庭や畑に生えた雑草を処理するのに便利な草刈り機。しかし動力のタイプや刃の種類が多く、どれが自分に合っているのかわかりづらいですよね。
そこで今回は、扱いやすさと静音性の高さが魅力の充電式草刈り機を中心に、草刈り機の選び方やおすすめ商品を紹介します。
「雑草処理を手軽に済ませたい!」「ちょっとした空き時間で庭のお手入れがしたい!」そんな方には充電式草刈り機が断然おすすめ。充電式のメリットやデメリットも、他の各タイプと比較しながら解説していきます。
草刈り機の動力は3種類
草刈り機は充電式以外に、電気で動くものやガソリンで動くものなど、3種類に分かれています。それぞれの特徴を比較して、自身にぴったりの草刈り機がどのタイプか検討しましょう。
コードレスで使える充電式
充電式はわずらわしいコードが不要なので、取り扱いやすく手軽に使えるのが特徴です。またコンセントに近い場所や延長電源コードが届く範囲でなければいけない、といった場所や環境を考える必要もありません。
充電があればボタンひとつですぐ作動でき、目についた草を手軽に除去できるでしょう。
バッテリーの最大駆動時間は、刃の回転速度によって異なります。草刈り機の刃の回転速度は、ほとんどの製品で高速と低速を選択できます。バッテリーを長くもたせるには、運転の使い分けが重要です。
時間を気にせず使える電動式
電動式は電源から電気を常に供給して使用するので、電力が安定しています。充電式のようにバッテリー残量を気にせず、長く使用できるのがメリットです。
草が多い場所に向いており、長時間かけて草を刈り取れます。しかもエンジンやバッテリーを搭載していないので、軽量で誰でも使用しやすくなっています。
スイッチを押せば刃が回り、難しい操作は不要です。ただしコンセントが届かない場所では使えないため、使用範囲は電源ケーブルの長さに依存してしまうでしょう。
電源の配置を考えたり延長ケーブルの利用を検討したりと、事前に考えなければならないポイントがあります。
パワフルなエンジン式
エンジン式の動力はガソリンです。非常にパワフルなので、短時間で多くの草を刈り取れるメリットがあります。広い範囲や硬めの草が多いシーンに向いているでしょう。
エンジンの種類が4サイクルと2サイクルに分かれており、4サイクルは燃費がよくてパワフルなのが特徴です。2サイクルは軽量で手軽に扱えるので、女性でも使いやすいでしょう。
あらかじめ燃料タンクにガソリンを入れておけば、場所を問わずに使用できます。
またエンジン式は排気量によってもパワーに差があります。ちょっとした庭の手入れなどには、20ccのものが軽くて取り回しやすいでしょう。背丈の長い草や竹を刈る場合は、30cc以上がおすすめです。
刃のタイプと特徴
草刈り機の刃は金属の刃だけではありません。コードでできた刃や樹脂でできた刃もあるのです。それぞれの特徴やメリットを紹介します。
安全性の高いナイロンカッター
ナイロンカッターはよく想像するような金属の刃ではなく、ナイロン製コードでできています。これが回転することで、草をムチで打つような効果が得られるのです。
ナイロンカッターは雑草を刃物で刈り取るというよりは、コードで打ち切るタイプの草刈り機です。そのため、使用中に硬い石やコンクリートに当たった場合でも、カッターが欠ける心配がありません。
また収納してある草刈り機に、子供が触れてしまっても安心です。安全性の高いカッターですが、刈り取れる草は柔らかい雑草に限られます。簡単な庭の手入れに向いているでしょう。
素早く刈りたいならチップソー
チップソーは丸い円盤の先に「チップ」と呼ばれる刃が付けられたカッターです。
ステンレスやアルミなどの金属が素材となり、硬く頑丈にできています。これが回転することで、ほとんどの草を素早く刈り取ってくれるのです。
チップソーの刃には片刃・両刃・千鳥刃の3種類があります。片刃は雑草を刈るのに優れており、作業時に草が飛散するのを防げて切れ味も良好です。
両刃は草や雑木も刈れる万能型です。雑木や竹を刈るには、交互にチップが付けられた千鳥刃がよいでしょう。
広い範囲を刈るなら金属刃
金属刃は2~8枚の刃でできた草刈り機です。刃の数が少ないほど、広い範囲の草刈りに向いています。刃が多いものを使うと、雑草が密集した場所や硬めの草を刈り取れます。
比較的リーズナブルで入手しやすいので、広範囲を刈り取るにはおすすめのタイプです。
ただし金属刃は石やコンクリートなどの硬いものにぶつかった時の反動が大きく、刃の枚数が少ないほど跳ね返りが強くて危険です。
そのため障害物が多い場所では、なるべく3枚刃以下を使用しないようにしましょう。自治体によっては2枚刃の使用を禁止しているところもあります。
経済的に使える樹脂刃
樹脂刃はその名のとおり樹脂でできており、多くはナイフの形状をしています。ナイロンコードは柔らかい雑草しか刈れませんが、樹脂刃は成長した雑草の茎までも刈り取れるのが特徴です。
また障害物に当たっても金属刃に比べ衝撃が少なく、扱いやすい特徴があります。回転方向と逆に刃が跳ねてしまうキックバックも起こりにくく、安全です。
