芝の張り替えは比較的大がかりな作業になるので、始める前に全体像を確認しておきたいという方も多いですよね。
芝の張り替えをするには「自分で張り替える」「業者に依頼する」という2種類の方法があります。
- 自分でやるならどんな手順で、どれくらい大変?
- 業者に依頼するなら費用はいくらかかるの?
- そもそも張り替えは今やるべき?
と気になる方も多いでしょう。
この記事では以上のような、芝の張り替えについて知っておきたいことを詳しく解説していきます。自分で簡単に行う手順や依頼する場合の費用相場・安く済ませるためのコツなどが分かるので、ぜひ参考にしてください。
庭の芝生張り替えを自分で行う方法!必要なものや手順
芝生の張り替えは業者に頼まずとも、自分ですることも可能です。
難しい作業ではないですが、全身を使う力仕事になるというところが難点。張り替える規模にもよりますが剥がす作業から全てやる場合は、慣れた人でも2日間以上かかることを見込んでおきましょう。
芝の張り替え作業は以下の流れで行います。
- 芝を剥がす
- 土壌を調整し土をならす
- マット芝を買う
- 芝を張る
- 水やりをする
※なおこれは基本的な作業手順です。実際には状況に応じて様々な工夫が必要になることもあります。
使用する道具は以下のとおり。いずれもホームセンターや大型のガーデニング用品店で手に入ります。事前に準備しておきましょう。
道具 | 価格目安 |
トンボ(レーキ) | 3,000円~ |
ターフカッター | 3,000円~ |
剣先スコップ | 1,000円~ |
目土(芝生の土) | 1,000円~(使う範囲による) |
芝生の肥料 | 1,000円~ |
芝生マット | 1㎡1,000円~ |
ターフカッターは芝生を切るときに使用する道具ですが、剣先スコップで代用してもOK。ただし剣先スコップで芝を切るにはかなりの力と体重がいります。力のない人が作業するなら、ターフカッターがあると作業が楽になるでしょう。
芝の張り替え手順①:芝を剥がす
<使用するもの>
- ターフカッター
- 剣先スコップ
枯れている部分・黄色くなっている部分・変えたい部分の芝を完全に剥がします。まずターフカッターで張り替えたい場所に深く切れ目を入れましょう。
枯れている芝であれば根が弱っているので、手でも引き剥がすことができますよ。一方根付いた芝を剥がす場合は、剣先スコップを使用しましょう。切れ目に沿ってスコップを地面に突き刺し、テコの原理で持ち上げることで芝が剥がれます。
芝を剥がすときは、根を残さなないように完全に除去しましょう。このときに雑草の根や小石なども取り除いておきます。
芝の張り替え手順②:土壌を調整し土をならす
<使用するもの>
- 剣先スコップ
- 芝生の土
- 芝生の肥料
- トンボ(レーキ)
新しい芝を張るために、芝を剥がした場所の土壌を整えていきます。
まずは土作りから。剣先スコップ(あればクワなど)を使って、地面を10~20cmほど耕します。このとき周りに比べて地面の高さが下がっている場合は、芝生の土を足して高さを調整しましょう。耕した場所には芝生の肥料をすき込みます。
特に芝が枯れていた箇所は、しっかりと土壌調整を行った方が安心。土壌の栄養不足や病原菌がいることも考えられるからです。
土壌が調整できたらトンボを使って土をならしていきます。トンボの平らな面を地面に軽く押し付け、地面を平らにしましょう。これによって仕上がりの綺麗さが変わるので、慎重に進めていきましょう。
芝の張り替え手順③:マット芝を買う
マット芝はガーデニング専門店や、ホームセンターのガーデニングエリアなどで購入できます。確実に定着させるため、できる限り鮮度の高い芝を選びましょう。鮮度の高い芝を選ぶポイントは以下のとおりです。
- 葉先が丸まったり黄ばんだりしていないもの
- 葉色がまだらになっていないもの
- 直射日光が当たる場所に長期間放置されていないもの
なおマット芝を購入するのは、土をならす作業が終わってからにしてくださいね。なぜなら早く購入しすぎると芝の鮮度が落ち、根を弱らせる原因になるからです。また購入後は放置せず、すぐに芝張り作業に移ることが大切です。
芝の張り替え手順④:芝を張る
<使用するもの>
