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個人事業主は必読!運転資金の借入れ方法と借入金の仕分け方

最終更新日: 2019年12月02日

会社を辞めて事業を始める場合、最初に気になるのは事業資金のことではないでしょうか?

個人事業主が借入して事業を始める場合の資金の調達方法、資金調達の注意点、返済時における借入金の扱い方はどうなるのかなどの疑問を解決します。

この記事を監修した税理士

安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区

安田亮(公認会計士・税理士・CFP🄬) 1987年 香川県生まれ 2008年 公認会計士試験合格 2010年 京都大学経済学部経営学科卒業 大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応等を経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。所得税・法人税だけでなく相続税申告もこなす。
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個人事業主が低金利で借入れできる5つの方法

個人事業主が低金利で借入れできる5つの方法
個人事業主が低金利で借入れできる5つの方法

個人事業主の運転資金の融資において、一般的に個人事業主の借入の限度額はそれほど高くありません。しかし、個人事業主の借入の金利は金融機関によっては低金利のところもあります。ここでは、低金利で、個人事業主が借入する方法を以下に5つまとめました。

日本政策金融公庫からの融資を受ける方法

日本政策金融公庫とは、政府系の金融機関で、創業融資にはもっとも積極的です。創業時は貸倒れのリスクも高く、民間金融機関がリスクをとらない個人事業主の借入を国として補完する役割を担っています。

メリットは、無担保無保証人で融資が受けられること、固定金利で比較的利率が低いことが挙げられます。また、日本政策金融公庫の審査を通ることで信用が得られ、以後の民間金融機関の借入の審査が通りやすくなる呼び水効果が得られます。

デメリットとしては、融資を受ける金額の10分の1の自己資金が必要なことと、申し込みから融資実行までには3週間から1ヶ月程度の時間を要することが挙げられます。

また、会社員から独立して融資を受ける場合は、創業融資となるため、審査は事業計画書をもとに行われます。この事業計画書は、開業する事業の客観的根拠に基づく収支予測が求められるため、その作成はそれほど容易ではありません。

信用金庫からの融資を受ける方法

信用金庫は利益第一ではなく、地域社会の利益を優先する、地域に根差した金融機関で、会員の出資による協同組織の非営利法人です。信用金庫からの融資を受けるメリットは、地域社会の利益を優先する金融機関であるため、銀行より審査が通りやすいことが挙げられます。

デメリットとしては、全体的に金利が高めであること、融資金額が少ないこと、また一般的には融資実行までの時間が長いことも挙げられます。

銀行からの融資を受ける方法

一般的に個人事業主が借入を銀行から受けることはハードルが高く、難しいと考えられます。銀行からの融資は、条件がそろえばメリットが多く、金利の低さや融資限度額は他のどの金融機関よりもよいです。デメリットは融資実行までは概ね1ヶ月程度要すること、そしてやはり審査に通るのが難しいことでしょう。

なお、銀行融資の保証人については、新規で借入を行う場合、信用保証協会の保証をつけるのが一般的です。

信用組合からの融資を受ける方法

信用組合は、信用金庫とは根拠法と会員(組合員)資格、資金受け入れの制限など若干の違いがありますが、事業の内容、融資についての違いはないため、上述の信用金庫の部分を参照してください。

信用保証協会の保証付き融資を受ける方法

信用保証協会とは、「信用保証協会法」という法律に基づき設立された公的機関で、全国47都道府県に設置されています。信用保証協会は、融資を行うのではなく、金融機関からの融資を受けたいときに保証をする、いわば「保証人」になってくれる機関です。独立して個人事業主として借入をする際に信用保証協会を利用するには、「制度融資」などがおすすめです。

制度融資は、自治体が窓口になり、信用保証協会の保証の下に、民間金融機関が融資をする制度です。メリットとしては、非常に低金利で、保証協会への保証料が発生しますが、その保証料の一部を自治体が補助する仕組みなどもあります。

デメリットとしては、概ね自己資金が3分の1程度必要なこと、自治体、信用保証協会、金融機関と3者に関わるため、融資実行までに2ヶ月程度時間を要すること、また事業計画書などの書類をもとに行われる審査は容易ではないことが挙げられます。

参考記事:東京都中小企業制度融資|東京都産業労働局

個人事業主が即日で借入れできる2つの方法

個人事業主が即日で借入れできる2つの方法
個人事業主が即日で借入れできる2つの方法

「即日で」ということにこだわると、全般的に金利は高いですが、ビジネスローンや個人のカードローンを連想するのではないでしょうか?一見同じように見えるこの二つですが、総量規制の対象になるかどうかで根本的には違う扱いになります。

ビジネスローンで融資を受ける方法

ビジネスローンは、銀行、クレジットカード会社、消費者金融がおこなう事業の融資です。なお、ビジネスローンは個人のカードローンと違って総量規制の対象ではありません。(総量規制とは貸金業者が貸付の際、債務者の年収の3分の1までしか貸付できない規制のことです。)

ビジネスローンのメリットは、銀行融資などに比べ審査が通りやすいこと、即日から1週間程度と審査が早いこと、また保証人や担保が必要ないことです。デメリットは、やはり金利が高いこと、また限度額は概ね1,000万円程度と小さく、融資期間も最大で10年ほどと短く設定されています。

個人のカードローンで融資を受ける方法

個人のカードローンは、事業の融資やビジネスローンとは違います。あくまで個人の借入ですから、上述の総量規制の対象となります。

メリットとしては、審査が通りやすく、審査のスピードも早いこと、また担保や保証人も不要です。デメリットは金利が高く、限度額が低い点です。事業資金としては不足するので、急場しのぎの運転資金程度です。また、総量規制の対象になるので、年収の3分の1までしか借りることができません。

