生活の中でよく見かける鳩の中には、種類や個体によって体の色が白いものもいます。白い鳩は普通の鳩とどのように違うのでしょうか?平和の象徴とされる由来や飼育したい場合の方法、白い鳩の被害に悩んだときの対処法まで解説します。
白い鳩と普通の鳩の違い
暮らしの中で白い鳩を見かけたことはありませんか?よく目にする鳩は多くは灰色ですが、羽の色が白い鳩もいるのです。白い鳩と普通の鳩の違いは、どこにあるのでしょうか?
白い鳩は平和の象徴とされる
主にキリスト教圏の国では、旧約聖書が由来として白い鳩を「平和の象徴」と見なしています。
旧約聖書の中で鳩が登場するエピソードは「ノアの箱舟」です。ある日神は堕落した人間を滅ぼすため、人間界に大洪水を起こしました。
訪れた危機に対して人間のノアは箱舟を作り、動物たちと洪水が襲った地を脱します。ノアは洪水が収まったのかを確認するために、白い鳩を放ちました。
帰ってきた鳩がオリーブの若葉をくわえているのを見て、洪水が終わったことを知る話です。このエピソードから鳩は平和・平穏を象徴するようになりました。
とりわけ神聖なイメージを持つ「白」の体を持つ鳩は、平和・愛の象徴として現在も神聖視されています。
もともと白い種類とアルビノの個体がいる
白い鳩にはもともとが白い種類と、色素がほとんどない「アルビノ」の個体がいます。アルビノとは遺伝子の関係から、メラニンが減少し色素が薄くなる先天性の個性です。
もともと白色の鳩には「ギンバト」がおり、手品でよく登場します。おとなしく人に懐きやすい種類です。
「シラコバト」という種類は全体が白いわけではありませんが、尾の色は白くなっています。中でもアルビノとして生まれた個体は、全て白いのが特徴です。
日常的に見かける種類の鳩にも、アルビノの個体はいます。群れの中に一羽だけ白い鳩がいる場合は、アルビノの可能性が高いでしょう。
よく見かける鳩の種類
私たちがよく見かける鳩の種類は主に、「ドバト」と「キジバト」です。どちらもアルビノでない個体は全体的に、グレーに近い体をしています。どちらも体の大きさは30cmを若干超える程度の鳥です。
ドバトは首筋が青と白のしま模様になっているのが特徴で、繁殖力が強い種類です。ドバトのフンに家の周辺を汚される被害は、少なくありません。
家の周辺で見かけた白い鳩がドバトのアルビノなら、巣への執着が強いため撃退が難しい可能性があります。
キジバトの体は赤紫がかっており、背中にウロコ状の模様があります。「ドゥードゥー、ポッポー」と特徴的な声で鳴くので、姿が見えなくてもキジバトがいると分かるでしょう。
白い鳩は家で飼える?
白い鳩の美しさや神聖なイメージから、自宅で飼ってみたいと思う人もいるのではないでしょうか?飼育したいときの注意点と購入する方法を紹介します。
野生の鳩を捕まえるのはNG
外で見かけた白い鳩を飼いたいからといって、勝手に捕まえて飼ってはいけません。野生の鳥や動物の多くは「鳥獣保護法」という法律が適用され、許可のない捕獲が禁止されているためです。
鳩も鳥獣保護法に対象であり、許可を受けずに捕まえると罪に問われてしまいます。
また野生の鳩はダニやノミが潜んでいる可能性が高く、自宅で飼うと健康被害に遭う危険性があります。病原菌が含まれている可能性が高いフンの処理も必要です。
法律面でも衛生面でも、野生の鳩を捕獲して連れ帰るのはおすすめできない方法です。
鳥獣保護法の概要 || 野生鳥獣の保護及び管理[環境省]
ペットショップでの購入は可能
野生の鳩を捕まえるのはNGですが、ペットショップで購入した鳩を飼うことは可能です。白い鳩は見た目から人気があるため、店頭で販売している店もあります。
ペットショップで買えば、飼育方法で分からない部分を尋ねられるメリットもあるでしょう。
ただし通販では鳩を購入できません。対面で会わずに動物を販売するのは法律で禁止されており、知らずに買ったとしても罰せられる可能性があります。万が一ネットで鳩を売っているのを見つけても、購入はやめましょう。
動物の愛護及び管理に関する法律のあらまし(平成24年改正版)|環境省
白い鳩の被害で悩んだときは
平和を象徴する白い鳩も、種類の鳩と同じく害鳥になり得ます。鳩の被害に悩んでいる場合は早めに対処しましょう。放っておくと面倒な被害の実態や、害鳥駆除業者に頼む方法を紹介します。
鳩によって引き起こされる被害
鳩は一度その場所が安全だと知ると、ひと所に居続ける習性があります。大量の鳩が集まればフンのたまり場となってしまうでしょう。
鳩のフンには人にアレルギー症状をはじめ、健康被害を及ぼす細菌が含まれています。夏場だとフンが不快な悪臭を放つのも問題です。洗濯物を外に干している場合は、衣類やファブリックが汚れる場合もあります。
フン以外で生活に大きく影響する被害が、鳩の鳴き声です。鳩は仲間とコミュニケーションを取るために鳴くため、大量に集まると騒音がひどくなってしまいます。
多くの鳩が居着いて被害が長期化するのを防ぐためにも、家や生活圏内で鳩がトラブルを起こしている場合は早めの駆除・撃退が得策です。
駆除は業者に依頼しよう
鳩は同じ場所に居座る習性があり、個人で大量の鳩を追い払うには限界があるでしょう。ベランダをはじめ高い場所にネットを張る作業も発生します。慣れない素人が行うには難しい作業です。
経験と技術を持つ駆除業者に依頼すれば、効果的な方法で鳩を撃退・駆除できます。自分が高所に上ってケガをするリスクもありません。
依頼先を選ぶときは「相見積もり」で、複数社から見積もりを取るのがおすすめです。見積もり内容を比較して後悔しない選択をしましょう。
見積もり一括サービスのミツモアを利用すれば、一度の見積もり依頼で複数の業者から見積もりを取得できます。業者選びに手間や時間をかけたくない人にうれしいプラットフォームです。
平和の象徴「白い鳩」も被害には対策を
白い鳩はしばしば「愛」や「平和」の象徴として扱われます。旧約聖書のエピソードが浸透しているキリスト教圏を中心に、白い鳩は神聖な動物と考えられているのです。
飼育したい場合はペットショップに行き、販売しているか聞いてみましょう。法律で制限されているため、許可なく外で見かけた鳩を捕まえることはできません。
ただ白い鳩も一般的な鳩と同様、人に害をもたらす可能性があります。被害が深刻化しないうちに、業者へ相談して対策をとりましょう。プロに任せれば専門的な知識や経験をもとに、適切な対処をしてくれます。