建物に住み着いたハクビシンを放置していると、さまざまな被害に悩まされることになりかねません。ハクビシンを確実に駆除したい場合は、業者に依頼するのがおすすめです。ハクビシン駆除の費用相場や、費用を安く抑えるコツについて解説します。
ハクビシン駆除の費用相場
ハクビシン駆除を業者に依頼するなら、費用相場を知っておくことが重要です。相場を把握しておけば、優良業者を見極めやすくなるでしょう。作業内容ごとの費用相場や、ハクビシンの駆除費用が変動する要因を紹介します。
作業内容ごとの費用相場
ハクビシン駆除における作業内容ごとの費用相場を見てみましょう。ハクビシンの駆除にかかる費用は、主に以下の5つです。
- 侵入口の遮断工事:700~900円/㎡
- 追い出し工事:400~800円/㎡
- 害獣捕獲申請の代行:1万~5万円
- 捕獲ゲージの設置と管理:1カ所あたり1万5,000~3万円
- 害獣の回収処理:1匹あたり2万~3万円
駆除後には、清掃や殺菌などの後処理も必要です。駆除後に行う作業の内容と、費用相場は以下のようになっています。
- 巣の回収と糞の清掃:1万~2万5,000円
- 糞尿による天井腐れ防止:2,000~3,000円/㎡
- ノミやダニの駆除:400~800円/㎡
- 殺菌・消毒・消臭:500~1,000円/㎡
駆除から後処理まで実施した場合、費用総額は約7万~16万円が目安です。
ハクビシンの駆除費用が変動する要因
ハクビシンの駆除費用は、1㎡を基準に計算されるのが一般的です。自宅や被害範囲が広い場合は、駆除費用の総額も高くなります。
作業の難しさも駆除費用が変動する要因の1つです。ハクビシンは屋根裏に住み着くことが多く、高所作業を要する場合は費用が高くなります。
侵入口の数や捕獲の有無、出張費用なども駆除費用を左右する要素です。捕獲したのがハクビシン以外の害獣だった場合も、費用が高くなるケースがあります。
ハクビシン駆除費用を安く抑えるコツ
ハクビシン駆除の費用相場は約7万~16万円です。ある程度まとまった金額がかかるため、少しでも安く済ませる方法を知っておきましょう。
被害が広がる前に業者に依頼する
ハクビシンの被害範囲が広いほど、駆除費用は高くなります。できるだけ費用を安く抑えるためには、被害が広がらないうちに、業者に依頼することが大切です。
ハクビシンの駆除費用が高くなる例としては、以下のようなケースが挙げられます。
- 大量の糞の掃除に時間がかかる
- 住み着いたハクビシンをなかなか追い出せない
- 糞尿による建物の腐敗が進んでいる
- 建材の損傷が原因でシロアリ被害が発生している
いずれもハクビシン被害を長期間放置していた結果の例です。被害が広がる前に業者に頼れば、糞尿の掃除やハクビシンの追い出し作業が短時間で終わるため、費用が安くなります。
予算の範囲内で対応してくれる業者を探す
ハクビシン駆除費用を安く抑える方法としては、事前に予算を伝えておくことも挙げられます。予算内で可能な作業を業者にやってもらい、残りの作業は自分で行うという考え方です。
予算の範囲内で対応してくれる業者なら、現状における最適なプランを考えてもらえるでしょう。難易度の高い作業は業者に任せ、それ以外の作業を自分で行うのがおすすめです。
現状を改善するために必要な作業と、それぞれの見積もりを出してもらえば、自分でやる作業を選択しやすくなります。費用だけでなく作業ごとの難易度も教えてもらいましょう。
ハクビシンを寄せ付けない対策を講じる
ハクビシンの被害拡大を防ぐためには、ハクビシンを寄せ付けない対策を講じることが重要です。効果的な予防対策を行えば、被害を最小限に抑えられるため駆除費用も安くなります。
ハクビシンに効果のある具体的な対策は次の通りです。
- 家の周りの草木はできるだけ短く整えて侵入経路を断つ
- えさになるような食料や雑草を外に置かない
ハクビシンが住み着いた状態で侵入経路を断つと、餓死した後の処理に手間がかかってしまいます。市販の忌避剤で追い出してから侵入経路を断ちましょう。
相見積もりを取る
ハクビシン駆除業者を決める際は、複数の業者から相見積もりを取ることが重要です。3~5社程度の見積もりを比較すれば、より適正な費用を選びやすくなります。
ただし見積もり金額が安すぎる業者には、注意が必要です。作業後に追加料金を請求される恐れがあり、結果的に他社より高くなるリスクがあります。
ハクビシン駆除業者の相見積もりを取るなら、国内最大級の一括見積もりサービス「ミツモア」を活用しましょう。最大5社から最適な提案や見積もりを気軽に集められます。口コミで評判をチェックできる点もメリットです。
ハクビシン駆除作業の流れと作業内容
ハクビシン駆除業者の作業内容を把握しておけば、準備や当日の対応がスムーズになるでしょう。大まかな作業の流れについて解説します。
1.現地調査
ハクビシン駆除を業者に依頼した場合、最初に現地調査が行われます。住み着いている害獣の種類や侵入経路、個体数などを特定する作業です。
