「いつの間にか庭に雑草がたくさん生えている・・・」そんな経験はありませんか?何度刈っても生えてくる雑草は他の植物の生育を妨げたり、害虫が発生する原因になったりと厄介な存在です。
この記事では季節ごとに生える雑草の種類やさまざまな弊害、効果的な処理方法などを解説します。庭に生えている雑草がどの種類なのかを確認して除草することで、美しい庭の景観を取り戻しましょう。
雑草の種類
「この前刈ったばかりなのにもう伸びてる・・・」
強靭な生命力で庭の地面や垣根、壁のすき間など至るところから生えてくる雑草は本当に厄介な存在です。千種類を超えるともいわれる雑草は、放置すれば景観を損なうだけでなく、臭いや害虫、アレルギー等の発生源になります。
「一刻も早く雑草を何とかしたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。雑草対策でベストな結果を得るには、敵を正しく知ることが大切です。まずは雑草についての知識をおさらいしていきましょう。
雑草とは作物以外の勝手に生えてくる草花のこと
雑草とはどんな植物を指すのでしょうか?実は、植物の分類学では「雑草」というカテゴリは存在しません。
雑草は、人間が土地を耕して米や野菜、果物などを育てる際「作物以外に勝手に繁殖する草花のこと」と定義されています。野山に生える草木に雑草といった概念はなく、ある種で人間社会と共存しているのが雑草という存在です。
市街地でも逞しく生長する雑草は、過酷な環境でも生き延びていくため、独自の特徴を持つ種がたくさんあります。雑草対策を行うなら、まずは種類ごとの特徴を押さえることが重要です。
雑草は多年草と一年草の2種類に大別される
雑草は生長の仕方により、次の2つの種類に大別されます。
- 多年草:同じ株から翌年も再生する
- 一年草:毎年新しい種子から発生する
多年草は種子で発生したあと、地上部分が一度枯れても、根や地下茎の地下部分が生き残って翌年に再生する雑草です。中には地下茎を伸ばして根から生育範囲を広げていく種類のものもあり、非常に厄介な雑草といえるでしょう。
一方で一年草は毎年新しい種子から発芽し、一年以内に枯れてしまうのが大きな特徴です。春に発芽して秋に枯れる春雑草と、秋に発芽して冬を越し、翌年の春から夏にかけて枯れる秋雑草があります。また越冬して翌年に枯れる雑草を越年草と呼びます。
春によく見られる雑草
植物が芽吹き、花を咲かせる春は、雑草もいちばん多い季節です。
春に芽吹いた雑草は夏から秋にかけて生長していきます。芽吹いた雑草は、小さいうちに処理するのが鉄則です。新生活が始まる春先は何かと忙しい人も多いでしょう。しかし、雑草対策は春先からしっかり始めるのが肝心です。
ナズナ
植物名 | ナズナ |
科名 / 属名 | アブラナ科 / ナズナ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 3月~5月 |
草丈 | 20~50cm |
生育期間 | 11月~6月 |
春の七草で知られる「ナズナ」は、代表的な春の雑草です。別名「ペンペン草」や「三味線草(シャミセン草)」と呼ばれることもあります。ナズナは少し外を歩けばすぐに見つけられるほど、日本中どこにでも生えている植物です。
ナズナは一年草または二年草(越年草)で、春から初夏に小さな白い花を咲かせます。食べてもおいしいナズナですが、強い繁殖力は厄介です。
スギナ
植物名 | スギナ |
科名 / 属名 | トクサ科 / トクサ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | なし |
草丈 | 10~60cm |
生育期間 | 3月~9月 |
ナズナと並んで春の雑草として知られているのが「スギナ」です。スギナはつくしの葉っぱの部分で、祖先は約3億年前に遡るといわれています。
地下に茎を張って伸びるタイプの多年草で、とにかく強い繁殖力が特徴です。根を刈っても一部分が残っていればまた生えてきます。土の中に張り巡らされた茎や根が他の作物の生長を邪魔するため、庭や畑に生えているようなら駆除が必要です。
スズメノカタビラ
植物名 | スズメノカタビラ |
科名 / 属名 | イネ科 / イチゴツナギ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 3月~5月 |
