家の中や庭などにイタチのふんらしきものがある場合は、できる限り早い対策が必要です。この記事ではイタチのふんの特徴の他に、対策方法やふんの処分方法を解説します。
イタチのふんの特徴は?
イタチのふんは細長く、水分を含んでしっとりしています。また雑食動物のため、体毛や果物の種が混ざっています。
イタチのふん尿を防ぐには?
イタチのふん尿を防ぐには、イタチが嫌う臭いのするものを設置しましょう。クレゾール石けん液や木酢液、燻煙チップはイタチ対策に有効です。記事では、他の対策方法やふんの処分方法についても解説しています。
イタチのふんの特徴!形・大きさ・臭いなどから判断しよう
イタチのふんは以下のような特徴をしています。他の動物たちのふんと比較しながら見てみましょう。
動物 | ふんの形状(個体差あり) | ふんの大きさ(個体差あり) | その他ふんの特徴 |
イタチ | 細長い | 6mm | ・水分を含みしっとりとしている(特に表面)
・体毛や果物の種などが混ざっている(雑食動物のため) |
テン | 太い | 1cm | ・動物の体毛が混ざっていることが多い
・水分を含みしっとりしている |
タヌキ | 丸みがある | 2cm~3cm | ・色が黒い
・果物の種や昆虫が混ざっていることが多い |
アライグマ | 食べるものにより変わる(これといった特徴がない) | 5cm~18cm | 動物の骨や果物の種などが混ざっていることが多い |
ハクビシン | 丸みがあり細長い | 5cm~15cm | 果物の種などが混ざっていることが多い |
ネズミ(クマネズミ) | 細長い | 4mm~7mm | 散らばっていることが多い |
一番の見分けるポイントは「形状が細長いかどうか」ですね。丸みがあるふんの場合は他の動物の可能性があります。イタチとテンのふんは似たような特徴をしていますが、テンのほうが比較的大きいふんをします。
しかし素人の目では、イタチのものか他の動物のものなのかを判別するのは難しいです。とはいえこれらの害獣はどれも、放置しておくと同じような被害を受けてしまいます。そのためどの動物かを特定する必要はあまりなく「害獣駆除」として本格的な対策をプロにお願いするのが最も確実です。
イタチの糞尿を防ぐために効果的な対策!今日からできること
イタチによる糞尿被害を防ぐには、そもそも家の中や家の周りに侵入させないことです。以下のような方法が効果的です。
- イタチが苦手な臭いの設置
- 侵入しやすい場所を塞ぐ
- 捕獲(より本格的な対策を取りたい場合)
これらについてくわしく解説していきます。
対策①イタチが苦手な臭いの設置
イタチは強い臭いが苦手と言われています。以下のような嗅覚を刺激するアイテムを使うことで、追い出し・予防ができることがあります。
- クレゾール石鹸液
- 木酢(もくさく)液
- 燻製チップ
- 害獣用忌避剤
イタチのふんが見つかった場所やイタチが侵入しやすい場所に置いておきましょう。
詳しい使い方はこちらの記事も確認してみてください。
対策②侵入しやすい場所を塞ぐ
イタチは主に、以下のような場所から家の中へ侵入すると言われています。イタチは3cm~5cmの隙間があれば簡単に侵入してしまうのです。
侵入しやすい場所 | 対策 | 注意点 |
屋根と外壁の隙間 | 害獣除け用金網ネットを使う | 高所作業になる(落下などの危険性もあるため、複雑な作業は業者依頼がおすすめ) |
通気口(もともと網などが設置されていても、それを破って侵入するケースがある) | 〃 | 高い位置にある場合など、素人ではすべての通気口を把握できないことがある(一か所でも空いているとそこから侵入することがある) |
エアコンと室外機をつないでいるホースの隙間 | 屋外用テープを使って隙間を塞ぐ | テープの選び方を間違うと剥がれやすくなる |
対策③捕獲
より精度の高い対策としては、被害に遭っている場所を縄張りとしているイタチを捕獲する方法です。
ただしイタチは鳥獣保護管理法(野生動物をむやみに捕獲したり飼育したりすることを規制するもの)により捕獲が禁止されています。そのためこの方法を実施するには、自治体から許可を得なければなりません。
日本に生息するイタチは、二ホンイタチとチョウセンイタチ(シベリアイタチ)の主に2種類。捕獲には以下の条件があります。
種類(主に2種類) | 捕獲 |
二ホンイタチ | 許可を得れば捕獲できる |
チョウセンイタチ | オス:許可を得れば捕獲できる
メス:何をしても捕獲はできない |
※地域によりイタチの種類や性別を問わず捕獲が禁止されていることもあるため詳しくは自治体に確認
許可を取らずにイタチを捕獲すると、鳥獣保護管理法違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)となり罰せられてしまうので注意してください。
ちなみに許可を取ってイタチを捕獲した場合、許可の申請をした方が責任をもって処理(放す)しなければなりません(一般的に自治体は処理してくれない)。イタチは水辺に生息する動物のため、家から遠くの池などに連れて行き放しましょう。
イタチの捕獲許可はどうやって取るの?
