雪かきの道具は、スコップだけではありません。複数の種類があり、それらを組み合わせて使うと作業がはかどる場合があります。雪の性質によっても、向き不向きの道具があるので状況を見極めるのも大切です。雪かきの道具とそれぞれの特徴などを紹介します。
雪かき道具の種類
雪かきの道具にはあらゆる種類があります。深く掘るためのスコップや、広範囲の雪をかき集めるものなどさまざまです。
雪かき道具の種類について紹介します。
雪かき、雪はね
豪雪地帯ではないものの、毎年雪が降る地域には雪はねがおすすめです。呼び方は地方によって異なり、「ジョンバ」や「雪ベラ」などがあります。
主に新雪などの、やわらかくて軽い雪の除去に向いています。逆に重くて硬い雪に使うと、持ち手やブレード部分が破損してしまうでしょう。
軽くて取り回しやすいので、素早い除雪が可能です。女性や子供でも扱いやすく、ひとつあると便利なアイテムといえます。
雪を運ぶ距離や雪の硬さによって、持つ位置を変えると扱いやすくなります。たとえば重い雪をすくうときは、持ち手を短く持つと運びやすくなるでしょう。
スノースコップ
スノースコップは柄が短くブレード部分が大きい除雪に特化したスコップです。通常のスコップよりコンパクトに作られており、持ち運びにとても便利な特徴があります。
車に積んでいれば、すぐに取り出して使用できるでしょう。雪がよく降る地域では、車周りの雪を取り除く頻度が高くなります。
車にスコップがあれば、いざという時活用できるでしょう。
ただし広範囲に及ぶ雪を除雪するのには向いておらず、狭い範囲での使用を目的としています。そのため時間をかけてたくさん除雪する場合は、別の器具が扱いやすいでしょう。
スノープッシャー
スノープッシャーは雪を押して除雪する道具です。重たい雪でも滑らせて運べば、広範囲の雪を取り除けます。
スノープッシャーのブレードは幅が広く半円形です。ひと押しで多くの雪を移動させ、地面をフラットにできます。
どちらかというと雪かき用のアイテムではなく、雪を押し出すのに特化したものです。豪雪地帯だけでなく、例年雪が降る地域でも重宝するでしょう。
スノースコップなど、雪かき用の道具と一緒に利用すると効果を発揮しやすくなります。メインで使うよりも、雪を移動する手段で利用するとよいでしょう。
剣先スコップ、角スコップ
ブレード部分がとがっているものが剣先スコップで、四角い形をしているものが角スコップです。
このスコップは硬い雪を砕くのに長けています。新雪ではなく、凍ってすくいづらい雪を掘り起こすのに向いているスコップです。
そのまま突き刺して雪かきできますが、雪に刺した後に足で踏むとより多くの雪をすくえます。
ただし広範囲の除雪をするには手間がかかってしまうでしょう。スノープッシャーなどと併用すると、短時間でたくさん除雪できます。
スノーダンプ
一度に多くの雪を滑らせて運べるアイテムが、スノーダンプです。雪を持ち上げるものではないため、大きな負担をかけずに除雪できるでしょう。
広範囲の雪を移動させるため、物自体は大きく作られています。小回りが利かず狭い場所では扱いにくい短所があるでしょう。
しかし豪雪地帯などで広く除雪する際は便利な道具です。剣先スコップなどで雪を砕く人と、スノーダンプで雪を移動する人に分かれて作業すれば、短時間でたくさん除雪できるでしょう。
またはスノーダンプ自体を雪に突き刺し、そのまま雪をすくうことも可能です。これ一つで広範囲を除雪できるメリットもあります。
雪かき、雪はねのおすすめ
雪はねは商品ごとにブレードの素材や、形状を変えて雪かきしやすい工夫が施されています。おすすめの商品を紹介します。
使用する際は最長82cmの長さで雪かきでき、パーツをひとつ取り除けば66cmのショートサイズで除雪することも可能です。
狭い場所での作業になれば、ショートサイズが扱いやすいでしょう。丈夫なアルミ製のため、硬い雪や土でも無理なく掘り起こせます。
ブレードに穴空け加工が施されており、雪切れがよいスコップです。雪切れがよいと作業を効率よく進められます。さらにアルミ製品と比べて摩耗が少なく、雪かきしやすい特徴があります。
スチール製のため頑丈であり、硬い雪でも十分に除雪可能です。先端の幅は29.5cmと広く、ひとかきで多くの雪を取り除けます。
ブレードの重量が500gと軽いため、体にかかる負担もそれほど大きくはないでしょう。女性や子供でも扱いやすい商品といえます。
丈夫な雪はねなので豪雪地帯でも十分使用できるでしょう。硬い雪でも深く掘り続けられます。
柄にはスライド可能なグリップを採用しており、しっかり力を入れやすいようになっています。またブレードの幅が広いので、一度に多くの雪をすくえるでしょう。
全重量が約1kgであり、比較的軽く取り回しやすくなっています。
