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外壁サイディング張り替えの費用相場は?安く抑えるポイントも解説

最終更新日: 2023年09月21日

外壁サイディングの張り替えを検討している人の中には、費用が気になっている人もいるのではないでしょうか。相場の目安を把握しておけば、予算の計画を立てやすくなるでしょう。外壁サイディング張り替えの費用相場や、安く抑えるポイントを紹介します。

外壁サイディング張り替えの費用はいくら?

外壁サイディングの張り替え費用は、建物の状況や外壁の面積により変動します。一般的な住宅の費用相場と、外壁サイディング張り替え費用の内訳を見ていきましょう。

30坪の住宅の外壁張り替え相場は約150万~270万円

30坪の住宅(外壁面積約100~150㎡)の外壁サイディング全体を張り替える場合、リフォーム費用の相場は約150万~270万円です。外壁の面積やサイディングの種類により、費用は大きく変動します。

外壁材をモルタルからサイディングに張り替えるケースでは、モルタルの撤去費用が高額になりやすいため、張り替え費用の総額が250万円を超える例もあります。

上記の費用相場はあくまでも目安であり、実際の金額は状況によってさまざまです。具体的な金額を知るためには、業者から見積もりを取りましょう。

外壁サイディング張り替え費用の内訳

外壁サイディングの張り替え費用には、サイディング本体代以外にもさまざまな費用が含まれています。一般的な内訳とそれぞれの費用相場は次の通りです

  • サイディング本体代:約4,500円/㎡~
  • 足場代:800円/㎡~
  • 養生代:100円/㎡~
  • シーリング工事費:700円/m~
  • 張り替え工事費:要見積もり
  • 廃材処分費:1万円~
  • その他の経費:合計工事費用の3~10%

2階部分やベランダの外壁を張り替える際は、10万~20万円程度の足場代が発生すると考えておきましょう。

外壁サイディングの種類と特徴

日本の住宅の外壁には、主に4種類のサイディングが使用されています。それぞれの特徴と1㎡当たりの費用目安を押さえておきましょう。

窯業系

窯業系サイディングは、セメントと繊維質を原料とした外壁材です。デザインやカラーのバリエーションが豊富なため、日本の住宅で使われるサイディングで最も人気があります。

初期費用を安く抑えられることや張り付けが楽なことも、窯業系サイディングが広く使われている理由です。耐震性に優れているという特徴もあります。

ただし窯業系サイディングは耐用年数が短いため、定期的なメンテナンスが必要となります。熱を吸収しやすく、室温が上がりやすい点もデメリットです。

窯業系サイディングの1㎡当たりの費用目安は約4,500円~です。

金属系

窯業系サイディングに次いで人気が高いのが、金属系サイディングです。ガルバリウム鋼板や塗装ステンレス鋼板などの、金属板を使用しています

断熱性が高い上、優れた防音性も備えています。軽量であるため振動に強いことや、耐用年数が約30~40年と長いこともメリットです。

金属系サイディングのデメリットとしては、サビやすい点や傷が付きやすい点が挙げられます。1㎡当たりの費用目安は約5,500円~と、窯業系よりやや高めです。

木材系

木材を原料とした木材系サイディングは、木の温もりを感じられる外壁材です。サイディングボード系・パーティクルボード系・MDF系の3種類に大きく分けられます。

木材は表面温度が上がりにくいため、優れた断熱性を発揮する点がメリットです。一方で耐火性・耐腐食性が低く、適切な加工やメンテナンスを意識する必要があります。

木材系サイディングの1㎡当たりの費用目安は約6,500円~です。外壁全体を木材系に張り替える場合は、窯業系や金属系よりサイディング代が高額になります。

樹脂系

樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂が原料の外壁材です。日本ではまだ普及が進んでいないものの、アメリカでは多くの住宅で樹脂系サイディングが使われています。

シーリング不要のタイプを選べば、シーリングのメンテナンスにかかる時間や費用を減らせるでしょう。非常に軽量で住宅への負担を抑えられるため、地震が多い日本の住宅に向いています。

1㎡当たりの費用目安は約7,100円~と、他の種類に比べ費用は高めです。業者によっては樹脂系を取り扱っていないケースもあるため、導入を希望する際は業者に確認しましょう。

外壁の張り替え費用を安く抑えるポイント

高額になりがちな外壁サイディングの張り替え費用は、工夫次第で安くすることが可能です。リフォーム費用の節約術を理解し、できるだけ支出を抑えた張り替えを目指しましょう。

自治体の補助金を活用する

外壁サイディングの張り替え費用は、自治体の補助金や助成金を活用することで安くなります。自分が住んでいる自治体の制度を調べ、補助金や助成金が使えないかチェックしてみましょう。

例えば東京都渋谷区では2023年8月現在、「住宅簡易改修支援事業」という制度で外壁リフォーム費用の助成を受けられます。助成金額は、消費税を除く工事費用の20%(上限10万円)です。

自治体の補助金・助成金を活用する際は、基本的に着工後の申請では利用できない点に注意しましょう。自分が住んでいる自治体の制度が分からない場合は、地域密着型のリフォーム業者に相談するのもおすすめです。