- マット芝
- 目土(芝生の土)
マット芝を土の部分に乗せていきます。張り替え箇所の大きさに合わないときは、ガーデニング用のハサミなどで適切な大きさにカットしましょう。
広い面積を張り替えるなら、3cm程度の間をあけて並べる「目地張り」方式で敷くのがおすすめ。レンガを積むときのように、上下の列を半分ずらしながら置いていく方法です。こうすることで実際の芝面積よりも広い範囲に敷くことができます。
そうでなければ芝同士をぴったりくっつける「平張り」でも良いでしょう。隙間がないため雑草が生えにくいというメリットがあります。ただしこの場合も、目地はレンガを積むときのように、上下の列を半分ずらしながら置いていきましょう。
目地を十字にするのはNGです。
角が乾燥しやすかったり、雨で土が流れやすかったりするなどのデメリットがあります。
張り替え箇所に新しい芝を入れたら、芝の上から目土(芝生の土)をまきましょう。薄くまんべんなく振りかけるようにまいていけばOKです。目土を入れることで芝の成長が促進され、美しい見た目の芝になります。
芝の張り替え手順⑤:水やりをする
芝張りが終わったら、水やりをします。土から水が出てくるくらいたっぷり与えましょう。
なお芝張りが終わっても、根が張って定着するまでには1ヶ月~3ヶ月ほどかかります。この間は極力芝生エリアに立ち入らないようにして、手入れは水やりのみを欠かさずに行いましょう。
水やりの回数は春・秋は1~2日に1回、夏場は1日2回(朝晩)が目安。時間帯は朝がベストです。水やりするときは、芝から水があふれるくらいたっぷりと行います。芝生が定着し成長が見られるようになるまでは、水やりを続けましょう。
芝の張り替えを自分でするのがおすすめなのはこんなケース
自分で芝を張り替えるメリットは、なによりも「安い」ということ。しかし作業的にはかなり大変なので、必ずしもコスパが高いというわけではありません。
以下の場合はDIYで張り替えることをおすすめします。
- 庭仕事が好きで芝張りの経験がある人
- 体力に自信のある人・複数人で作業できる家
- 時間がかかってもいいからお金をかけたくない人
安く済むとはいえ、材料費がかかる点は考慮しておきましょう。道具を一からそろえ、マット芝代まで含めると10㎡で2万円以上かかることがほとんどです。
芝の張り替えを業者に依頼する場合の費用目安!
芝の張り替えを業者に依頼する場合、費用相場は1㎡で6,000円~1万2,000円程度です。
「芝の張り替え」と一口に言っても複数の工程に分かれており、工程ごとに料金がかかります。上記料金には、以下のような内容が含まれています。
内訳(作業内容) | 費用相場(1㎡あたり) | 料金が変わるポイント |
芝張り | 日本芝:2,000円~3,500円
西洋芝:3,500円~5,500円 |
・芝の種類によっても料金が変わる
・土や肥料を足す必要がある場合は、材料費が加算されることがある |
既存の芝剥がし | 2,000円~4,000円 | ・芝生の根張りが強いと追加料金がかかることがある
・土壌の状態によって金額が変わる場合がある |
土壌改良 | 2,500円~3,500円 | ・土壌の状態が悪いほど改良に費用がかかる
・雑草や小石などが多いと除去費用がかかる場合がある |
※状況によっても変わるので、あくまで目安とお考えください。
土壌改良などの作業が必要ない場合は、1㎡6,000円程度で済むこともあるでしょう。
「バーベキューができる庭の広さ」と言われる10㎡で考えてみると、単純計算で総額は7万円~12万円ほどを見ておくのが良いでしょう。
ただし実際の広さによって価格は変わりますし、庭の状態や作業難易度によっても金額は上下します。具体的な金額を知るには、芝張り施工業者から見積もりを取得するのが確実です。
また芝の購入にも費用がかかります。日本芝であれば1束(約1㎡)1,000円~2,000円前後が相場です。
なお芝張りにかかる日数は、10~30㎡ほどの庭であれば1~2日ほどで完了するケースが多いです。ただしその他の作業内容や、作業難易度によって異なるので事前に確認しておきましょう。
張り替えにおすすめな芝生の種類や価格相場
