ドローンパイロットの野澤です。
ドローンを飛ばすときに、ドローンマップは使っていますか?
飛行可能エリアを調べるには、ドローンマップを使うことがおすすめです。また、ドローンアプリにもマップ表示機能があるので、自分にとって使いやすいマップやアプリを入手しておきましょう
ここでは、ドローンの飛行可能エリアを調べるのに最適な、ドローンマップや、ドローンアプリを紹介していきます。
ドローンの飛行禁止エリアとは
「航空法」によって、ドローンの飛行が禁止されてる区域があります。
注目すべきは主に3つで
- 地上または水面から150m以上の空域
- 空港周辺の空域
- 人口集中地区
となっています。
この飛行禁止区域を簡単にわかるようにするのが、ドローンマップです。
ドローンマップで飛行可能エリアを確認!
ドローンには「飛ばしてはいけない場所」が多くあり、それを知らずに飛ばしてはいけません。
「ちょっとだけ飛ばしてしまおう」と軽い気持ちでドローンを使ってしまうと、最悪の場合刑事告訴されることだってあります(1年未満の懲役又は50万円以下の罰金)。飛行可能なエリアを把握することが、ドローンを飛ばす第一歩と言えます。
では、まずは必ず使いたいドローンマップ3選です!自分と相性のよいものを見つけましょう!
sorapass(ソラパス)
ドローンマップをまだ使ったことが無いのなら、sorapass(ソラパス)が使いやすいのでおすすめです。
sorapassはブルーイノベーション株式会社が提供するサービスで、ドローンフライトに特化したマップ表示が特徴です。ドローンマップとしては最もスタンダードで使いやすいものといえるでしょう。
飛行場が近くにある場合などの正確さは、国土地理院地図に及ばない所もあります(半径9km)。しかし、飛行可能施設の表示や、有料サービスである天気予報や3Dマップなど、ドローンマップとして使うのであれば嬉しい機能が多く搭載されており、ソラパスの会員登録はやっておいて損はありません。
DJIフライトマップ
ドローンの大手DJIが提供するドローンマップです。基本的にはgooglemap上に表示され、高度制限空域が表示されているのが特徴です。
DJIのドローンを使うのであれば、特に意識することなくフライトマップと連携されます。そこで頼りになるのがリアルタイムジオフェンシングアラートという機能です。
この機能では、ドローンが規制空域に侵入しようとした場合、自動的にアラートが鳴り、ドローンがストップするというもの。
高度制限空域などでフライトさせる場合、安心して操作に集中できるでしょう。
また、空港の近くの強化警告空域にドローンが入ると知らせてくれます。
あくまで警告なので空域のロック解除で対処が可能。前もって気を付ける場所を教えてくれるのは嬉しいですね。
地理院地図
正確なドローンマップが欲しいなら、国土地理院が作る地理院地図で確認するといいでしょう。ドローンの飛行禁止区域を見ることが出来ます。こちらも無料で、かつ詳細な情報を得ることができます。
しかし、留意事項として「誤差が含まれている場合があります」と最初に表記されています。もし、ドローンを空港など禁止エリアの境界線ギリギリでフライトさせる場合なら、空港などの管理者に確認しなければいけません。
※ドローンの飛行禁止区域を表示することが出来ます。(情報→他機関の情報→人口集中地区の順にクリックすると表示することが出来ます)
飛行可能エリア検索で使えるドローンアプリ
chromeなどのブラウザ上で確認できるドローンマップを使うのもいいですが、スマホなどで確認する場合ならばドローンアプリを使うのもおすすめです。エリアを調べる時に、いちいちブラウザを立ち上げる必要もなく、使いたいときにサッと確認できるでしょう。
ドローンフライトナビ-飛行制限確認地図
航空法を守って、正しくドローンをフライトさせるためのドローンマップです。DID(人口集中地区)や、空港、自衛隊基地などのエリアに対応し、日出、日没時刻も調べることが可能です。
細かくアップデートもされており、信用性もあります。お使いのスマホに入れておいて損は無いでしょう。
AirMap ドローン操縦者・パイロットアプリ
日本では楽天が「楽天AirMap」としてサポートしている、ドローンアプリです。
ドローンマップとしては、やや正確性に欠けるところもありますが、このアプリは対応するDJIのドローン(mavicなど)を使うときに本領発揮します。
