室内やベランダに観葉植物・家庭菜園があるときはキノコバエの侵入に注意です。キノコバエの生態・発生原因・対処法を解説していきます。
キノコバエによる被害は?
人間への健康被害はありません。しかし、観葉植物の茎や葉を食べるなど植物への被害は大きいです。
キノコバエの駆除方法は?
キノコバエを駆除する際は、市販の粘着テープを使うのがおすすめです。数が多い場合には、殺虫剤や農薬を使うと効果的です。
キノコバエの生態と発生原因
キノコバエの生態や発生する原因、及ぼす被害について解説をしていきます。キノコバエの基本知識を把握した上で、被害が広がらないように着実に駆除・予防をしていきましょう。
クロバネキノコバエの生態
サイズ | 色 | 発生時期 | 発生時間 | 餌 |
1mm〜6mm | 黒または暗褐色 | 通年
梅雨に大量発生 |
明け方から朝10時 | 植物や菌類
腐葉土や朽木に集まる |
クロバネキノコバエはキノコバエの一種で、多治見虫とも呼ばれています。体長は1〜2mmほどで、黒または暗褐色の体と、透明または黒褐色の羽が特徴です。
寿命は4〜10日(成虫)、産卵期間には60〜80個もの卵を生み、3〜4日で孵化します。発生が多い時期は春から秋にかけてと幅広く、気温が30℃で湿度が70%程度になると大量発生する傾向が見られます。特に梅雨に大量繁殖すると考えてください。
発生しやすい時間帯は夜明けから午前10時の朝方です。日中の気温が高くなると死んでしまうため、昼には床に落ちていることが多いです。
通常は日本全国の野外に生息しますが、窓から屋内に紛れこんで産卵をする場合も少なくありません。とても小さいため、網戸をすり抜けるだけでなく、窓の隙間からも侵入することがあります。
室内では、観葉植物・プランターの土に生息します。幼虫の餌は腐葉土や朽木・植物などで、特に水分を適度に含んだ腐葉土はクロバネキノコバエの格好の餌となってしまいます。
キノコバエの発生源と発生原因
キノコバエがどこから発生しているのか気になる方は多いのではないでしょうか?キノコバエの主な発生源として挙げられるのが植物や畑です。
キノコバエの成虫は、幼虫の餌になる未熟な有機物を狙って、農作物のある場所に発生することが少なくありません。その場合、堆肥・収穫物・刈り取った雑草などに産卵されてしまいます。
また一般家庭でも、室内の観葉植物やベランダの家庭菜園を餌にするために、キノコバエが寄り付く可能性があります。水を適度に含んだ腐葉土や朽木は格好の餌となるので注意してください。
またキノコバエには白など明るい色に集まる習性があります。壁やプランターの色が白いと寄ってきてしまうので、気になる方は黒などの暗めの色に変えましょう。
キノコバエの危険性
見た目や印象の悪さのほかに、人間に直接害を及ぼすようなことはほとんどありません。しかしキノコバエは人の顔に寄ってくることがあり、人によってはアレルギー性結膜炎を引き起こす可能性があるようです。
またキノコバエを放置しておくと、観葉植物の土や汚物などに卵を産み付けて大量発生してしまいます。
特にウジ虫は様々な雑菌を持っていることが多く、病気を引き起こすなど、間接的に人体へ害を及ぼす可能性があります。
植物への被害は比較的大きいので注意しましょう。農作物や観葉植物の茎や葉が食べられてしまう危険があるので、植物を育てている方は積極的にキノコバエの対策を行ってください。
キノコバエの駆除方法
ここからはキノコバエの駆除方法を紹介します。キノコバエの発生源は特定されておらず、完全に駆除することは難しいです。
しかし実際に室内でキノコバエを見かけたときは、以下の方法で素早く対処しましょう。迅速な対処を行うことで、最悪のケースである室内での繁殖を防ぐことができます。
市販の粘着トラップを設置する
トラップを自作するのは手間だと感じる方は市販の粘着トラップがおすすめです。観葉植物の土に刺すタイプのトラップなど、いろいろな種類の粘着トラップが販売されていますが、どれも一定の効果があるでしょう。
粘着トラップに数匹のキノコバエが付着すると、それに引き寄せられ、数多くのキノコバエを駆除することができるので、試してみてはいかがでしょうか。
おすすめの粘着トラップはこちらです。
こちらの粘着シートはコバエなどの害虫が好む黄色に着色されており、高い誘引効果と強い粘着力で害虫を掴んで離しません。
とても粘着力が強いので、自分がくっつかないよう目に入りやすい場所に設置することをおすすめします。
殺虫剤や農薬を使う
キノコバエの数が多いときは、殺虫剤や農薬を使った駆除が有効でしょう。
具体的にはフォース粒剤、アルバリン(スタークル)顆粒水溶剤、オルトラン粒剤、ベストガード水溶液といったな殺虫剤・農薬が効果的です。成虫には薬剤散布するものを、幼虫には土壌に浸透するものを使います。
いずれも用法・用量を守り、植物や健康への被害には十分に気を付けて利用しましょう。
キノコバエを発生させないための予防法
キノコバエを一度は駆除したとしても、再び外部から侵入されては元も子もありません。いたちごっこにならないためにも、ここからはキノコバエの発生・侵入を予防する具体的な方法について解説していきます。
ここで紹介するのは以下の6つの方法です。それぞれの家庭にあった方法を模索しましょう。
発生予防 | 侵入予防 |
|
|
【発生予防1】有機肥料の使用を避ける
先述の通り、キノコバエは未熟な有機物を好むため、油粕・鶏糞・魚肥といった有機肥料の使用は避けるのが無難でしょう。
