「家の周りにハクビシンらしき足跡がある…。ハクビシンの足跡かどうかを見分ける方法ってあるのかな?」
今回はこのような方のためにハクビシンの足跡の特徴や、他の動物の足跡との違いを解説していきます。以下の手順でハクビシンかどうかを突き止めていきましょう。
- ハクビシンの足跡の特徴を知る
- ものさしを用意して、足跡のサイズや形などを確認する(明らかに大きさの違う足跡が近くにあれば、そちらの大きさも測る)
- それ以外の場所(付近の壁など)にも足跡や爪跡がないかを確認する
ハクビシンが近くに生息している場合、家の中に巣ができて取り返しのつかない事態になってしまうことも。付近に何らかの足跡を見つけたら、できる限り早く正体を突き止めるのが一番。そして適切に対処することが肝心です。
ハクビシンの足跡の特徴3つ!それって本当にハクビシン?
こちらがハクビシンの足裏の形です。このような形がついていたら、ハクビシンの疑いがあります。
とはいえ足跡は必ずくっきりついているとは限りません。個体によって微妙な違いがありますし、似た足跡をつける動物もたくさんいます。そのためパッと見た足跡の形から判断するのではなく、これから解説するハクビシンの足裏や行動パターンの特徴に当てはまっているかを確認してみてください。
ハクビシンかどうかを見分けるには、次から解説する3つのポイントに着目しましょう。
- 形状が5本指かつ丸いフォルム
- 大きさはだいたい4~5cm、ただし後ろ足は少し縦長
- 足跡や爪跡をつける場所が特徴的
ハクビシンの足跡①:形状が5本指かつ丸いフォルム
ハクビシンの足跡には以下のような特徴があります。
- 指が5本
- 指球(指部分の肉球)や掌球(中央にある掌部分の肉球)の跡が全て丸みを帯びている
- 爪の跡が見られることがある
ポイントは指球が「円」に近いこと。指球も掌球も丸い足跡は、ハクビシンならではの特徴です。
ハクビシンの足跡②:大きさはだいたい4~5cm、ただし後ろ足は少し縦長
ハクビシンの足跡の大きさは以下の通り。前足と後ろ足で明らかに長さが異なる点が特徴です。
- 前足は幅4~5cm×長さ4~5cm
- 後ろ足は幅4~5cm×長さ8~10cm
なおハクビシンの前足サイズと似た足跡をもつ動物には「タヌキ」や「アナグマ」が挙げられます。大きさが同じ場合は「形状」や「場所」から見分けましょう。タヌキ・アナグマの足跡との比較は、記事後半で詳しく解説します。
ハクビシンの足跡③:足跡や爪跡をつける場所が特徴的
発見した足跡がどの場所にあったかをチェックしましょう。ハクビシンは垂直方向に登ることが得意な動物。以下の場所に足跡を見つけた場合、ハクビシンの足跡である可能性が高いです。
- 果樹の根本
- 家の壁や柱の周辺
- 屋根裏のホコリが溜まった部分
- ベランダの手すり
ハクビシンらしき足跡を見つけたら、木や壁・柱に爪跡が付いていないかも併せてチェックしてみましょう。ハクビシンは爪を立てて木登りをするからです。
同じような害獣であるタヌキやアナグマは木登りができません。そのため何かに登った形跡のある足跡・爪跡があれば、以下の動物に選択肢を絞ることができます。
- ハクビシン
- アライグマ
- イタチ(テン)
それぞれの足跡の細かな違いは、次の章で詳しく解説していきます。
【画像あり】ハクビシンと間違いやすい動物の足跡を比較してみよう!
