天然芝とは異なり手入れに手間が掛からない人工芝。
しかしきれいな状態を長く保つためには、週1回程度の掃除と、半年に1回程度のブラッシングが必要です。
人工芝の基本的な手入れ方法から、長持ちさせるためのコツ、便利な手入れ用品などを紹介します。
人工芝の基本的な手入れ方法
天然芝のように面倒な水やりや芝刈りを行わずに済むのが、人工芝のメリットです。
しかし人工芝といっても美しい状態を保つためには手入れが欠かせません。
庭やベランダの人工芝は、週1回程度掃除をしましょう。
掃除機で細かいゴミを吸う
芝生の丈によっては奥の方にゴミがたまったり、髪の毛やホコリなどが絡まってしまったりするでしょう。そのような場合も、掃除機で軽くなでるように吸い取ると人工芝を傷めずに手入れができます。
人工芝の手入れに使用する掃除機は、砂や土などの吸引が可能なものを使いましょう。
また雨あがりで芝に水滴がついている場合は掃除機の故障の原因になるため、乾くのを待ってからかけましょう。
継ぎ目のあるジョイントタイプの人工芝は、継ぎ目部分にゴミがたまるため、掃除機を使うと簡単に吸い取れます。
大きめのゴミはほうきで掃く
日常的な人工芝のメンテナンスは、掃除用のほうきを準備しておけば問題ありません。
掃除機では芝を傷めそうで心配という人や、電源を使えないという場合にもおすすめの方法です。
庭や玄関周りの掃除に使うナイロン製のほうきや、枯れ葉などを掃除しやすい竹製のほうきなどが使いやすいでしょう。
雨の日の後や、台風の後に少しゴミが気になったときなど、その都度サッとほうきで掃くだけできれいな人工芝をキープできます。
芝が寝てしまったらブラッシング
ブラッシングを行うと、寝てしまっていた芝が再び立ち、見た目もよくなるでしょう。
長く人工芝を敷いていると時間が経つにつれて芝が倒れ、寝た状態になってしまいます。人が通る場所や踏んだ場所、植木鉢や重いものを置いた場所などは芝が寝たままになるのです。
ブラッシングは半年に1回を目安に行うときれいな状態を保てます。
費用がかかるのはサビ取りと消臭剤
人工芝のメンテナンスで費用がかかるのは、サビ取りと消臭剤です。
サビや臭いが気になったら、ホームセンターやインターネットで購入して使用しましょう。
人工芝のトラブル別手入れ方法
管理の手間が掛からない人工芝ですが、時間が経つにつれて汚れやトラブルが気になることがあります。人工芝の芝生にトラブルが起きたら、どのように対処すればよいのでしょうか。
原因ごとに手入れの方法や気を付けるべきポイントを確認して、早めに解決することをおすすめします。
飲料汚れ・ペットのフン:濡れたモップ
飲料には糖分が含まれていることもあり、匂いやべたつきが生じるものもあります。
そのまま放置してしまうとべたつきや触れたときの不快感、悪臭の原因になる場合があります。
また鳥や犬、猫など動物のフンが落ちた場合も、フンを取り除いてから雑巾で拭き、水洗いをしましょう。
衛生面が気になる場合は、中性洗剤をまいてから水洗いをすると安心です。
油汚れ・ガソリン:拭き取りと洗剤
一旦拭き取った後、油汚れに使える洗剤や中性洗剤を使って汚れを落とします。このときモップを使うのもおすすめです。
汚れがひどいとき:ばらして高圧洗浄機
ただし水はけのよい屋外に敷いてある芝か、バラして干せるタイプの芝に限ります。
自分の力で落とせなそうな汚れだと思ったら業者に相談してみるのもよいでしょう。最大5社の見積もりが無料で届くミツモアを利用すると便利ですよ。
生えてきた雑草:その都度抜く・除草剤を使う
グリホサート配合の除草剤を葉に塗り、根っこまで枯らす方法もあります。
人工芝を敷くとき、雑草を防ぐため下に除草シート(防草シート)を敷きます。しかし、除草シートの切れ目やジョイントタイプの人工芝の継ぎ目、建物と芝の境目などに雑草が生えてきてしまうこともあるでしょう。
