オープニングムービーは結婚披露宴を盛り上げる定番演出のひとつです。しかしどんな内容にすれば良いのか、作るにはどうすれば良いか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では結婚式のオープニングムービーを準備する際に知っておきたいことを幅広く解説します。
実際のムービー例を参考にしつつ、どんな構成・内容にすれば良いのかが分かるようになっていますよ。
また結婚式のオープニングムービーを作成するには、機材などを自分で用意して手作りする方法と、業者に依頼する方法があります。それぞれのやり方やかかる時間・費用などを詳しく解説するので、参考にしてみてください。
結婚式に使うオープニングムービーの目的や内容・構成
結婚式披露宴で流すムービーには大きく分けて3種類あります。
- オープニングムービー
- プロフィールムービー
- エンディングムービー
このうち「オープニングムービー」とは披露宴の開始前、つまり新郎新婦の登場直前に流す映像を指します。
最も大きな目的は「ゲストへの感謝やおもてなし」のため。また会場を盛り上げて一体感を生み出す効果もあります。
ではオープニングムービーはどんなものにすれば良いのでしょうか?オープニングムービーはある程度構成や内容の自由がきくのが特徴。ただし結婚式の始まりを彩るものなので
- 華やか(おしゃれ)であること
- 気分を盛り上げる雰囲気のもの
- ゲストを楽しませるもの
であることを大前提として作成しましょう。以下にオープニングムービーにふさわしい内容をまとめます。
<結婚式のオープニングムービーにふさわしい内容>
再生時間 | 1分半~3分 |
入れるべき内容 | ・ゲストへの挨拶や来てくれたことに対する感謝(冒頭)
・新郎新婦の名前と結婚式の日付 ・新郎新婦の簡単な紹介と人柄が伝わるコメント ・新郎新婦登場の合図やカウントダウンなど(ラスト) |
プロフィールムービーを兼ねる場合に入れる内容 | 新郎新婦の簡単な生い立ち |
会場をより盛り上げたい場合に入れる内容 | ・スピーチや余興を担当するゲストの紹介
・面白い演出(映画のパロディやオリジナルムービーなど) |
【参考例】おしゃれな結婚式オープニングムービー5選
結婚式オープニングムービーのサンプルを5つ紹介します。正統派なものからおもしろ演出に凝ったものまで様々。業者に依頼するときや自作する場合の参考にしてみてくださいね。
参考例①:正統派の内容をお手頃料金で
シンプルで正統派ながらも美しく洗練された仕上がりで、会場の雰囲気を盛り上げます。業者に依頼する場合は、2万円程度でこのようなムービーを作成可能な場合もあります。
参考例②:映画のような演出で会場を惹きつける
映画『君の名は。』をモチーフにした、インパクトのあるムービーです。依頼する場合は5~15万円程度を見ておくと良いでしょう。
このようなムービーは著作権の問題などもあるので、不安な場合は自作ではなく業者に相談しながら作成してもらうのがおすすめです。
参考例③:シンプルながらも目を引く構成
上の2つとは少し雰囲気の違うムービー。どちらかというと「カッコいい」演出になっています。
参考例④:おしゃれな自作ムービー
こちらは自作のオープニングムービー。可愛らしくおしゃれな雰囲気に統一されています。カウントダウンやエフェクトがうまく取り入れられていますね。
参考例⑤:ゲストを笑顔にする自作ショートムービー
自分で撮影した動画を繋ぎ合わせてショートムービー風にした、自作オープニングムービーです。ユーモアがあって会場を笑顔にすること間違いなし。構成を練り曲と映像をシンクロさせることで、臨場感やストーリー性を出しています。
結婚式オープニングムービーはどうやって用意する?自作するか依頼するか
結婚式のオープニングムービーを用意する手段は、以下の3パターンがあります。おすすめのケースも併せて確認してみましょう。
手段 | こんな場合におすすめ |
①自分で作成する | ・とにかく安く済ませたい
・映像制作の経験がある ・結婚式準備までのスケジュールに余裕がある |
