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カーポートにシャッターは必要?種類と設置に必要な知識を解説

最終更新日: 2021年06月30日

カーポートは車を雨風から守ってくれる設備です。しかし屋根と柱だけで作られているため、ガレージと比べて防犯性に劣るのが難点です。

シャッターを取り付けるメリットやシャッターの種類、設置する際の費用や注意点を解説します。

カーポートにシャッターを付ける必要性

白い車

カーポートを作るに当たり、シャッターを取り付ける必要性はあるのでしょうか?カーポートの特徴から見る防犯性を踏まえて、シャッターを設置するメリットを見てみましょう。

カーポートの役割と特徴

「カーポート」は自宅の敷地内の愛車を停めるスペースに、簡易な車庫のような設備です。似たものとして「ガレージ」が挙げられますが、カーポートとは構造が異なります。

カーポートの基本的な造りは屋根と柱のみです。一般的にいう「車庫」とは違って建築基準法の規制がないため、手軽に設置できます。降雨や積雪・直射日光から車を守り、愛車の傷みを抑えるのがカーポートの役割です。

一方でガレージは四方を壁で囲み、出入り口には基本的にシャッターを設けます。簡易的なカーポートと比較して、頑丈で防犯性に優れているのが特徴です。

造りが簡素なカーポートに防犯性を持たせるには、外部からの侵入をできる限り防ぐ工夫をしなければなりません。

シャッターの設置で防犯性が向上

カーポートだけを設置しても、駐車した車の上に屋根がかかるだけです。悪天候からは愛車を守れますが、車上荒らしを目的とした人は簡単に近づけてしまいます。また外部から車が丸見えの状態になり、不在が簡単に分かりやすくなるのも不安な点です。

シャッターを設置すると外部からカーポート内への侵入を予防できる他、遠目からでは車があるか分かりにくくなるため家の防犯対策にもなります。

ただシャッターを取り付けるだけでも「入りにくい」という印象が強くなり、セキュリティが向上するのも設置のメリットです。カーポートだけだと防犯上の不安があるという場合は、シャッターの設置を検討しましょう。

カーポートに取り付けるシャッターの種類

青いシャッター

カーポートに取り付けるシャッターには、開閉方式や重さ・収納方式・素材によってさまざまな種類があります。それぞれの特徴を把握して、シャッター選びに役立てましょう。

開閉方式による分類

カーポート用に限らずシャッターの開閉方式は、手動と電動の2種類です。どちらも見た目は変わりませんが、シャッターを上げたときの巻き取り方に違いがあります。

手動式はシャッター上部の収納部分に付いたバネの力で、扉を巻き取る仕組みです。手で持ち上げたり下ろしたりするため、多くの製品が軽量に作られており音も静かです。

一方で電動式はモーターの力を使ってシャッターを巻き取り、リモコンで開閉を操作する方式です。持ち主でなくても開けられる可能性が高い手動式と比べて、専用のリモコンがなければ開かない電動式は防犯性に優れています。

ただし電動シャッターには扉が重いものが多い他、開閉するときの音が大きい点はデメリットといえるかもしれません。

重量による分類

シャッターの重量で種類分けをすると、「軽量シャッター」と「重量シャッター」に分けられます。重さが違うと開閉のしやすさや耐久性などが変わるため、選ぶときはそれぞれの特徴を考慮しましょう。

軽量シャッターは開閉がしやすいだけでなく、設置にかかる費用が工事費込みで約88,000円からと比較的安価です。しかし耐久性と防火性が低いため、住まいが防火区域の場合には設置が推奨されません。

重量シャッターは厚みがあり、高度な防犯対策や防火対策につながるのが魅力です。万が一火災が起きても延焼を防げ、中の愛車を守れます。重い扉を簡単に開け閉めできるよう、ほとんどの重量シャッターは電動式です。