草丈 | 10~30cm |
生育期間 | 10~7月 |
イネ科の「スズメノカタビラ」は、畑やアスファルトのすき間など、場所を問わずどこにでも生える雑草です。冬から夏にかけて、小さなイネのように見える小さな卵型の花をつけます。近所の散歩中に見かけたことのある方も多いでしょう。
秋に発芽して翌年の春にかけて生長する一年生越年草ですが、繁殖力が強いので、辺り一面に緑の葉がすぐに広がります。根は浅いものの茎が地表で横に広がるので、処理しにくいのが特徴です。
ホトケノザ
植物名 | ホトケノザ |
科名 / 属名 | シソ科 / オドリコソウ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 2月~5月 |
草丈 | 10~30cm |
生育期間 | 12月~6月 |
「ホトケノザ」といえば「春の七草」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?実は道端などに生えているホトケノザは、春の七草の「ホトケノザ(たびらこ)」とは別物なので間違って食べないように注意してください。
雑草のホトケノザはシソ科オドリコソウ属の一年草で、大きいものだと30cmほどの高さまで生長します。葉が段々につくことから「三界草」という別名がついています。繁殖力が強く種を周囲に撒き散らすので、庭や畑で広がりやすいのが厄介です。
ハルジオン
植物名 | ハルジオン |
科名 / 属名 | キク科 / ムカシヨモギ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 4月~8月 |
草丈 | 50~80cm |
生育期間 | ほぼ通年 |
「ハルジオン(春紫苑)」は小さなひまわりのような花が印象的な雑草です。
秋に芽生えて春に花を咲かせる越年草です。北アメリカ原産で繁殖力が高く、根の一部が残っていればまた生えることから「貧乏草」という別名がついています。
もともと観賞用として大正時代に持ち込まれたものが、やがて野生化した経緯があります。キク科のハルジオンは花粉アレルギーがあるので、花が咲く時期は注意が必要です。
ハコベ
植物名 | ハコベ |
科名 / 属名 | ナデシコ科 / ハコベ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 2月~9月 |
草丈 | 10~30cm |
生育期間 | 通年 |
ハコベはナデシコ科ハコベ族の一年草で、「はこべら」として春の七草にも数えられている雑草です。春~秋にかけて1年を通じて発芽し、3~11月にかけて、小さくてかわいらしい白い花をつけます。庭や道路などの様々な場所で生育しますが、畑では特に目立つ雑草です。
ハコベは柔らかく、根の張りも弱いので簡単に除草が行えます。
夏によく見られる雑草
続いて夏に見られる雑草を紹介します。生命力の強い雑草は夏の暑さでもへこたれません。雑草を駆除する際は、くれぐれも熱中症に注意して作業しましょう。
ネジバナ
植物名 | ネジバナ |
科名 / 属名 | ラン科 / ネジバナ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | 5月~8月 |
草丈 | 15~40cm |
鮮やかなピンクの花が特徴的な「ネジバナ」は、野生のランの仲間です。ランというと花屋で見かける華やかなイメージがありますが、ネジバナの見た目からはランの一種のような雰囲気は感じられません。
ネジバナの「Spiranthes(スピランセス)」という学名は、ギリシア語の「speira(らせん)」と「anthos(花)」が語源です。茎に巻き付くように咲く花の形を表しています。
ネジバナは乾燥した環境が苦手なので、雑草として処理するなら土壌の水分調節がキーポイントです。
ユウゲショウ
植物名 | ユウゲショウ |
科名 / 属名 | アカバナ科 / マツヨイグサ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | 5月~9月 |
草丈 | 20~60cm |
