「うちで発生している毛虫は何なの?」「しっかり見分けて正しい対処をしたい」という方のために、毛虫の種類の見分け方を解説していきます。
毒をもつ毛虫の種類は?
チャドクガやドクガ・イラガ・マツカレハ・マイマイガは毒を持っています。記事内では見分け方についても紹介しています。
毛虫は自分で駆除できる?
確実に毒を持っていないと判断できる毛虫の場合には、自分で駆除できます。判断できない場合には、業者に依頼するようにしましょう。
庭でよく見る毛虫の種類とは?まずは人を刺す毒毛虫の種類を知っておこう
毛虫は蝶や蛾と同じ「鱗翅目(りんしもく)」の幼虫です。鱗翅目の幼虫は、いわゆるイモムシタイプの虫。そのうち体に毛が生えているものを「毛虫」と呼びます。
毛虫を適切に対処するには、まず「刺す毒毛虫」について知ることが大事。その理由は刺す毛虫と刺さない毛虫では、対処方法や緊急性が異なるからです。毒なしの毛虫は自分で対処もできますが、毒毛虫の場合は業者に駆除を依頼するのが基本です。
それでは、家で目にする可能性の高い毛虫の一覧を確認してみましょう。
刺す毛虫(毒のある毛虫)と刺さない毛虫の一覧
【危険性高:人を刺す毒あり毛虫】
毛虫の種類 | 毒の有無 | 大きさ | 付きやすい植物 | 判別方法 |
チャドクガ | 有 | ~30mm | ツバキ、サザンカ、チャノキなど(ツバキ科) | 付いている植物で判断する |
ドクガ | 有 | ~40mm | サクラ、ウメ、柿、ツツジなど | ・似ている毛虫も多いため判断が難しい
・似た毛虫がいたら、業者に任せるのが無難 |
イラガ | 有 | ~25mm | カエデ、サクラ、ウメ、柿など | 色・姿形から判断する |
マツカレハ | 有 | ~70mm | 松 | ・付いている植物から判断する
・色や姿形からも判断できる |
マイマイガ | 無※
※生まれたての時のみ毒あり (毛が刺さると痛い) |
~60mm | サクラ、ウメ、クヌギ、クリ、カエデなど | 似ている毛虫も多いため判断が難しい |
【危険性低:毒の無い毛虫】
毛虫の種類 | 毒の有無 | 大きさ | 付きやすい植物 | 判別方法 |
アメリカシロヒトリ | 無 | ~30mm | サクラ、柿、カエデなど | ・色や姿形から判断
・糸で巣を作るという性質からも判断できる |
クスサン | 無 | ~80mm | クリ、クスなど | 色や姿形から判断する |
モンクロシャチホコ | 無 | ~50mm | サクラ、ウメ、モモ、リンゴ | 似ている毛虫も多いため判断が難しい |
オビカレハ | 無 | ~40mm | サクラ、ウメ、モモ、リンゴ | 似ている毛虫も多いため判断が難しい |
ちなみにどの毛虫の発生時期も、基本的に春と秋の年2回。活動時期が重なっているため、発生時期で毛虫の種類を見分けるのは困難です。
【画像あり】毛虫の種類の見分け方!色や見た目・付いている植物で判別
危険な毛虫かそうでないかを見分けるには、毛虫の「色」「姿形」「付いている植物」をチェックするのがポイントです。
まず毛虫を色と姿形で見分ける際には、次の箇所をチェックしましょう。判別の精度を上げることができますよ。
- 体のベースの色
- 模様
- 毛の色
- 形
ただし種類によっては似たような姿をしており、見分けるのが難しい毛虫もいます。また生まれて間もない幼虫だと、色がはっきり分からないケースも多く見られます。判断が難しいと感じた場合は、迷わずプロの駆除業者に依頼しましょう。
色別にグルーピングして毛虫を紹介していきます。それぞれの見分け方も説明しているので、発生している毛虫と見比べてみてください。
緑色の毛虫(見分けやすい)
緑色が特徴の毛虫には以下の種類があります。
- イラガ(毒あり)
- クスサン
画像を比較してみましょう。
【イラガ】
イラガは他の毛虫にはない鮮やかな緑色が特徴。背面に茶色や青、黄色の派手な模様を持つことがあります。体の形も個性的で「ふさふさした毛」というより「体にとげ付きの棒が付いている」ような見た目の毛虫です。他の毛虫と比べても小さく2.5mmほどの大きさしかありませんが、刺されると猛烈な痛みを伴います。危険な毛虫のひとつなので、見つけたら自己処理せず業者に任せましょう。
