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金のなる木の育て方は?名前の由来や花を咲かせるコツを解説

最終更新日: 2022年05月10日

金のなる木は南アフリカ原産の多肉植物です。お金を枝に通して販売されたことから金のなる木と呼ばれており、縁起物としても人気があります。

初心者でも育てやすい木ですが、ポイントを押さえることでより立派に育てることができます。

金のなる木とは?

金のなる木

非常にキャッチーな名前が特徴の「金のなる木」ですが、一体どのような木なのでしょうか?原産国や金のなる木と呼ばれる由来を確認しましょう。

南アフリカ原産の多肉植物

金のなる木はアフリカ原産の多肉植物です。特徴はぷっくりとした葉で、水分を蓄えることができます。そのため、水分をあまり必要としない丈夫な植物です。

日本では、気候の関係から鉢植えの小型の木として親しまれていますが、アフリカで自生している金のなる木の中には、3メートル近くまで大きくなるものもあります。

金のなる木は、初心者でも育てやすい植物です。欧米では盆栽としても使われており、最近はミニチュアサイズの人気も高まっています。

寒さに弱いことを理解し乾燥している環境で育てると、冬から春にかけてピンクや白色の花が咲きます。

金のなる木の由来は販売方法?

金のなる木は非常に珍しい名前ですが、実はフチベニベンケイという和名があります。

和名ではなく「金のなる木」と呼ばれる説は2つあります。

1つ目は、独特な販売方法です。金のなる木の新芽の茎に、5円玉を通し成長をさせることで、まるでお金がなっている様に仕立てることができ、そうした状態での販売が流行したためです。

2つ目は、肉厚な葉っぱがお金の様に見えることから金のなる木と呼ばれた、とする植物図鑑もあります。

どちらの説にせよ、お金に関する縁起物としての側面も持っていることは確かです。こうした理由が和名ではなく金のなる木と呼ばれる理由でしょう。

きれいに育てるコツ

ジョウロで水をやる人

初心者でも比較的簡単に育てることができる金のなる木ですが、育てる上で知っておきたいポイントがいくつかあります。

ここからは金のなる木をきれいに育てるコツを紹介しますので、育てるうえでの参考にしてください。

日当たりの良い、温かい場所で育てよう

アフリカ原産の金のなる木は、日光が好きな植物です。また、暖かく風通しの良い場所を好むため、日が当たる場所で育てることがポイントとなります。

しかし、金のなる木の中には日焼けしやすい品種もあります。斑入りの金のなる木は日焼けしやすいので、半日陰で育てるのがおすすめです。

夏場の日差しが強烈な時期以外は、日光に当てることで大きく育ちます。室内での鉢植えの場合、日光不足にならないように注意することが大切です。

水は程々に、水はけの良い土を用意しよう

金のなる木は、乾燥した地域の植物です。多肉植物なので水を葉っぱなどに貯めることができます。

そのため、水をやりすぎると根腐れを起こして枯れてしまうことがあるので注意しましょう。水は少ないと感じる程度で問題ありません。

春から夏の成長期は、土が乾いた数日後に水やりをするとよいでしょう。土の乾きがわかりにくい場合、葉っぱがしわしわになり始めるのを目安に水やりをするぐらいの頻度でも問題ありません。

夏以降は冬に向かって気温が下がっていくので、乾燥してから水を与えるまでの期間を徐々に空けましょう。冬は、水やりの回数を月2回程度に抑えるとよいです。

鉢底から根が出たら植え替えの合図

金のなる木は、大きくなるにつれ鉢の植え替えが必要です。鉢底から根が出てきたら、ひとまわり大きな鉢に植え替える合図です。

植え替えは2~3年に1回3~6月または9~10月にひとまわり大きな鉢に植え替えると良いでしょう。

植え替えないと、根が鉢の中に詰まり水はけが悪くなるので注意が必要です。

最悪の場合、水はけの悪さから根腐れを起こして枯れてしまうことがあります。数ヶ月に一度、鉢底を確認するとよいでしょう。

また、植え替えの際、根が多い場合は先端を切ってしまっても構わないとされますが、根を切る場合は成長期の6月ごろに行いましょう。

金のなる木の気をつけたいポイントは?

金のなる木を育てるポイント

金のなる木は、「葉っぱが落ちると注意が必要」とされます。葉っぱが落ちると注意が必要な理由や、金のなる木を育てる上で気をつけたいポイントを確認しましょう。

葉っぱが落ちたら要注意

金のなる木は葉っぱが落ちてきたら要注意です。なぜなら根腐れや日光不足の可能性があるからです。葉っぱが落ちたら以下の点を確認しましょう。

  • 水をやる頻度が高すぎないか
  • 日光不足に陥っていないか

特に、日照時間が変化する秋口は、水やりと日光管理ともに注意が必要です。季節によって日光の当たる角度や位置が変わることも覚えておきましょう。

丈夫な木なので復活することも多々ありますが、葉っぱが落ちてきたら金のなる木が弱っている証拠といえます。

金のなる木は寒さと湿気に弱い

暖かいアフリカ原産の金のなる木は、寒さが弱点です。耐寒温度は3度前後なので、冬は室内に入れてあげると安心です。

関東以西であれば冬も屋外において冬越しできるとされますが、寒い冬や強烈な寒波が断続的に来る極寒期は注意しましょう。

3度以下の気温が長く続く場合は、室内の日当たりのよい窓際で育てるのがおすすめです。また、湿気に弱いので、室内で育てる際は湿度が高くなりすぎていないか確認をすると良いでしょう。

適度に剪定をしてあげよう

金のなる木は日光を好む植物です。そのため、適度に剪定を行い、葉っぱにまんべんなく光が当たるようにしましょう。日光が適切に当たると茎がしっかりとします。

また、剪定をしないと細く伸び上がってしまうケースや株が湿気で蒸れてしまうことがあります。金のなる木は湿度に弱いので、蒸れないように定期的に剪定してくださいね。

剪定時期は、成長が止まる冬以外の時期であれば問題ありません。混み合ってきた枝や葉っぱを取り除き、適度に光が当たるようにすると良いでしょう。

関連記事:剪定の基本を解説!実践のための剪定知識や道具、剪定後の手入れ方法|ミツモア

初心者にもおすすめの金のなる木を育てよう

金のなる木

金のなる木は初心者でも育てやすい多肉植物です。名前や「幸運を招く」という花言葉から縁起物としても親しまれることがあります。

水をあまり必要とせず、丈夫なことから初心者も育てやすい木ですが、ポイントを押さえて育てることでよりしっかりと育ち、きれいな花を咲かすことができるでしょう。