夏に気軽に浴衣を着るような感覚で、木綿やウール素材の着物を普段着としてワードロープに取り入れてみしょう。
始めてみると色や柄のバリーエーションとそのコーディネートが楽しくなるかもしれません。着物を普段着に着こなせば、ちょっとした食事会やお出かけの楽しみも広がります。
この記事では着物を普段着に着てみたくなる『普段着の着物』のあれこれをご紹介しましょう。
普段着の着物の種類
着物はその素材や柄、織り方や染め方などによって格が変わってきます。TPOによって着物を選ぶことで普段着としても着物を楽しみましょう。
観劇や神社巡り、美術館やランチ会などカジュアルな場所にも普段着の着物で訪れることで、気分も変わります。周囲からも着物を着ていることで目を引きますし、いつもと違うサービスを受けられることもあります。
木綿の着物~春・夏・秋の3シーズン
洋服が主流になった今では着物は格式の高い印象がどうしてもあります。しかし、昔は普段から着物を着て生活していました。その普段着としても着られていたのが木綿の着物です。木綿は汗を吸い取り、着心地がよく、とても丈夫なのが特徴です。
木綿の着物は裏地のない単衣の着物なので、春や秋におすすめの素材です。お家でも洗えて、お手入れもとても楽ですので、カジュアルにヘビロテできますよ。
柄も洋服のような水玉、チェックなど、ワンピースのようにコーデを考えるのも楽しみの一つです。
一着の着物でも帯や小物でアレンジを変えれば、楽しくコーディネートすることができます。
ウールの着物~冬
ウールの着物はあたたかく、真冬でも活躍する着物です。厚ぼったい風合いで着物と羽織のアンサンブルがよく知られています。昔ながらな絣や格子柄が多いウールの着物ですが、最近では今っぽいモノトーンや無地、ドット柄、プリント柄のウールの着物も出てきています。帯留めをベルトでアレンジするなど、モダンな雰囲気を作ることもできます。
ウールの着物は保温性の高い冬物として用意しておくと良いでしょう。ウールには虫がつきやすいので、保管方法は防虫剤が欠かせません。
洗濯、お手入れが楽なポリエステル
着物初心者におすすめはポリエステルの着物です。洋服でもよく使用される素材なので、馴染みやすく、扱いがしやすいのが特徴的です。強度があり、型崩れもしにくいポリエステルの着物は保管も気を使わずにできるのが嬉しいですね。
ポリエステルの着物は最近手軽に買える着物として人気が高く、柄のバリエーションも多いので洋服を選ぶ感覚で着物を選べますよ。
中古・古着・リサイクル
まずは気軽に着物を着てみたいという方には中古・古着の着物がおすすめです。年代物やモダンなもの、素材も様々なものが格安で手に入るので、自分のお気に入りの柄でサイズがあれば逃さず手に入れましょう。
着物のリサイクル品を通販で手に入れることもできます。中古、古着、リサイクルの着物は着丈はぴったりでも、袖が合わなかったり、仕立てによっては身体のサイズに合わない場合もあるので、選ぶ際には注意が必要です。
カジュアルに着こなすデニム
デニム生地の着物は藍色のトーンのバリエーションが楽しめます。綺麗めのコーディネートから、思い切り崩したアレンジまで多彩に楽しめるアイデムです。
特にデニム着物にスニーカーや、帽子、かばん、ベルトなど。洋服の延長としてアレンジを楽しむことができます。
普段着の着物に使える帯と草履と小物
普段着の着物がきまったら、その着物にあった帯や草履、小物を選んでいきましょう。着物コーディネートは難しいと思われがちですが、洋服のコーディネートを考えるような感覚で選んでみてください。
袋帯
「袋帯」は第一礼装としての格が有り、金糸や銀糸が使われた古典的な柄の豪華なものは礼装に用い、幾何学模様や遊び柄などのカジュアルなものは普段のおしゃれ着の帯として使用することができます。
名古屋帯
お太鼓の部分が30cmほどで、手先と胴回りの部分が半幅仕立てになっているのが特徴です。様々な色や柄がありますが、名古屋帯は織りか染めによって格が変わってきます。
織り名古屋帯は格が高く、金糸や銀糸が使われているものは略礼装として合わせることもできます。
染め名古屋帯はカジュアル着として用いられるポピュラーなものなので、普段着の着物に合わせるには適しています。様々なおしゃれな名古屋帯があるので、着物に合わせていくつか持っておきたいものです。
半幅帯
袋帯の半分の幅のもので、帯の格が一番カジュアルなものです。浴衣でも馴染み深い半幅帯ですが、着物に合わせてももちろん大丈夫です。軽いので締めやすく、季節問わず使える帯なのも嬉しいですね。
帯揚げ
帯揚げは帯を作る際に使う「帯枕」を包むもので、帯を結んだ際に少し見えるため、コーディネートには欠かせないものの一つです。帯揚げの柄や素材によって着物の表情をガラリと変えてくれたり、上品さや華やぎを与えてくれます。