②自分で映像制作業者を選んで作成依頼する | ・費用を安く抑えつつもクオリティの高いものを依頼したい
・ある程度オリジナリティのあるムービーを作りたい ・ムービーの作成時間や勉強時間が取れない |
③結婚式場(ブライダルプランナー)経由で作成依頼する | ・無難なものでもいいので、安定したクオリティのものを用意したい
・式場に全て任せたい ・式場のルールや制限が多く持ち込みが難しい |
それぞれメリットデメリットが全く異なるため、違いを分かったうえでどうするか決めましょう。
作成方法①:自作する
結婚式のオープニングムービーを自作する方法は、とにかく安く済むのが特徴。
メリット | デメリット |
・お金がほとんどかからない
・自分のやりたいように作成できる |
・作業の負担が大きい
・素人感満載の出来になってしまうことも ・著作権や式場のルールなどにも留意する必要がある |
結婚式の準備は思った以上に大変なので、他の準備と並行して進めることができるかじっくり考えたうえで選択しましょう。また自作する場合は「パソコン」や「スキャナー」といった基本的な機器が家にあることが前提です。
作成方法や必要な段取りは記事後半で解説しますが、動画編集ソフトを使ってテンプレート・写真・音楽などをうまく組み合わせ、文字入れをする必要があります。
余裕をもって作成し、間に合わなそうなときのために外注できる先を予め探しておくのがポイントです。
作成方法②:自分で業者を選んで依頼【最もコスパ良い】
自分で業者を選定する必要がありますが、完成度の高さを考えると最もコストパフォーマンスに優れた方法です。
メリット | デメリット |
・料金と完成度のバランスが最も良い
・自分でやるべきなのは、写真素材やコメントの提供と依頼のみ ・ある程度のカスタマイズが可能 |
・業者を自分で選ぶ必要がある
・安いものだとチープな仕上がりになることがある ・式場で再生できる映像の仕様を確認しておく必要がある |
自分たちの雰囲気にあったオープニングムービーを、高いクオリティで作りたい場合にぴったりです。テンプレートを選んで写真やコメントを渡すタイプのプランや、写真撮影から依頼するプランなどがあります。
プロに依頼したいけれどなるべくお金をかけたくないときにも、この方法が最適。またオプションでスピード納品(早くて3日程度)をしてくれるところもあるので、結婚式まで時間がない方にもおすすめです。
注意点として、スピード納品などオプションを付けすぎすると料金が高額になる可能性があることを覚えておきましょう。
業者選びも重要になるので、しっかりと見積もり比較をしながら決める必要があります。
なおオープニングムービーの作成をプロに頼みたいのであれば、ぜひミツモアを使ってみてください。ミツモアはあなたの地域や求めるサービス内容を入力するだけで、複数のムービー制作業者から見積もり提案がもらえるサービスです。
あなたの予算や希望納期・ムービーのイメージなどにぴったりのところに依頼できますよ。
作成方法③:結婚式場経由で依頼
最も「自分たちが何もしなくていい」のが、結婚式場やブライダルプランナー経由で依頼する方法です。
メリット | デメリット |
・自分でやることは写真素材やコメントの提供のみ
・一定以上のクオリティが保証されている ・式場の仕様確認などの手間が無い |
・中間マージンが取られる分非常に高額になる
・依頼できる内容の幅が狭い(クオリティは高いが定形通りのものが多い) |
自分で業者選定したときの倍くらいの費用がかかる点に注意が必要です。
結婚式準備にほとんど時間をかけられない人におすすめです。
結婚式オープニングムービーを業者に依頼する費用相場・作成期間
結婚式のオープニングムービーを依頼する先は「映像作成業者」「デザイン事務所」などがあります。
料金相場は自分で業者選定した場合は2~10万円ほど、式場経由で依頼した場合は20万円前後です。
自分で業者に依頼したときの、結婚式のオープニングムービー作成料金相場と内訳は以下の通りです。
内訳 | 料金相場 |
