応じた必要な機能によって使い分けることになりますが、ここではライブ撮影に最適なレンズについてお話ししていきます。

ライブ撮影に適したレンズの条件

ライブ撮影をするとき一番に重要なのは、撮影会場や撮影環境を頭の中で事前にイメージすることです。

そのためには会場の下見、本番の前のリハーサルやできればゲネプロ(通しリハーサル)で撮影環境を確認しておくことです。

照明の強さ、変化、スポットライトの当たる場所、ステージ上の演奏機材の配置状況、撮影可能な移動エリア、ステップ(1段の脚立)が必要かどうかなどの確認が大切です。

その上でのレンズ選びになります、撮りたいイメージに撮影可能なイメージをいかに近づけるかが、レンズ選びの際に気をつけなくてはならないポイントなのです。

具体的にいうと、迫力のあるボーカルのソロカットやボーカルを中心としたバンドメンバー全員を入れ込んだ高画質の写真を撮りたい場合などでは、撮影位置はステージ間近での撮影が可能かどうか、他のお客さんの迷惑にならないかどうか、露出のイメージ(最適な感度設定をイメージし、手ブレしないシャッタースピードが確保できるか)を確認します。

可能であれば、単焦点の標準から広角レンズや魚眼レンズなどを選び、果敢にチャレンジしてみると良いでしょう。

反対に、撮影位置が自由にならない場合や当日にならないとわからない場合などは、単焦点レンズだけではなく、なるべく開放F値の明るい望遠レンズやズームレンズを保険の意味も含めて準備が必要となってきます。

単焦点レンズがおすすめ

撮影可能なエリアなど撮影環境にもよりますが、ライブ撮影で最もおすすめするのが単焦点レンズでの撮影です。

単焦点レンズを使うことの最大のメリットは、ズームレンズのようにF値が変化しないことです。

ライブ撮影は「暗い場所で動く被写体を撮る」さらにはステージ上の明るさ(照度)が変化するという、なかなかの悪条件で撮影になるため必然的にマニュアルモードでの撮影が多くなります。

ライブ写真の失敗の多くは露出アンダー(写真が暗すぎる)や露出オーバー(白い部分が白飛び)、手ブレです。手ブレを防ぎ、適正露出を得るためにはシャッタースピード、ISO感度、F値の設定が適切でなければなりません。

人物の動きをブレで表現する、ノイズを加えて荒々しい雰囲気を作るなど、特別の意図がある場合を除いて、シャッタースピードは1/100以上は欲しいですし、ISO感度はカメラの性能によりますが、ノイズが目立たない最高でも1600〜3200止まりまでにしたいところです。

F値の固定した単焦点レンズを使うことにより、シャッタースピードとISO感度の設定にだけ集中すれば良いことになり、手ブレや露出での失敗を防ぐことができます。

大三元レンズがおすすめ

露出をコントロールしやすく小型で軽量な単焦点レンズがライブ撮影にはおすすめなのですが、マルチな画角で撮りたい場合や撮影可能な場所の制約によりどうしてもズームレンズが必要な場合もありますよね。

ここではカメラ界の大三元レンズをご紹介します。

大三元とは麻雀で簡単にはあがれない役の一つである役満から取ったものですが、具体的にはF値(絞り値)がF2.8以上の

  • 広角ズームレンズ(14〜24mm程度)
  • 標準ズームレンズ(24〜70mm程度)
  • 望遠ズームレンズ(70〜200mm程度)

の三種類が揃っていることを言います。これら3本が揃っていると広角14mmから望遠200mmまで、全ての画角で絞り開放F2.8を使うことができることになります。

このクラスのレンズはいわゆるフラッグシップレンズであり、各社が最高の技術を投入したものが多く、単焦点に負けない素晴らしい描写をしてくれるのです。

明るいズームレンズにより、撮影場所を選ばず、暗い悪条件の中でも確実にシャッタースピードを速くでき、絞りを開放にすればボケ量を大きくできるメリットがあり、最高の写真を撮ることが求められるため、プロの現場ではよく使われています。

ただし、大三元はプロユースが中心となりますので当然値段も高くなりますし、たくさんのレンズを使っているズームレンズは単焦点に比べ重量も重くなってしまいます。

そこがレンズ選びの難しいところでもあります。

おすすめレンズをご紹介

おすすめレンズをご紹介
おすすめレンズをご紹介

軽くて機動力のある単焦点レンズ、高価で重いがオールマイティに使える大三元、いかがだったでしょうか?