フライトプランの作成や、飛行可能エリアのチェックができるだけでなく、飛行時の操作、カメラ設定、ドローンからリアルタイムで送られてくるHD映像の確認などが可能です。
ドローンの操作を「DJI go」などのアプリのみに依存するのではなく、このようなアプリをインストールしておくことで、万が一「DJI go」が使えなくなった時(例えばwifi環境が必要なバージョンアップがあるとき)など、とても便利なアプリです。
ドローン飛行チェック
細かいポイントをピンで刺すことで、そのエリアの飛行制限、日没時間などを知ることができるアプリです。その日の風向き予報など、ドローンをフライトさせるときに欲しい情報を、ピンポイントで得ることができます。
航空法によるドローン飛行のルールの確認
ドローンを飛ばす場合に定められている飛行ルールがあります。規制されたエリアでドローンを飛ばす際には国土交通省の許可が事前に必要となるので、下記の空域でドローン飛行をさせる場合には許可を取りましょう。
ドローン・無人航空機の飛行の許可が必要となる空域
(A)空港等の周辺の空域
空港周辺もしくはヘリポート等の周辺の上空の空域、飛行場周辺、航空機の離陸及び着陸の安全確保するために必要なものとして国土交通大臣が定めている空域があります。
飛行可能エリアの図面には誤差が生じる場合もありますので、必ず空港の管理者に確認しましょう。
(B)地表又は水面から150m以上の高さの空域
地表または水面から150m以上の高さの空域にドローンを飛行させる場合には、空域を管轄する管制機関と調整を行う必要があります。
(C)人口集中地区の上空
人口が集中しているエリアでのドローン飛行をさせる場合は「人口集中境界図について」を参照して、確認が必要です。ドローンが落下して危害を与えてしまう場合があるので、事前に確認が必要です。
許可申請の方法
ドローンの飛行許可申請は、オンライン申請・郵送・持参の3通りがあります。
いずれも移行開始の10開庁日前(担当課が開いている日をカウントします)までに許可を得る必要があるので注意しましょう。
オンラインサービスでは、特別なソフトをダウンロードする必要がなく提出のための待ち時間もないのでおすすめです。
「はじめての方」から登録を進めていき、アカウントを開設し、必要事項を記入していきます。記載事項や必要な添付書類は紙の申請書と変わりません。
飛行開始予定日の10開庁日前までに不備等がない状態で提出するという関する条件も書面での申請と同様ですので、余裕をもって申請しましょう。
ドローン・無人飛行機の飛行ルール
[1] 日中(日出から日没まで)に飛行させること
ドローンは場所にかかわらず飛行可能時間があります。「日の出から日没までの間」とされているため、季節や場所によっても飛行可能時間は異なります。ドローン飛行の際にはそのエリアでの事前の日没時間を調べておきましょう。
日中はほぼ大丈夫ですが、マジックアワーを狙った撮影を希望の場合は特に日没時間に注意が必要です。
[2] 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
ドローンを飛行させる場合には常時監視しながらの飛行が基本的に必要です。リアルタイムにモニターをみながらの操作は、いくらドローンが見える範囲だとしてもこれには当てはまりません。常にドローンを監視しながらの操作をすることが基本的には必須です。
また勘違いしやすい点として、ドローンを操縦するものと監視する人が異なる場合や双眼鏡やカメラ越しでは目視とはいえませんので、注意しましょう。
[3] 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
第三者に接触や落下の恐怖を感じさせない、また回避行動が取れるギリギリの距離として30m以上の距離を保ってドローン飛行することが設定されています。
30m以上というのは直接の接触事故だけでなく、その接触が原因で起こる二次被害やもっと大きな事故を招きかねないことを考慮した距離なのです。
[4] 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
基本的に人の上でドローンを飛ばすことは禁止です。さらに必要条件がある祭礼や縁日など多数の人が集まるイベントでは数十人レベルが基準となっています。
イベントの規模、ガイドラインは明確には記載されていませんが、国土交通省のホームページをチェックするなどして、担当者に事前に確認を必ずしましょう。