まさに安全性と切れ味を両立させたタイプの刃といえるでしょう。刃が欠けたり消耗したりしても、その刃を取り替えるだけで済むため、経済的に長く使用できます。
駆動音もとても静かなので、住宅街でも安心して作業できるでしょう。
ハンドルのタイプは3種類
草刈り機はハンドルのタイプによって、扱いやすさや使用に向いている場所などが異なります。ハンドルタイプごとに違いを説明します。
安定感のある両手ハンドル
よく使われているハンドルタイプが両手ハンドルです。安定感があり、広い範囲の草を刈るのに向いています。
硬い草を刈り取るチップソーや金属刃を使用した場合、両手ハンドルだと衝撃にも強く、対象物にしっかりと刃を向けられるでしょう。またパワフルなエンジン式を利用しても両手で取り回せます。
両手ハンドルは左右に動かす動作は可能ですが、上下に動かしづらく、傾斜や障害物が多い場所では取り扱いにくくなってしまいます。そのため平地での作業がおすすめです。
肩掛けバンドでたすき掛けすれば、重さもさほど気にならず作業に集中できます。
片手で使えるループハンドル
草刈り機のさおに輪っか状のハンドルが付いているものを、ループハンドルと呼びます。片手で操作できて上下にも動かしやすいため、平地だけでなく傾斜での草刈りにも向いているでしょう。
小回りが利くので狭い場所やカーブを描いた場所でも、自由自在に操れるのも大きなポイントです。
同じ姿勢で作業する必要がなく、体への負担も少ないハンドルタイプです。ヒモで肩にななめ掛けすれば、腕にかかる重みも抑えられるでしょう。
両手ハンドルタイプに比べて場所も取らないので、収納しやすいというメリットもあります。
狭い場所で使いやすいツーグリップ
抜群の操作性を誇るハンドルが、1本ざおのツーグリップです。両手でさおをしっかり握って操作するので、傾斜でも狭い場所でも細かく動作できます。
どのような姿勢でも操作でき、自由に動けます。傾斜がきつい場所ではループハンドルよりも自在に操れるでしょう。
ただし、草刈り機の重量が全て両腕にのしかかって腕や肩に負担がかかるため、長時間の作業には向いていません。広い範囲を全てツーグリップで処理しようとすると、労力が大きくなってしまいます。
短時間で細かい場所を仕上げるのに向いているハンドルタイプです。
充電式草刈り機のメリットとデメリット
充電式は場所を問わず使用できること以外にも、特筆すべきメリットがあります。その反面デメリットもあるので、使用する前にこれらを知っておくとよいでしょう。充電式のメリット・デメリットを紹介します。
【メリット】モーター駆動だから軽くて静か
充電式はモーター駆動なので、一般的な草刈り機と比べて音が小さく、周囲を気にせず利用できるのがメリットです。特に夏場は熱中症対策として早朝に作業する場合がありますが、音が小さいので近所への配慮もほとんどいりません。
さらに小型軽量のものが多いので、女性やお年寄りでも扱いやすいでしょう。狭い場所やすき間に生えた草を刈る時にも便利です。
エンジン式のように大きな振動がなく、比較的体にかかる負担が少ないのも魅力です。
【デメリット】長時間の使用に向いていない
充電式はバッテリーの充電が切れると動かなくなります。そのため長時間の使用には向いていません。続けて作業したい場合でも充電時間をはさむ必要があり、作業時間が長くかかってしまいます。
連続で使用するのであれば予備のバッテリーを用意しておく手もありますが、その分追加のコストが必要です。
さらに電動式やエンジン式と比較するとパワーが弱く、硬い雑草や雑木を処理するのには向いていないでしょう。
また保管場所にも要注意です。高温もしくは低温になる場所に放置しておくと、バッテリーが劣化して動かなくなる可能性があります。
充電式草刈り機を選ぶ時のポイント
充電式草刈り機にはさまざまな種類があり、使用する用途や誰が使うかによって最適な機器が変わります。選び方のポイントを紹介しましょう。
バッテリーの電圧
バッテリー電圧は充電式のパワーや、続けて作業できる時間に直結します。販売されている種類は主に次の4種類です。
バッテリー電圧 | 特徴 |
10.8V |
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14.4V |
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18V |
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36V(18Vバッテリーを2個使用する場合も) |
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10.8Vは軽量で、自宅の庭でちょっとした作業をする場合に向いています。18Vは小型のエンジン式と同程度のパワーを誇り、14.4Vはそれに次ぐパワーです。14.4Vと18Vでは重量がそれほど変わらないため、継続できる作業時間とパワーを考えると18Vの方がおすすめです。
