ミツモアロゴ

相続税延滞のペナルティと時効が成立する条件は?【税理士監修】

見積もりアイコン

2分で依頼

選択肢をクリックするだけ!たった2分で気軽に相談できます。

提案アイコン

見積が届く

最大5人のプロから、あなたのための提案と見積もりが届きます。

プロアイコン

プロを選ぶ

チャットをして依頼するプロを決めましょう。

最終更新日: 2018年11月30日

相続税を申告期限内に納めず滞納すると、どのようなペナルティがあるのでしょうか。

また、相続税の納付には時効はあるのでしょうか。今回は、相続税を滞納した場合の追徴課税や、時効の成立する条件、そして成立を狙いにいってはいけない理由について解説します。

相続税を延滞した場合のペナルティ

相続税を延滞したらペナルティはいくら?

相続税の支払いが遅れたり、嘘をついて少なく支払ったり、全く支払わなかったりしたことが発覚すると、通常よりも多く税金を支払うというペナルティが発生します。

最初から申告期限内に納税すればかからない税金ですから、完全に無駄な支払いです。

本項では、相続税延滞時のペナルティとして課される「延滞税」と「加算税」について解説します。

相続税を延納したら延滞税が発生

国に支払う税金は、納付期限を1日でも過ぎると、その未納付の金額に対して「延滞税」がかかります。

延滞税が発生するパターンは、主に下記の3つです。

  1. 申告書を提出したのに、その税額を納期限までに支払わなかったとき
  2. 期限後申告や修正申告により納付する税額があるとき
  3. 更正又は決定の処分により納付する税額があるとき

相続税に関して特に注意が必要なのは、1.と2.です。

1.の納付期限とは、申告書の提出期限と同じで相続が発生した翌日から10ヶ月後です。相続税の申告書を出すだけでは納付できません。

続いて2.の期限後申告とは申告書を遅れて提出することをいい、修正申告とは、出していた申告書の税額が少なかったため再申告することをいいます。

なぜこの2つに注意が必要かというと、ミスが生じやすいためです。相続税の申告は人生でそう何度も経験するものでないため、計算方法や申告方法を理解している人の方が少ないでしょう。

そうすると

  • 税金の納付手続きを知らなかった
  • 申告が必要かどうかの判断や、税金の計算方法を誤った

という「知らなかった」ことによるミスが起こりやすく、その結果、1.や2.のパターンに該当しやすくなるのです。

延滞税はいくらかかる?

延滞税は、納付期限を過ぎた税額に、下記の2つのどちらか低い方の税率をかけて計算されます。

  • 年14.6%(納付期限から2ヶ月以内は年7.3%)
  • 「特例基準割合」+7.3%(納付期限から2ヶ月以内は「特例基準割合」+1%)

特例基準割合とは、銀行の貸付金利の平均値から算出された割合のことで、毎年変わります。

2018年中の延滞税は、特例基準割合を適用するので年8.9%(納付期限から2ヶ月以内は年2.6%)です。

ちなみに、2018年までは毎年、特例基準割合適用されています。

このことから、「延滞税の割合は毎年変わる」と考えていた方がよいでしょう。

延滞以外の罰則①過少申告加算税

延滞税は、納付期限に対し遅れたことに対するペナルティですが、これに加えて、それぞれの遅れた状況によって課せられる「加算税」というものがあります。

その加算税の1つが、過少申告加算税です。

過少申告加算税とは、申告書を申告期限までに一度は提出したものの、申告した税額が少なかった場合に課されます。

税務署から指摘される前に気付いて修正申告を行った場合には、過少申告加算税は発生しません。

税務調査の通知後に修正申告を行った場合、以前はペナルティは発生しませんでした。しかし2017年からは税務調査を受ける前であったとしても、その修正申告により納付することとなった税額に、ペナルティとして5%(最大10%)の加算税がかかるようになりました。

この改正によって、税務署から疑われるまで気づかないふりをして黙っているような人にも、ペナルティが与えられるようになったというわけです。

さらに、税務調査を受けて間違いに気づいて行った修正申告には、従来どおり10%(最大15%)の加算税が課されます。

延滞以外の罰則②無申告加算税

「申告そのものを忘れていた」「申告する対象だとは知らなかった」など、納付しなければならない税額があるのに期限内に申告をしなかったケースには、無申告算税が課されます。

申告書を提出していないという点で、過少申告よりもペナルティは大きくなります。

無申告加算税の場合、税務署からの通知前に自ら申告しても5%の加算税が課されます。

さらに、税務調査の通知が来た後に申告すると10%(最大15%)、税務調査を受けた後に申告すると15%(最大20%)もの加算税がかかります。

延滞以外の罰則③重加算税

過少申告加算税・無申告加算税は、基本的にはミスに対するペナルティです。

しかし中には、財産の隠ぺいや書類の偽造など悪意をもって行われるものもあります。

このような悪質な行為には、過小申告加算税および無申告加算税の替わりに、最も重いペナルティである「重加算税」が課されます。

税率も最も重く、過少申告で重加算税の対象となった場合は35%、無申告で重加算税の対象となった場合にはなんと40%です。

さらに過去5年以内に同じ税目で無申告加算税や重加算税を課せられたことのある人は、重加算税にさらにプラス10%のペナルティが課されます。

相続税の時効は5年!ただ、悪質と判断されると・・・

相続税の時効は5年?それとも7年?

国は税金を滞納している人から、徴収する権利があります。

しかし、国が税金を徴収する権利には時効があるのです。本項では、時効が成立する年数や、カウントがいつから始まるかなどを解説していきます。

相続税の時効は5年

相続税を納税しなければならない人に対し、国が徴収できる権利は5年間で時効消滅します。これは国税通則法という法律に定められている決まりです。

時効はいつからカウントされる?

