住宅の軒下や庭の樹木などに、蜂の巣ができることがあります。人が頻繁に通る場所に巣があると蜂に刺される恐れがあるので、速やかに駆除しましょう。蜂の巣駆除の補助金を活用している自治体の例や、支給条件などを紹介します。
蜂の巣駆除に対する補助金の支給条件
蜂の巣の駆除に補助金を使えると費用の負担が減りますが、制度自体がない場合もあります。補助金制度があっても、自治体によって扱い方や条件はさまざまです。一般的な条件を見ていきましょう。
対象となる蜂は一般的にスズメバチのみ
人が暮らす場所でよく見かけられる蜂の主な種類は、スズメバチ・アシナガバチ・ミツバチなどですが、全ての蜂の巣が補助金の対象になっているわけではありません。
対象となる蜂の種類は地域によって異なり、攻撃性が高いスズメバチに限定されていることが一般的です。対象が「スズメバチ等」となっている場合は、アシナガバチなども含まれている可能性があります。
また補助金は蜂の出入りがある巣のみが対象で、古い巣は除外されます。巣を発見したら安全な位置からよく観察し、蜂がいるか確認しましょう。
対象区域内に蜂の巣がある
蜂の巣がどこにあるかもチェックしたいポイントです。一般的には市町村内の土地や、建物にあるものが駆除対象とされています。
個人宅の敷地内を対象としている場合もあれば、事業者を含む場合もあります。自治体によっては個人の住宅のみを対象としていることもあるので、事前に確認しましょう。
「人がよく利用する道路に面している」などの条件が設けられていることも珍しくありません。人が日常的に使用する場所にあり、駆除の必要性があるものが対象になるケースが大半です。
蜂は住宅地以外にも田畑や山の中などに巣を作るので、農業や林業などに従事している人が蜂の被害を受けることもあります。対象区域内かどうか判断できない場合、市役所・区役所などの窓口で相談しましょう。
指定業者の利用を対象としている場合もある
市町村が指定する業者や登録業者に駆除を依頼した場合に限り、補助金が支給されるケースも多いです。「市町村内に本社や事業所がある業者」の中から、自分で依頼する業者を選ぶ形式になっている自治体もあります。
指定がある場合は、指定外の業者に依頼してしまうと補助金を受け取れません。事前に業者指定の有無について確認しましょう。
自治体の蜂の巣駆除に対する補助金制度の例
蜂の巣駆除の補助金制度を活用している自治体の例を見ると、申請の流れや補助率などが違うことが分かります。補助金を活用したいときは、自治体ごとの情報を確認することが重要です。蜂の巣の駆除補助金を支給している自治体の例を見ていきましょう。
西東京市:スズメバチの巣1個あたり1万円まで
西東京市内では共同住宅や戸建てなどの敷地内にあり、「スズメバチが出入りしている巣」が補助金の対象となっています。蜂が棲みついておらず、放棄された巣は対象外です。
補助額の上限は1万円で、「駆除作業費用の1/2」または「補助金限度額」のいずれか少ない方が支給されます。スズメバチの巣の駆除作業が終わった後、申請書と業者から受け取った領収書の原本を環境保全課に提出することが必要です。
印西市:スズメバチの巣の駆除費の一部を補助
千葉県印西市では市内に土地や建物を所有する人・事業者を、蜂の巣駆除補助金の対象としています。補助率は駆除作業費用の1/2以内で、上限は5万円です。
駆除対象はスズメバチの巣のみで、巣の位置が不明な場合などの調査費用は補助の対象外になっています。補助金を受け取るには、蜂の巣の駆除を開始する前に申し込みを行い、市を通して指定業者に依頼することが必要です。
宇和島市:スズメバチ以外も対象
自治体によっては、スズメバチ以外の巣の駆除にも補助金を支給するところもあります。
愛媛県宇和島市では市に登録されている業者に、スズメバチ等の巣の駆除を依頼した経費が、補助金の対象となっています。対象者は市内にある土地・建物の所有者や使用者、自治会などです。事務所や店舗のような、営利目的で使用している物件にある巣は対象外です。