36Vは最もパワフルで、駆動時間も長くなります。反面、かなり重みがあるので女性には扱いづらいでしょう。
さおが分解できれば持ち運びしやすい
農作業で畑などに草刈り機を持ち出す機会が多い場合は、持ち運びやすさも選ぶポイントになるでしょう。
充電式の中でも持ち運びしやすいのは、さおが分解できるタイプです。さおに連結部分があり、分解すればコンパクトに運べます。車のトランクにも積みやすくなるでしょう。
さおが伸縮し長さを変えられるタイプも便利です。自分の扱いやすい長さに調整すれば使い勝手がよくなり、運び出す際は最小限に畳むことで持ち運びしやすくなります。自宅に収納する際も省スペースになるのがうれしいですね。
おすすめの充電式草刈り機
充電式はコードレスで取り扱いやすい人気の商品です。各メーカーが利便性をより向上させる工夫を凝らしています。充電式の中でもおすすめの機種を紹介します。
マキタ「充電式草刈機 MUR181DZ」
マキタの充電式草刈機「MUR181DZ」はナイロンカッターを使用したパワフルな充電式草刈り機です。ループハンドルを採用しているので取り回しやすく、障害物が多い場所でも快適に使用できるでしょう。
ヘッドの角度も変えられるので、ベンチの下など奥の方を刈りたい時に便利です。さおの長さもスライドで調整でき、手が届きにくい場所も処理できます。
ヘッド先端を軽く地面にタップするだけで、ナイロンコードを自動で送り出せる機能付きです。他にも充電が切れそうになると知らせてくれる、バッテリー切れお知らせランプも付いています。
マキタ「充電式草刈機 MUR190WDRG」
チップソーと樹脂刃の両方が使えるマキタの「MUR190WDRG」は、これ1本で硬い雑草が生えている場所や障害物が多い場所などを除草できます。ヘッドの根元のボタンを押すだけで刃が外れるので、交換も簡単です。
草の密度に合わせて自動で3段階のパワーを調節してくれるため、バッテリー残量を節約しながら作業が進められます。
キックバックがあった時は自動検知して、刃物を素早く停止する安全機能付きです。防じん・防滴仕様で耐久性も高い商品です。
充電式以外でおすすめの草刈り機
充電式も便利ですが、電動式やエンジン式でも使い勝手のよい商品は多くあります。充電式以外のおすすめの草刈り機を紹介します。
リョービ「刈払機 AK-3000」
リョービの電動式除草機「AK-3000」は、金属刃とナイロンカッターの2種類を使用できる草刈り機です。広い範囲なら金属刃を使い、細かい場所ではナイロンカッターを使用するとよいでしょう。
金属刃は8枚刃なので障害物に当たった時の衝撃は比較的抑えられます。一番重い金属刃を使用しても総量が約2.5kgなので女性でも扱いやすい草刈り機です。
約10mの延長コードが付いているため、自宅の庭であれば十分届く長さといえるでしょう。保護メガネも付いているので、安心して作業ができます。
山善「電気草刈機 YBC-160A」
山善の「電気草刈機 YBC-160A」は本体の重さが約2kgと軽量で、女性でも取り回しやすい草刈り機です。8枚の金属刃で、生い茂った雑草もしっかり刈り込めるでしょう。安全カバーが付いているので、小石が飛んでくる危険にも配慮されています。
もし切れ味が悪くなっても、付属の工具を使って刃の交換も簡単にできます。価格も7,000円ほどと他の草刈り機と比べてリーズナブルなので、買い求めやすいでしょう。
ループハンドルで細かい操作にも対応でき、狭い場所でも自由に刈り取れるでしょう。自宅の庭のちょっとした手入れに便利な1台です。
工進「手押し式エンジン草刈機 EBC-26C」
手押し車が付いたエンジン式草刈り機なので、広範囲の草を体に大きな負担をかけることなく処理できます。そのため女性やお年寄りでも仕事が進みやすい草刈り機です。
カッターはナイロンカッターを使用しており、比較的静音です。庭木や縁石を傷つけにくく、安心して作業に取り組めます。
本体は工具を使用せずに簡単に折り畳めるので、大きな収納スペースもいりません。車のトランクにも簡単に積めて、持ち運びしやすい仕様になっています。
草刈り機を使って除草作業を楽にしよう
草刈り機の動力には、充電式と電動式に加えエンジン式があります。充電式は電源位置や作業場所に縛られません。しかしパワーが足りない場合もあるので、その際は電動式やエンジン式を検討するとよいでしょう。
庭の簡単な手入れならナイロンカッターを選び、硬めの草木を刈る大掛かりな作業には金属刃などを選択します。また傾斜の草を刈りたい場合はループハンドルが便利です。草刈り機を使う場所や用途に合わせて、刃とハンドルタイプを選択しましょう。
バッテリーの電圧や持ち運びやすいタイプなどを検討すると、より使いやすくなります。
充電式の草刈り機を利用し、面倒な草刈りを手軽に行いましょう。
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