時効は、相続税の申告期限からカウントされます。

つまり、相続があったことを知った日(通常は被相続人が亡くなった日)の翌日から10ヶ月後の日が、時効のスタートなので、5年間の時効を迎える日は、亡くなった日から5年10ヶ月後です。

ただし、時効の中断要件に該当する事柄があれば、その時点でそれまでの時効のカウントは終了し、中断された時点から新たに5年間のカウントが始まります。

時効の中断条件は?

時効の中断要件となるものには、下記のものがあります。

  • 相続税の更正又は決定
  • 加算税の決定
  • 納税に関する告知
  • 督促状、納付催告書の送付
  • 捜索、差押さえ
  • 滞納者への交付要求

つまり、税務署から相続税の納付に関する何らかの行動があるたびに時効は中断し、また新しいカウントが始まることになるということです。

なお、税務署からの行動だけでなく、納税者側にも期限後申告・修正申告・延納の申請・税額の一部を納付するなど、納付義務があることがわかっていることを前提とした行為があれば、この行為の部分にかかる相続税の時効は中断します。

悪質と判断されると時効は7年に!

税金の時効は5年間ですが、もし脱税の目的で不正に納税しない状況が認められると、その時効は7年まで延長されます。

この7年間も、さきほどの中断要件があると、また新しく7年のカウントが始まります。

払いすぎた相続税還付も5年で時効に

相続財産を誤って高く評価するなどし、相続税を多く納税してしまうことがあります。

この場合、申告期限から5年以内であれば、多く払ってしまった分の税金の還付を受けることができます。

そしてこの還付を受けるには、更正の請求という手続きが必要です。

相続税の時効を狙わずに、税理士に頼って正しい納税を

相続税は申告期限内に正しく納税しましょう

さて時効は5年、または7年であることがわかりました。

「それなら時効を待ってみようか」と考えた方、それは絶対にやめて下さい。

税務署は誰が相続税を滞納しているか、高い精度で把握する術を持っているのです。どうして時効は成立しづらいのか、時効を狙わずに税理士に相談することで解決するメリットについてもご紹介します。

時効を狙っても税務署に捕捉される

国税庁のHPによると、平成27年、平成28年の相続税に関する税務調査の実施件数や申告漏れ等が見つかった件数は、下記のとおりです。

平成27年 平成28年
実地調査 11,935件 12,116件
申告漏れ等 9,761件 9,930件
申告漏れ等の割合 81.80% 82.00%
重加算税件数 1,250件 1,300件
申告漏れ課税価格 3,004億円 3,295億円

年間の税務調査の件数は約12,000件。

驚くのは、そのうち申告漏れ等が発覚した割合が80%を超えていることです。

ちなみに、日本で年間どのくらいの方が亡くなっているかというと、平成28年厚生労働省の人口動態統計では約130万人になります。

税務署は財産の保有状況などの事前情報を得た上で、調査対象をある程度選別しているのです。

そのため時効を狙おうとしても、成立するまでの5年(7年)もの間、税務署から何も連絡がないということはないと思いましょう。

そして発覚した場合に課されるペナルティ「重加算税」のことを考慮すると、相続税は申告期限内に正確に申告することが、最も安心で無駄な支出がない方法といえます。

申告期限に遺産分割が間に合わないなら「未分割申告」

相続税を払うつもりはあるけれど、相続に気づいた時には申告期限が迫っている──そんな時には安易に時効を狙いにいってはいけません。

申告期限までに遺産分割を終えることができない場合は、「未分割申告」をしましょう。

未分割申告とは、分割されていない財産をとりあえず法定相続分で分けたという想定で、相続税額を計算して申告することです。

この場合、配偶者など特定の人が相続した場合に活用できる相続税の減額特例など、一部の有利な措置を使えなくなってしまうので税額が上がる可能性があります。

逆に、配偶者の税額軽減、小規模宅地の減額、特定計画山林の減額の特例については、申告期限から3年以内に分割して手続きをすれば、後からでも受けることが可能です。

延滞税・無申告加算税を課されるよりはマシですが、使えるはずの特例が利用できないのはもったいないですよね。そうならないよう、税理士に可能な限り早めの相談をするべきでしょう。

時効を狙わずに税理士に相談を

税務署が財産を把握する能力は非常に優れており、時効を狙うのが難しいことは上述した通りです。

相続開始に気付かず時効のカウントが始まっていた場合でも、時効を狙ってはいけません。一刻も早く税理士に相談し、どのように話合いや手続きを進めればよいかなど、アドバイスをもらうべきです。

相続に強い税理士を選ぼう

相続税の手続きや財産評価は、相続専門の税理士に依頼することがおすすめです。

そして相続に強い税理士を探すなら、「ミツモア」というサービスを活用してみて下さい。

ミツモアでは、条件を入力するだけで土地相続に強い税理士事務所最大5社から見積もりが届きます。

さらに実際利用した人からの口コミもあるので、安心して選べます。未分割申告の手続きも、相続に強い税理士なら全てお任せです。ぜひミツモアで、あなたの不安を解消する税理士を探してみて下さい。

二見達彦税理士事務所 - 東京都中央区新富

東京都中央区の「二見達彦税理士事務所」代表税理士。創業支援に強い税理士として、立ち上げ段階にある企業の設立手続きから資金調達、 株式公開までサポートしている。 相続税に関する知識や経験も豊富で、事務所ホームページ上では相続税の手続きや注意点を記したコラムを掲載するなど、 税務知識の普及にも注力する。
ミツモアでプロを探す