「ユウゲショウ」は北アメリカ南部から南アメリカを原産とする多年草です。もともと鑑賞用として明治時代に日本に持ち込まれたもので、やがて野生化して関東地方より西に広く分布しています。
茎は伸びると60cmもの高さになり、5月~9月にかけて淡いピンク~赤紫色の花を咲かせます。花の大きさは1~1.5cm程度です。ユウゲショウという名前ですが、一日中咲いているのが特徴です。
カタバミ
植物名 | カタバミ |
科名 / 属名 | カタバミ科 / カタバミ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | 5月~10月 |
草丈 | 10~30cm |
生育期間 | 通年 |
カタバミは春から夏にかけてその姿を多く見せる多年草です。ハートのような形をした葉が特徴的で、その姿はクローバーにもよく似ています。葉が丸みを帯びた形でくぼみが無ければクローバー、葉にくぼみがあってハートのような形をしていればカタバミと覚えておくとよいでしょう。
カタバミは多年草で生命力が強く、1度自生すると駆除するのがなかなか難しい雑草です。カタバミを除草する際は根元から駆除することを意識し、根っこ深くから抜き取るか、除草剤を使って地中部の処理を確実に行うとよいでしょう。
ドクダミ
植物名 | ドクダミ |
科名 / 属名 | ドクダミ科 / ドクダミ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | 6月~7月 |
草丈 | 15~30cm |
生育期間 | 3月~11月 |
ドクダミは庭や道端に広く生育する、繁殖力が高い多年草です。湿った環境で繁茂しやすく、草からは独特の臭いがします。
ドクダミは地下茎を広く伸ばして生長していくため、地上部を刈ったり抜いたりしても地下茎が残っていればまたすぐに生えてきてしまいます。除草剤を活用して効率的に除草するのをおすすめします。
ヤブガラシ
植物名 | ヤブガラシ |
科名 / 属名 | ブドウ科 / ヤブガラシ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | 7月~8月 |
草丈 | 50~200cm |
生育期間 | 4月~10月 |
ヤブガラシは長いつる状の茎が大きな特徴の、夏によく見られる雑草です。生育旺盛で急速に茎を伸ばし、フェンスに巻き付いたり、他の植物に覆いかぶさったりして、広範囲に生長していきます。また7月~8月ごろになると、淡い緑色の小さな花を枝先に多く咲かせます。
ヤブガラシは多年草で生命力も強く、除草が難しい植物です。駆除する際には根から抜き取るか、除草剤を散布して地中深くから駆除するようにしましょう。
メヒシバ
植物名 | メヒシバ |
科名 / 属名 | イネ科 / メヒシバ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 7月~9月 |
草丈 | 40~80cm |
生育期間 | 5月~10月 |
メヒシバは庭だけでなく、道端でもよく見かけるイネ科の一年草です。細い茎の先に数本の穂を放射状につけるのが特徴です。
またよく似た雑草に、秋によく見られるオヒシバがあります。穂の部分が茎の部分と同じくらい細いものをメヒシバ、茎の部分より太い穂をつけるものをオヒシバと見分けるとよいでしょう。
メヒシバは暑さや乾燥にも強く、駆除するのがなかなか難しい雑草です。手で抜こうとしても先だけが抜けることが多く、根っこからの駆除が困難なため、除草剤を用いて効率的に除草するようにしましょう。
ブタクサ
植物名 | ブタクサ |
科名 / 属名 | キク科 / ブタクサ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 8月~10月 |
草丈 | 60~100cm |
生育期間 | 4月~9月 |
ブタクサは比較的温暖な地域でよく見られる雑草で、8月~10月ごろになると、穂の形をした緑色の花をつけます。ブタクサの花粉は飛散しやすいため、花粉症にお悩みの方も多いのではないでしょうか。
生命力が強く繁茂しやすいので、見つけたら広がってしまう前に駆除するようにしましょう。比較的大きめの雑草ですが根元から抜き取りやすいため、見つけ次第根元から抜き取ってしまうのが効果的です。
オヒシバ
