「動画撮影を始めたい!」という方が増えてきました。ペットの動画や外出時の映像を撮影し、YouTubeで発信する方も増えてきましたね。またそれ以外にも、思い出として映像をきれいに残しておきたい方もいるでしょう。
そこで今回は動画の撮影に必要な機材とその選び方、そして初心者でも上手に撮影する方法についてご紹介していきます。
「スマホのカメラでは駄目なの?」「おすすめの機材を知りたい」という疑問にも回答しているので、ぜひ参考にしてみてください。
動画撮影にはどんな機材が必要なの?
動画撮影に必須な機材・あった方が良い機材は以下の5種類です。撮影内容によっては三脚などの機材は無くても大丈夫なケースもあります。
<必須機材>
カメラ
<きれいな映像を撮影するために用意したい機材>
- 三脚・ジンバル(ハンディタイプのカメラの固定器具)
- ライト
- マイク
- 編集ソフト
次からカメラなどの機材の選び方を目的別に説明していきます。
動画撮影の基本機材「カメラ」の選び方
動画撮影のカメラは、次の5種類から撮影目的に応じて選びましょう。
カメラの種類 | 特徴 | |
---|---|---|
1 | 一眼レフ | 多機能で高画質 |
2 | ビデオカメラ | オートフォーカス機能に優れ、長時間撮影に強い |
3 | コンデジ
(コンパクトデジタルカメラ) |
軽量で持ち運びが簡単 |
4 | アクションカメラ | 耐水・耐衝撃に優れ、屋外使用に最適 |
5 | スマホカメラ | 撮影・編集・投稿を一台で完結できる |
個別の説明に移る前に、それぞれの画質について簡単に説明します。機種にもよるので一概には言えませんが、カメラによる動画の画質は以下の順番で高くなります。
画質(高):一眼レフ
画質(中):コンデジ・アクションカメラ・ビデオカメラ
画質(低):スマホカメラ
スマホカメラの画質は一番低いとはいえ、数年以内の機種であればビデオカメラなどと比べてほとんど遜色はありません。画質や表現力を一番に求めるなら一眼レフを、使いやすさを求めるなら目的に応じて一眼レフ以外から選ぶのが基本です。
動画撮影に最適なカメラ①一眼レフ
背景をぼかして対象物をくっきりと写したり、細部まで鮮明な画質で撮影できたりするのが一眼レフの魅力です。他のカメラと比べて高額ですが、値段に見合った映像美を表現できます。
静止画に強い機種が多いため、動画撮影に力を入れた機種を選ぶようにしましょう。以下の要素を満たす機種がおすすめです。
- 撮影可能時間が長い
- オートフォーカス機能がある
- マイク端子がある
レンズ交換できる「デジタル一眼レフ」とコンパクトで高機能な「ミラーレス一眼」の2種類から、動画撮影におすすめな商品を紹介します。
①デジタル一眼のおすすめ「ニコンD7500」
②ミラーレス一眼のおすすめ「パナソニックルミックスGH5」
動画撮影に最適なカメラ②ビデオカメラ
ビデオカメラは動画撮影に特化しているので、長時間撮影や幅広いシーンに対応できます。動くものを追いかける「オートフォーカス機能」が充実している機種が多く、子供やペットの撮影に最適です。画面全体がくっきりと映るので、イベントや思い出の記録用としても活躍します。
おすすめの機種は以下の2種類です。
①軽量でコスパが良い「パナソニック HC-W590MS」
②高画質高機能「ソニー Handycam FDR-AX700」
動画撮影に最適なカメラ③コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)
コンパクトなデジカメは一眼レフやビデオカメラよりも小さいため、持ち運びが簡単なのが特徴です。
- スマホカメラだと画質や機能が物足りない
- 動画だけでなく写真も取りたい
こんな要望がある場合におすすめです。
基本的には写真撮影が主な用途なので、動画を撮りたい場合は動画機能が充実しているかに注目しましょう。おすすめはプロクオリティの動画撮影が可能な「ソニー・サイバーショットRX100VII」です。
動画撮影に最適なカメラ④アクションカメラ
耐水性や耐衝撃性があり、スポーツやアクティビティの撮影に最適なカメラです。体に取り付けることで、プレイヤー視点の臨場感と迫力あふれる映像が撮影が可能になります。
おすすめ機種は「ゴープロHERO8」。耐水性があり4K映像に対応しています。
|
動画撮影に最適なカメラ⑤スマホカメラ