自分でイタチの捕獲をする場合には、許可を取るための申請も自分で行わなければなりません。(業者依頼の場合は業者に確認)。詳しくは以下の手順を参考にしてください。
- 自治体で許可申請手続きを行う(捕獲をする方が手続きをしなければならない)
- 許可証の交付を受ける
- 期日までに許可証を自治体に返す
〈許可申請に必要なもの〉
- 許可申請書類各種(自治体のホームページから各種ダウンロードして入手)
- イタチの捕獲場所を説明するための地図(どのような地図かは自治体に確認)
- 本人確認書類(運転免許証など)
※必要なものは地域によっても変わります。詳しくは自治体に確認してください。
無事許可の申請が受理されると許可証が交付されます。またその際イタチの捕獲道具が貸し出されるので、それを活用して捕獲しましょう。
イタチのふんによる困りごとを解決するには、業者依頼が最も確実!
前述の通りイタチ対策は素人ができる範囲が限られています。忌避剤などを使った「追い出し」だけでは、どうしても根本的な解決にならないことも。また本格的な対策を行うのも許可が必要なので、少しハードルが高いですよね。
そのため「イタチの糞尿被害を確実に止めたい!」という方は、業者依頼を検討してみてはいかがでしょうか。すべてプロにお任せできるので衛生面でも安心です。
業者依頼をする場合にはミツモアを利用してみてください。ミツモアは郵便番号や求める条件を入力するだけで、最大5社の害獣駆除業者から見積もりがもらえるサービスです。各社の費用やサービス内容・口コミなどを比較でき、より安く信頼できるところにお願いできるというメリットがあります。見積もり比較は無料なので、ぜひ一度使ってみてください。
イタチのふんを処理したい!掃除方法や手順は?
イタチのふんを見つけたら、早めに処理を行いましょう。イタチのふんは以下の手順で掃除をして処理します。
イタチのふんの掃除に必要なもの
- 長袖長ズボン(肌が出ないような服装)
- 手袋(水分を通さないものがおすすめ)
- マスク
- 防護メガネ
- ぞうきん
- ほうき
- ちりとり
- 新聞紙
- ビニール袋(ふんなどを入れる用)
- 燃えるゴミの袋(動物のふんは可燃物のため)
- 水(霧吹きなどにいれておく)
- ペット用消臭剤(除菌もできるもの)
イタチのふんの掃除手順
手順 | 詳細 |
①服装の準備をする | 長袖長ズボンを着用して手袋やマスク、防護メガネを装着 |
②ほうきとちりとりでふんを集めて取る | 取りこぼしがないようにふんを集めたらビニール袋に入れる |
③固まっているふんを落とす | こびりついて固まっているふんは水を吹きかけてやわらかくしてから新聞紙でこすって落とす
この時出たゴミもビニール袋に入れる |
④ぞうきんでふんがあった場所を全体的に拭く | 水を含ませて固く絞ったぞうきんで、しっかりと拭く
使ったぞうきんはビニール袋に入れる |
⑤ふんや掃除で出たゴミなどを「燃えるゴミの袋」にすべて入れる | 中身がこぼれないようにしっかりと口を縛る |
⑥ふんがあった場所全体にペット用消臭剤を吹きかける | 見えない部分にもふんから発生した菌などが付いている可能性があるためまんべんなく空間全体に吹きかける |
イタチの糞尿を放置しておくとどんな被害が起きる?
ふんの正体がイタチだった場合、以下のような深刻な被害が起こる可能性があります。
被害①:家の中に悪臭が広がる
イタチのふんはかなり臭いです。
イタチは雑食動物なので、果物などだけでなく肉も好んで食べます。そのため、ふんにはアンモニアが多く含まれるのです。ふんを放置したままにしておくと、アンモニア臭が家全体に広がってしまうことも。放っておくと「天井にイタチのふんが大量に…」なんてことにもなりかねないので注意してくださいね。
被害②:感染症などのリスクがある
イタチのふんには様々な菌や寄生虫が存在します。ふんを素手で触るとそれらが付着し感染症にかかる恐れがあります(食中毒など)。
またふんを放置しておくとそこからダニやノミが発生し、それが身体に付着してかゆくなることもあります。
被害③:屋根裏や天井裏の床がふんや尿により腐食しダメージを受ける
イタチにはある一定の場所に集中してふんや尿をする、いわゆる「溜めふん」の習性があります。溜めふんをした床は腐食して、場合によっては抜け落ちる可能性があります(動物のふんや尿による床の修理費用相場は公開されていないことが多いため業者に要確認)。
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