スノースコップのおすすめ
スノースコップはいざという時に備え、車に積んでおけると安心です。各商品はコンパクトに畳めるものもあれば、伸縮できるものもあります。おすすめのスノースコップを紹介します。
3段伸縮で収納しやすい「大自工業 スノップ SNB-13」
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このスコップは柄が72.5~91.5cmまで3段階の伸縮が可能です。力の入りやすい好みの長さに調整できるため、ほとんどの人にとって扱いやすい商品といえます。
アルミ製の柄を取り外せる仕様であり、車などにもコンパクトに収納できます。そのため、急に雪が積もっても慌てずに対応できるでしょう。
グリップはアルミニウム製ですが軽量かつ耐久性が高く、しっかり握れるようになっています。ブレードもアルミニウムでできており、丈夫で硬い雪でも除雪できます。
スコップの重量が約700gと驚くほど軽く、女性や子供でも十分扱える商品です。
全長58cmのコンパクトなスコップですが、折り畳み式なのでさらに収納しやすくなります。専用の収納バッグも付いており、置き場所を取らない優れた商品です。
小さいとはいえ、頑丈なハイカーボンスチール鋼製のため、耐久性は非常に高くなっています。凍結した雪でもしっかり対応できるでしょう。
さらに重量約1kgと軽いため、除雪作業時にかかる体への負荷を軽減してくれます。誰でも扱いやすく、これを1本車に積んでおけばいざという時に活躍するでしょう。
アメリカで大人気の雪かきツール「サンキャスト スノーシャベル(コンボ)」
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この商品はアメリカで圧倒的人気なスノーツールメーカーである、「SUNCAST」が提供するスノーシャベルです。
柄は独自のスチールコアを使用し、先端は耐久性の高い金属製ブレードを採用しています。とにかく丈夫でサビづらい特徴があります。つかむ柄も、スチールに比べ冷たくなりません。
先端は雪かきしやすいよう、斜めのリブパターン設計になっています。このおかげで体にかかる負担を軽減しているのです。
またブレードの幅は46cmと広く、一度の動作でたくさん除雪できるでしょう。
スノープッシャーのおすすめ
除雪作業の中でも、多くの雪を押し出す作業は体にかかる負担が大きくなります。商品によっては、その負荷を軽減する工夫が施されているものもあるのです。
おすすめのスノープッシャーを紹介します。
一気に集めて除雪「浅香工業 金象 プラ スノープッシャー」
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新雪を押し出すのに特化したスノープッシャーです。集めた雪が横に逃げることなく、適切に前へ移動させます。先端の幅は約50cmもあるので、広範囲の雪を押し出せるでしょう。
ヘッドは軽量なプラスチックでできているため、誰でも簡単に押し出しやすいようになっています。ただし凍結した硬い雪や、重い雪を力任せに押すと破損してしまう可能性があるでしょう。
あくまでもやわらかい新雪などを対象とした道具です。使用方法を間違わなければ、取り回しやすく便利なアイテムといえます。
通常のスノープッシャーとは異なり、柄をS字型に曲げているのがこの商品の特徴です。これは柄を曲げることで力を入れやすくし、除雪作業者への負担を軽減しています。
またヘッドの前方に金具を付け、強度を補強しています。しかしヘッド全体はプラスチックでできているため、硬い雪を押し出すのには向いていません。
無理して力を入れると破損する恐れがあるため、気を付けましょう。
全体的にアルミ製なので軽く扱いやすい商品です。とにかく除雪時にかかる体への負担を軽減するために作られたスノープッシャーといえます。
これまでの除雪作業よりも、無理なく処理できるようになるでしょう。
ヘッドはワイドタイプで、幅が62cmもあります。雪を押した時に横からこぼれないように、両脇には雪もれ防止ガイドが付いています。
ステンレス製の先端には4カ所タッピング留めで強度を補強しているので、圧雪にも対応可能です。
除雪作業が多い地域に住んでいる、腰痛持ちの人におすすめできます。
剣先スコップ、角スコップのおすすめ
硬い雪でも砕いてすくうことが、剣先スコップ・角スコップの役割といえるでしょう。そのためこれらの商品は、いかに強度が優れているのかが求められます。
剣先スコップや角スコップのおすすめ商品を紹介します。
凍結雪も簡単に剥がせる「馬場長金物 木柄アルミスコップ 石炭」
