コーヒーを抽出した後の残りかす。そのまま生ゴミとして捨ててしまうのは、なんだかもったいないですよね。本来は捨ててしまうはずのコーヒーかすで「庭の除草ができる」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
この記事ではコーヒーの除草効果や除草する方法について説明します。本来は捨ててしまうはずのコーヒーかすを有効に活用したい方は、参考にしてください。
コーヒーかすの除草効果
コーヒーかすで除草するには、どのようにすれば良いのでしょう?ここではコーヒーかすの成分や除草ができるまでの期間、効果はどのくらい持続するのかについて説明していきます。コーヒーかすは除草剤と違って、即効性があるわけではありません。それぞれのポイントを押さえて、効果的にコーヒーかす除草をしましょう。
コーヒーかすに含まれる除草成分
コーヒーかすで除草ができるのは、コーヒーに除草成分が含まれているからです。コーヒーに含まれている除草成分は「カフェイン」と「フェノール性物質」です。アルカロイドの一種であるカフェインと、クロロゲン酸をはじめとしたフェノール性物質(ポリフェノール)が、植物の発芽や生育を阻害します。
コーヒーかすを使った除草は、この成分を利用した除草方法です。コーヒーは除草効果を期待できるだけではなく、雑草に集まってくる害虫を防ぐことができます。
コーヒーかすはどのくらいで除草ができるのか
コーヒーかすを使った除草は、長期間継続しないと効果を感じることは難しいです。なぜならコーヒーかすの除草効果は、植物の生育を抑制するほどの除草効果しかないからです。そのため除草効果を期待できるまで時間がかかります。
また庭の面積が広く、コーヒーかすを少量しか用意できない場合は、さらに時間がかかるでしょう。
より効率的に除草をおこなうポイント
効率的に除草するなら以下の2点を参考にしてください。
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土に馴染ませることが必要なので、雑草はあらかじめ除去しておきます。コーヒーかすを乾燥させるには、電子レンジで温めるか、新聞紙に広げて天日干しをすると良いでしょう。上記の方法を取り入れることで、除草効果を早めることができます。
除草効果は半年から1年継続する
庭にコーヒーかすを撒いておけば、除草効果が長く続くというわけではありません。土の中には多くの微生物がおり、コーヒーかすの除草成分を分解されてしまいます。そのため除草効果を期待できるのは、短くて半年。長くても1年ほどです。
継続的に除草をするのであれば、除草効果がなくなってしまう前に、新しいコーヒーかすを撒くのがおすすめです。除草効果がなくなったコーヒーかすは、土をふかふかにする肥料に変わるので、そのまま放置して問題ありません。
コーヒーかすを乾燥させて除草する方法
コーヒーかすで除草を行うためには、乾燥させる必要があります。乾燥させる方法は複数あり、ここでは「自然乾燥させる」「フライパンで煎る」「電子レンジで温める」の3つの方法を紹介します。
自分の適した方法で乾燥させ、庭の広さに合わせた効率的な撒き方で除草しましょう。
自然乾燥させる
コーヒーかすを乾燥させる方法で簡単なのは、自然乾燥です。以下で詳しく説明します。
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空気が乾燥している冬場には、上記の方法がおすすめです。屋外で乾燥させる場合は、風で飛ばされないよう注意してください。室内の場合は、コーヒーが乾くスピードが遅くなりますが、手間がかからないメリットがあります。
フライパンで乾燥させる
コーヒーかすを早く乾燥させたい場合、フライパンを使った乾燥方法がおすすめです。やり方は以下を参考にしてください。
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コーヒー5杯分のかすを乾煎り(からいり)するなら、作業時間は5分ほどです。焦げ付きやすいので、弱火でじっくり煎ることが重要です。フライパンを使用した方法は、火加減に注意して行いましょう。
電子レンジで乾燥させる
