雪かき用のスコップは一般的に降雪の程度や、範囲によって使い分けをします。携帯用であればコンパクトさ、しっかり雪かきをする場合は皿の広さが重要です。この記事ではおすすめの雪かきスコップや選び方・使い方のコツを紹介します。
雪かきスコップの上手な選び方
雪かきスコップには用途や素材によって、多くの種類が販売されています。どのようなポイントを見て選べば失敗がないのでしょうか?
5種類から合うタイプを選ぶ
雪かきの道具には雪を掘り出すものと、雪を移動させるものがあります。前者は「雪はね」や「スノースコップ」「角・剣先スコップ」が該当します。後者は「スノープッシャー」と「スノーダンプ」です。
軽くて携帯用としても使えるのが、雪はねやスノースコップです。主にプラスチックやアルミが採用され、扱いやすさを重視しています。角・剣先スコップは頑丈で、凍結した硬い雪でも深く掘れるでしょう。
スノープッシャーは広い範囲の雪を、一気に前へ押し進められる道具です。多くの雪を運べるため豪雪地帯でも活躍します。最も多くの雪を運べるのがスノーダンプです。地面の上を滑らせて、一度に大量の雪を運べます。
雪の量やスコップを使う目的によって、適した種類を選ぶのがポイントです。
使いやすい材質で選ぶ
雪かきのタイプを選択したら材質にも注目してみます。例えばプラスチック製のものであれば、軽さと取り回しやすさがメリットです。力の弱い女性や子どもでも扱いやすいでしょう。
年に数回程度使用する地域であればプラスチック製のもので十分です。ただし硬い雪に使うと中まで刺さらず、破損しやすくなります。
アルミ製やスチール製といった金属類でできている道具は、頑丈で硬い雪にも対応できます。切り出したり深く掘り進めたりしたいなら、金属製の商品がよいでしょう。
スチール製のスコップはさらに耐久性が高くなります。凍結した氷や圧雪を取り除く機械が多い場合はスチール製の商品がおすすめです。
雪はねスコップのおすすめ2選
取り回しやすく携帯できるのが雪はねスコップの魅力です。各メーカーは扱いやすさが向上するように工夫を重ねています。中でもおすすめの商品を二つ見てみましょう。
ブレードがスチールでできているため、硬い雪でも切り崩してすくえます。締まった圧雪でも刃が負けません。
重量は1.1kgと軽く女性や子どもでも取り回しやすく作られています。広範囲を除雪するのには向いていませんが、狭い場所の雪かきはしやすい商品です。
除雪だけでなく庭いじりや畑の土を運ぶ作業にも対応できます。雪かき以外の用途にも使いたい人は、一つ持っておいて損はないでしょう。
新雪の除去に「浅香工業 金象 ポリカ雪かき 柄共」
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全長163cmと長く離れた場所の雪もすくえる雪はねです。シンプルな形状ですが柄が長いため、背丈に関わらず力を入れやすいつくりになっています。
皿に使われているのは、通常のプラスチックよりも頑丈な「ポリカーボネート」です。軽量ながらも耐久性が高く、割れにくいという強みがあります。普通のプラスチック製雪はねよりも長持ちするでしょう。
この製品は降りはじめの新雪除去に向いています。雪の反射光で紫外線が強い場所や、高低差が激しい場所で劣化しにくい点も魅力です。
スノースコップのおすすめ3選
スノースコップは収納性に優れたものが多く、雪はねよりも力強く除雪できる特徴があります。車に搭載できれば駐車中に積もった雪もすぐに取り除けるでしょう。スノースコップのおすすめ商品を3点紹介します。
皿の部分がポリカーボネート製で軽く丈夫な特徴があります。重量は560gと軽量で小柄な人でも取り回しやすい商品です。通常のスコップと比べて体にかかる負担を軽減できます。
携帯用といえどもしっかり除雪できるため、駐車しているときに降雪があってもしっかり対応できるでしょう。タイヤ周りの雪も素早く取り除けます。
車載用としてコンパクトに折りたためるスチールスコップです。三つ折り可能で収納用のバッグも付属しています。
全長は58cmですが折りたたんだ後のサイズは31cmと、大幅に縮小可能です。重量も1kgと軽量なので取り回しやすいでしょう。
除雪だけでなくクワとして庭先の手入れにも使用できます。冬はもちろん1年を通して利用できる商品です。