地元の業者を利用する

外壁サイディングの張り替えを、大手リフォーム業者やハウスメーカーに頼むと、作業のほとんどを外注した上で自社の利益を乗せるため、費用が高くなる傾向があります。

張り替え費用を安く抑えたいなら、自前の職人を雇っている地元の業者に依頼するのがおすすめです。地元の業者は作業を自社で行うことから、中間マージンが発生せず、大手リフォーム業者やハウスメーカーよりも、費用が安くなるでしょう。

作業を外注する業者はリスクを嫌い、部分張り替えで対応できるケースでも、全体張り替えを勧めてくることがあります。この場合も費用が高くなってしまうため、注意が必要です。

複数の業者から相見積もりを取る

外壁の張り替え費用を安く抑えるコツとして、複数の業者から相見積もりを取ることも挙げられます。相見積もりを取れば、適正な費用を見極めやすくなることがポイントです。

ただし安すぎる業者は手抜き工事のリスクがあります。単純に見積もりの金額だけで比較するのではなく、実績や評判といった要素も参考にして業者を選ぶことが大切です。

外壁張り替えリフォームの依頼先を探すなら、国内最大級の一括見積もりサービス「ミツモア」を活用しましょう。最大5社から最適な提案を集められるほか、豊富な口コミもチェックできるため、実際に業者を利用した人の声も参考にできます。

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外壁サイディングの寿命と張り替えのタイミング

外壁サイディングの張り替えを検討している人の中には、「まだ張り替えをしなくても大丈夫なのではないか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。外壁サイディングの寿命や張り替えが必要な症状を知り、張り替えのタイミングの見極めに役立てましょう。

外壁サイディング本体の寿命は約30~40年

外壁サイディングの一般的な寿命は、約30~40年といわれています。ただし寿命まで持たせるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

サイディングの種類によって、耐用年数やメンテナンス時期が異なる点もポイントです。自宅のサイディングの特徴を把握し、種類ごとの適切なメンテナンスを適切なタイミングで施す必要があります。

全くメンテナンスを行わずに放置していると、一般的な寿命を迎える前に、張り替えなければならなくなるでしょう。

長持ちさせるには定期的なメンテナンスが必須

外壁サイディングの適切なメンテナンス時期は、サイディング本体の種類によって異なります。各サイディングの平均的なメンテナンス時期は、次の通りです

  • 窯業系サイディング:7~10年
  • 金属系サイディング:10~15年
  • 木質系サイディング:8~10年
  • 樹脂系サイディング:10~20年

上記のメンテナンス時期はあくまでも目安であり、状況によっては一般的なメンテナンス時期を待たずに、手入れが必要となるケースもあります。張り替えの兆候が表れたら、すぐにメンテナンスを行うことが大切です。

張り替えが必要な症状

外壁に劣化の兆候が見られる場合は、一般的なメンテナンス時期に関わらず、早急な対処が必要です。ひび割れ・剥がれ・反りなどが発生したら、すぐに業者へ相談しましょう

これらの症状が現れている状況では、既に外壁の下地にまでダメージが及んでいる恐れがあります。外壁の状態を精査するためにも、応急的な処置ではなく、張り替えを検討するのがおすすめです。

外壁に目立った問題がない場合でも、メンテナンス時期を迎えたら業者に見てもらいましょう。外壁の内部が損傷していると、住宅全体が腐食してしまいかねません。

外壁の張り替えと塗り替え、重ね張りの違い

外壁メンテナンスの種類には張り替えだけでなく、塗り替えや重ね張りもあります。それぞれの特徴を理解した上で、自宅の外壁に最適な方法を選択することが重要です。

塗り替えは外壁の定期メンテナンス

塗り替えは一般的に10年ごとに行う塗装メンテナンスです。外壁全面を塗り替える場合は、全体を高圧洗浄した後に再塗装を実施します。

3mm以下の小さなひび割れしかない場合や、色あせ・サビなど見た目が気になるだけの場合は、張り替えではなく塗り替えでも十分でしょう。

外壁の全面塗り替えの費用相場は、約70~180万円です。全面張り替えに比べると100万円ほど安くなります。

重ね張りは費用を抑えたい場合におすすめ

古いサイディングの上から新しいものを張る方法が、重ね張りです。カバー工法と呼ばれることもあります。

重ね張りはサイディングの撤去作業がないため、全面張り替えをするよりも、20万円程度の費用を抑えられることが特徴です。断熱・防音効果アップを期待できるメリットもあります。

ただし既存のサイディングの状態によっては、重ね張りができないケースもあります。費用が大幅に安くなるわけではないことから、迷った場合は、張り替えを選ぶのがおすすめです。

外壁の張り替え業者は相見積もりで比較を

外壁サイディング張り替えの費用相場は、30坪の住宅で約150万~270万円です。サイディングの種類や外壁の面積により、実際の費用は変動します。

自治体の補助金を活用したり、地元の業者を利用したりすれば、費用を安く抑えられる可能性があります。複数の業者から相見積もりを取ることも重要です。

外壁サイディング本体の寿命は約30~40年ですが、劣化の症状が見られる場合はメンテナンスの時期を待たず、早急に張り替えを検討しましょう。

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