大三元に加えて好みの単焦点が数本あれば鬼に金棒ですが、カメラバックの中の機材がどんどん増えることが災いして、肝心の機動力が損なわれる撮影現場となるのはあまり良いことではありません。

カメラ選び以上にライブ撮影でのレンズ選びは難しくもありますが、頭の中に撮りたい写真イメージが明確にあって、撮影環境に合ったカメラとレンズがカメラバックの中にしっかり準備されていれば、良い写真は目前です。

ここでは、私がおすすめのレンズを紹介したいと思います。

シグマ15mm F2.8EX DG DIAGONAL FISHEYE

ライブ撮影におすすめレンズをご紹介
シグマ15mm F2.8EX DG DIAGONAL FISHEYE

普段から写真を撮っていくと、何かもう一つスパイスが欲しいと感じることがあります。

そんな時におすすめなのが、「シグマ15mm F2.8EX DG DIAGONAL FISHEYE」です。

DG15mmですからフルサイズ対応(APS-Cカメラで使う場合はキャノンなら焦点距離1.6倍の約24mm、ニコンなら1.5倍の約23mm)、オートフォーカスに対応した対角線魚眼レンズ、F2.8の明るさで、私もフルサイズ一眼レフで長年愛用しています。

魚眼レンズには写真の対角線上のものが約180度の画角で写り、画面全体が楕円に歪んだように映る「対角線魚眼」と円形に切り取られた様に丸い写真が写り、円の周りは黒くなる「円周魚眼」の二種類があります。

この対角線魚眼レンズ、設計は2005年の発売ということで古い設計なのですが、三脚の立てられないライブ撮影では、オートフォーカス機能があるのはとても重宝しますし、逆光時のフレアやゴーストにも強く、これはあくまで個人の感想ですが、写りに関しても割と隅々までパキッと写る良い描写をしてくれるのです。

魚眼レンズというと「何を撮ってもワンパターン」、「飛び道具」なイメージを持つと思いますが、軽くコンパクトな設計で、サードパーティながら写りが良く、今や値段も5万円代とコスパが高く、超広角域での非現実的な面白さが表現され、おすすめなレンズです。

ライブ撮影をプロカメラマンに依頼

ライブの撮影をプロのカメラマンに依頼する
ライブ撮影をプロカメラマンに依頼

いかがでしたでしょうか、写真撮影の中でもハードルが高いライブ撮影ですが、イメージする理想の写真を撮るには、また失敗のリスクを少しでも減らすには、事前のカメラ機材の準備、撮影環境の確認など下準備が大切であり、撮影現場ではその場にあった臨機応変な対応が求められてきます。

何よりも、ライブ撮影は経験がモノをいうのです。準備をしっかりした上で果敢にチャレンジしていきましょう。

写真全般にも言えることですが、撮影は時間をかけるほど上手くなっていきます。コツは1枚でも多くシャッターを切ることです。

最後になりますが、自分で撮ってみたけどどうも納得がいかない、高価な撮影機材を揃えるのが大変だ、より完成度の高い写真を求める方などは撮影のプロフェッショナルに依頼することができます。

撮影をプロカメラマンに依頼したほうがいい理由

ライブ・コンサートは、写真や動画の撮影をしておかなければパフォーマーの最も輝く瞬間がその日その時間だけで失われてしまいます。

プロカメラマンによる撮影なら、会場に合せた適切な機材を使って、パフォーマーの魅力を最大限に引き出した写真を撮影してくれます。

ライブの主催者側ならば、良い写真を撮影しておけば、ホームページやSNSでの活用はもちろんのこと、写真を販売することもできますし、次のライブ・コンサートの集客用素材としても使用できます。

一般的に「ライブ・コンサート=撮影禁止」というイメージがあるかと思います。

基本的にライブ写真の撮影は、出演者や会場管理者の合意が得られていることが前提となりますので、許可を取る手続きが必要になってくる場合もあります。

その理由は他のお客さんに迷惑だから、ということだけでなく、演奏に集中できなくなるから、また肖像権保護といった背景もあります。

「撮影禁止」を掲げている場合で、良い写真が必要な場合、手配からオフショット、集合写真など一括で引き受けてくれる専門のプロカメラマンに依頼することができます。

カメラマンに撮影依頼した場合の価格相場

イベント・パーティー写真撮影の相場

33,000

標準相場

21,500

リーズナブル

50,100

プレミアム

撮影料金は、20,000円〜50,000円程度の依頼が多いようです。

将来的な写真の使用を考えるとプロカメラマンにライブ・コンサート撮影を依頼することの費用対効果は絶大です。

運営スタッフやメンバーとの挨拶、楽屋でのオフショット、リハーサル風景、ライブ本番、ファンとの集合写真、ファンとのふれあい写真、ライブ後のファンのお見送りなど一連の撮影、撮影時間が約5時間、おおよそ30,000円(交通費、諸費用、税は別途)位が相場でしょう。

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