[5] 爆発物など危険物を輸送しないこと
危険物とは飛行機内に持ち込み禁止とされているもの(火薬類、高圧ガス、引火性液体、可燃性物質類など)と同じものを指します。2015年にドローンが官邸に落下したり、テロに使われたりする事件があり、この条件が加わりました。
ドローンはもともとものを運ぶように設計されているものではないので、ものを輸送すること自体危険なのです。
[6] 無人航空機から物を投下しないこと
ドローンでの輸送は危険行為とされていますが、開発が進むなかでものの輸送や農薬散布などできるドローンが出てきています。
無人航空機からのものの落下は、人やものに被害を及ぼす場合があり、ものを投下したことによる適切なコントロールできなくなることがあり危険なのです。
ドローン飛行の条例や規制
ドローンマップの情報だけではなく、そのエリア固有の規制にも注目しましょう。例えば、ドローンマップでは空港やDID地区の情報を知ることができますが、その地方自治体の規制や細かいルールなどを知ることができません。
ここでは、見落としがちなドローン飛行の条例や規制について解説します。
史跡・公園・市町村による規制
条例などで史跡・公園・市町村のドローン飛行を禁じている場所があります。場所によっては5万円以下の科料など罰則がありますので、フライトさせるエリアがこのような場所に指定されていないかチェックしておきましょう。
団体名 | 条例名 |
---|---|
千葉県芝山町 | ひこうきの丘の設置 及び管理に関する条例 |
神奈川県横浜市新横浜公園 | 横浜市公園条例 |
神奈川県相模原市 | 相模原市都市公園条例 |
神奈川県平塚市 | 平塚市都市公園条例 |
神奈川県平塚市 | 平塚市立公民館の設置及び管理等に関する条例 |
神奈川県二宮町 | 二宮町都市公園条例 |
富山県 | 富山県立都市公園条例 |
富山県 | 富山県置県百年記念県民公園条例 |
富山県 | 富山県利賀芸術公園条例 |
富山県 | 富山県立自然公園条例 |
富山県 | 富山県立山山麓家族旅行村条例 |
富山県 | 富山県花総合センター条例 |
富山県 | 富山県21世紀の森条例 |
富山県 | 富山県植物公園条例 |
富山県 | 富山県有峰森林文化村条例 |
富山県 | 富山県港湾管理条例 |
静岡県南伊豆町 | 南伊豆町海水浴場条例 |
長野県 | 長野県都市公園条例 |
長野県安曇野市 | 安曇野市都市公園条例 |
岐阜県 | 都市公園の 設置及び管 理 |
岐阜県多治見市 | 多治見市都市公園 条例 |
愛知県 | 愛知県都市公園条 例 |
奈良県 | 奈良県立都市公園 条例 |
兵庫県 | 兵庫県立都市公園 条例 |
兵庫県神戸市 | 神戸市港湾施設条 例 |
兵庫県神戸市 | 須磨海岸を守り育 てる条例 |
奈良県 | 奈良県立都市公園 条例 |
鳥取県 | 鳥取県都市公園条 例 |
鳥取県 | 日本一の鳥取砂丘 を守り育てる条例 |
佐賀県 | 佐賀県佐賀空港条 例 |
私有地
私有地の上空は、300mまでその土地権利者の物とされています。当然、ドローンを飛行させる場合は、そのエリアの土地権利者に許可を得なければいけません。
承諾なしにドローンをフライトさせた場合、その損害(たとえば、ドローンによる盗撮や精神的苦痛)などが認められると、損害賠償責任を負うことにもなります。
道路
公道の管理者はその管轄する警察に許可を得なければいけません。特に離発着を道路で行う場合は「交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない」という道路交通法76条に抵触することになります。
ですが、道路の上空を飛行させる場合、十分な高度を取り、交通の危険を生じさせず、著しく交通の妨害にならないのであれば、許可は不要とされています。
それでも、可能な限り警察との連携はしておくべきです。なぜならドローンが飛行していることを、警察に訴える人もいるからです。市民から訴えがあった場合、警察も調べないわけにはいきません。無駄な労力をかけない為にも、事前の連絡はしておくといいでしょう。
河川、山
河川は地方自治体や国が管理しており、ドローンをフライトさせるには、管理者の許可が必要です。
障害物が少なく、国民の共有財産である河川敷など、ドローンをフライトさせるには最適の場所といえるでしょう。