【クスサン】
太い体に短く細い毛がたくさん生えています。特徴的なので判別はそこまで難しくありません。
茶色・黒色の毛虫(見分けづらい)
茶色・黒色が特徴の毛虫は、以下の種類です。
- チャドクガ(毒あり)
- ドクガ(毒あり)
- マツカレハ(毒あり)
- マイマイガ
- オビカレハ
画像を比較してみます。
【チャドクガ(毒あり)】
チャドクガはクリーム色の長い毛とオレンジ色の顔が特徴。成長するにつれて黒い斑点が多くなっていきます。毒があるため要注意です。
チャドクガの毒針は毛虫の通った跡にも残ります。生け垣などに発生してしまった場合は、通行人にも毛虫被害が出ることがあり大変危険。早期対処が必要な毛虫のひとつです。
【ドクガ(毒あり)】
ドクガは名前の通り毒があるため要注意。黒い体にオレンジ色の模様が特徴的です。
- 頭部が黒い
- オレンジ色が強くコントラストがはっきりしている
微妙に模様が異なるドクガもいるので、このような見た目の毛虫を見かけたら注意してください。
【マツカレハ(毒あり)】
マツカレハはつやつや輝く背中の白色と、足元に生える毛が特徴的です。黄色・茶色い筋が入り頭部に黒い毒針毛が生えています。
毒針による被害も危険ですが、新芽食害による植物への被害も大きい品種。見つけ次第、早急な対処が必要です。
【マイマイガ】
ドクガと見た目が似ていますが、マイマイガの場合は赤の模様が入っていることがあります。そのため少しカラフルに感じるケースも多いでしょう。また最大の特徴は顔です。画像のような顔をした毛虫がいたらマイマイガだと考えてください。
【オビカレハ】
オビカレハはチャドクガと見た目が似ていますが、背中がシルバーのような色をしているのが特徴です。
ただし個体差などで判別しにくいケースもあるので、安易な自己判断は禁物。少しでも判別に不安がある場合はプロの業者に相談してください。
業者に依頼する場合の相場は木1本当たり10,000円前後です。業者に依頼する際は、ぜひミツモアを利用してみてください。
簡単な質問に答えるだけで複数社から見積もりをもらえるため、より安く納得のいくところを選べますよ。無料でチャットもできるので「こんな毛虫がこんな木に発生している」と伝えてみてください。
その他の毛虫(白や赤など)
その他の色が特徴的な毛虫は、以下の通りです。
- アメリカシロヒトリ
- モンクロシャチホコ
画像を比較してみましょう。
【アメリカシロヒトリ】
アメリカシロヒトリは白い長い毛を持ち、全体的に淡い色合い。集団でクモのような巣を作ります。
【モンクロシャチホコ】
赤黒い見た目をしている毛虫がいたらモンクロシャチホコかもしれません。名前に「シャチホコ」という言葉が付いているように、尻尾を振り上げるような動きをすることがあります。
付いている植物によって毛虫の種類が判断できる場合も
毛虫の種類によっては、付いている植物から判断する方法が大変有効です。特に「チャドクガ」「マツカレハ」は特定の木に付くため、容易に判別可能。
チャドクガは「ツバキ・サザンカ・チャノキ」などのツバキ科に発生する毛虫です。家のツバキやサザンカに毛虫が大発生したら、チャドクガの可能性が高いと考えていいでしょう。
マツカレハは「マツケムシ」ともいわれ、その名の通り松に付く大型の毛虫です。メタリックカラーの様な白色が特徴的ですが、生まれたての頃は白色が目立たない場合もあります。
毛虫の駆除方法!大量発生時は業者も検討
毛虫の駆除には、自分でする方法と業者に依頼する方法があります。それぞれ以下のように使い分けましょう。
【業者に頼むのがおすすめ】
- 毛虫の種類が判別できない
- 毒毛虫が発生している
- 毛虫が大量発生し駆除しきれない
- とにかく毛虫が苦手で駆除できない
【自分で駆除するのがおすすめ】
- 確実に毒毛虫ではないと判別できる
- 発生している毛虫が少数
毛虫駆除業者に依頼する場合の相場は、だいたい木1本当たり10,000円前後です。業者に依頼する際はぜひミツモアを利用してみてください。