植物名 | オヒシバ |
科名 / 属名 | イネ科 / オヒシバ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 8月~10月 |
草丈 | 20~50cm |
生育期間 | 4月~10月 |
オヒシバは先端に大きな穂をつけるのが特徴の一年草です。メヒシバと同じような見た目をしていますが、メヒシバがつける穂と比較して、サイズが大きいのが見分け方のポイントです。
またメヒシバが細い茎を伸ばして広がっていくのに対して、オヒシバは株そのものを放射状に広げて大きく生長していきます。
節々に根を下ろす特徴があるので、生長してしまう前に除草剤で駆除するようにしましょう。
秋によく見られる雑草
春と同じく、秋も雑草が芽を出す季節です。「鉄は熱いうちに打て」が功を奏するので、ぜひ雑草対策を入念に行いましょう。
セイタカアワダチソウ
植物名 | セイタカアワダチソウ |
科名 / 属名 | キク科 / アキノキリンソウ属 |
種類 | 多年草 |
花期 | 10月~11月 |
草丈 | 150~300cm |
生育期間 | 4月~11月 |
セイタカアワダチソウは10月~11月ごろにかけて花を咲かせる秋の雑草です。かつてはその姿を都心部で多く見せていましたが、近年は都市から離れた地方で多く見られるようになりました。
高い草丈が特徴で、大きなものでは3m近くまで育つものもあります。大きく育つだけでなく、地上部を駆除しても翌年にまた生えてくる多年草なので、根っこ深くから除草するようにしましょう。
カヤツリグサ
植物名 | カヤツリグサ |
科名 / 属名 | カヤツリグサ科 / カヤツリグサ属 |
種類 | 一年草 |
花期 | 7月~9月 |
草丈 | 30~50cm |
生育期間 | 4月~10月 |
カヤツリグサは庭以外に道端や田畑にも発生し、30~50cmほどの草丈に育つ一年草です。葉が細長くて柔らかく、先端がとがっているのが大きな特徴です。7月~9月ごろから、茎の先端に茶色い穂をつけます。
またカヤツリグサは繁殖力が高く、雑草の中でも最強クラスの繁殖力を誇ります。地上部を刈っても、地中で細かくちぎれた芽から再生するため、除草の際は根ごと枯らす効果のある除草剤を使うとよいでしょう。
冬によく見られる雑草
気温が下がり木々の葉が落ちる冬は、さすがに雑草の元気もなくなってきます。
この時期は、根も弱くなり旺盛な生長にも陰りが出てくるため、雑草処理にはうってつけです。しっかりと寒さ対策をして処理しておきましょう。冬に芽を出す主な雑草は以下の種類です。
ゼニゴケ
植物名 | ゼニゴケ |
科名 / 属名 | ゼニゴケ科 / ゼニゴケ属 |
種類 | 苔類 |
花期 | なし |
草丈 | 3~10cm |
生育期間 | ほぼ通年 |
苔の代表的な存在である「ゼニゴケ」は、どこでも生えてすぐ増えることから嫌われ者のイメージが強いでしょう。
ゼニゴケの歴史は古く、なんと4億年以上前の地層からもゼニゴケに似た化石が見つかっています。幾多の地球生物の大量絶滅を乗り越えたゼニゴケの生命力は尋常ではありません。
ゼニゴケは栄養が豊富な酸性土壌を好むので、畑や花壇などにもよく見られます。
雑草を放置するとどうなる
刈るのが面倒だからと放置すると、さらに面倒なことになるのが雑草の困ったところです。ただ見栄えが悪くなるだけでは済まされない、雑草のさまざまな弊害について見ていきましょう。
害虫の発生源になる
生い茂った雑草は、害虫にとって最高の棲み家になります。
代表的なのが「蚊」です。蚊は雑草の間に身を潜め、人の体温や汗を感じ取ると血を吸うために飛び出してきます。「最近、家に蚊がよく出る気がする・・・」と困っている人は、庭の雑草が増えていないかチェックしてみましょう。
蚊は夏に飛び回るイメージがありますが、実は気温が22℃~30℃のときに活発に動きます。そのため、春から秋まで注意した方がよいでしょう。
また、名前の通り葉を食い荒らす「ハダニ」もよく見かける害虫です。もし作物や草木の葉に白い斑点ができていたら、ハダニの可能性が高いでしょう。
葉の葉緑素を吸い取ってしまうハダニは、あらゆる植物に寄生します。花壇などに移ってしまうと悲惨な状態になりかねません。