スマホさえ持っていれば、データの移し替え不要で編集から投稿までできる手軽さが最大の利点でしょう。オートフォーカス・ズーム・ホワイトバランス調整など必要な機能はそろっており、日常のどんな場面の撮影でも対応できます。また最新機種はフルHDや4Kに対応しているカメラも多く、十分に美しい映像が撮影可能です。
スマホならではの利点を生かすには、投稿機能が連携されている動画編集アプリを導入しましょう。基本無料かつ使いやすいおすすめのアプリは以下の通りです(iPhone/Android両方に対応しています)。
おすすめアプリ①VivaVideo
おすすめアプリ②Splice
きれいな動画を撮影するために用意したい機材
ここではワンランク上の動画を撮るために必要な機材について解説します。YouTube動画投稿など、人に見せることが前提の動画であればこれから紹介する機材はいずれも必須です。撮影のスタイルや用途に応じて、使用カメラに合った機材を準備しましょう。
動画撮影機材①三脚・ジンバル
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三脚もジンバルも手ブレを押さえて動画を見やすくするための機材です。三脚は固定型で、ジンバルは手持ち型です。
<三脚の選び方>
三脚は商品によって大きさや可動領域に違いがあります。以下の観点で選びましょう。
- カメラの重さに耐えられるか(耐荷重・安定性)
- 高さが十分か
- 持ち運びできる大きさか
<ジンバルの選び方>
ジンバルとはカメラの水平を保ち、手ブレを補正する機材です。歩きながら撮影する動画の質を劇的に向上させることができます。
1軸から3軸の商品があり、軸が多いほど水平に保つ能力が高くなります。3軸のジンバルの方が高額になるので、求める質と予算を考えて選びましょう。
動画撮影機材②ライト・照明
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人物や物をメインに撮る動画の完成度を上げるにはライトを使用しましょう。特に室内の動画撮影時に役立ちます。
ライトは様々な環境でも使用できるよう「明るさ調節機能」があるものを選ぶのがおすすめです。その他は以下のポイントを押さえて自分に合った商品を選びましょう。
- 携帯性が必要か
- 駆動時間はどのくらいか(携帯性が必要な場合)
- 色調調節機能があるか
動画撮影機材③マイク
どんな音声を拾いたいかによって、選ぶマイクのタイプを変えてみましょう。
①単一指向性マイク
人の話し声や音楽など、音のする方向に向けて使用するマイクです。拾う音の方向が1つなので単一指向性と呼ばれています。
②無指向性マイク
自然の中の音や街の喧騒など、周りの音全体を拾うマイクです。決まった方向がないので無指向性と呼ばれます。
動画撮影機材④編集ソフト
動画編集には以下の3つの役割があります。
- 不要なシーンのカット
- 音楽・テロップ・演出の挿入
- 最適な動画形式に出力
動画を編集することで、テーマを強調しつつ人を惹き付ける演出を加えることが可能です。特にYouTube投稿用の動画であれば、編集は必須の作業になるでしょう。有料と無料に分けておすすめ動画編集ソフトを紹介します。
なおパソコン用の動画編集ソフトは、パソコンの性能(スペック)がある程度高いことが必要です。「推奨スペック」はダウンロードサイトなどに記載されているので、事前に確認しておいてくださいね。
①Adobe Premiere Pro(有料)
プロ御用達の編集ソフトで、使いこなせば映画顔負けの編集が可能に。操作に慣れが必要ですが、ユーザー数が世界的に多いため疑問点は検索ですぐに解決できます。
②PowerDirector Essential(無料)
操作が簡単で初心者から利用しやすい編集ソフト。より高レベルな編集がしたくなったら、有料版にアップグレードも可能です。
動画撮影のカメラはスマホで十分?それとも一眼レフがいい?メリット・デメリットを比較
動画撮影を本格的に始めようとする場合、迷うのがカメラ選びですね。一眼レフを準備した方が良いのか、スマホで良いのか迷う場合はこちらの比較表を参考にしてみてください。
メリット・デメリット比較
スマホカメラ | 一眼レフ |
---|---|
<メリット>
・お金がかからない ・コンパクト ・SNSなどへ簡単にアップロードできる <デメリット> ・手ブレしやすい ・暗所の撮影に弱い ・ぼかし表現がしづらい |
<メリット>
