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コウモリ撃退には何が効果的?生態やおすすめの対処策を解説

最終更新日: 2022年05月28日

家に居ついてしまったコウモリに,、頭を抱えている人もいるでしょう。捕獲・殺傷には法律上の制約があり、効果的な対処法が分からないと悩みは大きくなる一方です。そこでコウモリの生態を理解しながら、効果的な撃退方法について探っていきましょう。

コウモリを見つけたらどうすればいい?

コウモリは「鳥獣保護法」の対象となっており、勝手に捕獲・殺傷するのは禁止されています。そのため忌避剤やLEDライトなどの強い光を使って撃退するようにしましょう。 自分で対応できないという場合は、害獣駆除の専門業者に相談してみることをおすすめします。

コウモリを寄せつけない方法は?

コウモリを寄せつけないためには、進入路となる隙間をふさぐことが大切です。フィルターや通気口、換気口にはカバーをつけて、壁や屋根材の隙間をしっかりと埋めるようにしましょう。

撃退する前に知っておくべきコウモリの生態

コウモリ

家に棲みついてしまったコウモリを追い払うためには、理解しておかなければならないことがあります。

法的に禁止されている行為がある点には、注意が必要です。また居ついてしまった理由を知ることで、効果的な対策がとれるでしょう。

家に棲みつくのは「アブラコウモリ」

世界を見渡せばおよそ960種類のコウモリが生息しているといわれています。分類法にもよるものの国内でも約35種類のコウモリが確認されているのです。

数多くの種類がいる中で、日本に暮らす人々が目にし住宅に棲みついてしまうのは、たいてい「アブラコウモリ」です。国内に生息する中で唯一、家を棲み家とする習性がある種類で、それゆえ「イエコウモリ」とも称されます。

サイズは小さく高い運動能力を保持しているのが特徴です。活動的で機敏なアブラコウモリは、わずか1.5cmほどの隙間からでも屋内に入り込んでしまいます。

主にガやハエ、ハチ、カメムシなどを食べる食虫性の動物です。人間にとっては害虫を捕食してくれる益獣としての面も持っています。

勝手に捕獲・殺傷するのはNG

コウモリは「鳥獣保護法」の対象となっています。「鳥獣の保護および狩猟の適正化に関する法律」が同法の正式名称ですが、生物の多様性を保持し、生活環境の保全や農林水産業の健全な発展のために自然環境および地域を保全しようとするものです。

その目的を果たすために、無闇に鳥や獣を捕獲してはいけないとされているのですが、コウモリもこの法律で保護されています。

鳥獣保護法の対象となっているのは、鳥類や哺乳類に当てはまる全ての野生生物です。その範囲はとても広いものの、ドブネズミや海棲哺乳類の一部などの衛生害獣虫は対象外となっています。

捕獲するには国が指定する団体に申請したうえで、許可のもと行わなければなりません。被害が生じたからといって勝手に殺傷すると、違法行為となってしまいます。

コウモリはこんな家が好き

小さな体と高い運動能力を活かして、1.5cm程度の隙間さえあればすぐに侵入してしまいます。安全な場所を求めるコウモリにとって、家の隙間は絶好のチャンスなのです。

外壁のひび割れによって建材との間に空間が生じていれば、そこから簡単に入り込みます。屋根材の隙間からも難なく侵入するでしょう。フタが外れた通気口や換気口も進入路になりやすい箇所です。

よく知られているようにコウモリは頭を下にして、ぶら下がった状態で生活します。そのため軒下や屋根裏といった、住宅を支えるための柱や梁(はり)が多い場所も、コウモリが好む空間です。

コウモリは夜行性の動物なので、昼間は暗い場所で休息し、日没とともに活動を始めます。日光を遮り足を掛けやすい場所がある環境は、コウモリにとっては快適といえるのです。

コウモリを放置する危険性

腕がかゆい女性

「法律で守られているし、家を壊さないのであればそのままにしておいていいだろう」と考える人もいるようです。しかし棲みつかせたままにしておくことには、リスクもあります。

なぜ放置しない方がよいのでしょうか?その危険性について解説します。

ダニや病原菌による健康被害

人やペットへの健康被害が発生する可能性については、よく理解しておくことが重要です。

コウモリの糞尿からは主に「コウモリマルヒメダニ」「コウウモリマダニ」「コウモリトコジラミ」の3種のダニが発生します。巣にまき散らした糞尿から発生したダニが室内へと入り込み、露出した首や手足に噛みつき吸血するのです。

