「家が浸水したら大変!土嚢(どのう)で対策したいけど、そもそも初心者でも作れるの?」
いつ起こるか分からない台風やゲリラ豪雨による床上浸水。自分でできる対策で浸水が回避できるのなら、しっかりと準備しておきたいところですよね。
結論から言うと、労力は必要ですが初心者であっても土嚢作り・土嚢積みは可能です。この記事では土嚢の作り方・積み方を初心者にも分かりやすく解説します。
以下のような実際の土嚢積みに役立つ具体的な情報についても紹介していきます。
- 必要な道具とそれらの準備にかかる費用
- 土嚢を丈夫に積み上げるコツ
- 土嚢作りが難しいと感じた時の対処法
ちなみに場合によっては、土嚢積みはプロに依頼することもできます。依頼すればお金はかかるものの、圧倒的に楽に早く積めることを覚えておいてください。
土嚢積みの手順!準備・作り方・効果的な積み方を解説
準備から設置まで、土嚢積み全てを自分で行う方法について解説します。効率的に進めるためには以下の順序で行いましょう。
- 土嚢の設置場所と必要個数を確認する
- 材料を購入する、または土嚢を手に入れる
- 土嚢を作る
- 土嚢を積み上げる
後述しますが土嚢積みはプロにも任せられます。これから解説する作業手順を見て「難しそう・大変そう」と感じた場合は、無理せず専門業者に依頼してみましょう。
手順①:土嚢設置場所・必要個数の確認
まず行うべきは、土嚢を「どこ」に「いくつ」配置するかチェックしておくこと。土嚢は1つ20kg近い重量になるうえ準備するのに費用もかかるので、体力的・金銭的な負担を減らすためにも場所と個数は明確にしておきましょう。
土嚢の設置場所候補は以下のような場所です。
- 玄関扉の前
- 勝手口扉の前
- 門柱の前
- 通気口の周り
- 自宅周辺道路の排水口周り
1mあたりの土嚢数は5袋が目安。そのため必要個数は「土嚢の段数」と「設置幅の長さ」から計算できます。また一般的な土嚢1段の高さはおおよそ10~15cmです。
例えば幅1m(5袋分)の玄関前に、高さ30cm(2段分)の土嚢壁を作りたい場合の個数目安を計算すると以下のようになります。
「2段」×「5袋」=10個
なお4段以上の積み上げは崩れる危険性が高いので、最大3段までが推奨されています。4段以上は専門的な水防工事の範疇になります。
手順②:土嚢の袋や砂を入手する!ホームセンターか自治体を訪ねよう
土嚢を入手するには大きく分けて2種類の方法があります。
- ホームセンター等で材料を購入し自作する
- 自治体が運営する「土のうステーション」等で入手する
自治体が土嚢の提供サービスを行っている場合、基本的には無料で入手できます。自作する前にお住まいの自治体に土嚢提供サービスがあるかどうかを確認してみましょう。
②-1:ホームセンター等で材料を購入・自作する場合
土嚢作りに必要な物は以下の通りです。
- 土嚢袋(安い物で5枚100円程度)
- 園芸用などの土や砂(土嚢1つ約20kg=40L分で2,000~3,000円程度)
- シャベル(大型のもので1,000円程度)
- ブルーシート(大判タイプで500円程度)※無くても可だが、あると土嚢を補強できる
全ての材料を1から購入するとなると、10袋(土約400L)準備するのにかかる材料費はおよそ20,000~30,000円です。
土嚢袋は様々な種類が売られていることがあります。再利用する場合は、劣化しづらいUVカット素材のものなどを選ぶと良いでしょう。また袋の大きさは48cm×62cmが基本です。
②-2:自治体が運営する「土のうステーション」等で入手する
多くの自治体が行っているのが、土嚢を無料で配布するサービス。代表的な配布形式は以下の通りです。
- 各所に設置された「土のうステーション」から土嚢を自由に持ち出す(東京都世田谷区など)
- 土嚢袋と砂を配布、受け取った人がその場で土嚢を作る(岡山県岡山市など)