帯揚げは縮緬や綸子、絞りなどがあり、色や柄も様々です。着物に合わせた色や柄を自由に選んでみましょう。
帯締め
帯締めは帯を固定するために結ぶ紐のことです。
「丸くげ」は布にわたを入れてくけた紐
「組紐」は丸く組んだ丸組や、平らく組んだ平組があります。太いほど格が高く、細いほどカジュアルです。
帯締めを結ぶ際にアクセサリー感覚で帯留めを通してアクセントにするのも着物を普段着として着こなすのにおすすめです。
草履
草履の選び方としては、かかとが高ければ高いほどフォーマルと言われています。また、金や銀が使われているものも格が高いです。ただ、草履はそこまで慎重になることはなく、高台の色や素材、鼻緒の柄などをみて、着る着物にあわせたものを選ぶことをおすすめします。
最近では、鼻緒の柄がかわいいものも多く売っていますし、自分の足に合わせて調整してくれるので、見た目と履き心地の良さに重点を置いて選ぶと良いでしょう。
バック
普段着として着る着物に合わせるバックは、和装バックも良いのですが、普段使用しているバックでも問題はありません。着物にあった色や柄であれば、普段着着物にはそちらの方がモダンに着こなせるでしょう。
また、風呂敷をバックのように結んで持つスタイルも人気です。着物に合わせた風呂敷でバリエーションを考えるのも楽しいですよ。
そろえておきたい着付け小物
普段着の着物の着付けに欠かせない小物類の選び方をご紹介しましょう。
足袋
礼装の着物には白足袋が基本ですが、普段着の着物には靴下を選ぶように、その着物にあった足袋であればどんな色や柄でも構いません。
はこぜで固定するものから、靴下のように履けるものまで足袋の形も様々あります。慣れない草履を履いて歩くので、足袋は足にフィットするような靴下タイプがおすすめですよ。
最近では足袋の柄もおしゃれなものが多くあるので、ぜひ着物に合わせて柄選びをしてみてください。
肌襦袢・裾よけ
肌襦袢は肌に直接着るもので、保湿性、吸湿性、肌触りの良さ、丈夫さが重要です。麻やメッシュ、ガーゼ地のものがあり、季節によって変えると良いでしょう。着物の着崩れを防ぐための土台でもありますので、着付けの際は肌襦袢もしっかり着るようにしましょう。
裾よけは着物の裾部分の汚れを防ぐためのものです。裾さばきをよくし、歩きやすくする役目もあります。また、下半身の保温などの役目もあります。静電気が起きにくいキュプラ素材のものがおすすめです。
長襦袢
長襦袢は着物の下に着る下着のようなものです。また、着物を汚れ防止の役目もあります。
長襦袢に合わせて着物を着付け、襟や袖口、裾から見えるものなので、素材や色、柄にこだわるのはおしゃれ上級者です。また、長襦袢は着物にあったサイズを選びましょう。
◆季節に合った長襦袢を上手に活用することをおすすめします。
・単衣の着物に合わせる長襦袢
楊柳、絽、紗、麻 素材
・袷の着物に合わせる長襦袢
正絹(綸子・縮緬)モスリン・化繊 素材
◆長襦袢には着物のようなタイプと嘘つき長襦袢(上下で分かれている2部式のもの)があります。
◆襟部分のおしゃれを楽しみましょう。
襟部分は肌に直接当たるところなので、汗や汚れで変色しやすいので、襟部分半襟は長襦袢を着るたびに付け替えることをおすすめします。半襟は着物に合わせて付け替えればとってもおしゃれです。レースやビーズ、刺繍ものなどバリエーション豊かにあるので、半襟でコーディネートを楽しむのも一つです。
着物を簡単に着るための便利グッズ
着物を簡単を着るのに便利グッズがあると自分で着付けする際にも役立ちます。
ウエストベルト
腰紐の代わりに使えるゴムのベルトです。結ぶタイプではなく、引っ掛けて固定するものなので、簡単に装着できます。また、素材がゴムなので、ご飯もお腹いっぱいたべれますよ。
シャーリング伊達締め
両サイドにゴムがついた伊達締めで伸びやすく体にフィットしてくれます。マジックテープがついていれば、簡単に止められるので、身体の締め付けもなく、着付けも簡単で便利です。
コーリンベルト
ゴム製で両サイドにクリップがついたベルトで、着物の襟元の着崩れを防止や綺麗な襟元をキープしてくれます。ズレやすい紐よりも、コーリンベルトで着付けることで簡単に綺麗に襟元がきまります。
手軽に着付けるための着付け動画
普段着の着物を自分でも簡単に着付けるポイントをご紹介しましょう。ポイントを押さえて、何度も練習することで、自分でも綺麗に着付けることが可能ですよ。
長襦袢の簡単着付け
長襦袢は着物を着る上でベースとなるものなので、しっかり着付けないと着崩れたり、綺麗に着物が着れないので、長襦袢の着付けはとても重要なのです。見えない部分ですが、しっかりと着付けましょう。
着物の簡単着付け