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上記の方法で加熱できるのはコーヒー2杯分です。コーヒーかすが大量にある場合は、複数にわけて乾燥させてください。フライパンと比べて電子レンジは、電気代や手間がかかります。電子レンジを使う方法は、コーヒーかすが電子レンジ内を脱臭してくれるメリットがあります。
コーヒーかすを土に混ぜる
乾燥させたコーヒーかすは土に撒きます。手順は以下を参考にしてください。
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乾燥していないコーヒーかすを撒くと、カビが生える原因になるので注意してください。コーヒーかすをプランターに撒くと、除草効果だけでなく、虫除け効果も期待できます。
手袋を着用することで、コーヒーの臭いが手に付くのを防ぐことが可能です。
コーヒーかすで除草する際の注意点
除草目的でコーヒーかすを撒く場合は、注意すべきことがいくつかあります。ここでは継続してコーヒーかすを撒く必要性や効果を得るために必要な量、撒く場所、乾燥させることの重要性について解説します。それぞれの注意点をしっかりと把握しましょう。
継続して撒く必要がある
コーヒーかすの除草効果が続く期間は、半年から1年ほどです。除草効果を保ち続けるためには、少なくとも年に一度はコーヒーかすを、継続して庭に撒き続ける必要があります。また除草効果の切れたコーヒーかすは肥料になり、雑草を増殖させる原因になるので注意が必要です。
土の中にいる微生物は、成分を分解し続け、植物の栄養である窒素を作り出します。効果が切れたコーヒーかすは、その窒素を作り出す微生物の動きを活発にするので、雑草を増やす原因になるのです。
大量に撒かないと強い除草効果を得られない
コーヒーかすを使って強い除草効果を得るには、大量のコーヒーかすが必要です。UCC上島珈琲株式会社が研究した結果によると、1㎡メートルに対して除草効果を得るのに必要なコーヒーかすの量は約10kg。この量のコーヒーかすを除草に使用すると、植物の成長が10分の1程度に抑えられるのだそうです。
大量のコーヒーかすがあれば、高い除草効果を期待できますが、一般家庭で10kgのコーヒーかすを集めるのは容易ではありません。コーヒーを飲む度に、少しずつ乾燥させて撒いていく方法が現実的な方法です。
バジルやハーブに使うと枯れてしまう
バジルやハーブの周りには、コーヒーかすを撒かないよう注意してください。料理に使われることが多いのであまり認知されていませんが、バジルやハーブは雑草の仲間です。そのためコーヒーかすをバジルやハーブの周りに撒くと、枯れる可能性があります。
コーヒーかすを庭に撒く場合は、周辺に香草がないか確認してから撒きましょう。またコーヒーかすの香りは強いため、良い香りのする花の周辺に撒くと、香りが損なわれてしまうこともあるので注意が必要です。
カビの原因になる
コーヒーかすをで除草する際は、しっかりと乾燥させましょう。コーヒーかすはカビやすい性質があり、庭や花壇に湿ったままのコーヒーかすを撒くと、カビが発生してしまいます。
前述した自然乾燥やフライパン、電子レンジを使用した方法を参考にして、コーヒーかすを乾燥させてください。完全に乾燥したことを確認してから、除草したい場所にコーヒーかすを撒きます。また自然乾燥をさせている間も、定期的にかき混ぜてカビの発生を防ぐ必要があります。
コーヒーかすでの除草は子供やペットには影響がない
市販の除草剤は、コーヒーを乾燥させる手間がなく、簡単に除草できます。しかし除草剤には、植物の成長を止める薬剤が入っているので、子供やペットの身体に良くないです。その反面、コーヒーかすなら子供やペットへの影響がなく、安心して庭に撒くことができます。
コーヒーかすでの除草は、手間や時間がかかりますが子供やペットに安全な除草方法と言えるでしょう。ペットや小さな子供がいる家庭では、除草剤ではなくコーヒーかすを使用した除草がおすすめです。もし早い除草効果を求めるなら、除草剤とコーヒーかすを組み合わせた雑草対策をすると、効率的で安全な除草ができます。
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