個人事業主が資金調達する例外的な3つの方法

個人事業主が資金調達する例外的な3つの方法
個人事業主が資金調達する例外的な3つの方法

資金調達という意味では、他にも方法は考えられます。ファクタリングや補助金・助成金、最近ではクラウドファンディングという手法も注目されています。いずれも借入ではないため、信用情報が悪く借入ができない個人事業主でも利用することができます。

ファクタリングで資金調達する方法

ファクタリングとは、売上債権(受取手形や売掛金)をファクタリング業者に譲渡することで資金を調達する手法です。ファクタリングのメリットとしては、最短即日で資金を調達できる、保証人や担保が不要、借入ではないので返済義務がなく、また信用情報への影響もなありません。さらに売上債権を譲渡するので、回収の貸し倒れリスクも同時に消滅します。

デメリットとしては、手数料が高めなことで、これはノンバンク金利や手形の割引料とくらべても高めに設定されています。また、債権譲渡登記が必要な場合もあり、登記されると債権の譲渡の事実を誰でも知ることができるようになります。

クラウドファンディングで資金調達する方法

個人事業主として運転資金の融資を受けることとは違いますが、立ち上げるビジネスの資金調達としてはクラウドファンディングも考えられます。クラウドファンディングとは、インターネットを通じて、事業やサービスに共感する人からの資金を募り、集まった資金をもとにビジネスを立ち上げ、資金提供者に約束したサービスを提供するというサービスになります。

クラウドファンディングのメリットとしては、調達資金に返済義務はなく、インターネットを通じてビジネスの共感者を募ることから、ビジネスの宣伝効果もあります。またクラウドサービスの主催会社への手数料は完全成功報酬なので、失敗した場合のリスクも極めて低いこともメリットと考えられます。

デメリットとしては、調達できるかどうかは、提供するビジネスが人々の共感を得られるかどうかにかかっているという不確実なものであること、また運転資金のような間接的な資金の調達にはむかず、その部分において他の資金調達との併用が必要です。申し込みから入金までのスパンが4~5ヶ月と時間を要するのもデメリットの一つです。

補助金や助成金で資金調達する方法

個人事業主の開業資金としては、助成金や補助金を利用することも考えられます。補助金・助成金はいずれも国や自治体から支給されるもので、助成金は要件を充たせば支給されますが、補助金は、申請に基づき審査に通らなければ支給されないという点で違います。

いずれもメリットは返済の義務がないこと、また、補助金や助成金の支給を受けることは、国や自治体から認められたという社会的信用を得ることができ、ビジネス上のアドバンテージにもなります。デメリットとしては、支給までに提出する書類が膨大になることや、専門的な知識を要すること、書類の不備などで訂正に時間を要したり、場合によっては却下されることもあり、入金までの手続きはかなり煩雑です。また支給を受けたあとにも報告などの義務を負う場合もあります。

資金調達の際に注意するべき2つの点

資金調達の際に注意するべき2つの点
資金調達の際に注意するべき2つの点

個人事業主が借入によって資金調達をした場合、審査に通り、借入ができれば終わりではありません。金融機関との信頼は、むしろその後のほうが大事です。ここでの行動が、信用を確固たるものにするか、または失ってしまうか二分することになります。

綿密な計画を立てる

個人事業主の借入は、あくまで事業資金ですので、金融機関はその事業による見通しでの回収を想定しています。そのため、融資においては事業計画書や、その事業から計画的な返済が可能であることを示した資金繰り表などの書類の提出が求められ、審査の上では、かなり重要視されています。

返済は期限までに必ず行う

返済は期限までに必ず行ないましょう。期限に遅れると、金融機関からの信用はガタ落ちです。また、返済が滞ると履歴として残り、その後の融資において審査が非常に厳しくなります。

確定申告時に借入れ返済金はどのように仕分ける?

確定申告時に借入れ返済金はどのように仕分ける?
確定申告時に借入れ返済金はどのように仕分ける?

個人事業主の借入金は確定申告時にはどう取り扱われるのでしょうか?借入と借入金の返済時、また利息の支払時には帳簿への記帳が必要です。ここでは、個人事業主の借入金の仕訳についてご説明します。

返済する借入金は経費にならない

借入金は、借り入れた時には負債として計上します。仕訳で示すと以下のようになり、損益には影響しません。

(預 金)✕✕✕  (借入金)✕✕✕

また、返済するときは負債の減少となりますので、仕訳で示すと以下のようになり、上記同様、損益には影響しません。

(借入金)✕✕✕  (預 金)✕✕✕

キャッシュアウトを伴うので、経費では?と考えがちですが、資本取引項目ですので、収益や費用という損益としての区分ではありません。では、個人事業主の借入金で経費になるものは全くないかというと、そうではありません。

借入利息は経費で落とすことができる

個人事業主の借入の利息は経費となります。通常は支払利息勘定を用いて費用として処理されます。

(支払利息)✕✕✕  (預 金)✕✕✕

監修税理士のコメント

安田亮公認会計士・税理士事務所 - 兵庫県神戸市中央区

開業時は日本政策金融公庫でお金を借りられる方が多いです。比較的融資も通りやすく、金利も低いためです。最初からビジネスローンやカードローンなどの利率の高い資金調達手段を選ぶのではなく、きちんと事業計画などを策定し、利率の低い資金調達手段を選ぶようにしましょう。
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