現地調査では業者による聞き取りも行われるため、自分が把握できる範囲で伝えたいことをまとめておきましょう。状況や困っていることを説明すれば、調査がよりスムーズに進みます。
自宅の図面や間取り図を準備することで、侵入経路を推測してもらいやすくなります。入ってほしくない場所があることや、子どもやペットに配慮して薬剤を使用してほしいことなど、要望を伝えることも大切です。
2.ハクビシンの駆除
現地調査が済んだら見積もりが作成され、作業内容や金額に納得できれば、契約後に駆除作業が行われます。ハクビシン駆除の一般的な作業内容は、燻煙による追い出しです。
侵入口から最も離れた場所で燻煙を焚き、ハクビシンを侵入口から追い出します。捕獲に比て難易度は若干高いものの、捕獲するよりも費用を安く抑えることが可能です。
ハクビシンの捕獲を希望する場合は、各自治体への有害鳥獣駆除の申請と許可が必要です。追い出しより費用も高くなりますが、被害を与えていたハクビシンがいなくなるため、安心して生活できるようになります。
3.再発予防
ハクビシンの駆除後は再発予防の作業が行われます。侵入経路をふさぐだけでなく、他に侵入口となりそうな場所も封鎖するのが一般的です。
ハクビシンの被害はハクビシン自体よりも糞尿による影響の方が、大きい傾向があります。糞や巣をなくした上で、損傷を受けた断熱材があれば撤去してもらえます。
糞尿が原因で発生した菌や害虫も、住宅に被害を与える要素です。害虫の駆除・殺菌・消毒を行い、害虫が再度繁殖しないように消臭処理が行われます。
ハクビシン駆除業者を選ぶ際に見るべきポイント
ハクビシン駆除を優良業者に依頼できれば、より適正な費用で効果的な作業を行ってもらえるでしょう。業者探しの際に意識したいポイントを紹介します。
実際の施工体制の有無
ハクビシン駆除を請け負っている業者の中には、実際の施工体制がなく、別の業者に外注している業者も存在します。
このような業者は害獣駆除の専門業者ではないため、ヒアリングが不十分です。正確な状況把握ができないため、効果的な作業を行ってもらえない恐れがあります。契約後に連絡が取れなくなってしまうこともあるでしょう。
施工体制がない業者は見積もり金額に紹介料が上乗せされるため、費用が高額になる点もデメリットです。業者選びの際は実際の施工体制の有無を確認し、自社で作業を行う業者を選びましょう。
保証サービスの内容
大半のハクビシン駆除業者では、保証サービスを提供しています。ただし保証内容は業者ごとに異なるため、主に以下の点をチェックしましょう。
- 保証年数
- 保証を付けるための条件
- 定期点検の有無
- 再発した場合の作業内容
予算を抑えるために依頼する作業を減らした場合は、保証が付かないこともある点に注意が必要です。再発後の早期発見につなげるためにも、無償で定期点検を行ってくれる業者を選びましょう。
実績や口コミでの評価
ハクビシン駆除の実績が豊富な業者に依頼すれば、より確実性の高い作業を期待できます。業者のホームページを確認し、ハクビシンの駆除実績が豊富な業者を選びましょう。
運営期間の長さをチェックすることも大切です。長期にわたり運営を続けている業者なら、ライバルがひしめく業界の中でも、多くの人に選ばれていることの証明になります。
実際に利用した人の口コミも確認しましょう。業者のホームページに掲載されている口コミではなく、より客観性の高いSNSや、口コミサイトを活用するのがポイントです。
ハクビシン駆除における自治体の対応
ハクビシンの被害に悩んでいる場合は、行政のサポートを受けられる可能性があります。ハクビシン駆除における自治体の対応を押さえておきましょう。
業者を紹介してもらえるケースが多い
自治体によっては、ハクビシン駆除業者を紹介してもらえることがあります。自分が住んでいる自治体が、駆除業者の派遣サービスを行っているか調べてみましょう。
例えば東京都世田谷区では、ハクビシンとアライグマの捕獲専門業者を派遣してもらうことが可能です。捕獲するためには自治体の許可が必要となるため、自治体の派遣業者を使えば許可申請もスムーズに進むでしょう。
捕獲器の貸し出しや、防御にかかる費用の補助を行っている自治体もあります。駆除についての相談を受け付けている例もあるため、まずは住んでいる地域の自治体に出向いてみるとよいでしょう。
ハクビシン駆除を依頼するなら費用を確認
ハクビシン駆除の費用相場は作業内容ごとに異なるため、まずは駆除に必要な作業と費用の目安を把握しておくことが大切です。一般的な総額の目安は約7万~16万円です。
被害が広がる前に業者に依頼したり、予算を事前に伝えた上で依頼する作業を選択したりすることで、費用が安くなります。
より適正な費用で作業を依頼したいなら、相見積もりを取るのもおすすめです。安すぎる業者に注意しながら、複数の業者の見積もりを比較して優良業者を見極めましょう。