実際にキノコバエが産卵するのは、表面2〜3cmまでの深さです。そのため約5cmを目安に赤玉土・鹿沼土・バーミキュライト・化粧砂といった無機質の用土や、完全堆肥を使います。
また観葉植物を置いている場合、肥料は化成肥料を利用するとよいでしょう。くわえて雑草は刈り取ったら敷かずに処分します。
【発生予防2】防虫ネットを使う
ベランダや室内で家庭菜園をしているときは、キノコバエによる食害・産卵を防ぐために防虫ネットを使うのもひとつの手です。その場合、すり抜けられないように目合いが1mm以下のネットを選びましょう。
ただしネットの密閉度が高いと通気性が悪くなってしまうため、素材が細く、毛羽立ちにくいものをおすすめします。
おすすめの防虫ネットはこちら。
こちらの防虫ネットは目合いが1mmと小さいため、キノコバエの侵入を防ぐことができます。目合いが小さいながらも通気性がいいので、農作物の成長を阻害しません。
また縦縞に銀線が入っており、銀線が太陽光を反射することで農作物を害虫から防ぐ効果が期待できます。透水性・透光性ともに優れており、ネットの上から水やりも可能です。
【発生予防3】飼育ケースにはディフェンスシートを被せる
カブトムシなどを飼育ケースで飼っている方もディフェンスシートをケースに被せるといった対策を取ることが重要です。
幼虫飼育のときには餌に使われる「マット」を目当てにキノコバエが寄ってきやすく、成虫飼育のときには「ゼリーや果物」が原因でショウジョウバエが発生しやすくなります。
おすすめのディフェンスシートはこちら。
こちらのディフェンスシートは飼育ケースとフタの間に挟んで使用するタイプで、コバエの侵入予防だけでなく、ケース内の乾燥も防ぐことができます。
横幅42cmの特大ケースに使用可能な大きさで、小さな飼育ケースにもシートをカットすることで使用可能です。
【発生予防3】刈り取った雑草を早めに処分する
意外と見落としがちなのが、庭などに生えた雑草を刈り取ったまま放置してしまったのが原因でキノコバエが発生しているケースです。
雑草も他の草木と同様にキノコバエを呼び寄せてしまいます。すぐに捨てられない場合はビニール袋に詰めて縛っておくことをおすすめします。
【侵入予防1】観葉植物を室内から室外に移動させる
室内に観葉植物を置いていると、観葉植物に使用されている有機用土や腐葉土を餌にしているキノコバエが好んで近づこうとします。
土の中に卵を産みつけられてしまった場合、室内で繁殖する可能性がとても高いので、キノコバエが気になる方は基本的に植物を室外に置きましょう。
また観葉植物に水をあげた後はキノコバエに狙われやすくなるため、土を乾燥させるために風通しが良いところへ移動させてください。ただし葉・茎が枯れてしまう恐れがあるので、直射日光の下に置くのは避けましょう。
【侵入予防2】朝方の換気扇の使用を控える
窓を閉め切った状態で換気扇を使用すると、室内の気圧が下がり、換気扇からの空気の流れが発生します。この空気の流れにそって換気扇からキノコバエの成虫が侵入することがあるので注意しましょう。
特に成虫が発生しやすい朝方の時間帯はなるべく換気扇の使用を控えるよう心がけてください。
【侵入予防3】扇風機で窓に成虫が近寄れないように風を送る
キノコバエが窓や網戸から頻繁に侵入してしまう場合は扇風機を使うことで対処が可能です。
キノコバエの成虫は飛行能力がそこまで高くないため、窓や網戸に向かって扇風機を使用することで、近寄れなくなります。こちらも成虫が発生しやすい朝方に行うことで効力を発揮します。
【侵入予防4】網戸や窓に市販の虫よけスプレーを噴霧する
扇風機が家にない、または電気代を節約したい方は市販の虫除けスプレーを網戸や窓に噴霧するのがおすすめです。
おすすめの虫除けスプレーはこちら。
こちらは網戸・窓ガラス用の虫除けスプレーです。撥水成分シリコーンが配合されており、噴霧したあと約2ヶ月のあいだ防虫効果が続きます。またニオイが残らないタイプなので、犬のように鼻が敏感なペットを飼っている方も使用できます。
一本で約40枚の窓ガラス・網戸に使用できるので、思う存分使用できるのも嬉しいポイントです。
他にも網戸に貼り付けたりフックにかけたりすることでハエの侵入を防げる製品もあるので、家の構造にあった製品をお選びください。
おすすめのフック型防虫剤はこちら。
こちらの防虫剤は効果が1年ととても長いのが特徴。特に日光が当たるところに設置することで効き目が最大2.5倍まで向上します。
また「拡散ルーバー構造」を採用しており、風の力を利用して効率的に薬剤を拡散させることができます。薬剤はピレスロイド系の薬剤なので人体にやさしいですよ。
さらに取替え時期がひと目でわかるダイヤルがついており、便利だと評判です。
もっと虫除けグッズについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
キノコバエが大量に発生してしまったら、業者に依頼してみよう
キノコバエは観葉植物や家庭菜園を狙い、窓から室内に侵入します。食害の可能性があるので、大切な植物を守るためにも常日頃から発生予防を徹底しましょう。
またもしも室内にキノコバエが発生してしまったときは、産卵による大量発生を防ぐために、粘着トラップ・殺虫剤・農薬などを駆使してできるだけ素早く駆除することが重要です。湿度が高い雨の日や梅雨の時期には、繁殖力も高まるため特に注意が必要です。
部屋の掃除を怠り、ハエが大量に発生してしまった場合は、業者に依頼して、一気にきれいにしてもらうのがいいでしょう。
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