収納の仕方による分類

扉を開けたときの収納の仕方によっても、シャッターは分類できます。カーポートに設置できるシャッターは、「オーバースライダー方式」か「巻き上げ方式」です。

オーバースライダー方式はシャッターを開けたとき、天井に沿って扉が収納されていきます。開閉スピードが比較的速く、作動するときの音がうるさくない点がメリットです。

しかしカーポートの天井部分を収納に取られてしまうため、上に照明や防犯カメラなどを設置したい場合には不向きでしょう。

巻き上げ方式はシャッター上部に、扉を収納するケースが付いています。巻き上げられた扉は収納部に入っていき、天井のスペースを取りません。ただし開閉スピードが遅く、巻き上げられたときの音が耳障りになる場合もあります。

素材による分類

シャッターに使われる素材は大きく分けて「スチール・鉄」「ステンレス」「アルミ」「木製」です。それぞれの特徴を見てみましょう。

  • スチール・鉄:価格が安く開閉しやすい、サビに弱いのがデメリット
  • ステンレス:サビや腐食に強く防火性も期待できる、性能が高い分だけ高価
  • アルミ:サビと腐食に強く比較的安価、耐用年数が長く長期使用できる
  • 木製:金属製に比べてデザイン性が高い、雨風に弱く定期的なメンテナンスが必要

素材が変わればシャッターの耐用年数は変わります。外観のイメージも大きく左右されるため、重視したいポイントを明確にして選びましょう。

カーポートシャッター設置時のポイント

グリーンのシャッター

カーポートにシャッターを設置する際、どのような点に気を付ければよいのでしょうか?既存のカーポートにシャッターを付ける場合にも、カーポート自体をシャッター付きで新設する場合にも、確認しておきたいポイントを紹介します。

シャッターの費用は駐車台数で違う

カーポートに駐車する車の台数によって、シャッターを設置する費用は変わってきます。変わってきます。1台用のシャッターと2台用のシャッターを比べたときの差額は、おおよそ2倍です。

1階の空きスペースに駐車場を設置する「掘り込み式」のガレージにシャッターを後付けする場合は、出入り口に取り付けるだけで済みます。

しかし解放されているカーポートにシャッターを付けるには、ゲートも設置しなければなりません。ゲートの分だけ掘り込み式よりも費用がかかります。

1台用の電動式シャッターの価格相場は、700,000〜1,000,000円です。カーポートを新設する場合は、ゲートの設置を含む施工費も合わせると、1台分でも1,100,000〜1,600,000円は見込んでおいた方がよいでしょう。

台数が多ければシャッターの面積も広くなるため、差額も考えなければなりません。防犯性の高さよりも値段を重視したいのであれば、手動式を選ぶと費用を抑えられます。1台分の手動シャッターの価格相場は、120,000〜500,000円です。

カーポート新設には申請が必要な場合も

建築基準法や都市計画法によって、床面積が10㎡以上の建築物を新設または増築する際には「建築確認申請」が必要と定められています。カーポートの広さによっては新しく設置するとき、申請が必要になるケースもあるのです。

「近隣の建物から50cm以内の場所に、無許可建築物を建ててはならない」という規則も定められています。また建物の高さが一定以下に制限されている地域では、道路との境目から外壁まで少なくとも1m以上の距離を空けなければなりません。

他にも建築基準法には建築物について数々のルールが定められているため、特に新築や設備の新設では法律面も業者に相談しておくのがおすすめです。

参考:建築基準法 第6条 | e-Gov法令検索

カーポートシャッターで車を守ろう

シャッター

悪天候から愛車を守り塗装の剥れを防いでくれるカーポートは、近年人気を集めています。しかし構造が簡易で中の車が丸見えになってしまうため、防犯にはシャッターの設置が必要です。

シャッターは開閉と収納の方式や重さ・素材によって、多くの種類に分けられます。自分の求めている機能や予算と相談しながら、最も適したものを選ぶのがポイントです。

設置の際はシャッターの種類だけでなく、止める車の台数によって費用が大きく変わる点にも注意しましょう。カーポート自体を新設する場合は法律で定められている要件も確認した上で、施工を依頼しましょう。

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