抑えるポイント、引き方、紐の結ぶ位置や手の位置など参考にしてみて下さい。何度も練習を繰り返すことで、自分でも簡単に綺麗に着付けが可能です。
帯の簡単結び方
帯結びは着付けのポイントにもなるので、綺麗な後ろ姿を作りましょう。基本のお太鼓ができれば、普段着の着物には十分ですよ。
普段着着物の髪型アレンジ
着物を普段着に着るときの髪型はどうしたら良いか悩みますよね。基本的にこうすべきというのはないですが、着物はボリューム感や存在感があるため、あまりにコンパクトな髪型だと、着物に負けてしまい、バランスがどうしても悪くなってしまいます。その点を注意すれば問題ないでしょう。
レングス別に着物に合う髪型のポイントを解説しましょう。
ボブ・ショートのとき
ボブやショートの場合、トップにボリュームをつけたスタイルがおすすめです。後頭部に高さやボリュームがあるだけで華やかになるので、逆毛をたててボリューム感を出したり、ウィッグを活用するのも良いでしょう。
セミロングのとき
セミロングの場合、うなじや首ラインが見えていた方が着物には似合います。襟足の毛はあげることですっきりとした印象に。トップやサイドにボリューム感があった方がバランスが良いのです。逆毛を立ててボリュームをプラスしましょう。
最近はなみなみウェーブやクルリンパなどで崩したゆるいヘアアレンジも人気で、着物にも合わせてもかわいいですよ。
ロングのとき
ロングの場合には襟足をスッキリあげたアップスタイルがおすすめです。サイドを三つ編みや編み込みをして、後ろでお団子にまとめたスタイルは簡単に作れて可愛いのでおすすめです。
着物の髪飾り
つまみ細工の和風な髪飾りなど存在感もあり、ヘアアレンジのアクセントにもなるのでおすすめです。正面から見たときに髪飾りが見える位置につけると可愛いですよ。
着物を普段着に着るときも、まずは出張着付けがおすすめ
着物を普段着として着たいけど、着付けができないという方や着付けに自身がないという方には出張着付けがおすすめです。
費用や依頼の仕方など不安があると思うので、出張着付けに関するあれこれをご説明しましょう。
出張着付けサービスのメリット
出張着付けサービスのメリットはプロの着付師さんが自宅や指定の場所に直接来て、素敵に着付けしてくれるところにあります。プロの着付師さんに着付けしてもらえば、着崩れの心配や締めつけなどの不安もなく、着物で1日快適に過ごせることでしょう。
また、コーディネートやマナーに不安があるときも、相談しながら着付けてくれるというメリットもあります。
短時間で綺麗に着付けしてもらえば、ちょっとしたお出かけも不安なく着物で過ごせますよ。
出張着付けサービスの注意点
出張着付けサービスの注意点としては、事前に着付けに必要なものをしっかりと準備しておくことです。足りないものがあれば買いたしておいたり、コーディネートや必要なものがわからない場合には事前に確認しておきましょう。
また、着付け料金に出張費、消費税、交通費も含まれているのか、別料金なのかも事前に確認しておきましょう。
出張着付けサービスの見積り相場
出張着付けの相場
9,000円
標準相場
7,700円
リーズナブル
10,800円
プレミアム
出張着付けは着物の種類、帯の結び方、時間によっても相場は多少異なってきます。普段着の着物の着付けでしたら¥5,000~¥10,000が相場です。プラス出張費、交通費、早朝料金がかかる場合もあります。
ミツモアで出張着付けサービスに見積りを依頼しよう!
ミツモアではプロの着付師に出張着付けを依頼できます。地域や料金、口コミからお願いしたい着付師さんを探せます。登録着付師の人数も日本最大級ですので、あなたの要望に合う着付師さんをきっと見つけられるはずです。
普段着として気軽に着物を楽しみたいけど、着付けに自身がないあなた!ぜひ一度ミツモアで出張着付けの依頼をしてみませんか。
ミツモアで簡単な質問に答えて見積もり依頼
ミツモアでは出張着付けに関する相談や料金の見積もりを一括で質問できる機能があります。着付師が直接質問に答えてくれて、その中で気にいった着付師さんにご依頼が可能です。
相談や一括見積もりはもちろん無料なので、安心して気軽にご相談下さい。
最大5件の見積りが届く
出張着付けを依頼する場合に一番気になる料金ですが、ミツモアの一括見積もりなら、最大5件の見積もりが届くので、比較しながら依頼できる安心感があります。
チャットで見積り内容の相談ができる
ミツモアの出張着付け相談や一括見積もりはチャットにてできるのも便利です。不安点や細かな質問などもチャットなら気軽にしやすいので、不安なく仕事の依頼が可能です。
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