着物のコーディネートは柄も色もたくさんあって難しいと感じていらっしゃる方も多いかもしれません。
季節やシーン、年代に合わせて着こなせるようになると楽しく、周りの人にも喜ばれます。
今回は色々な側面から、着物のコーディネートのコツや方法を解説していきたいと思います。
着物コーディネートのコツは?
最近は着物を普段着や街のお出かけ着として着る方も増えてきているようです。浅草や京都では、外国人観光客だけでなく日本人観光客にもレンタルの着物が流行っているようです。
そんな中、自分で着物選べると素敵ですよね。着物には、格や季節ごとに着る着物など種類がたくさんあります。
着物をおしゃれにコーディネートができるようになれば着物美人の仲間入りです。
着物と帯のコーディネート
着物のコーディネートで一番見せ場になるのが着物と帯です。着物1枚帯3本という言葉があるように、着物と帯の組み合わせで何通りものおしゃれを楽しむことができます。
例えば、紬や小紋には半幅帯や名古屋帯、留袖や訪問着には袋帯など着物の格やシーンに合わせて帯を合わせます。
淡い色の着物に濃い色の帯を合わせるとキリッとした印象になりますし、淡い色と淡い色を組み合わせると、優しい印象になります。
単色の着物に派手な帯を合わせたり、自分なりのこだわりの帯留めや帯揚げ、小物を合わせることができれば、コーディネート上級者の仲間入りです。
帯揚げ、帯止めでコーディネートを楽しむ
帯揚げや帯留めといった小物は、帯の形を作ったり、着物をしっかりと固定するといった機能面で大切な着物の一部になっています。面積も小さく見えづらいものですが、この小さい着物小物は着物コーディネートにおいては、重要な役割を担います。
差し色に使ったり、形を工夫したりすることで遊べる一番楽しいところでもあります。淡い色の上品な着物や帯に、同系色の濃い色の帯揚げや帯締めをすると、引き締まり、大人っぽい印象を演出することができます。
また、帯留めは自分で作ることもできます。
ビーズアクセサリーやブローチ、つまみ細工、箸置き、可愛いガラス細工など、身近なもので簡単にリメイクができるんです!自分のこだわりのものを身につけることで自分だけのコーディネートを楽しむことができます。
着物のコーディネート・色と季節
着物のコーディネートでおもしろいのは、季節によって色や柄を選ぶことです。季節のお花やモチーフの描かれた着物、季節を先取りした色合いの着物を着こなせると、着物上級者の仲間入りです。
着物では、その季節のお花や色を少し先取りするのがおしゃれな着こなしと言われています。
たとえば桜なら、満開の時ではなく咲き始めに着るのがおしゃれです。そして満開になったくらいから少しずつ夏に向けて着物や帯を変えます。
ここでは、春夏秋冬で着る着物の色や柄、肌の色や年代に合わせた選び方を解説します。
春におすすめな色
春は桜や梅など、春の花が映える時期ですね。色としては淡いピンクやクリーム色、優しい黄色など春らしい色がいいですね。差し色には水色などの涼しげな色を使うとまとまります。
また半襟や帯揚げに桜柄を使うと、それだけでも春らしさがでます。帯揚げ、帯留めに春色を使うなど、小物もうまく使えるといいですね。
夏におすすめな色
夏は寒色系の、淡い涼しげな色を使うといいですね。夏は単衣や浴衣を着ていても、暑い時は暑いです。
着物の色だけでも涼しく見えるようなカラーを選ぶと、暑苦しさは減りますよね。
また、紺や黒といった濃い色の着物に、淡い色の帯を合わせるのもおしゃれです。
秋におすすめな色
秋にはトーンの濃い赤や黄色、茶色などの秋らしい色を着ましょう。
まだ暑い場合は、透け感のない薄い着物に、差し色で赤、黄色、茶色などの秋カラーをいれるのがおすすめです。
無地の着物に、秋カラーの帯や帯揚げや小物などで一色プラスするのもおしゃれですね。
冬におすすめな色
冬は木や花などに色がなくなってくる季節です。着物の柄に華やかな赤やや温かみのあるベージュなどの色の着物を着ると、周りの景色によく映えます。
クリスマスやお正月などでは、綺麗なイルミネーションやお祭りにも負けないはっきりした色味のものを楽しむといいですね。
肌に合わせた色選び
肌の色は人によって違います。当然、人それぞれ合う色合わない色がありますよね。着物や半襟は顔まわりにあるので色選びは重要です。
着物を選ぶ時は必ず実際にあてて顔映りを確かめましょう。似合う色は、顔が明るく写りはっきりとした印象になります。
たとえば、イエロー系の肌の人はオレンジや茶、緑色が綺麗に写ります。
またピンク系の肌の人は青や紫、シルバーなどが似合います。
オークル系の肌の人は、薄いピンクや赤、藤色などがおすすめです。
自分の肌の色が何系か気になる方は、パーソナルカラー診断を受けてみるといいですね。
年齢に合わせた色選び
若い時に着ていたピンクの着物、年をとったらもう着られない、と思っている人はいませんか?