そのほか、芋虫や毛虫にも注意が必要です。見た目の嫌悪感だけでなく、家庭菜園の野菜の葉や果実をかじる食害もあります。発見したらすぐに駆除しましょう。
健康被害をもたらす
放置された雑草は人間の健康にも害を及ぼします。代表的なのが花粉によるアレルギーです。今や日本人の2人に1人が花粉症といわれていますが、原因となる植物の中には雑草も多く含まれます。
花粉症を引き起こすイネ科の雑草は「カモガヤ」「オオアワガエリ」「ハルガヤ」など、キク科の植物では「ブタクサ」が挙げられます。
他にも、雑草そのものに触れて発症する接触性皮膚炎(かぶれ)にも注意が必要です。例えば茎からアルカロイド系の有毒な液体を出す「タケニグサ」や「クサノオウ」などは、見つけても決して触らないようにしましょう。
また、雑草が放つ悪臭も、健康面を考えると決してよいものではありません。他の木などに巻き付いて伸びる「ヘクソカズラ」は、葉や茎から嫌な臭いを放つ困った雑草です。
雑草を刈るときの手順
実際に雑草を刈っていく手順を説明します。処理する面積にもよりますが、手作業で行う雑草刈りは時間のかかる重労働です。しかし、適切な道具と正しいやり方を知れば、作業がぐっと効率的になります。
草刈道具を準備する
まずは雑草刈りに欠かせない、以下の道具を用意しましょう。
- 鎌
- スコップ
- 剪定バサミ
- 熊手orほうき
- 厚手の軍手
根が深かったり茎が絡みついたりした雑草を手で抜くのは困難です。そのため鎌は必須アイテムといえます。
雑草を刈る場合は、刃が薄めの草刈り鎌がおすすめです。軽いので長時間の作業でも腕が疲れにくいでしょう。座ったままの作業で腰や膝が辛い人は、立った姿勢で使える伸縮型の鎌やハサミでの作業を検討します。
スコップは根を取り除くのに使います。通常の形のものでもOKですが、先端が釘抜きのようになっていて、地面に差して根ごと一気に抜き取れる商品も便利です。
剪定バサミは鎌で刈りきれなかった雑草を切り取るのに使用します。扱いやすい小型のものを用意しましょう。
熊手やほうきは刈り終えた雑草を集めるのに役立ちます。軍手はトゲや浸出液などで思わぬケガにつながる危険を避けるため、できるだけ厚手のものを準備しましょう。
道具を使って草を刈る
まずは刈り始める前に大きな石などを取り除きましょう。鎌が当たると刃先を傷める原因になります。
鎌はなるべく柄の下を持ち、刃先が左を向くように構えましょう。刈るときは左手で草を起こし、鎌を右斜め前から左後ろに引くようにして切断します。左に向かって刃を動かしていくので、刈りたい場所の右側から始めるとスムーズに進められるはずです。
ひと通り刈り終えたら、取り残した草や茎を剪定バサミで切っていきます。余分な雑草を残さないよう、できるだけ地面に近いところでカットしましょう。
地下茎を伸ばす雑草は根ごと刈らないとまた生えてくるので、スコップで地面を掘ってしっかりと根を除去するのがポイントです。
草を集めて掃除し、処分する
最後に刈った草を集めて処分すれば終了です。処分方法は主に3つあります。
- 燃えるゴミに出す
- 地面に埋める
- 業者に依頼する
特に都会に住んでいる人なら、燃えるゴミに出すのが最も簡単でしょう。自治体が指定するゴミ袋に詰め込んで、ゴミの日に出すだけでOKです。
ただし自治体によって、ゴミ出しのルールが異なります。事前にゴミの分別表を確認したり市役所に電話したりして、何ゴミの扱いになるのか、どのように処分するのかをチェックしておきましょう。
地面に埋める方法もありますが、浅いところに埋めると残った種子が芽を出して、しばらくしたらまた雑草まみれ・・・という事態になりかねません。少なくとも地面から30cm以上の深さに埋めておきましょう。
また、刈った草が大量にあったり、粗大ゴミなど他に処分したいものがあったりするときは、回収業者に依頼するのもひとつの手です。しかし処分費用が掛かることは覚えておきましょう。
雑草の種類と刈り方を知ろう
根を伸ばして大きく生長した雑草は刈るのも大変です。芽生えて日が浅い段階で対策するのが有効でしょう。処理する際も鎌や剪定ハサミなど、雑草刈りに適した道具を使いこなせば、より効率的に駆除を進められます。
特に庭付きの戸建てに住んでいる人は、雑草との付き合いは避けられません。正しい対処法をマスターして、雑草レスの快適な暮らしを実現しましょう。