ハクビシンと間違われやすい動物は以下の通りです。
- アナグマ
- タヌキ
- イタチ(テン)
- アライグマ
それぞれの足跡の違いを把握することで、より正確な判断ができるようになりますよ。具体的に見ていきましょう。
【ハクビシンとアナグマ】足跡の形と場所で判断
アナグマは穴掘りが得意な農作物害獣。顔がハクビシンと似ていることもあり、見間違われるケースが増えています。
【アナグマ】
【ハクビシン】
見分けるポイント | アナグマならではの特徴(ハクビシンとの違い) |
形 | ・掌球が横長(ハクビシンは丸い)
・足跡に長い爪跡がくっきりと残る |
場所 | ・周囲に穴を掘った跡があればアナグマの可能性が高い
・屋根裏にはあまり侵入しない(屋根裏の足跡はハクビシンの可能性が高い) |
【ハクビシンとタヌキ】足跡の形と場所で判断
タヌキはハクビシンと同様、人里で見かけることの多い害獣。いずれの動物も都内で頻繁に目撃されています。
【タヌキ】
【ハクビシン】
見分けるポイント | タヌキならではの特徴(ハクビシンとの違い) |
形 | ・掌球が三角で、犬猫の足跡に似ている(ハクビシンは丸い)
・指の数が4本(ハクビシンは5本) ・前足と後ろ足がほぼ同じ形(ハクビシンは後ろの足跡が長い) |
場所 | ・高い所に登った形跡がない(木や壁、柱に爪跡があればハクビシンの可能性が高い)
・屋根裏にはあまり侵入しない |
【ハクビシンとイタチ・テン】足跡の大きさと形で判断
木登りが得意で人家の屋根裏に棲みつく可能性がある点で、イタチやテンはハクビシンと似ています。イタチやテンはハクビシンに比べて小柄なので、足跡も大きさから判断するのが確実です。
【イタチ】
【ハクビシン】
イタチとテンはほぼ全く同じ形の足跡をしており、違いはサイズくらいです。
見分けるポイント | イタチ・テンならではの特徴(ハクビシンとの違い) |
形 | ・掌球が三角(ハクビシンは丸い)
・体重が軽く、足跡が残りにくい。残っても不明瞭 |
大きさ | ・イタチは大きさ2~3cmほど、テンは大きさ3~4cmほど(ハクビシンは4~5cm) |
足跡が判別しづらいときは、家の周りに砂を薄くまくのがおすすめ。小さな動物でも足跡が残りやすくなります。
【ハクビシンとアライグマ】足跡の形から判断
アライグマは特定外来生物に指定されている害獣。木登りが得意で屋根裏に巣を作るため、ハクビシンと間違われることの多い動物です。
【アライグマ】
【ハクビシン】
見分けるポイント | アライグマならではの特徴(ハクビシンとの違い) |
形 | ・指と掌がつながっており、まるで人の手のような形(ハクビシンの指と掌は分かれている) |
大きさ | ・ハクビシンより大きい
前足:幅6cm×長さ5.5cm程度 後ろ足:幅6cm×長さ7cm程度 |
ハクビシンを見分けるための「足跡以外」のチェックポイント
「ハクビシンの足跡の特徴は分かったけれど、いまいち決め手に欠ける」そんなときは足跡以外のチェック方法を知っておくと役立ちます。
足跡以外でハクビシンかどうかを確認するには、以下2点に注目しましょう。
- 糞
- 被害状況
足跡以外でハクビシンを判別1:糞を見る
ハクビシンの糞の特徴は以下の通りです。
- 屋根裏にまとまった量の糞がある(寝ぐらでため糞をする)
- 糞の形は親指サイズほどの棒状
- つぶつぶとした植物の種が入っている
足跡以外でハクビシンを判別2:被害状況を見る
既に何らかの獣害を受けている場合、被害の状況からも判断ができます。
- ハクビシンの糞尿により、天井にシミが現れる
- 原因不明の異臭がする
- 高い所に置いていた食料や、樹木になっている果実が食べられた
ハクビシンだと分かったら:業者に連絡して対処しよう
足跡の正体がハクビシンだと判明した場合、早急に忌避・駆除などの対策を打ちましょう。家にハクビシンの巣が作られてしまうと、糞尿で家屋が傷む原因になります。そのうえ人体に健康被害が出る可能性も高く、非常に危険です。
ハクビシン対策は害獣駆除業者に依頼するのがベスト。法律の制限により、一般人では許可がないと駆除できないからです。
ハクビシンの駆除費用は7万円~16万円程度が相場。より安く依頼したい場合は、ぜひミツモアを利用してみてください。ミツモアは郵便番号や求める条件を入力するだけで、複数の駆除業者から仮の見積もりがもらえるサービスです。各社の費用・サービス内容などを比較し、より安く信頼できる業者に調査を依頼できますよ。
ちなみにハクビシン対策については、こちらの記事で詳細が解説されています。ぜひチェックしてみてください。
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