「カラスの鳴き声には意味がある」ということ知っていますか?
カラスの鳴き声を把握しておけば、人間を襲おうとしているときの目印になり、警戒すべきタイミングを把握できます。
この記事では、カラスの鳴き声が持つ様々な意味を紹介しつつ、特にうるさい時期や、襲われないための注意点を解説します。
カラスがうるさく鳴くのはなぜ?
カラスの鳴き声が特にうるさいときは、4~7月頃であれば繁殖期の可能性があります。攻撃的になっているのでむやみに刺激を与えないようにしましょう。
カラスの鳴き声には意味がある?
カラスは非常に高い知能を持っており、鳴き声には声色や回数ごとに意味があります。1回は「あいさつ」、2回だと「注意喚起」などです。他の意味も記事内で紹介します。
カラスの種類による鳴き声の違い
日本に生息するカラスは、おもに「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種類がいます。まずは鳴き声の違いを見てみましょう。
ハシブトガラス
ハシブトガラスは住宅街で見かけることが多く、体格の大きいカラスです。くちばしが太く、上部がアーチのようにカーブしています。
頭部が盛り上がっていて、両足でピョンピョン跳ねるように歩く点が特徴です。家の屋根や電線の上など、高いところに止まっていることが多いでしょう。もともと森に住んでいたため、高いところからエサを見つけるのが得意だからです。
鳴き声は「カァー」「クワァー」と澄んだ声で、濁りのないきれいな声で鳴きます。
ハシボソガラス
ハシブトガラスとは異なり、自然豊かな田舎に多く生息しているのがハシボソガラスです。もともと人里近辺に生息していたのですが、ハシブトガラスが進出してきたため、生息地を奪われつつあります。
ハシボソガラスは、ハシブトガラスより小柄な体形で、頭部の段差が少なくなだらかです。またくちばしは細く、人間のように足を左右交互に出して歩く点が特徴です。
「ガァー」という濁ったようなガラガラ声で、タンがからんだように引っかかる印象の鳴き声です。
カラスは鳴き声で会話をする
カラスにはさまざまな鳴き声があり、鳴き声を通じて仲間と会話しているといわれています。
ちなみに、日中の鳴き声はいろいろなバリエーションのコミュニケーションがありますが、夜間の鳴き声はほとんどの場合「エサのありか」を教えて合っているそうです。
40種類以上のバリエーションがある
カァー、カァー | のんびりとした口調であれば、仲間とコンタクトを取りながら飛んでいるときの鳴き声。 |
クアッ、クアッ
カァッ、カァッ |
朝に多い。自分の縄張りを主張する鳴き声。 |
カッカッカッ | 短く切って鳴いているときは、興奮状態の鳴き声。 |
コロコロ
ゴロゴロ |
カラスが甘える声。 |
カラスは一般的な鳥より、鳴き声の種類が豊富です。上記のように鳴き声ごとに意味があり、仲間同士でコミュニケーションを取っています。
例えば「カァッ、カァッ、カァッ……」と断続的に鳴くのは、縄張りを主張しているときの鳴き声です。朝によく聞く鳴き声で、自分の縄張りに異常がないか、仲間と確認しあっています。
「カァー、カァー、カァー……」とゆったり鳴くときは、遠くへ飛んでいく際に仲間とはぐれないように合図を出しています。
ほかにも「カカカ」と短く鳴くときは、巣に獲物を持ち帰ったときの合図です。
鳴く回数にも意味があった
1回 | あいさつ |
2回 | 空腹、注意喚起 |
3回 | 安全、満足感、位置を知らせる |
4回 | 警戒、危険、威嚇 |
5回 | 警戒、逃げろ |
6回 | 敵がいる |
7回、8回 | 集団行動の合図 |
カラスは人間の7歳児に匹敵するともいわれるほど高い知能を持っており、鳴く回数にも意味があるといわれています。
例えば鳴き声が1回のときは「あいさつ」、2回のときは「注意喚起」「空腹」のときに鳴くといわれています。
4~6回は敵が来たときなど緊急事態を知らせる鳴き声で、6回鳴くのは、仲間にたいして「逃げろ」と警告する意味を持っているのです。
7~8回は仲間に合図をするときの鳴き声。鳴き声の種類だけではなく、回数を組み合わせることで、より複雑な会話をしています。
カラスの鳴き声がうるさい時期は要注意!