ダニは血を吸いかゆみをもたらすだけでなく、感染症のリスクも生じさせます。その一つが「ハンタウイルス感染症」で、「腎症候性出血熱」といって急な発熱や頭痛、嘔吐などを引き起こし、最悪の場合には死に至るケースもあるのです。

「ハンタウイルス肺症候群」もよく見られます。突発的に高熱を発し、筋肉痛や呼吸困難が現れるもので、こちらでも死亡が数多く確認されています。

そのほかにも出血熱や脳炎を引き起こす「アルボウイルス感染」や、主に肺炎につながる「ヒストプラズマ症」にも注意が必要です。

建物や生活にも害が及ぶ

人を攻撃せず害虫をエサにする益獣であることから、住宅への棲みつきを許してしまうと、気づいたときには建物が不衛生な状態になっている場合があるので注意しなければなりません。

屋根裏や壁の内側に営巣すると、そこに糞尿を排せつします。日頃掃除をしない場所であるため、どんどん汚物が蓄積されてしまうでしょう。

排せつ物からは異臭がただよい、ときには近隣にまでその臭いが届いてしまいます。自分の家庭だけでなく周囲にまで不快な思いをさせかねません。

キビキビと激しく動くため、騒音も発生します。動くたびに天井裏や壁からバタバタと大きな音が立ち、不快な音に悩まされるケースも多いのです。

コウモリを撃退するおすすめグッズ

携帯のタイマー

「なんとかしてコウモリを追い払えないだろうか」と思っている人に、効果的なアイテムを紹介します。厳選した撃退グッズから自分の環境に合ったものを選びましょう。

超音波を発する機器やアプリ

コウモリはなぜ暗い中でも素早く飛び回れるのでしょうか?それは自ら超音波を発し、建物や樹木など周囲のものからの反響音(エコー)を感じ取ることで、障害物を察知しているためです。

パルスとも呼ばれるエコーロケーション音声を聞き分けることによって、目の見えない暗闇でも障害物を避けられます。

この習性を逆手にとって、パルス信号を乱すことによってコウモリの動きを妨害し、活動しにくい環境にすれば違う場所に移るだろうという理屈で考案されたものが、超音波を発する機器やアプリです。

人には感知できない信号でコウモリの発する信号を乱すため、スピーカーやスマートフォンから超音波を発して活動を妨害します。

超音波の効果は少ない

効果ありと紹介されることがある超音波発生器ですが、一方ではその効き目を疑問視する声も上がっています。

確かにコウモリからの超音波は乱せるものの、それは一時的なものにとどまる可能性が高いことが、否定論の根拠です。なぜなら混乱した超音波を修正するために、周波数を変える能力がコウモリに備わっていることが分かってきたためです。

また超音波には前方に向かって真っ直ぐにしか進まない特性があります。そのため自由かつ機敏に動くコウモリに向けて発することの難しさがある点も、効果を疑問視する理由の一つです。

このような理由から超音波による撃退には、大きな期待は抱かない方がよいかもしれません。

撃退スプレーなどの忌避剤

「忌避剤」はコウモリが嫌がる臭いを生じさせることで、効果を発揮するものです。苦手な香りに耐えられなくなり、居ついた場所から退散します。

スプレータイプなら活動のため棲み家を離れた夕方以降に、シュッと噴きつけるだけで使用できます。使い方がいたって簡単なこともおすすめの理由です。

燻煙(くんえん)タイプは屋根裏や床下など、営巣された場所に煙を発生させて、忌避剤を浸透させます。発煙したら置いておくだけでよいので、手間なく作業可能です。

そのほかにも錠剤タイプやジェルタイプも揃っています。巣の状態や場所によって使い分けましょう。

LEDライトなどの強い光

夜行性のコウモリですが、夜に光に近づく姿を見ることがあります。それはエサとする虫が光に引き寄せられるので、捕獲のためにとっている行動であり、基本的に光は苦手としています。

その性質を踏まえ強い光を用いて撃退する方法も考えられます。玄関先や庭の一部、実際に営巣されてしまった床下や天井裏などにライトを仕掛け、活動を妨げるのです。

ただし光に慣れてしまうと、撃退効果が薄れてしまうこともあります。そのためLEDなどを採用し、できるだけ強い光を発するのが効果的といえるでしょう。

正しい撃退方法と手順

捕まるコウモリ

撃退を試みるならできるだけ確実な効果を出したいものです。正しい方法と手順について説明します。

グッズを使って追い出す

まずは場所を特定させる必要があります。侵入口となりやすいのは換気口・通気口、窓やドアの隙間、エアコンの配管、屋根や壁の隙間です。その周辺に糞がいくつもあれば、そこからたどって巣を探し当てましょう。