ムービー作成料金 | ・テンプレートから選ぶタイプ:2万~4万円
・オリジナル構成や写真撮影から依頼するタイプ:5万~10万円 |
オプション料金(一例) | ・スピード納品(1週間以内の納品):5,000~1万5,000円
・規定枚数を超えた写真追加:1枚につき500~2,000円 |
修正料金 | ・写真変更など軽微な修正1箇所:0~1,500円
・BGM変更など大きな修正1箇所:2,000~5,000円 ※業者によっては、所定の回数まで軽微な修正を無料にしているところもある |
業者によって料金の内訳が変わることもあります。より正確な料金が知りたい場合は、見積もりを取得して確認してみましょう。
ムービー作成料金が高くなるポイントと安くなるポイント
以下を参考に、こだわりたい部分・抑える部分を検討してみましょう。
項目 | 高くなるケース | 安くなるケース |
使用する素材の量 | 多い | 少ない |
構成 | オリジナルの構成 | テンプレートを使った構成 |
カメラマンによる撮影 | あり | なし |
演出 | パラパラ漫画など、手作業が必要な演出 | テンプレート素材を使用した演出 |
BGM | 自分の好きな曲(著作権のある楽曲)を使う | 著作権フリーの曲を使う・テンプレートの曲を使う |
「なるべく安く依頼したい」「自分の予算や希望にぴったりの条件で依頼したい」という場合は、先ほども少し紹介したミツモアを利用してみてください。
- お金も時間もかけず複数社の金額を比較できる(適正価格が分かる・なるべく安く頼める)
- 事前にチャットができるため、動画イメージや希望納期・予算を伝えてなるべく正確な提案をしてもらえる
ミツモアには信頼できる業者しか登録されておらず、口コミも比較できるため安心です。無料で使えるのでぜひ一度試してみてください。
結婚式のオープニングムービー作成を依頼する場合にかかる期間・納期
映像制作業者に依頼する場合、結婚式のオープニングムービー作成にかかる期間(受け取りまで)は早くて2週間、通常1~2ヶ月ほどです。
修正や確認にかかる時間も考慮すると、遅くとも結婚式の1ヶ月前には依頼しておきましょう。そもそも業者側で、申し込みの受付期限を「納品希望日の24日前」などとしているところも多いです。これを過ぎるとスピード納品のオプションが必要です。
可能であれば余裕をもって3ヶ月前までには依頼しておくのがベストでしょう。依頼する前には結婚式場に以下の内容を確認し、依頼のときに業者に伝えるようにしましょう。
- 映像が入ったDVD等を準備する締切日
- プロジェクターの横縦比率(アスペクト比)が16:9と4:3のどちらか
- 式場での映像再生方法(DVDの形式の指定や、音源を別にする必要があるかなど)
締め切り後にトラブルが発生することも考え、2週間前までには完成版を納品してもらえると安心です。
【自作する方法】結婚式オープニングムービー作りの流れと必要なもの
結婚式のオープニングムービーを自作する場合、作成にかかる期間は1ヶ月~3ヶ月が目安。作成における準備から結婚式当日までの流れを確認していきましょう。
推奨時期 | やること | |
1 | 挙式3ヶ月半前 | 結婚式場やウエディングプランナーに以下を確認
・納品スケジュール ・DVDの形式 ・アスペクト比 ・映像作品のルール など |
2 | 挙式の3ヶ月前 | <映像制作スタート・イメージを固める作業>
テーマや構成を決定 <映像編集の準備> 動画編集ソフトを選び、映像に使用する素材を集める(写真・イラスト・BGM・エフェクト素材など) |
3 | 挙式の2ヶ月前まで | <映像作成・編集作業>
動画編集ソフトを使用してムービーを作成 |
4 | 挙式の1ヶ月半前まで | <ムービーの仮完成・内容チェック>
誤字脱字や不適切な内容がないか確認する |
5 | 挙式の1ヶ月前まで | <ムービーの完成・テスト再生>
DVDなど結婚式場が指定した媒体に書き出し、結婚式場で正しく再生できるかのチェックを行う |
必要なものと編集作業について詳しく見ていきましょう。
まずはムービー作成に必要な機器を用意しよう