カラスがうるさい時期は、繁殖期かも
カラスが特にうるさくなっているとき、もしかしたら繁殖期を迎えているかもしれません。
カラスの繁殖期は4~7月くらいで、この時期はヒナを守るために、ふつうより攻撃的になるのです。鳴き声も、いつもよりうるさい印象を受けるでしょう。
そのため、このくらいの時期に「うるさいカラス」に出会ったら、近づかないようにしましょう。このときの威嚇行動は親ガラスのみが行い、集団で威嚇しないことが特徴です。
カラスが縄張りとするのは、巣から見て、半径数十メートルにも渡ります。知らないうちに縄張りに踏み込んで、攻撃される危険性があるので注意しましょう。
カラスがうるさくて困っているときの対処法
「カラスがうるさくて眠れない」「カラスの鳴き声で早く目覚めてしまう」といったとき、以下のような対処法があります。
日中の鳴き声 | 夜間の鳴き声 |
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日中にしろ夜間にしろ、カラスの目を刺激するような「光」は有効です。
日中であれば、太陽光を反射できるCD・DVDや銀テープなどを吊り下げておけば、カラスが近くに寄ってくることは無くなるでしょう。
夜間だと太陽が出ていないので、LEDライトなどで、直接カラスを照らすのが有効です。
また、天敵のタカなどの声を流すことで、カラスが逃げていく効果もあります。業者に依頼すれば、センサー式の機械を設置することも可能です。
ただしカラスは知能が高いので、いずれはこれらの対策に慣れてしまう可能性もあります。いくつかの方法を組み合わせて、長期的に対策することが大切です。
カラスに襲われないために
威嚇されたら、カラスに背を向けない
カラスが威嚇行動をするとき、警戒レベル順に以下のような行動をとります。
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カラスが「カァァ、カァァ」と強く鳴き始めたら、警戒している証拠です。「縄張りに近寄るな」という警告しています。カラスの警告を無視すると、鳴き声の間隔が短くなっていくのです。
最終的には「ガァガァガァ」という臨戦態勢の鳴き声に変わります。臨戦態勢になると「おどし飛行」で向かってきて、最終的には後ろから急降下して、人間の後頭部を蹴ります。
被害に遭う前に、すばやくその場を立ち去りましょう。このとき背を向けると攻撃されるので、「カラスから目を離さずに」離れるのがコツです。
カラスの縄張りから人間が離れると、威嚇をやめます。
威嚇された場所は、しばらく避けて通る
カラスに威嚇される理由は、子育てに関係します。そのため子育ての時期である3~7月は過敏になっています。中でも6~7月は最も過敏な時期なので、注意が必要です。
1度カラスを威嚇させてしまったら、1週間はその場所を避けます。威嚇された場所を避けられない場合は、親ガラスの動きを見ながらできるだけ早く離れましょう。
その後も威嚇され続けたときは、子育てシーズンが終わるまでカラスの巣を避けると安心です。
後頭部を守るものを
カラスは人間から反撃されないように、背後から襲ってきます。そのため日傘を差したり、帽子をかぶったりして、後頭部を守ることが大切です。
ほかにもカラスから身を守るための防御グッズが、ホームセンターなどで販売されています。
万が一カラスに襲われても、単発のキックを繰り返すだけです。連続して何度も襲ってくることはないので、落ち着いてその場を離れましょう。近くにヒナがいる証拠なので、静かにその場を離れることがポイントです。
カラスの鳴き声を知って被害を防ぐ
日本に生息するカラスは2種類で、種類によって鳴き声が異なります。カラスは鳴き方や回数によって、コミュニケーションを取っています。1度鳴き声に耳を傾けてみるのもよいかもしれません。
しかし「ガァガァガァ」と警戒している鳴き声には、注意が必要です。子育ての時期は敏感になっているので、襲撃してくることもあります。
カラスが威嚇してきたときは、静かにその場を離れましょう。縄張りから離れることで、身を守れます。
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