スズメバチの駆除に防護服は必要?
他の蜂よりも攻撃性が高いスズメバチの駆除には、防護服の着用が欠かせません。体の表面を守ることで、スズメバチに刺されるリスクを軽減することができます。
駆除用の防護服はどこで手に入れれる?
無料で貸し出ししている自治体やレンタルを提供している防護服の販売店であれば、比較的安く手に入れることができます。必要なものを準備すれば自作することも可能です。
他の蜂よりも攻撃性が高いスズメバチの駆除には、防護服の着用が欠かせません。体の表面を守ることで、スズメバチに刺されるリスクを軽減することができます。
無料で貸し出ししている自治体やレンタルを提供している防護服の販売店であれば、比較的安く手に入れることができます。必要なものを準備すれば自作することも可能です。
この記事では防護服の役割や、入手方法、使用時の注意点などを紹介します。
スズメバチの駆除作業するときには、防護服を着用して、体の表面を蜂から守ることが重要です。
ただし「防護服を着用していれば絶対に刺されない」わけではないので注意しましょう。防護服の役割は、あくまで「スズメバチに刺されるリスクを下げる」ことです。もし深く刺されれば、防護服の上からでも肌に到達することもあります。
そのため防護服の上からアウターを着こんだり、内側で服を重ね着しておくのがオススメです。重ね着することで厚みが出るので、毒針が皮膚に当たるリスクを減らしてくれます。
スズメバチの駆除を行うとき以下の防具を着用しましょう。
蜂駆除に適した防護服と防護手袋は、蜂が服や手に止まらない滑りやすい生地や、蜂の毒針が貫通しにくい「高密度生地」が最適です。
また防護服と防護手袋以外にも、ヘルメット、長靴やブーツなど着用し、頭からつま先まで完全に露出を抑えましょう。顔を刺されないように、ヘルメットは防護ネットが付いたものがオススメです。
防護服を着用すると、かなり蒸し暑い状態になります。
服が密閉されているので、気温次第では蒸し風呂状態に。また重さが2kgを超える防護服が大半なので、歩くだけで汗が吹き出るのです。
防護服を着用する際は、水分をしっかりと取るよう、くれぐれも注意して下さい。いったん着てしまうと脱ぐのが大変です。作業前に水を飲んでおきましょう。
ヘルメットや手袋、長靴などを含め、スズメバチの駆除に必要な防護アイテム一式は、レンタルすることができます。
自治体によっては、蜂駆除のサポートのひとつとして無料で防護服を貸し出ししている所も。ただし地域で制度が異なるため、まずはお住まいの地域の役所に相談してみましょう。
また防護服を販売しているお店でも、レンタルサービスを行っている場合もあります。防護服をレンタルするときの相場は、1日で7,000~10,000円前後です。
もし防護服をレンタルをしたい場合は、早めに申請するようにしましょう。場合によっては「返却待ち」の状態になり、借りられる時期を待っている間に蜂の巣が巨大化してしまいます。
とくに3月~6月は巣が比較的小さく、自力で駆除できるため、防護服のレンタルが盛んです。
防護服には、ミツバチに使う養蜂用と、蜂駆除用との2種類があります。価格が安い場合、養蜂用の可能性があるので注意しましょう。
価格だけでなく、機能もしっかり見ることが大切です。例えば袖口や首がすき間なく閉ざされているかを確認します。
蜂はちょっとしたすき間からも侵入してくるので、上下一体型になっている「つなぎタイプ」の防護服がおすすめです。
また頭から顔まで、完全に覆っているかどうかも確認しましょう。蜂は針から毒を噴射することもできます。噴射された毒が目に入ったら失明する可能性もあるのです。
たとえば「アンチホーネット3」という防護服は、袖口や首がすき間なく閉ざされている商品です。
スズメバチの駆除に必要なヘルメットや手袋、長靴などを含めた防護アイテムをセットで販売されています。別売りで何か買い足すこともなく、これさえ購入すればすぐ駆除に取り掛かることができます。
顔が蜂に刺されないためにネットがヘルメットについており、完全防備で駆除に挑めます。
どうしても防護服のレンタルや購入ができないとき、最終手段として、自分で防護機能のある装備を作ることができます。
以下のものを準備し、手順に沿って作りましょう。
<防護服を自作するときに準備するもの>
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自分で作る防護服は、レンタルや販売されているものと異なり、衣料の密度が高くありません。そのため毒針を貫通させないように、生地が厚めの服や手袋を準備しましょう。
また重ね着することで、より針が皮膚に到達するリスクを下げることができます。
自作の防護服を作るときは、できる限り白色系のものを集めましょう。蜂は「黒くて動くもの」に刺激を受けやすいからです。白色系のものがなくても、せめて黒色や暗い色のものは避けて作ることが重要です。