芝生には大きく分けて2種類あり、特徴や価格が全く異なります。違いを理解して家に合った芝生に張り替えましょう。
それぞれの特徴や、張り替えにおすすめの種類を紹介します。
日本芝 | 西洋芝 | |
価格の目安 | 1,000円~2,000円/㎡ | 3,000円~5,000円/㎡ |
特徴 | ・日本の気候に合っており丈夫
・なるべく楽に管理したい人向け |
・暑さに弱く、寒冷地の方が育てやすいものが多い
・頻繁な芝刈り・病害虫対策など芝生の管理に手間をかけられる人向け |
おすすめの種類 | ・野芝
・高麗芝 ・TM9 |
・バミューダグラス
・ケンタッキーブルーグラス |
庭全面を張り替えない場合は、今ある芝に合った芝を選ぶ必要があります。今の芝が何か分からない場合は芝張り施工業者に相談してみましょう。現地調査の際に確認してもらうことができますよ。
各芝のメリット・デメリットや選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
芝の張り替えをできるだけ安く依頼するコツ2点
芝の張り替えをできる限り安くするポイントは、以下の2つです。
コツ①:できそうな作業はできるだけ自分で行う
料金相場の紹介で解説したとおり、芝の張り替えを施工業者に依頼すると作業工程が多ければ多いほど料金が高くなる傾向があります。全行程を業者に依頼した場合と、芝張り部分のみを依頼した場合とを比較すると、金額の差は倍以上になってしまうことも。
逆に安く済ませたい場合は、庭の見た目に影響する「芝張り」だけをプロに任せるのがおすすめです。他はDIYするという選択肢を検討してみましょう。
コツ②:必ず複数業者の見積もりを比較する
芝生の張り替えを業者に依頼するときには、複数業者の見積もりを比較するのがおすすめです。
見積もりをもらったらまずは内訳と料金をチェックしましょう。内訳の中身が不透明な業者は避けます。また他と比べて価格に大きな開きがある業者は、正当な理由があるかを尋ねるのも大事です。追加料金の発生条件を確認しておくのがポイントです。
芝張りは失敗すると根付かない可能性もあるため、お金を払う以上優良な業者を選びたいですよね。現在の芝の状況や芝張りに対する要望などを伝え、親身に対応してくれる業者を選びましょう。
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芝の張り替えを業者に依頼するのがおすすめなのはこんなケース
ただ張り替えるだけでなく、芝の成長や見た目の美しさを考えて施工してもらえるのがプロならではのメリット。また時間や労力を圧倒的に削減できる点も魅力です。
よって以下のような人は、施工業者に芝の張り替えを依頼することをおすすめします。
- 体力に自信がない
- スコップやターフカッターといったガーデニング用品を所有していない
- 10㎡以上の広範囲を張り替える予定
- 芝張りを失敗したくない
- 芝を張る場所が特殊な形をしている
芝生の張り替えに適した時期や季節は?おすすめのタイミングを解説
多年草である芝生には寿命がないため、トラブルがなければ張り替える必要はありません。芝生の張り替えをした方が良い事例は以下のようなケースです。
- 冬以外のシーズンに、色が黄ばんで枯れていく(病害虫・水不足・根腐れが原因)
- 目土を入れるだけでは解消できないほど地面がでこぼこしている
これらのような状態になったら、適切なタイミングで芝生の張り替えを行いましょう。適切な芝の張り替えタイミングは、春から夏前にあたる3月から6月頃。春は芝生の根が活発になるため定着しやすいのです。また梅雨が重なることで、水やりの手間が減らせますよ。
「芝の病気が広がって止まりそうにない」などで今すぐ張り替えたいのであれば、30度を超える真夏と厳寒期を避けて作業しましょう。ただ基本的には上記のタイミングを守った方が失敗が少ないですよ。
芝張り・芝生の手入れに悩んだらプロに依頼を
「芝生を張りたいけど自分では難しそう」「芝生を手入れする時間がない」「枯れてしまった芝生をなんとかしたい」という方は、プロに依頼するのがおすすめ。
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