盗聴されているかもしれないと思ったら、盗聴器を自分で探してみるのがおすすめです。どうしても自分では見つけられない場合は、業者に調べてもらえば安心して生活できるでしょう。盗聴器の見つけ方と、業者に依頼する方法を紹介します。
このようなときは盗聴器に要注意
盗聴器を仕掛けられていないか不安な場合は、身の回りに不審な点がないか考えてみましょう。盗聴器を仕掛けられやすいタイミングや、盗聴器の存在を示すサインを紹介します。
引っ越してきたばかり
賃貸物件に引っ越す際は、盗聴器に注意しましょう。引っ越し前はさまざまな人が部屋に出入りするため、室内に盗聴器を仕掛けられやすくなります。引っ越しに関わった人の中に、明らかに不審な人がいた場合も、盗聴を狙われている恐れがあります。
前の住人が残していった家具や電化製品にも注意が必要です。盗聴器が仕掛けられている可能性があるため、気になる場合は処分するとよいでしょう。
女性専用のアパートやマンションに引っ越す場合も、盗聴器に気を付ける必要があります。女性しか住まないことがあらかじめ分かっているため、女性を狙った盗聴被害に遭いやすいのです。
室内に違和感や侵入の形跡があったとき
外部から何者かが部屋に侵入して盗聴器を設置した場合は、侵入した形跡が残っていることがあります。室内に違和感があるときには、盗聴器が仕掛けられているかもしれません。
不在中の侵入だけでなく、堂々と盗聴器を仕掛けに来るケースもあります。ガス業者の格好をした人がガス点検の名目で部屋に入り、点検していると見せかけて盗聴器を設置することがあるのです。
明らかに不審な人物が訪ねてきた場合や、知人が目的もなく来た場合も、安易に室内へ入れないようにしましょう。目を盗んで盗聴器を仕掛けられる恐れがあります。
テレビや電話にノイズ、雑音が入る
電波を発する盗聴器が室内に設置されている場合、盗聴器の電波が電化製品の電波と干渉し合い、テレビ・ラジオ・電話にノイズや雑音が入ることがあります。
盗聴器の電波は、電化製品の電波に干渉しない周波数が割り当てられているのが一般的です。しかし安価で入手できる粗悪品の盗聴器は、周囲の電化製品に影響を与えるケースがあります。
テレビ・ラジオ・電話の音声や映像がクリアではない場合は、盗聴器が近くにあるかもしれません。今まで問題なく使えていたのに不具合が生じ始めたら、盗聴器が最近取り付けられた可能性があります。
自分で盗聴器を見つける方法3つ
室内に盗聴器があるかもしれないと思ったら、まずは気になる場所を探してみましょう。自分でできる盗聴器の見つけ方を紹介します。
①スマホのアプリを使う
自分で盗聴器を見つける方法の1つに、スマホアプリを使う方法が挙げられます。スマホにアプリをダウンロードするだけで使えるため、手軽に盗聴器を探すことが可能です。
ただしスマホは受信可能な周波数が限定されている上、アナログ電波は受信できないため、アプリで盗聴器を見つけるのは難しいといえるでしょう。有料のアプリは使わないことがおすすめです。
スマホアプリには盗聴器を探すだけでなく、スマホで盗聴するタイプや、盗聴アプリを発見できるタイプもあります。自分のスマホに盗聴アプリが仕掛けられているかどうかは、盗聴アプリを発見できるアプリで調べることが可能です。
②FMラジオを使う
アナログ電波を発信する盗聴器は、FMラジオを使って発見できます。FMラジオもアナログ電波を使う機器のためです。FMラジオで盗聴器を探す手順を以下に紹介します。
- 部屋の窓や扉を全て閉め、密室の状態にする
- 室内にある全ての電化製品の電源を入れる
- スマホやCDプレイヤーを部屋の中央に置き、継続的に音を出す
- ラジオの周波数を最小にし、少しずつ上げていく
- ラジオから部屋の音が聞こえたら、ラジオを持って室内を歩く
盗聴器に近づくほどラジオの音も大きくなるため、ある程度の場所を特定することが可能です。ダイヤル式のラジオを使えば、周波数を微調整しやすくなります。
アナログ電波を発しない盗聴器や録音式の盗聴器は、FMラジオでは見つけられない点に注意しましょう。
③市販の盗聴器発見機を使う
FMラジオで盗聴器を見つけられない場合は、市販の盗聴器発見機を使うのもおすすめです。より広い周波数の電波に対応できるため、盗聴器を見つけやすくなります。
市販の盗聴器発見機を使う場合も、調査の手順はFMラジオと同じです。周波数を少しずつ変えていきながら、室内に流している音が、発見機から聞こえてくる場所を探しましょう。
ただし盗聴器発見機も万能ではなく、全ての盗聴器を見つけられるわけではありません。高性能な盗聴器発見機は、値段が高くなることにも注意が必要です。
プロに盗聴器の調査・発見を依頼する費用相場
どうしても盗聴器が見つからない場合や、自分で調査を行うのが不安な場合は、業者に依頼するのがおすすめです。
業者に依頼した場合の費用相場
盗聴器探しを業者に依頼する場合の費用は、調査範囲や盗聴器の種類などにより異なります。費用相場の目安は次の通りです。