動画編集には以下の機器類が必要です。
- パソコン
- スキャナー(紙の写真を使用する場合)
- 動画編集ソフト
動画編集ソフトは無料のものから有料のものまで数多く存在し、使用感も異なります。次のおすすめソフトを参考に、自分にぴったりのソフトを選んでみましょう。
おすすめ動画編集ソフト①:無料ソフトで自作するなら「VideoPad」か「iMovie」
VideoPadはOS関係なく無料で利用できる動画編集ソフト。フリーソフトにしては利用できる素材の量が多く、クオリティの高い動画作成が可能です。テンプレートが少ないため「一からオリジナルのものを作れる」という人におすすめです。
一方iMovieはテンプレートが比較的豊富なので、初心者にはぴったり。ただしマック専用のソフトです。
おすすめ動画編集ソフト②:有料ソフトなら「心に響くWeddingフォトムービー5」
「心に響くWeddingフォトムービー5」は、標準価格10,780円の動画ソフト。プロの映像クリエイターが監修したテンプレートやエフェクトが多数収録されています。初心者でも簡単に完成度の高い仕上がりにできるのが魅力です。
次にオープニングムービーに使う映像や素材を用意しよう
動画編集で使用する素材として必要なものは以下の通りです。
新郎新婦の写真 | 「結婚式の前撮り写真」などプロのものを入れると完成度が段違い。自分で撮った写真を選ぶときは、画質の悪いものを避ける |
BGM(1曲) | 明るく盛り上がる曲調がおすすめ |
新郎新婦の動画(なくても可) | 撮影するときは最初と最後に余白を入れると動画編集がしやすくなる |
イラスト・エフェクトなどの動画素材 | 動画ソフト内にあるもので不十分な場合は、素材配布サイトから必要なものをダウンロードして使用する
おすすめのフリー素材サイトは「Lab1」や「NONNOFILM」など。無料使用に制限があったりクレジット表記が必要だったりするため、規約を確認したうえで利用する |
動画編集をして結婚式のオープニングムービーを作成しよう
動画編集ソフトを使用したムービー作成方法を紹介します。細かな操作方法はソフトによっても異なるので、基本の工程やおしゃれにするコツを解説していきます。
工程 | 具体的な手順・コツなど | |
1 | 冒頭挨拶部分を編集する | ・シンプルな背景を設定し、挨拶の文章や新郎新婦の名前・結婚式の日付を入力
・エフェクトを使ったりフォントを変えたりするとおしゃれになる |
2 | BGMを設定する | ・オーディオ設定メニュー等でBGMを選ぶ
・ムービーの長さに関係するため、先に設定しておくと良い |
3 | テンプレートを選ぶ | 式のイメージや新郎新婦の雰囲気に合ったテンプレートを選ぶ |
4 | 写真やコメント・エフェクトを追加する | ・テンプレートに沿って写真やコメントを追加する
・エフェクトは似た雰囲気のものを使い、統一感を出す ・カウントダウン演出は積極的に使用する |
基本的には自分が良いと思うオープニングムービーを参考にしつつ、それに寄せる形で作るのがおすすめです。記事前半で紹介した動画を参考にしてみてください。
結婚式のオープニングムービーにありがちな失敗や注意点
オープニングムービーを自作するにあたって、陥りがちな失敗や注意点は以下の通りです。
字幕が読みづらい
背景と同系色は避け、文字の大きさに注意しましょう。パソコンやスマホの画面では良く見えても、実際にスクリーンに映し出したときに見づらく感じることもあります。
使うべきではない言葉(忌み言葉)を使ってしまう
死や別れを連想させる言葉や重ね言葉(どんどん・ますますなど)は、避ける・言い換えるなどの工夫が必要です。
結婚式で使うのは避けるべき言葉 | おすすめの言い換え |
お忙しい中 | ご多用のところ |
スタートを切る | スタートラインに立つ |
離れて暮らす | 遠くに暮らす |
ますます | さらに |
本番に再生がうまくいかない
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