実は、年齢によって着てはいけない色はないんです。最近ではお年を召してもピンク色の着物を着る方もいます。柄があまりにも派手だったり色が強すぎると雰囲気が合わない場合はあるかもしれません。
しかし、同じようながらでも色のトーンや大きさで雰囲気は変わります。自由におしゃれな着物を選べるといいですね。
格式に合わせた色選び
着物には格、というものがありシーンによって着るべき着物、着てはいけない着物があります。
たとえば、結婚式では親族は黒留袖を着ます。着物の第一礼装の留袖は新郎新婦の親族として格をあわせることができます。一方招待客は振袖、訪問着など華やかな着物で色を添えます。一つ紋、三つ紋の色留袖は大人の準礼装ですので結婚式に失礼の無い格のある装いとしてピッタリです。
また、入学式やパーティなどはお祝いの場ですので明るい色合いのものが合います。その場の雰囲気に合わせて、色をチョイスできるといいですね。
着物のコーディネート・年代別
年代によって、美しく見えるコーディネートは違います。
その時どきによって似合うもの、綺麗にみえるものを身につけるのが着物美人になるコツですね。
30代の着物コーディネート
30代では、コーディネート全体に使う色の数を少し減らすといいでしょう。
例えば、ブルーの着物なら柄の色は白や同系色の水色や紺のみに抑えると、落ち着いた印象になります。柄は大きく派手だったとしても、使う色が1色〜2色だと派手すぎない印象を演出できます。
また着物の色が1色なら派手な帯をしても目立ちすぎません。むしろ、それがアクセントとなりおしゃれな雰囲気になります。
個性的なコーディネートをしたい方は、帯や半襟をこだわりの色や柄にすることで、自分らしさも演出することができます。
帯は半幅帯よりは名古屋帯の方が、格があがり、品良く着こなすことができるでしょう。
40代の着物コーディネート
40代では、薄い黄色やベージュやグレーなどの淡い色の着物を着ると、上品な印象を演出できます。半襟や着物など顔まわりにくる色が淡く優しい色だと、上品で落ち着いた女性に見えます。
その代わり、帯締めや帯揚げだけを濃い色にするとアクセントになり全体が引き締まります。30代の時と違い、大きな柄よりは小さな模様のある着物か、無地のものがいいでしょう。
落ち着いた青や赤、茶色などの名古屋帯と合わせると、まとまりのあるコーディネートに見えます。
また30代で着ていた着物が少し派手だとしても、先ほどの落ち着いた帯で渋さを出すことで落ち着いた印象になる場合もあります。
50代の着物コーディネート
50代では、全体に柄があるものはあまり見かけなくなります。細かく小さい模様があるか、無地の着物が似合う人が多くなります。
お祝い事やお出かけでは淡いベージュや黄色、水色などの色が顔周りを華やかにしてくれます。帯も同系色でシンプルなものがいいですね。
普段着では逆に紺や黒の紬もおしゃれです。渋い色も使いこなせるようになれば、着物上級者の仲間入りです。
着物のコーディネート・種類
着物には、素材の違いや合わせる小物の違いなどによってたくさんの着方ができます。カジュアルに着こなすのか上品に着こなすのか、着物の素材で選ぶのもいいですね。
アンティーク着物とは?