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それでは自分で駆除する方法について見ていきましょう。
自分で駆除する場合の手順
家に発生した毛虫の種類が「毒毛虫」ではないと判別できた場合は、自力で駆除する事も可能です。以下のアイテムを用意して駆除を行いましょう。
- 毒針毛固着剤
- 殺虫剤
- 軍手
- ツルツルとした材質の衣服
- ゴーグル
- マスク
毒毛虫ではないと思っていた毛虫が、実は毒毛虫である可能性も考えられます。そのため毛虫の毛が拡散しないよう毒針毛固着剤を使用しましょう。
なお毛虫が大量発生してしまった場合は、たとえ毒なしの毛虫であっても駆除は困難です。通行人や隣家から苦情が出る可能性もあるため、早めに専門業者に相談をしましょう。
毛虫駆除の業者を探す際は、無料の一括見積もりが便利な「ミツモア」を利用してみてくださいね。高度な専門知識を持つ評判の良い業者を、自分の好きな条件から探せますよ。
毒毛虫に刺された時の対処法と注意点
毒毛虫に刺されてしまうと湿疹(しっしん)や腫れが表れ、強い痛み・かゆみを引き起こします。数週間にわたり症状が続くこともあるため、刺されてしまった場合は速やかに皮膚科に行きましょう。
万が一毒毛虫に刺されてしまった時は、以下の注意点を守りましょう。
- むやみにかきむしらないこと(症状が広がる恐れがあるため)
- 自力で毛虫を駆除しないこと
毒毛虫の毛は小さく軽いため辺りに漂いやすく、間違った対処をすると被害が広がる恐れがあります。危険な毒毛虫の駆除は専門の業者に任せるのが確実。毒毛虫の駆除・対処方法の詳細については、こちらの記事を参考にしてくださいね。
毛虫の予防方法
毛虫の被害に遭いにくくするために、日頃からしておくべきことを紹介します。
- 庭木の剪定(まゆ・卵を駆除する)
- 忌避スプレーを使用する
- 夜間に庭を明るくしない
庭木の剪定(まゆ・卵を駆除する)
枝が密集した庭木は毛虫発生の原因になります。理由は枝が茂っていることで、外敵から身を隠しやすいから。成虫の産卵場所としても狙われやすくなります。庭木はこまめに剪定(せんてい)し、風通しのよい株を保ちましょう。
剪定の際には同時に、毛虫のまゆや卵が産み付けられていないかも観察してください。卵のうちに枝ごと廃棄できれば大量発生を防げます。特に冬場の剪定は大変効果的。卵やまゆの状態で越冬する毛虫が多いからです。毛虫の卵には毒針が付着していることもあるため、軍手を着用して剪定しましょう。
忌避スプレーを使用する
蝶・蛾が嫌う成分が入ったスプレーをまいておくのも効果的です。忌避スプレーとして有効なものは以下の2種類。
- 木酢液スプレー
- ミント(ハッカ油)スプレー
木酢液は木炭を製造する時に生じる「煙」を冷却して作られる液体のこと。希釈して散布すると、植物の活性化や害虫忌避に効果を発揮します。
またミント(ハッカ)の成分も、蝶や蛾・幼虫を忌避するといわれています。スプレーの作り方は以下の手順です。
- ガラス製スプレー瓶に、ハッカ油またはミントの精油を10滴~20滴入れる。
- 1.に無水エタノール10mlを入れ、瓶を揺すって混ぜる。
- 水90mlを加えて希釈し、スプレーする。
忌避スプレーは天然の成分なので、毛虫を駆除したり長期間効果を持続させたりする力はありません。1週間に1度程度を目安に定期的に散布しましょう。
夜間に庭を明るくしない
夜行性の蛾は夜間の明かりにつられてやってきます。特に白熱灯や蛍光灯の光は虫を寄せ付けるため要注意。以下のような工夫で、できる限り夜間の庭に電球の光を当てないことを心がけましょう。
- 庭に面した窓のカーテンは閉める
- 庭にライトを設置している場合は、虫の寄りにくいLEDランプに変える
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地域のプロを探す際はミツモアの一括無料見積もりをご利用いただくと手間なくご自身の希望通りの業者を見つけることが可能です。
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