- 自治体職員が土嚢を自宅に運んでくれる(東京都文京区など)
自治体による土嚢配布には以下の特徴があります。
配布個数の制限 | 1家庭10~20個までとしている場合が多い |
土嚢の重さ | 5~10kgまたは10~20kgが多い |
自治体により配布場所やルールが異なるため、必ず事前に自治体ホームページや窓口への問い合わせで確認しましょう。
手順③:土嚢を作る【初心者でもできる簡単な作り方】
土嚢を自分で作る時の手順を紹介します。
- 土嚢袋の5~7分目くらいまで土や砂を入れる
- 口ひもをしっかりと引く
- 袋の口を手でしっかりと握り、自分の親指ごと4周くらいひもを巻き付ける
- 親指を引き抜いてできた穴にひもを通す
- 口ひもを固く縛る
袋の中に入れる土は多すぎないように気を付けましょう。袋がパンパンだと形が変形しづらくなり、土嚢同士の密着度が下がってしまうからです。
手順④:土嚢を積む【浸水対策に効果的な積み方】
水を防ぐためには隙間無く並べることが重要。土嚢の効果的な積み方を知っておきましょう。
- 土嚢を置きたい場所にブルーシートを敷く(ブルーシートがあれば)
- 縛り口を内側(家側)に向け、水の流れに沿って上流側から下流側へ向かって並べていく
- 並べた土嚢は足で軽く踏み固め隙間無く密着させる
- 最下段を並べたら互い違いになるように上段を重ねていく
- 土嚢全体をブルーシートでくるむ(ブルーシートがあれば)
土嚢積みのポイントと注意点
土嚢の準備には準備段階と使用後の各フェーズで注意点があります。
【準備段階】土嚢の準備はできる限り早く
自治体の配布は基本的に早い物順。台風接近前には在庫が無くなる可能性が高いため、できる限り早く入手しましょう。
そもそも土嚢の設置自体にある程度の時間がかかります。普段から必要個数を把握しておき、必要な時にすぐ設置できるよう備えておくことが大切です。
【使用後】意外と盲点 保管や処分方法をチェックしておこう
利用後の土嚢は回収しない自治体の方が多く、回収してもらえない場合は再利用または廃棄する必要があります。
再利用する場合、すのこ等の上に置いて土を乾かした後に保管しましょう。処分する場合は以下3種類の方法があります。
ごみとして廃棄 | ただし土の廃棄を禁じている自治体が多いです。 |
園芸店に持ち込む | 引き取り可能な土の種類や状態が決められているなど、引き取りには条件があることが多いです。 |
土処分・リサイクル専門業者に持ち込む | 回収費用がかかります。土の回収に関する費用相場は地域によっても異なりますが、首都圏なら「基本料金(500~2,000円)+回収料金(1kg100円)」程度です。 |
より効果的に大量の土嚢を積みたい場合はプロに依頼するのがおすすめ
- 自治体の無料配布がない、または在庫が無くなってしまった
- スピーディーに土嚢を準備したい
- 体力的に厳しそう
- ちゃんと効果的に詰めるかどうか不安
このような場合は土嚢積みをプロに任せることをおすすめします。土嚢積みをプロに任せた時の相場は、設置間口1mにつき1万円。材料を一から揃える場合より安くなることも多いのです。
実際1つ20kgの土嚢を何十個と並べるのは、かなりの重労働だと感じる方も多いでしょう。多くの土嚢が必要になる場合は膨大な時間がかかるうえ、腰を痛めてしまう可能性もあります。
しかも土嚢積みは急を要することも多いですよね。ゲリラ豪雨が起こると水位は急激に上がるので、プロに任せてササっと終わらせた方が安全性の面でも確実です。
土嚢積みを依頼したい場合は、ぜひミツモアを利用してみてください。求める条件を入力するだけで複数の業者から見積もりが取れるサービスです。ミツモアには土嚢の扱いに長けた業者がたくさん登録されています。
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