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dpi・解像度・画素とは?意味や違い!カメラや印刷での使われ方を紹介

最終更新日: 2022年06月20日

印刷やカメラに関することを調べていると「dpi」「解像度」「画質」などの言葉が出てきますよね。しっかり理解してそれぞれの違いを把握しておきたいという方も多いでしょう。

この記事では、解像度やdpiについて詳しく解説していきます。自分が撮影した写真がきちんと印刷できるのか、きれいに印刷したければどのように撮影すればいいのか説明しています。

また例えば「2,000万画素のデジカメ」といった言葉の意味を理解するのにも役立つでしょう。

カメラや印刷でよく聞く「解像度」「dpi」とは?

写真

解像度とは簡単にお伝えすると「画像の滑らかさ・密度」のこと。画像を表現するドット(点)がどれだけ詰め込まれているかを表したものです(※)。ドットがたくさん詰め込まれているほど、画像が滑らかになります。

※より正確な表現をすると、解像度とは「ドットが幅1インチ(2.54cm)内にどれだけ入っているのか」という密度を表したもの。

そしてdpiとは、解像度を表す単位のこと。Dot Per Inch(ドットパーインチ)の略称です。例えば「解像度1,000dpi」の場合は「1インチ幅当たり1,000個のドットで画像を表現している」という意味です。

1インチを10マスで区切った場合、解像度は10dpi。20マス区切りなら20dpiです。

解像度

この画像のように解像度の値が大きくなると1インチ内のドットの数が増え、画像の滑らかさがアップ。逆に解像度の値が小さくなると1インチの中のドットが少なくなり、粗い画像になります。

解像度(dpi)が高い/低いとどうなる?高いほど良いわけでもない!

撮った写真をチェックする女性

画像データを印刷する際には解像度が高いほど良いと思われがちですが、必ずしもそういうわけではありません。いくら高解像度で印刷しても滑らかさを判別できないこともあります。

高解像度・低解像度の画像にもそれぞれにメリットとデメリットがあります。画像の用途などに合わせて適切な解像度を設定しましょう。

解像度 メリット デメリット
高解像度 画像を鮮明に表現できる データ処理に時間がかかる
低解像度 処理時間が短くなる 粗くぼやけた画像になる

高解像度のメリットとデメリット

解像度が高いと画像が鮮明で滑らかに見えます。印刷したときの色・陰影などが、実際にカメラで撮影した画像と同じように表現できるでしょう。チラシやカタログなどに写真を使用した場合も画像がきれいに表示されます。

一方でデータサイズが大きくなってしまうので、印刷や編集に時間がかかります。大きな画像を表示・加工する際には、パソコンの処理能力が低いと動作が止まってしまうこともあるでしょう。また家庭用プリンターで印刷する場合、プリンターの品質によっては鮮明に見えないこともあります。

低解像度のメリットとデメリット

解像度が低いと画像データが軽いため、短時間でのデータ処理が可能です。自宅の一般的なパソコンなどでも簡単に表示できるのがいいところですね。Webサイトなどで写真を使用する場合は、それほど解像度が高くなくても大丈夫です(一般的には72dpi)。

反対に印刷した際には画像が粗くぼやける可能性があります。そのためチラシやカタログなどに写真を使いたくても、業者に印刷を断られてしまう場合があるかもしれません。元々の解像度が低い画像は、解像度を高くする・画像を縮小するなどの工夫をしても鮮明にはなりません

カメラの解像度(dpi)と画素・画質の違いは

解像度

解像度を知り上手に活用するためにも、混乱しがちな画素・画質・ドットについても知っておきましょう。

画素とは?

画素とはデジタルの画像を構成する「点」のことで別名は「ピクセル」です。例えば「画像サイズ5,475×3,648ピクセルの写真」といえば「5,475個の点×3,648個の点でできた画像」という意味になります。

デジカメなどで目にする「画素数」は画像を構成する画素の総数のこと。例えば「2,000万画素のデジカメ」は「2,000万個の画素(ピクセル)で構成された画像を撮影できるデジカメ」という意味です。

一方でドットとはプリンターが印刷するときに実際に出力する点のこと。データ上の画像を構成する、情報の点である画素とは違うという点を覚えておくと良いでしょう。

ちなみに画素はドットとほぼ同じ意味で使われることも多いです。下の図の、四角のマス1つが1画素。この画素が1インチにいくつ入っているかで解像度(dpi)が決まります。

画素

しかし画素は1つずつ明るさ・色などの情報を持っているので、厳密にはドットとは少し意味合いが異なります。

画質とは?

画質は写真・テレビなどの、画像の質のことです。基本的には解像度・色合い・光の明暗などにより良し悪しが決まります。

ただ画質はあくまでも画像を見た人の主観・印象によるもので、その判断基準は千差万別。

客観的な数字に基づかないため、解像度の高い画像が必ずしも高画質だとは言いきれないのです。

カメラで撮影した画像の解像度(dpi)の計算方法

dpi

撮影する際に解像度・画素数などの必要性を感じられない人もいるかもしれません。しかしこれらを知っておくとポスター制作など画像を活用する際に役立ちます。ここでは解像度・印刷サイズ・画像サイズの計算・確認方法についてご紹介します。

【計算式】

計算式
解像度(dpi) 画像サイズ(ピクセル) ÷ 印刷サイズ(cm)×2.54(cm)
印刷サイズ(センチ) 画像サイズ(ピクセル) ÷ 解像度(dpi)×2.54(cm)
画像サイズ(ピクセル) 解像度(dpi)× 印刷サイズ(cm) ÷ 2.54(cm)