<防護服を自作する手順>
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「手順2」の部分では、レインコートのすそをズボンのなかに入れておきましょう。蜂が侵入する隙間を無くすためです。
また「手順7」のときも、蜂が侵入できそうな隙間が残っていないか、しっかり確認しっておくのがポイントです。
スズメバチを駆除するときは、夕方から日没から2時間のあいだがオススメです。
蜂は暗くなると警戒心が少し鈍り、攻撃性が弱まります。また働き蜂も狩りから巣に戻っているため、一気にスズメバチを駆除することができるのです。
小さい巣を駆除する際は、まず防護服と蜂駆除スプレーを用意します。蜂駆除スプレーは、予備も含め、複数本あると安心です。巣を入れる厚手のビニール袋や軍手もそろえます。
駆除を行うときの手順は以下です。
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完全に死滅させる必要があるため、ビニールに入れてもスプレーを吹きかけましょう。もしも生き残りがいたら、ビニール袋に穴を空けて逃げたり、ゴミを回収するときに人を刺したりする可能があります。
またスズメバチを駆除を行うときは、香水や整髪料など付けず、無臭の状態で行うことがオススメです。
香水や整髪料には、スズメバチが「仲間に危険を察知させる成分」と似ている匂いが含まれているのです。スズメバチが匂いにつられて集まり、攻撃してくることがあるため、駆除を行うときは無臭の状態で行いましょう。
夏以降である9月~11月の巣は、とても大きく働き蜂も活発に活動しています。駆除しようと巣を攻撃すれば、あっという間に蜂に囲まれてしまうことがあるのです。
巣が10㎝以上であれば、自力での駆除は諦めて業者に依頼しましょう。
駆除業者であれば、自分が刺されることはなく、専用の防護服や薬剤を使用してスムーズに巣を撤去してくれます。
スズメバチの巣を駆除するときの料金は、平均すると15,000円ほどです。また巣の大きさや、作られた場所が高さ3m以上のところにあると、追加料金が発生する場合があります。
業者を選択する場合は、複数の業者から見積もりを取得し、金額とサービス内容を比較すると良いでしょう。
自治体によっては防護服の貸し出し以外にも、蜂駆除の対応をしてくれる場合があります。無料で蜂の駆除を行ったり、割安で駆除業者を紹介するなどです。
お住まいの地域がどのような対応をしているか、窓口やウェブサイトで確認してみましょう。
役所の対応として1番多いのが、窓口での無料相談です。自分で駆除すべきか、などアドバイスを聞くことができます。自分で対処を判断するより、相談してから行動することをオススメします。
駆除をするまでのあいだ、スズメバチに刺されないようにくれぐれも注意しましょう。以下のようなポイントに気をつけておけば、リスクを減らすことができます。
スズメバチは以下のようなものを見ると刺激されて、攻撃性が高まります。
スズメバチは多くの場合、巣や自分自身を守るために毒針で刺すのです。そのため巣の駆除を行うときは、「スズメバチの敵」として認識されないようにしましょう。
黒い服だと、巣に危害を加えるクマを連想させます。またスズメバチは動くものにとにかく敏感です。ヒラヒラした袖やアイテムにも注意しましょう。
香水や整髪料も、スズメバチにとっては「仲間が危険にさらされている時の匂い」です。誤解して攻撃してくることがあります。
スズメバチの巣がありそうな、草木や茂みの中、森林などに行くときは白色系でヒラヒラのない服装をしましょう。香水や整髪料を付けないようにするのも忘れずに。
スズメバチが以下の2つの行動を取ったら、危険度が上がっているサインです。
スズメバチは警戒行動として、敵と思わしきものが巣に近づいてきたとき、対象の周りを飛び回ります。
警戒行動を取られてもなお近づくと、スズメバチは「カチカチ」とアゴを噛み合わせます。これは警戒行動よりもさらに危険度が高い威嚇行動です。
これらの行動をするのは、スズメバチの巣に近づきすぎたり、仲間に危害を加える敵と認識されたりしたとき。すぐに攻撃態勢に入るので、スズメバチからゆっくり離れましょう。
スズメバチを駆除するのであれば、働き蜂の数が少ない春先がおすすめです。小さな巣でも防護服を着用して、抜かりなく駆除する必要があります。
素人にとって、防護服を着ながらの駆除作業は、かなり難易度が高いです。密閉されているため夏場は蒸し風呂状態に。また約2kgを超える重量があるため体にかなりの負担がかかります。
自力での作業が難しいと判断した場合は、蜂の巣駆除の専門業者に駆除を依頼するとよいでしょう。
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