駆除対象には、スズメバチだけでなくアシナガバチも含まれます。補助率は費用の1/2で、上限は1万円です。手続きの期限は、駆除を行った日から30日以内か、駆除をした年度の3月31日のうちいずれか早い日となっています。手続きには領収書の写しや、巣のあった場所が分かる位置図、駆除前後の写真などが必要です。
自治体による補助金以外の蜂の巣駆除サポート
蜂の巣駆除の補助金がない場合でも、市の職員が駆除を行っていたり道具の貸し出しをしていたりすることがあります。自治体が行っているサポートの例を見ていきましょう。
自治体や業者による無料駆除
自治体によっては、市町村の職員や委託された業者が、駆除を行っているケースもあります。利用できれば、自分で業者を探したり依頼したりする手間がかかりません。費用は無料が多いですが、一部負担が必要な場合もあります。
ただし巣の場所や大きさなどに、制限が設けられていることが多く、全ての巣を駆除してくれるとは限りません。市の職員が駆除をする場合、高所や壁・屋根の内部など、特殊な場所にできた巣には、対処できないこともあります。
自治体が駆除する条件に当てはまらない場合も、業者を紹介してくれたり、費用の一部を出してくれたりするケースもあります。まずは担当窓口に問い合わせてみましょう。
防護服の貸し出し
蜂の巣を自力で駆除しようとする人向けに、防護服を無料で貸し出している自治体もあります。防護服は蜂に刺されないように全身を覆うもので、針が貫通しにくい素材で作られています。
本格的な防護服を個人で購入しようとすれば、十数万円が必要です。無料で借りられれば、費用の節約になります。
貸出期間はさまざまですが、3~4日間借りられるのが一般的です。貸し出しの手続きをする際には、申請書の提出や本人証明書類を用意しましょう。
補助金の支給対象にならない蜂の巣の対処法
スズメバチ以外の蜂の巣は、補助金の対象にならないケースが大半です。巣ができた場合は業者を探して駆除を依頼するか、自分で対処することになります。支給対象にならない蜂の巣への対処法を見ていきましょう。
アシナガバチは殺虫剤で駆除する
アシナガバチは個人宅の庭やベランダなどに巣を作ることがあります。巣は半球状で、ハニカム構造の巣穴が見える形状になっていることが特徴です。
「巣が小さい」「手の届く範囲に巣がある」といった場合は、自分で駆除できる可能性が高いといえます。アシナガバチの巣を駆除する際は、殺虫剤を使用します。ホームセンターなどで、蜂やアブなどに効果がある殺虫剤を入手しましょう。
ジェットタイプの殺虫剤を利用すると、巣から距離を空けながら駆除できます。黒以外の帽子・長袖・長ズボンなどを着用し、刺されないように備えましょう。
アシナガバチは暗くなると視力が落ちて動きが鈍くなるので、夕方以降の駆除がおすすめです。巣の横から殺虫剤を吹きかけて成虫を駆除した後に、巣を切り落とします。
巣の真下から吹きかけると、落ちてきた成虫から攻撃されることがあります。自力での除去が難しい場合は、無理をせず専門業者に依頼しましょう。
人が近づかない場所にある蜂の巣は様子を見る
普段は人が立ち入らない場所で、偶然蜂の巣を発見するケースもあります。人があまり近づかない場所にできた蜂の巣は、様子を見るのも1つの方法です。
スズメバチやアシナガバチが巣を使用する期間は1年間で、冬になって寿命を迎えるとともに放棄されます。
ミツバチの巣はスズメバチやアシナガバチの巣とは違い、年々大きくなります。人が頻繁に近寄る場所に巣ができた場合、早めに対処した方がよいでしょう。蜂の巣の駆除業者に依頼するほか、養蜂場などに相談する方法もあります。
危険を感じる蜂の巣は業者に駆除を依頼しよう
たとえスズメバチでなくても、家の軒先にある・かなり大きいなどの理由で危険を感じる場合は、迷わず業者に駆除を依頼しましょう。その際、自治体が何らかの補助を行っている場合があるので、一度事前に確認することをおすすめします。。
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