その為、許可自体は簡単におりる傾向にありますが、不特定多数の人が集まる場合などは注意しなければいけません。人間の上空を飛ばすには、国土交通省に別の許可が必要だからです。
人が少ない山などでドローンを飛ばす場合は、落下リスクが少ないように見えます。しかし、山によっても「ドローン禁止」を打ち出しているところがあり、確認が必須です。
また、強風や鳥など、山ならではのリスクがありますので注意しましょう。
原子力発電所
「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」(平成28年)というものがあり、原子力発電所の周囲300メートル以内にはドローンをフライトさせることができません。
どうしても飛行させる必要がある場合は、原子力発電所の管理者に許可を取らなければならず、時間的余裕をもって申請することが重要です。
外国公館・米軍施設周辺・国会議事堂ほか
原子力発電所と同じように、外国公館・米軍施設・国会議事堂などの重要施設にはドローンの規制がかかっています。違反すると「1年以上の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます。
これらの重要施設では、特別な認可が降りることもなく(テロ対策のため)誤って飛行させてしまった場合、重大な事件になる可能性が高いです。
過去に首相官邸にドローンが墜落した事件から、ドローン(マルチコプター)関係の規制が厳しくなった前例もあります。絶対にこれらの施設周辺でドローンをフライトさせてはいけません。
ドローンは許可を受けた操縦士に依頼しよう
趣味やビジネスを目的としてドローンは様々な場面で利用者が急増していますが、その分トラブルや事故が増えているのが現状です。
基本的にドローン操作には免許や資格取得が必須ではないのですが、ただ飛ばすだけの技術や知識だけではなく、シチュエーションに応じた判断力や豊富な経験を備えた、許可を受けた操縦士に依頼するメリットをご紹介しましょう。
ドローン撮影カメラマンに依頼するメリット
ドローン撮影カメラマンに依頼するメリットとしては、ドローンを飛ばす際に必要な申請や飛行可能地域であるかどうかを一括でプロにお任せできることです。
ドローン飛行の許可は基本的に毎回必要ですし、撮影内容や場所によっては許可をもらうことが大変な場合もありますので、包括許可を取得しているプロにドローン撮影をお願いすることをおすすめします。
むやみにドローン撮影を自らすることは人や物に危害を加えたり、条例に違反してしまうこともあるので、注意しましょう。
ドローン撮影カメラマンの相場価格
ドローン空撮の相場
53,800円
標準相場
37,100円
リーズナブル
77,700円
プレミアム
ドローン撮影のカメラマン相場価格は、撮影内容、場所、目的、撮影時間、使用するドローン機種やカメラの品質などによっても異なります。また、撮影の許可の有無、賠償責任保険料の加入など細かい部分で価格が左右します。
標準価格としては¥50,000前後が相場ですので、これを基準として考えてみてください。
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ミツモアにはドローン撮影カメラマン、ドローン操縦士の登録数が日本最大級です。これまでにも多くのドローン撮影カメラマンをご紹介してきたので、信頼や実績に自信があります。
ミツモアはまずはお気に入りのドローン撮影カメラマンをみつけ、見積もり依頼や相談ができるメリットがあります。
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見積もり依頼はもちろん無料なので、ドローン撮影をプロに依頼するか迷っている方も気軽に見積もり依頼ができるメリットがあります。
最大5件の見積りが届く
見積もり依頼をしたら、最大5件の見積もりが届くので、あなたの条件に最適なドローン撮影カメラマンを見つけることができるでしょう。その後はカメラマンと直接やり取りやご相談をしながら依頼を進めましょう。
チャットで見積り内容の相談ができる
お気に入りのドローン撮影カメラマンが見つかれば、カメラマンと直接チャットのやり取りが可能になります。細かいプランの相談や撮影日時、場所、または料金に関してのご相談など、チャットならやり取りもスムーズに行えます。
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