頑丈で硬い雪に、プラスチック製のスコップでは歯が立ちません。頑丈なアルミ製のこの商品であれば、凍結した雪も簡単にはがし崩せます。板厚が2mmもあるため、固い雪を処理してもすり減りにくいでしょう。総重量は約1.5kgです。
柄部分は木製で冷たさが伝わりにくく、手が冷えてしまうことはほとんどありません。たくさんの雪が降ったときでも、このスコップがあれば作業がはかどるはずです。
- 商品名:木柄アルミスコップ 石炭
- 公式オンラインショップ:商品ページ
熱処理とは、金属類を適切な温度まで加熱してすぐに冷却する処理です。この作業を行うと金属をより硬い性質に変化させます。圧雪などの厄介な雪も、パワフルな刃先で砕き取り除けるでしょう。
雪が降らない季節は、家庭菜園などの土掘りや土ならしに利用できます。
ヘッドの先端を研磨加工したこの商品は、硬い雪を砕くのに長けています。刺した後に抜きやすいハンマートーン処理が施されているため、作業が進みやすいでしょう。
雪だけでなく硬い土や泥を除去するために作られており、土ごと雪を除雪できます。程よく重みがあるので、深く突き刺さります。
広い範囲を除雪する際は、この商品とスノープッシャーなどを組み合わせて使用すると作業効率があがるでしょう。
冬は雪かきに、暖かい季節には庭の手入れや土を掘り起こす用途でも使用可能です。
スノーダンプのおすすめ
多くの雪を処理できるスノーダンプは、耐久力が重要です。なるべく小さな力で大量の雪が運べるよう、工夫されている商品もあります。
おすすめのスノーダンプを紹介します。
焼き付け加工しているのでサビにくく、頑丈で長持ちしやすいでしょう。持ち手のグリップにはスチールパイプを使用しており、耐久性が高くなっています。
先端を金属で補強しているため、凍結した雪にも強い力を加えて砕けるでしょう。つなぎ目は雪が入りにくく、割れなどの故障を防止します。
全体的に軽く、女性でも取り回しやすい割に耐久性の高い商品です。
取り回しのよさが抜群「オギハラ工業 吉鉄スノーダンプ(小)」
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シンプルな構造ですが、先端が補強されているので力強く利用できます。雪の多い地域でも活躍できる商品です。
ハンドルも補強されているため、重量の多い雪でもしっかり力が伝わるでしょう。幅が約54cmもあり、一度に大量の雪を移動できます。
ベタ雪でもしっかり滑るスノーダンプです。各所が完全溶接されているので、非常に頑丈なつくりといえます。
乗せた雪は前後左右自由に降ろせます。扱いやすく豪雪地帯でも活躍できる商品といえるでしょう。
雪かきは業者に頼むのも選択肢
自力で雪かきをするだけでなく、業者に依頼する手段もあります。特に身体に負担がかかる作業なので、体力に自信のない人やケガしている人は業者に依頼すると便利です。
雪かきを業者に任せた際の料金相場や、失敗しない業者の選び方を紹介します。
雪かきを依頼する場合の料金相場
雪かきを依頼した際の料金相場は、約13,000~32,000円です。サービス内容や作業環境によって料金は異なります。
例えば屋根の雪降ろしは高所作業になり、安全性の面から作業員が2人以上必要になる場合があります。危険な仕事になればなるほど、人件費がかかってしまうでしょう。
また除雪する面積が多いほど、価格は高くなっていきます。
建物や住宅に傷を付けたり、破損させてしまったりすることを心配する人は業者に依頼するとよいでしょう。
失敗しない業者の選び方
業者を探す際は、インターネットで検索するのが手っ取り早いでしょう。ミツモアでは質問事項に回答すると、複数の業者をみつけられます。
業者選びには相見積もりを取得するのが理想です。複数の業者の料金やサービス内容を比較できます。
金額の妥当性だけでなく、対応態度やオプションなどが充実しているかも見分けるポイントのひとつです。
繁忙期は業者によっては人手が足りず、依頼を受けられない可能性があります。繁忙期に対応できるか、除雪が必要になる前に確認しておきましょう。
雪質や用途に合った雪かき道具を準備しよう
雪かきの道具の種類はさまざまです。コンパクトに収納できて特定の範囲を除雪するものや、広範囲の雪を取り除くのに特化したものなどがあります。
商品によっては軽さを重視して、作業負担を軽減しているものもあるのです。ある程度重みを持たせて、硬い雪でも深く突き刺さる商品も販売されています。
しっかり力を加えられて除雪できるスコップや、広範囲の雪を移動できるスノーダンプなどを組み合わせると作業効率があがるでしょう。
自力での作業が難しい場合は、業者に依頼するのもひとつの手段です。その際はミツモアを利用すると、相見積もりの負担を軽減できます。
道具をそろえたり、頼りになる業者を見つけたりして積雪に備えましょう。