- ~35平米:1万~3万円
- 36~70平米:1万5,000~3万5,000円
- 71~100平米:2万~4万5,000円
- 101~150平米:3万~5万5,000円
- 150~200平米:3万5,000~6万円
- 201平米~:4万~7万円
業者を選ぶ際は、相見積もりを取るのがポイントです。1社だけに絞ると比較対象がないため、業者の言い値に従わなければなりません。
調査費用には適正な範囲があり、高すぎるだけでなく安すぎる費用も問題です。複数の見積もりを比較すれば、適正価格に近い費用の優良業者を見極めやすくなります。
業者を探すときは、さまざまなサービスの見積もりがとれるプラットフォーム「ミツモア」を利用すると便利です。依頼内容を入力すると、条件に合う事業者から最大5件の見積もりをもらえます。その中から一番良いと思う事業者を選びましょう。
業者に依頼するメリット
業者を利用すれば自分で探す手間を省ける上に、室内の隅々まで丁寧にチェックしてもらえます。
盗聴器調査業者には豊富なノウハウが蓄積されており、過去の実例から盗聴器が仕掛けられていそうな場所を判断しています。盗聴器のトレンドに詳しいこともメリットです。
盗聴器が見つかった後の適切な対処法も教えてもらえます。発見技術や機材のレベルも高く、安心して調査を任せられるでしょう。
盗聴器が仕掛けられやすい場所
盗聴器を自分で探す場合は、盗聴器が仕掛けられやすい場所を重点的に調べるとよいでしょう。盗聴器を発見しやすい場所について解説します。
コンセント周り
盗聴器の中にはコンセントタップやコード、アダプターに似せて作られたものがあります。それらはコンセントに挿し込まれているため、盗聴器を探す際はコンセント周りをチェックしましょう。
コンセント周りに仕掛けられた盗聴器の特徴は、電源供給に不便がないことです。電源が切れることがなく、一度設置されると、撤去するまで盗聴されてしまいます。
小型の電化製品と見分けがつかない盗聴器があることにも、注意が必要です。擬態型盗聴器の種類は豊富なため、見覚えのない電化製品が置いてある場合は、注意しましょう。
家具や電化製品周り
盗聴器は家具や電化製品の内部に仕掛けられるケースもあります。エアコン・固定電話・換気扇・タンスなど、内側に盗聴器を設置できるものはさまざまです。
固定電話が盗聴されている場合は、通話中にノイズが入ったり、電子音・クリック音が聞こえたりするなど、電話に不具合が生じやすくなります。切ったはずの電話がつながっているタイプの盗聴器を仕掛けられた場合、通話料金が高くなることもあるでしょう。
家具や電化製品の内部に仕込むタイプの盗聴器は、バッテリーで動くため充電切れを起こします。つまり定期的に交換できる人が仕掛けていると考えられます。
ぬいぐるみや置物、小物
ぬいぐるみや置物も、盗聴器が仕掛けられやすい場所です。もっともスタンダードな箱型の盗聴器が仕掛けられることが多く、発見できれば盗聴器だと分かりやすいでしょう。
近年は、電卓・ペン・時計の形をした盗聴器も出回っています。FMラジオや盗聴器発見機がそれらの物の近くで反応した場合は、疑ってみることです。
バッグや財布などプレゼントとしてもらった物があるなら、中身をチェックしてみましょう。薄いカードタイプの盗聴器が仕込まれていることがあります。
もしも盗聴器を発見したら
自分で盗聴器を見つけた場合は、適切な行動をとることが大切です。盗聴器を発見したときに、注意すべきことについて解説します。
声に出して反応しない
盗聴器が見つかっても、声に出して反応してはいけません。相手に盗聴器を通して声が聞こえているため、発見したことを気づかせないことが重要です。
盗聴器を発見したことが相手に分かってしまうと、相手がさらなる迷惑行為に及びかねません。盗聴している目的が分からない以上は、相手を刺激しないように意識しましょう。
盗聴器を見つけた後も会話が必要な場合、重要な話は筆談やメールで伝えるのがおすすめです。盗聴器の近くで音楽をかけるのもよいでしょう。
すぐに撤去しない
自宅で発見した盗聴器は、すぐに撤去しないのが基本です。場所を移してしまうと、盗聴器が仕掛けられていたという事実を証明できなくなります。
発見した盗聴器に触るのもNGです。安易に触ると指紋が付いてしまい、仕掛けた人物の痕跡が消えてしまう恐れがあります。
盗聴器を見つけたらとりあえずそのまま放置し、警察に連絡しましょう。警察に電話をかける際は、盗聴器から離れた場所に移動して、連絡するのがポイントです。
自宅に盗聴器がないかチェックしよう
引っ越してきたばかりのときや室内に違和感があるときは、盗聴器に注意が必要です。FMラジオや市販の盗聴器発見機を使えば、自分でも盗聴器を探せます。
盗聴器は室内のさまざまな場所に仕掛けられている可能性があり、見つけた後に適切な対応をとることも重要です。自分で探すのが不安な場合は、盗聴器調査ができる業者に依頼しましょう。