アンティーク着物とは、江戸時代末期から昭和初期に仕立てられた着物のことです。着物のリサイクルショップや古着屋さん、老舗の呉服屋さんに置いていることが多いです。
現代にはないレトロな柄、幾何学模様が魅力です。アンティーク着物は色が鮮やかだったり柄が大きいものが特徴的です。
柄×柄で華やかな印象にしてもいいですし、帯をシンプルにして着物を際立たせるのもおしゃれですね。
小紋のコーディネート
小紋は、現在では日常着として着られています。名古屋帯を合わせたり、半幅帯を合わせてカジュアルに着こなすのが一般的です。
半幅帯で帯の結び方を工夫してもいいですし、落ち着いた色の小紋に華やかな名古屋帯を合わせるのもおしゃれですね。
羽織のコーディネート
羽織は、洋服でいうカーディガンのようなものです。昔は丈が短いものが流行っていましたが、最近はひざ下まである長い丈の羽織が人気です。
洋服だと色々な色や柄があるとうるさく感じてしまいますが、着物はそれがおしゃれに見えますよね。
着物とは雰囲気の違う羽織を合わせるのも華やかでいいですし、色や系統を似せるとそれはまたまとまりがでておしゃれになります。
着物のコーディネートになれたら、羽織にも挑戦したいですね。
ウールの着物のコーディネート
ウール着物とは、羊の毛で織られた着物です。暖かくて生地もしっかりしているため、普段着として着られています。普通の洗剤で洗濯できるのも大きな魅力ですね。
絹ではないし下地もないため格は低いですが、洋服と組み合わせたりとおしゃれの幅が広い着物でもあります。
冬は中にタートルネックを着たり、マフラーや帽子と合わせるのもいいですね。
カジュアル着物のコーディネート
カジュアルな着物は小紋や紬など普段着に着る着物です。格式やルールもないため、半襟や帯揚げ、帯留めの色や柄を自由に選べます。
好きな柄の最近では布を自分で切って半襟にしたり、帯揚げとして使ったりするコーディネートもあります。
着物をシンプルなものにする代わりに、半襟や帯揚げを派手な物にするとメリハリのあるコーディネートになります。
自分のこだわりポイントを詰め込めるのが、カジュアル着物の魅力です。
モダンな着物のコーディネート
モダンな着物は、近代的な模様や幾何学模様など現代の感覚にあった柄の着物です。赤や黒、白などの色だけで模様を作っていたり、ストライプやチェックのような柄もあります。
半襟や帯揚げ、帯などもモダンな柄にして近代的な印象にするのがおしゃれですね。たくさんの色は使わず、シンプルな模様や柄を使うことが多いモダンな着物。
洋服や帽子と組み合わせるのもおすすめです。
着物をコーディネートしたら着付けはお願いしたい!
着物や帯を自分で選んで購入しても、着付けができないと着ることができないですよね。教室に通ったりして学ぶのは時間もお金もかかります。
そんな時はプロに頼むのが一番です。綺麗に、手早く着付けてもらえると忙しい人でも着物を楽しむことができます。
出張着付けのメリット
出張着付けは、着付け師があなたのお家にお邪魔して自分の着物を着付けてくれるサービスです。急なお茶会やパーティなどのお誘いがあった場合でも、素早く着物を着付けてもらえます。
お祝い事や祭典なら、着物を着ていくと喜ばれますよね。お家や希望する場所で待っているだけでいい、という手軽さも魅力です。
自宅での着付けは着物やたくさんの小物類を持ち歩く必要がないので、時間がない日でも安心ですね。大事な着物を託す着付け師を選べる、というのも魅力です。
出張着付けの料金相場
出張着付けの相場
9,000円
標準相場
7,800円
リーズナブル
10,700円
プレミアム
出張着付けサービスの料金相場はだいたい5000〜10000円ほどです。着付けてもらう着物や日時、場所によって変わります。
浴衣などはすぐに着付けられますが振袖は時間がかかります。また着付け師によっても料金は変わるので、細かく調べてみるといいですね。
依頼するときに気をつけること
たとえば1月の成人式シーズンやお正月などは着付け師にとって忙しい時期です。予約が取りづらかったり、料金が高くなっていることもあります。
着付け師が遠方からくる場合は交通費が高くつく場合もあります。事前に調べておくことが大事ですね。
また、着物は自分で脱がなければいけません。振袖など装備の多いものは誰かに手伝ってもらうなど、考えておく必要がありますね。
ミツモアで出張着付けサービスに見積もりを依頼しよう!
ミツモアは、色々なプロと悩みを持つお客様を繋げるサービスです。着付け師をネットで簡単に探せるのが嬉しいですよね。
気になる着付け師がいたら気軽に相談しましょう。プランの細かい変更や条件を相談することで、思い通りの仕上がりになりますよね。
せっかく頼むのだから、心残りがないようしっかり相談できるといいですね。