1つずつ見ていきましょう。

解像度の計算方法

解像度(1インチあたりの画素の密度)を知りたいときの計算方法は以下の通りです。

解像度(dpi) = 画像サイズ(ピクセル) ÷ 印刷サイズ(センチ) × 2.54(センチ)

【例】

画像サイズ5,475×3,648ピクセルの写真を、幅50センチで印刷する場合の解像度(計算には長辺の幅を使います)

5,475ピクセル(画像サイズ) ÷ 50センチ(印刷サイズの横幅) × 2.54(センチ)

=約278dpi

この条件で印刷する場合、解像度は278dpiになります。

印刷サイズの計算方法

印刷サイズ(画像データを印刷する際の印刷可能サイズ)を知る方法は以下の通りです。

印刷サイズ(cm) = 画像サイズ(ピクセル) ÷  解像度(dpi) × 2.54(cm)

【例】

画像サイズ5,475×3,648ピクセルの写真を、解像度350dpiで印刷する場合の最大サイズ

5,475ピクセル(画像サイズ ) ÷ 350dpi(解像度) × 2.54(cm)

=約39.7cm(印刷サイズ横)

3,648ピクセル(画像サイズ) ÷ 350dpi(解像度) × 2.54(cm)

=約26.5cm(印刷サイズ縦)

上記の場合、39.7cm×26.5cmまでの画像を印刷できるということです。

ちなみに画素数が同じで、かつ解像度が違う画像を印刷する場合は、解像度の値が大きいほど印刷サイズは小さくなります。

解像度

画像サイズが上の例と同じ5,475×3,648ピクセルで、解像度が500dpiだった場合。印刷の最大サイズは以下のようになります。

5,475ピクセル(画像サイズ) ÷ 500dpi(解像度) × 2.54(cm)

=約27.8センチ(印刷サイズ横)

3,648ピクセル(画像サイズ) ÷ 500dpi(解像度) × 2.54(cm)

=約18.5センチ(印刷サイズ縦)

500dpiで印刷する方が、350dpiで印刷するより印刷サイズが小さくなることが分かりますね。

なおデジカメで撮影した画像を写真サイズ(L版サイズ)にフルカラー印刷する際の解像度は、一般的に350dpiが適切とされています。印刷するものの種類・使用用途によっても必要な解像度は変動するので、印刷前にチェックしてから設定すると良いでしょう。

同時に印刷サイズ・画像サイズなども確認しておくことをおすすめします。

画像サイズの計算方法

画素サイズとは用途に見合った画像にするために、撮影する際に必要となる画素数のこと。その計算は以下の方法で行います。

画像サイズ(ピクセル) = 解像度(dpi) × 印刷サイズ(cm) ÷ 2.54(cm)

【例】

30cm×20cmの大きさで印刷したとき、解像度が350dpi必要な場合の元の画像サイズ

350dpi(解像度) × 30センチ(印刷サイズ) ÷ 2.54(cm)

=約4,134ピクセル(画像サイズ横)

350dpi(解像度) × 20センチ(印刷サイズ) ÷ 2.54(cm)

=約2,756ピクセル(画像サイズ縦)

この条件で鮮明な画像を使うには、約4,134×約2,756ピクセル以上の画像サイズで撮影する必要があります。

撮影した画像サイズを確認するには

今まで撮影した画像のサイズを確認する方法は、PCかスマホかで異なります。

【PCの場合】

  1. 画像をPCにダウンロード後、画像にポインタを合わせて右クリックする
  2. プロパティをクリックし「全般」画面を表示させる
  3. 「詳細」タブを押し「イメージ」欄の画像サイズを確認する

プロパティ

【スマホ(iPhone)の場合】

  1. 画像データを開く
  2. 画面の中央下部の「i」を押す
  3. 画面の中央付近の「●●×●●」部分を確認する

iphone画像確認

【スマホ(Android)の場合】

  1. カメラのギャラリーを開く
  2. 写真を選択し、右上の縦に3つ並んだ点を押す
  3. 詳細の「●●×●●」部分を確認する

Android画像確認

撮影した画像のサイズが分からなくなってしまった時に確認してみてくださいね。

印刷種類別の解像度(dpi)の目安

大型印刷機

画像を印刷する種類によって、必要となる解像度(dpi)は異なります。ここではその目安をご紹介します。

印刷種類 解像度目安 主な用途
フルカラー 350dpi 写真プリント
グレースケール 600dpi 新聞などモノクロ調印刷
白黒印刷 1,200dpi 書類などの印刷

フルカラー印刷は350dpiあれば大丈夫

デジカメで撮影した画像の印刷・画像付きの企画書・ポスター・チラシなど一般的なフルカラー印刷に必要な解像度は350dpiとされています。

高解像度でかつ印刷サイズが大きな大判のポスターなどは、遠くからでも認知されることが重要なので鮮明さを求められていません。350dpiより低い解像度(200dpi程度)でも問題ないケースも多いでしょう。

グレースケール印刷は600dpiあると安心

フルカラーと同様の解像度だと画像の端などが粗く見える可能性があるため「白・黒・グレー」があるグレースケールの印刷には、600dpiがおすすめです。

新聞の画像部分などグレーの濃淡をキレイに印刷できます。

白黒印刷の解像度は1,200dpiが最適

白・黒のみで表現する白黒印刷は1,200dpiが良いでしょう。本や文章など白・黒の2色で鮮明に表現する必要があるからです。文字の端の形状を滑らかにするなど、高解像度での印刷をおすすめします。

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