室内に発生したコバエは、不快感を与えるだけでなく健康被害につながる可能性もあり危険です。コバエの大量発生を防ぐためにも、卵の段階で駆除をしてしまいましょう。コバエの卵の特徴や具体的な駆除方法、産卵を予防する方法について解説をしていきます。
コバエの卵について
コバエの大量発生を防ぐためには、卵の状態で駆除するのが最も効率的です。ここからはコバエの卵の特徴や産卵場所について、詳しく解説をしていきます。
よく見るコバエ4種
コバエとは小さいハエのことで、種類によって見た目や産卵場所が異なります。家の中でよく見るコバエは次の4種類です。
- チョウバエ
- ショウジョウバエ
- ノミバエ
- キノコバエ
まず「チョウバエ」は1〜2mmほどの黒い体と、ハート型の羽が特徴です。風呂場・台所・トイレ・排水口といった水回りが主な生息場所になります。
次の「ショウジョウバエ」は黄赤色をしており、大きさは2〜3mmほどです。腐った野菜・果実を中心に生ゴミを好むため、台所で発生することが多いでしょう。
「ノミバエ」は体長1〜2mmほどで色は黒褐色、生息場所は腐った水・ゴミなどがある台所です。肉などの食品に卵を産みつける習性があり、健康被害につながる可能性もあります。
最後の「キノコバエ」は0.5〜2mmほどとコバエの中でも小さく、灰黒色の体が特徴です。腐った植物を好み、観葉植物の腐葉土から発生することが少なくありません。
卵の特徴
コバエは繁殖力が強く、室内に侵入すると大量の卵を産み付ける場合があります。
コバエの卵は大きさが1mmほどで、色は半透明なのが特徴です。孵化までの時間は1日と短く、発生しやすい場所のこまめな掃除に加えて予防が欠かせません。
また卵と間違えやすいのがコバエのサナギです。ごまや米粒のように色が付いており、卵よりもやや大きく肉眼でも確認ができます。卵に効果がある駆除剤に対して耐性があるため、違いを見分けて正しい対処をしましょう。
卵はどこに産み付ける?
コバエが卵を産み付ける場所には規則性があるため、ポイントをしぼって掃除をすれば効率的に対策可能です。
具体的なコバエの発生場所としては、以下が挙げられます。
- 三角コーナー
- ゴミ箱
- 空き缶
- 空き瓶
- 観葉植物
- 腐葉土
- ペットの餌
- トイレ
- エアコン内部
- 排水口
- 排水管
特に三角コーナーやゴミ箱は、食べ残しがあると産卵場所になりやすいため注意しましょう。
コバエの卵を駆除しよう
ここからはコバエの卵を駆除する具体的な方法について解説をしていきます。コバエが大量に繁殖する前に、以下の方法でしっかりと駆除をしておきましょう。
掃除機で吸い取る
確実な卵の駆除方法は、掃除機で吸い取ることです。卵に直接触れることもなく、広い範囲にわたってスムーズに駆除ができるでしょう。
ただし一通り吸い取っただけで安心をしてはいけません。掃除機の中やゴミ箱に卵を放置しておくと、そこからコバエが孵化してしまう可能性があります。
そのため集めたゴミは、二重のビニール袋に入れてから捨てるようにしましょう。また可能であれば、卵が残っている可能性のある箇所を駆除効果のある熱湯で洗っておくと安心です。
ほうきやコロコロで取る
掃除機以外の駆除方法としては、まずほうきが挙げられます。掃除機と違って狭いところにも届くのが利点です。
またコロコロを使った駆除方法もあります。掃除したあとはそのまま捨てられるため、掃除機・ほうきよりも後処理が楽です。自宅にないときはガムテープで代用してもいいでしょう。
排水口は熱湯や氷が有効
コバエの卵は熱に弱いため、水回りは熱湯をまくことで簡単に駆除ができます。
温度の目安は60〜70℃です。それ以上の温度の熱湯を大量にまくと、台所の排水管や三角コーナーが変形したり、穴が空いてしまったりする危険があるため注意しましょう。
またコバエの卵は冷たさにも弱いため、氷での駆除が可能です。その場合は排水口が隠れるくらいまで氷を敷き詰めるか、氷水を流します。どちらの方法でも、排水管が8℃以下になるとコバエは死滅します。
駆除後は予防を忘れずに
コバエの卵を駆除したら、後から侵入したコバエが卵を産まないように予防をしておきましょう。具体的な方法を以下で紹介していきます。
生ゴミの臭いを密封する
コバエは餌となるアルコールや生ゴミの臭いに集まってくるため、臭いを遮断することが予防につながります。
酒・ジュースの飲み残しや食べかすなどは、食卓・三角コーナーなどに放置せず、ビニール袋に入れて臭いを密閉してから処理をするようにしましょう。
またゴミは溜めこまず、次のゴミの日にすぐに出すのが理想です。
こまめに掃除する
三角コーナーや排水口の雑菌・臭いもコバエを発生させる原因のひとつです。可能であればゴミを処理したあと、こまめに掃除をするようにしましょう。
風呂場・洗面台の排水口も同様で、週1回ほどを目安に、パイプクリーナーなどで掃除をします。またトイレ掃除、観葉植物の根腐れチェックなどを定期的に行うことで、コバエが発生しない環境をつくれます。
卵を駆除してコバエ対策をしよう
コバエの繁殖を防ぐためには、できるだけ早い段階で卵を駆除しておくことが重要です。またコバエが生息・産卵しにくい環境をつくることで予防につながります。
コバエにはさまざまな種類が存在し、生息場所も異なるため、それぞれの産卵ポイントを把握しておくことは欠かせません。卵を肉眼で見つけるのは簡単ではないものの、コバエが発生しやすい場所さえわかっていれば、常日頃からスムーズに掃除を行うことができます。
コバエの卵対策に万全を期して、不快感のない安心・安全な住環境を目指しましょう。