しっかり除草シートで防いでも、鳥のフンや風によって雑草の種が芝生に落ちることも考えられます。雑草が生えてきても根を張ることは少ないため、気付いたときに抜いてしまうのが確実です。
雑草が深く根付く前に抜き、抜くときはしっかり根ごと取り除くようにしましょう。
雪が積もったら:どかして水で流す
そのままにしておくと、雪は重いので人工芝が寝てしまいます。
人工芝を長持ちさせる心掛け
耐久年数があるとはいえ、せっかく人工芝を敷いたのであれば長く美しい状態を楽しみたいものです。
人工芝の美しい状態をキープし、長持ちさせるための工夫を紹介します。
芝の上に重いものを置かない
人工芝を傷める原因として特に気を付けたいのが、重いものを芝の上に置いたままにすることです。
園芸用の道具や植木鉢、ベンチやイス、テーブルなどの重さがあるものを置いたところは芝が寝てしまいます。
人工芝の上に置いたものは定期的に移動させて、寝てしまったパイルをデッキブラシでブラッシングして立てるなどの工夫が必要です。
また重いものを移動させるときは芝を傷めないよう、引きずったり何度も移動させたりしないようにしましょう。
車の走行を避ける
人工芝を敷いている部分に車を乗り入れるのは避けましょう。
車のタイヤの重量に耐えきれず、人工芝のパイルが傷んで葉の部分が折れたり、ちぎれたりして破損する恐れがあります。
タイヤの摩擦によって人工芝の劣化を早めるだけでなく、ぬれた人工芝でタイヤが滑ると危険です。
どうしても車が人工芝の上を走行する場合は、芝を保護する養生材を敷いて対処しましょう。
人工芝の上で火気を使わない
タバコ・花火・焚き火などを人工芝の上で扱ってはいけません。
また電源ケーブルなど高温になる機材を長時間置くと、人工芝が変質してしまう恐れがあります。
断熱材を使用するなどして、人工芝に直接熱い部分が接触しないようにしてください。
芝生の上に勢いよく水を流さない
水で汚れを洗い流すときは、勢いよく流さないようにしましょう。
敷くときにせっかく平らにならした土が、ボコボコになってしまいます。
一か所に水が集中しないよう、少しずつ時間をかけて水を流しましょう。
人工芝の特徴と手入れを楽にする敷き方
人工芝にも、スポーツのコートに使用されるものから景観用のものまで、さまざまな種類があります。
家庭の庭やベランダによく使用されるのは、エクステリア用の人工芝です。
人工芝は合成樹脂で作られた芝生
人工芝は天然の芝生の見た目に似せ、ナイロンやポリエステルなどの合成樹脂で作られた人工の芝生です。
見た目のリアルさは近年進化していて、手触りなども本物の芝に近いハイクオリティな人工芝も販売されています。
数種類のパイル(芝部分)を組み合わせたものや、ミックスされた自然な色合いなど種類が豊富です。
癒やしのグリーンで庭の景色を爽やかに見せてくれる人工芝は、手軽に芝生の庭を作りたい人に人気があります。
人工芝の寿命は7~10年
天然芝のような芝刈りや水やりがいらない点が人工芝のメリットですが、敷いた後の状態が永久に続くわけではありません。人工的に作られた芝生のため耐久年数があり、いずれ交換しなくてはいけないのです。
一般的に人工芝の寿命は7~10年ほどだといわれています。人工芝の劣化は人や物の重さで芝生が倒れてしまうことや、紫外線の影響などによる経年劣化が原因です。
もちろん商品によって10~20年持つものや2年ほどで買い替えが必要になるものまで耐久年数は異なりますが、徐々にパイル部分が劣化していき交換が必要になるでしょう。
<人工芝の交換時期のサイン> |
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敷く場所の水はけの良さが大事!