居場所を突き止めたら、グッズを用いて追い払う準備です。特に嫌う強烈なハッカ臭などを使ったグッズが数多く販売されているので、状況に合わせて購入します。

巣全体に手が届くならスプレータイプが効果的です。壁・床・天井だけでなく、コウモリがぶら下がる梁にも噴き付けます。

全ての場所で直接作業できないなら、燻煙タイプが適しています。手の届くところに燻煙剤を設置し、忌避剤を充満させましょう。

持続性を重視するならジェルタイプが適しています。手軽さを重視するなら、錠剤タイプがおすすめです。

侵入しないように隙間をふさぐ

追い払ったらそれで安心してはいけません。撃退した後は、そもそもコウモリに巣を作られてしまった原因をなくす必要があります。そうしなければ再び棲みついてしまう可能性が残ってしまうからです。

寄せつけないためにはコウモリが小さく機敏であることを忘れず、進入路となる隙間をふさいでいきましょう。入り込む余地を与えてしまうと、また同じ状況が生まれてしまいます。

フィルターやフタをしていない通気口や換気口にはカバーをし、壁や屋根材の隙間をしっかりと埋めていきます。

その際に「次の日にやろう」と思ってはいけません。忌避剤の効果はスプレータイプであれば3~6時間です。その時間内に進入路をふさぐように素早く対処しましょう。

消毒・清掃を忘れずに

追い払った後は巣の跡をきちんと清掃し、消毒します。糞尿が排せつされているため、まずは糞を集めビニール袋に入れて処理します。

全て取り去ったら、尿がついた床面をアルコールで消毒しましょう。散布させた後に雑巾やモップで拭き取ります。

清掃や消毒を怠ると、残っている雑菌がカビを発生させたり感染症の原因になったりします。被害を広げないための後始末はとても重要です。

コウモリ撃退を効果的に行うコツ

手帳

作業の仕方や忌避剤などのアイテムについて知識を備えたら、いよいよ作業に移ります。

では作業に適した時期はいつなのでしょうか?効果的に実施するための情報について紹介します。

コウモリ駆除をする時期は?

追い払う作業を行う場合、いつ実施してもよいのでしょうか?適切な時期を理解するために、ここでコウモリの活動サイクルを見てみましょう。

時期 主な行動 対策の可否
3月 冬眠から覚める
4~6月 出産準備
7月 出産 ×
8月 子の巣立ち ×
9月 栄養補充
10月 交尾
11〜2月 冬眠

追い払う手立てをとるのに適しているのは、9~10月の時期です。かなり限られた期間といえるでしょう。

目的は追い払うことであり、死滅させることではありません。死骸が残ってしまうと、それをエサとするネズミが入り込むなど、新たな問題が生じます。

忌避剤で命を落としやすいコウモリの子どもが巣にいるときに対策を打てないのは、そのためです。親子ともに巣から出て行かせるために、秋に実施する必要があります。

役所に駆除はお願いできる?

自治体によってはスズメバチの駆除を行っているケースがあります。対してコウモリへの対処やヘビの駆除・捕獲については、対応していない場合がほとんどです。

スズメバチの場合には刺されると人命にかかわるリスクがあります。それゆえ住民保護の観点から、対応しているケースがあるのです。

一方コウモリやヘビは、地域によっては生態系の重要な一角を担っているため、公的な施策としての対処や駆除・捕獲は行っていない場合が多いのです。

どうしても自分で対応できないという場合は、ミツモアで撃退を行ってくれる専門業者を探し、相談してみることをおすすめします。

被害が広がる前に早めのコウモリ撃退を

アレルギーの女性

コウモリは人間にとって決して害を与える存在ではありません。それどころか日常生活に被害をもたらす害虫を捕食してくれる、益獣として位置づけられる生き物です。

しかし家に棲みついてしまった場合、そのままにしておくことは禁物です。衛生上の問題が生じたり、騒音に悩まされたりする可能性があります。

居ついてしまったら撃退する時期は限られてしまうため、早めに計画を立てて、適切に対処することが望まれます。

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