・圧倒的高画質で撮影できる ・暗所の撮影に強い ・ぼかしやホワイトバランスの調整など、できる表現が多い <デメリット> ・非常に高額 ・30分以上の撮影に対応していない機種が多い ・動く対象物の撮影にはやや不向き ・重い ・使いこなすにはカメラの知識が必要 |
以上を考慮して、スマホと一眼レフそれぞれがどんな場合に向いているのかをまとめます。
<スマホのカメラが向いているケース>
- 街歩きやVログ(Video blog)をアップしたい
- 思い出に動画を残したい
- 手軽に人と動画を共有したい
<一眼レフが向いているケース>
- 映画のような動画を撮影したい
- 海外の絶景や日本の景勝地など、細部までの高画質にこだわった動画を撮りたい
- 自分こだわりの画面設定で動画を撮りたい
スマホカメラの動画撮影方法を解説!撮影のコツは3つ
スマホカメラは他のカメラに比べて画質で劣る分「撮影方法」や「編集」で工夫し、見栄えする動画に仕上げましょう。
見やすく高品質な動画にするための3つのコツを紹介します。
スマホカメラ動画撮影のコツ①手ブレを最小限にする
スマホが他のカメラに最も劣る部分は、手ブレが起こりやすいことです。定点での動画撮影なら三脚、歩きながらの撮影ならジンバルを活用して、スムーズな画面移動を心がけましょう。カメラを左右に向ける「パン」操作も、三脚から行うことでスマートな映像になりますよ。
なおこれらの機材がどうしても用意できない場合は、脇を締めて肘を固定させ、両手で動画撮影するようにしてください。
スマホカメラ動画撮影のコツ②手動フォーカスを使いこなす
多くのスマホカメラでは、画面をタッチすることで手動フォーカスが使えます。目立たせたいものには手動フォーカスでピントを合わせましょう。写したいものがくっきりと浮かび上がるため、プロっぽい仕上がりになります。
スマホカメラ動画撮影のコツ③できる限り明るい環境で撮影する
スマホカメラのレンズは専用カメラより小さく、光を集める力が弱いです。そのため暗い場所で撮影してしまうと、画素が粗くなってしまいます。
以下のポイントを守り、光が入りやすい環境で撮影するのが美しく仕上げるコツです。
- 室内ならカーテンは開け、自然光を取り入れる
- 逆光にならない撮影場所を確保する
- ライトを使う
- 白い布や紙をレフ板代わりに使う
- 撮影の都度ホワイトバランスを調整する
一眼レフの動画撮影方法やコツを解説!
一眼レフで動画撮影する場合は、一眼レフの強みである以下の映像表現を活用してみましょう。モデルを際立たせた映画のような表現や、ダイナミックな風景映像が撮影できます。
- 撮影距離に応じて単焦点レンズとズームレンズを使い分ける
- 絞り調整で背景をぼかす
- ホワイトバランスやISO感度を調整し好みの明るさに調節する
一眼レフで撮りたいけれどカメラの勉強や機材の調達が難しい場合には、撮影のプロに依頼してしまうのも1つの方法です。一回の撮影であれば、プロに依頼した方が安く済むことが多いです。
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初心者が知っておくべき動画撮影の注意事項2点
動画撮影を始める前には、撮影の注意点をしっかりと把握しておきましょう。特にYouTubeなど、不特定多数が目にする可能性がある動画を撮影する場合は必見です。
動画撮影の注意点①YouTubeアップ前には個人情報の映り込みなどを確認
個人情報や撮影許可を得ていない他人の顔が写った動画を、ネット上にアップするのは厳禁です。思わぬ事件に巻き込まれたり、肖像権の侵害で訴えられたりする可能性があり大変危険です。鏡やガラスへの映り込みなども含め、厳しくチェックしたうえで投稿しましょう。
動画撮影の注意点②用途に応じた画質を選択する
画質は目的に合わせて調整することを押さえておきましょう。思い出の撮影なら、こだわりがない限りはHD*(フルHDの下の画質)でも問題なく鑑賞できるレベルです。またネット上に動画をアップする場合は、高画質を売りにした動画以外はフルHDで十分なのが現状です。
*HD:高解像度を意味するHighDefinition(ハイビジョンとほぼ同意)の略
仮に4K以上の動画を撮影したとすると、鑑賞や書き出しするには以下の機材が必須になります。
- 4K以上に対応したテレビやPCモニター
- 4K以上に対応した再生機器(ブルーレイディスク)
4K以上で動画撮影をする場合は、再生環境やPC環境がスペックを満たしているかチェックしたうえで撮影するようにしましょう。