丈夫なハイカーボンスチール鋼を使用しているため、丈夫で硬い雪にも対応できるでしょう。コンパクトでありながらしっかりと力を入れて利用できます。
3段階の伸縮式「大自工業 メルテック スノップ SNB-13」
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低価格で求めやすい商品でありながら、高い機能性を誇るスノースコップです。長さを72.5〜91.5cmまで3段階に調整できるため、扱いやすく場所を取らずに収納できます。
重量が700gと軽く幅広い年代の人に扱いやすくなっています。取り回しのよさを実現しつつ、アルミでできた先端部分は硬い雪にも対応可能です。
車に搭載すれば突然の積雪にも慌てずに対処できます。皿の幅は24.5cmと広くはありませんが、携帯用としては1回で十分な量をすくえるスコップです。
スノープッシャーのおすすめ2選
広範囲の雪を体に負担をかけずに押せるのが、スノープッシャーの魅力です。スコップと併用すれば除雪作業の手間を大きく減らせるでしょう。扱いやすいスノープッシャーを二つ紹介します。
軽くて強度もある「グリーンパル クリスターラッセル ラクラク」
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皿がポリカーボネートでできており、軽量ながら丈夫に作られたスノープッシャーです。簡単に破損する心配はありません。
皿に付いた斜めの溝が雪を中央に集める設計になっています。そのため大きな力を入れずに雪を押し出せるのです。皿の幅が43cmと広く1押しで多くの雪を移動できるでしょう。
全長141cmと長さがあるボディで、使用する人の身長に関わらず持ち手の場所を選べます。柄は焼付塗装が施されていて頑丈です。手になじみ力を伝えやすい素材になっています。
除雪時にできるだけ体に負担をかけないよう、設計が工夫されたスノープッシャーです。アーチを描く柄で楽な姿勢のまま前に押し出しやすくなっています。
皿と柄は取り外し可能なためコンパクトに収納できます。車載用として使用するのもおすすめです。皿の幅は52cmと広く一度に大量の雪を運べます。
先端が補強されている構造上、雪に力強く刺しても簡単には壊れません。アルミ製でさびにくく軽量なのもうれしいポイントです。力の弱い人でも簡単に扱えるでしょう。
その他の雪かきスコップおすすめ2選
雪かきスコップの中には除雪以外に使用できる商品もあります。また広範囲の雪かきにはスノーダンプが便利です。さまざまな種類の中でも特におすすめの商品を紹介します。
皿の根本と取っ手部分が折りたためる角型スコップです。場所を取らずに収納できます。専用バッグも付いているため持ち運びもしやすいでしょう。たたんで車に置いておけば、ちょっとした降雪時にも対応可能です。
全てを展開すれば雪かき用のスコップになりますが、皿の根本だけ曲げればクワとしても利用できます。冬場以外にはガーデニングの道具としても扱えます。
ただし全長が29.5cmしかないため、あくまでも携帯用として使用するのが賢明です。本格的な雪かきには向いていないので、緊急時に使用するといった使い分けが必要といえます。
ステップやハンドルも強化されているので、曲がりにくく簡単には壊れません。広範囲を除雪する必要がある豪雪地帯では、欠かせないアイテムです。スノースコップや剣先スコップと合わせて使うと、作業効率がアップします。
雪かきの正しいやり方
雪かきは効率よく行う方法を考えないと、体に余計な負担をかけてしまいます。雪かきの正しいやり方や、時短につながる工夫を押さえておきましょう。
体全体を使って雪を切り出す
雪かきは体全体を動かす運動です。雪の量によっては重労働になります。雪かき前は軽く準備運動をしましょう。
雪を掘る際はスコップを突き刺してすくうだけだと、あまり効率がよくありません。左右・奥に刃先を入れ四角に切り崩すようにします。雪のブロックを掘り起こすように切り出していくのがコツです。
大きすぎるブロックにしてしまうと持ち運びが大変です。無理のない大きさに切り崩しましょう。
雪かきは腕の力だけでなく体全体を使うのが基本です。腰を深くかがめ続けると腰痛の原因になってしまいますので、作業時は姿勢に気を付けましょう。
服装は防寒と防水が大事
雪かき時の服装はしっかりした防寒対策がポイントです。とはいえ着込みすぎては動きづらくなるうえ、汗もかきやすくなってしまいます。多く汗をかくと体温が奪われ風邪を引いてしまうため、服装に工夫が必要です。