人工芝を敷くときには、水はけをよくすることがとても重要です。雨の日にいつまでも水が溜まりっぱなしになるような敷き方だと、人工芝にカビが生えてしまいます。
▽人工芝を敷く際、どうしたら水はけがよくなる?水はけのよい人工芝の選び方って?が知りたい方はこちら
▽人工芝の敷き方が詳しく知りたい方はこちら
関連記事:人工芝の正しい敷き方とは?DIYの方法やつなぎ目のポイントを紹介|ミツモア |
雨が降ったときに、水が溜まる場所はないか確認しましょう。
もし水はけが悪い土だったら、地面に傾斜をつけるか、川砂と砕石を用いて土壌を改善します。
排水のため、2~3%の傾斜が必要になります。これを水勾配といいます。
普通の建物には、ベランダなどの床には設計の時点で水勾配が施されています。
人工芝と天然芝の比較!後悔しないように選ぼう
「庭やベランダに緑が欲しい」と思いつつ、人工芝にしようか天然芝にしようか迷っている人もいるのではないでしょうか。
人工芝にはメリット・デメリットの両方があります。導入してから後悔しないよう、事前に自分のライフスタイルに合う方を判断した上で、どちらにするか選ぶことをおすすめします。
<人工芝のメリット> |
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<人工芝のデメリット> |
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一番目立つのはやはり費用と、手入れにかかる手間の違いです。
「初期費用の安さにつられて天然芝にしたら、月数万円のメンテナンス費用がかかった」なんてこともあります。
天然芝→導入コストは安いが手入れに時間とお金がかかる
人工芝→導入コストは高いが手入れの時間とお金はかからない |
▽人工芝の施工にかかる費用やその内訳は、こちらの記事で紹介しています。
▽天然芝の張り方や手入れの方法・施工費用はこちら
人工芝の手入れにおすすめの便利道具
人工芝の手入れを行うとき、手だけでゴミや小石、汚れなどを取り除くのは大変な作業です。労力をかけず安全に手入れ作業を行うなら、手入れ用の道具を準備しておくとよいでしょう。
使いやすい便利な道具を導入することで、手入れが快適になります。手入れの効率を上げる、おすすめの便利道具をチェックしてみましょう。
日々のゴミ取りに最適な掃除機
【この商品がおすすめ!】マキタ「充電式クリーナ CL282FDRFW」
紙パック式集じんタイプで、コードレスの掃除機のため屋外でも手軽に使用できます。
約22分の充電で、標準50分稼働できるというパワフルなところも注目のポイントです。細かな砂や小石、ゴミなどをサッと吸い取ってくれて、人工芝の掃除に役立ちます。
大きい落ち葉や小石にぴったりのほうき
【この商品がおすすめ!】azuma「名匠160庭園ほうき長柄」
穂の部分にコシのあるヤシの葉脈を使用しているため、弾力性に優れていて落ち葉や小石などをしっかり掃けます。
また柄の部分が長いため屈まずに掃除ができて、腰を痛める心配が少ないのもポイントです。人工芝の手入れに使いやすいほうきが欲しいという人は、ぜひチェックしてみてほしい商品です。
寝てしまった芝を起こすデッキブラシ
【この商品がおすすめ!】日本クリンテック「ベランダ玄関のための床ブラシ2」
コンパクトで邪魔にならず、気になったときにサッと使えます。アルミニウム製の柄が軽くて使いやすく、人工芝にダメージを与えにくいというところもおすすめです。
人工芝を手入れして長持ちさせよう
手軽に緑のある庭を作れる人工芝は、天然芝の管理に自信がない人にもおすすめです。基本的な手入れの方法さえマスターしてしまえば、1年中芝生のある風景を楽しめます。
芝生を育てる手間がない分、手入れを怠らないようにして、美しい状態が長持ちするように心掛けましょう。日々の簡単な掃除や、トラブルが起きたらすぐに対処することがきれいな人工芝を保つコツです。
ぜひ手入れの仕方をマスターして、人工芝のある生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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