瓦屋根の住宅は瓦などの劣化により、雨漏りが発生する場合があります。修理で瓦を取り替える際など、職人技が必要になりますが、DIYでもできるのでしょうか。瓦屋根の修理方法や耐用年数などを紹介します。業者選定時のポイントについても確認しましょう。
瓦屋根の修理はDIYでできるのか?
瓦屋根の修理は瓦や工具さえ手元にあれば、素人でも可能なのでしょうか。DIYできるかどうかという点に加え、取り組む際の注意点を紹介します。
DIYでの作業は危険
瓦屋根の修理はDIYでも不可能ではないものの、高所での作業のため、慣れていないと危険を伴います。瓦屋根修理のプロでも、高所での作業は危険です。
施工の質が悪ければ雨漏りが発生したり、関係のない箇所を破損してしまったりする恐れがあります。専門的な知識がないと、的確な処置は難しいでしょう。
どうしてもDIYで瓦屋根を修理する際は、足場をしっかり組んで安定した場所を作る必要があります。高い所から工具などを落としてしまうと、大変危険です。腰巻きの道具入れなども用意しましょう。
ひび割れなど破損している瓦の周辺部分も、同様に破損している場合があります。重なった部分の瓦についてもチェックが必要です。
業者に依頼するメリット
瓦屋根の修理は業者に依頼すると安心です。大きな怪我をする心配もなく、業者も安全の確保を前提として、作業するでしょう。
豊富な知識と経験から的確な修理を期待できます。素人が修理するよりも早く正確に作業してくれるため、拘束時間も短くなるでしょう。
優良業者が施した屋根は、耐久性を高く保てる場合が多いので、ちょっとした災害が起きても、簡単には壊れません。しっかり屋根を修理するのであれば、業者に依頼した方が無難です。
瓦屋根の修理方法
瓦屋根を修理する方法は、1つだけではありません。状況や予算に応じて選択する修理方法は異なります。瓦屋根の修理方法を確認しましょう。
主な修理方法を4種類ご紹介します。
修理方法 | 費用相場 |
葺き替え | 180万~250万円 |
葺き直し | 140万~210万円 |
カバー工法 | 80万~120万円 |
部分補修 | 20万~50万円 |
葺き替え
葺き替えは屋根に載せた瓦を、全て新しいものに替える修理方法です。他の修理方法と比べ、最も金額が高くなります。
葺き替えでの修理が向いているのは以下の場合です。
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瓦は「野地板」や「ルーフィング」と呼ばれる、防水シートの上に載っています。葺き替えでは瓦だけでなく、野地板やルーフィングの補修・交換なども含めて、刷新される場合もあるでしょう。
そのため葺き替えを行うと、屋根全体の劣化や破損を根本から解決できるのです。広範囲にわたり屋根が傷んでいる場合には、葺き替えが最適といえるでしょう。
ただし金額が高くなる点や、工期が2週間程度と他の工事と比べて長くかかる点はデメリットです。
葺き直し
今ある瓦をそのまま流用し、ルーフィングなど下地だけ修繕・交換する手法を葺き直しといいます。1度瓦を外し、再度並べて設置するため、瓦を一時的に保管する場所などが必要です。
葺き直しで対処できるのは以下の場合です。
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瓦を新しく購入する必要がないため、コストを抑えられるメリットがあります。瓦はまだ利用できるものの、下地の劣化などが原因で問題が起きている際によく利用される手法です。
デメリットは外観が変わらない点でしょう。修理工事をしたとはいえ、外観が大幅に改善することはありません。
カバー工法
カバー工法とは今ある瓦の上から、新しい瓦を設置する手法です。
以下のような場合にはカバー工法での修理がおすすめです。
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古い瓦を撤去する手間や費用がかからず、コストを比較的安く抑えられます。下地の修繕なども行わないため、短い期間で施工できる点はメリットです。耐熱性や防音性もアップするでしょう。
デメリットは下地に何か問題があった場合に、対処しづらくなる点です。外から見えない部分なので、劣化などが起きていることに気づかないまま、進行してしまうでしょう。
下地に異常があるまま放置すると、新しく設置した屋根でも数年で崩れてしまう恐れがあります。コストを抑えられる分、リスクの高い工法と考えましょう。
部分修理
瓦屋根全体に手を入れるのではなく、問題となる一部のみの改修を部分修理といいます。表の瓦だけでなく、下地の野地板やルーフィングなども、修理対象です。
部分修理での対処が向いているのは以下の場合です。
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ただし損傷した部分だけでなく、瓦や野地板などの耐用年数が迫っている場合は、全体的な修理を実施した方が安心です。このような状態であれば、部分修理してもすぐに別の箇所に、問題が起きてしまう可能性が高くなるでしょう。
瓦屋根を修理する時期
瓦屋根は素材などによって、耐用年数が異なります。瓦屋根を修理する時期や、修理の目安となる兆候を押さえましょう。
瓦屋根の耐用年数
瓦屋根の耐用年数は一般的に20~40年とされています。本瓦になると50~80年と長期間にわたり、使用できるでしょう。
ただし住んでいる地域によって気候が異なるため、強い紫外線を浴びたり雨が降る機会が多かったりすると、耐用年数も短くなります。そのため耐用年数はあくまでも目安と考えましょう。定期的にメンテナンスを行えば、耐用年数を延ばせる場合もあります。
まだ耐用年数内だからと安心せず、随時瓦屋根を目視確認することで破損の早期発見につながります。
瓦屋根を修理するサイン
耐用年数内だとしても瓦屋根に破損やずれが生じていたら、すぐに修理した方がよいでしょう。そのまま放置しておくと、瓦が落下して通行人に被害を与えてしまう恐れがあります。
瓦が壊れることでそれ以外の箇所を傷つける場合もあるでしょう。また瓦がずれてしまったり破損してしまったりすることで、下地がむき出しになってしまうため、そこから雨漏りが発生する恐れもあります。
屋根に異常が起きる前に処理した方が、修理費用は一般的に安くなるので、早めに対処するよう心がけましょう。
業者選定のポイント
瓦屋根の修理費用は安いものではありません。なるべく良心的な価格としっかりした品質を担保してくれる業者を選びたいものです。納得のいく業者選びのポイントを紹介します。
相見積もりを取る
業者から見積もりを取得する際は、1社だけでなく複数社から取るようにしましょう。相見積もりをすることで、価格とサービス内容を比較できます。業者間で価格競争が起こり、費用が下がる可能性もあるのです。
相見積もりは複数の業者を探し出し、それぞれに連絡を取らなければなりません。現場調査をしてから見積書を提示されるのが一般的ですが、調査の日程もそれぞれ調整する必要があるでしょう。
なるべく地域密着型業者を選ぶ
見積書の内訳には一般的に交通費も含まれます。業者の事務所が遠方にあれば、現場から離れているので交通費も高くなってしまうでしょう。
地域密着型業者であれば距離が近いため、交通費を請求しない業者もいます。何かトラブルがあり追加の人手が必要な場合があっても、事務所が近ければすぐに応援を呼べるという点も強みです。
施工後に確認したいことがあれば、距離が近いので現場まで来てもらえる可能性が高いでしょう。地域密着型なので地元での評判を大切にすることから、柔軟な対応に期待が持てます。
瓦屋根の修理は業者に任せるのが安心
瓦屋根の修理はDIYでも可能ですが、高所作業になるため非常に危険です。専門的な知識がないと適切な対応が難しいため、かえって他の箇所を傷つけてしまう恐れもあります。瓦屋根の修理はなるべく業者に依頼し、確実に処置しましょう。
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