長袖に防水タイプの上着を着ることをおすすめします。薄着に見えますが作業しやすく、余計な汗もかきません。防水加工の上着にすると雪がしみて、浸水するのも防げます。
スキーウエアやはっ水性のあるウインドウブレーカーがおすすめです。防寒対策もバッチリで快適に雪かき作業を進められるでしょう。
効率よく雪かきするなら融雪剤の併用も
体への負担を減らしたいのであれば、融雪剤を使用しながら雪かきするという方法もあります。融雪剤は降雪の多い地域の道路に、冬場になるとよくまかれている白い粉です。雪が多いエリアでは車が通行するために欠かせません。
融雪剤には道路上の雪を溶かす効果があります。硬い雪でも柔らかくしてくれるため、雪かきも楽になるでしょう。融雪剤には凍結予防の効果もあり、まいた場所に雪を積もらせません。さらに溶けた氷が凍結するのも防げる優れものです。
融雪剤のおすすめ2選
融雪剤にも商品によって特徴があります。環境に合わせたものを使用すると便利です。雪かきスコップでの除雪を効率的に進めるためにも、おすすめの融雪剤をチェックしましょう。
フレーク状になっており勾配のある坂でも転がらずに散布できる融雪剤です。5cmほどある厚めの氷も溶かす効果があるため、圧雪にも対応可能です。
凍結を防ぐのはもちろんのこと、再結晶を作りにくい塩化マグネシウムを主成分としていて塩害を起こしにくいという強みもあります。塩化カルシウムはコンクリート剥離などの塩害が気になる、という人にもおすすめです。
1袋25kgの大容量パックを購入すれば、広範囲に使用できます。自宅前に勾配のある道が通っている人にとっては、コスパがよく便利なアイテムです。
一度まいた場所は簡単に凍結しません。濃度30%の水溶液であれば-55℃以下まで冷やさないと、凍結しないようになっています。
粒状の白い粉は雪だけでなく大気中の水分とも化学反応を起こして雪を溶かします。手早く雪かきをしたい場合に併用するアイテムとして、十分に役立つ融雪剤です。
除雪をプロに依頼した場合の費用は?
雪かきはもちろん自力でもできます。しかし体を痛めていたり体力に自信がなかったりする場合は、業者に依頼するのも一つの手段です。除雪を業者に依頼したときの費用相場や、業者選びのコツを紹介します。
雪かきを業者に依頼する費用相場
雪かきを業者に頼んだときの費用は、ミツモアを通じた依頼だと16,000〜31,000円が相場です。金額は降雪量や除雪方法によって変動します。地域ごとにも費用は変わるため、必ず事前に見積もりを取りましょう。
例えば地元業者に依頼した場合は交通費を安く押さえられるため、比較的金額が安くなります。雪が深く積もる地域ではそれだけ人手が増えますので、人件費が高くなるのが通常です。
見積もり依頼時は雪の深さや広さも具体的に伝えると、正確な見積もり提案を受けられるでしょう。できるだけ詳細な情報を提示した方が、素早く見積もりがもらえる可能性は高まります。
業者選びは「ミツモア」で
業者を選ぶ際は相見積もりを取得したうえで、比較するとよいでしょう。地域の業者とユーザーをマッチングするミツモアを利用すると便利です。一度の見積もり依頼で複数業者から見積もりの提案が届きます。
比較対象は金額やサービス内容だけでなく、アフターサービスにも注目です。雪かきだけでなく凍結防止措置まで頼めれば、雪が積もりにくくなるでしょう。
繁忙期は依頼しても人手が足りず断られる場合があります。雪かきのシーズン前に見積もりをもらい、繁忙期でも対応可能か確認しておいた方が確実です。
雪かきスコップで冬を乗り切ろう
雪かきスコップは、用途に応じて5種類に分けられます。雪が多い地域では1種を使うのではなく、併用すると効率性がアップするでしょう。それぞれの商品は種類ごとに工夫が施され、雪かきを楽にできる魅力が詰まっています。
この記事で紹介したおすすめの雪かきスコップも参考に、雪の量や用途に合ったアイテムを選ぶのがおすすめです。
雪かきは腕の力だけでなく、体全体を使わないと疲労がたまってしまいます。できるだけ正しい方法を意識して、効率よく雪をかいていくのがコツです。体に無理がかかると感じるときは、業者に除雪を頼む方法もあります。
プロに依頼するときは相見積もりで複数社を比較したうえで。自宅周辺の状況など作業に必要な情報を詳しく伝えておきましょう。