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樹木の移植は自分でできる?移植方法や注意点も解説

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最終更新日: 2023年10月04日

自宅の敷地内にある樹木を移植する場合、専門の業者に依頼する方法が一般的です。しかし業者に作業を依頼するには、費用や手間がかかるため、自分で移植する方法を知りたい人もいるでしょう。ここでは樹木の移植方法や、注意点について解説します。

庭の樹木は自分で移植できる?

樹木の移植を考えるとき、自分で移植が可能かどうかは、あらゆる要素の見極めが肝心です。自分で移植の判断をするための、必要な要素について説明します。

自分で移植できる大きさか確認

樹木といっても、種類や生育年数によって大きさはさまざまです。自分で移植できるかの判断は、木の大きさが重要な見極め要素です

大きすぎる樹木は、素人が移植するのは難しいでしょう。大きさの基準は、以下を参考にしてください。

  • 木の高さ:3m以下
  • 幹の太さ:20cm以下

樹木を植え付けしてからの年数もポイントです。植え付けから3年が経過している樹木は、根を長く伸ばしています。そのため移植可能な大きさに調整する必要があります。そこで重要な作業が「根回し」です。根回しを行わずに移植すると、根が地中に上手く張らず、木が枯れる恐れがあります。

植え付けからそれほど経過していない樹木であれば、移植はしやすいでしょう。

作業に必要な道具をチェック

樹木の移植には、作業に適した道具が必要です。準備が不十分のまま作業すると、ケガの恐れもあるため、自分で移植するときは、必要な道具を用意しましょう

道具の種類は以下のものがおすすめです。

  • スコップ
  • 軍手
  • 剪定はさみ(剪定ノコギリ)
  • 新しい土
  • じょうろ
  • ラバー軍手

樹木の移植では土や水で汚れがつきものなので、長靴を履くとよいでしょう。ラバー軍手は、丈夫で滑りにくいため移植作業に活躍します。スコップは1種類ではなく、小さめのものと大きめのものを用意しておくと、作業の使い分けができて便利です。

木が大きい場合、手作業で枝を切るには力を要するため、初心者でも安全に扱える電動ノコギリがおすすめです。またツルハシがあると、土を掘り起こしたり、枝を切ったり抜いたりと万能な使い方ができます。

事前に行う根回しの準備

樹木を移植する前に、「根回し」が必要になるケースがあります。根回しせずに移植すると、木の成長に必要な水分や養分を吸収できず、枯れてしまう恐れがあるからです。根回しの方法についてみていきましょう。

幹の根周りを掘る

根回しの準備として、まずは幹の根周りを掘ります

木の高さが2m程度の小さめな木の場合、根の先端部分を切ります。2mを超える場合は、幹の直径の4~5倍の根の周辺を幅30cmほど堀り、太い根を数本残すようにしましょう。残した太い根の表皮を剥いだり、切断したりすることで、細かい根が出やすくなります。

半年後に根が出てきたときが、移植の準備が整った状態です。根回しは木を植えてから年数が経っているほど、作業に時間を要します。移植する木の状態を確認して、早めに根回しの準備をすることが大切です。

土を埋め戻して枝葉を剪定する

根回しがひと通り終わったら、掘り起こした土を元に戻します。土が足りなくなる場合は、周囲を整地して土を集め、平らにならしましょう。

土を戻した後は、枝葉の剪定も必要です。根回しで根を多く切るため、木の生育に必要な、養分や水分を吸い上げる量が減ります。枝葉を剪定することで、枝葉にいく養分を木に行きわたらせるのです。

枝を切り過ぎると木の形が悪くなることもあるため、形を確認しながら葉をむしるだけでも効果があります。

自分で庭の樹木を移植する手順

樹木の移植は、木の状態や大きさによっては自分でも行えます。自分で移植する際の手順を、しっかりと押さえていきましょう。

木を抜く

木を移植する際は、まず木を抜く作業が必要です。スコップやツルハシを使い、木の周囲を掘り起こして木を抜きます。木の根に傷がつくと、移植後の成長に影響が出るので、根周りを掘る作業は慎重に行いましょう。

木を抜いたら、表面についている土をある程度落とします。このとき土を落としすぎないのがポイントです。表面の土は、植え替えた場所の土に馴染むため、1/3程度残っていても問題ありません。

根切り、根巻きをして整える

木を抜いた後は、移植する前に根の健康状態を確認しましょう。根が腐っていたり古かったりすると、移植後の生育に影響が出るため、根を切り落とす「根切り」の作業が必要です

根の健康状態は、色や形状で判別ができます。例えば茶色や黒っぽい色の根は、腐っている状態です。白っぽくて中身が詰まっている根は健康なので、切り落とさないようにしましょう。

小さな木には必要ありませんが、大きな木には「根巻き」の作業も効果的です。根巻きとは土がついた状態の根を麻布で包み、土が崩れないように麻縄で固定する方法を指します。

根巻きによって、根の乾燥や腐敗を防ぎ、植え替えた後の土なじみも良くなるのがメリットです。

新しく植え替える場所に穴を掘り、木を埋め戻す

移植する木のサイズに合わせて、植え替える場所に穴を掘ります。根巻きをしている場合は、布で巻いた周囲を測り、その大きさの穴を掘ると植え替えやすいでしょう。

穴を掘ったら、そこに木を入れて埋め戻します。根巻きをしている木は、布がついた状態のまま埋めて構いません。麻布や麻縄は自然素材なので、時間の経過とともに土に戻るからです。

新しい移植場所には土が足りなくなる可能性があるので、あらかじめ新しい土を用意しておきましょう。

植え替えた後は、木と土の間にすき間ができないように、均等に土をかぶせて整地します。こうすることで、植え替え後も根がしっかりと土に張り、生育が進みます。

樹木の移植に適した時期は?

樹木の移植は年中可能ではなく、木の種類によって移植に適した時期があります。常緑樹と落葉樹、それぞれの移植時期について解説します。

常緑樹の移植は3月下旬~4月上旬

松やツツジ・サザンカ・ツバキなどの常緑樹は、3月下旬から4月上旬が移植に適しています。新芽が出る前に移植をすることで、木への負担が少なくなるからです。

この時期を逃した場合、6月中旬から7月上旬にも移植できます。しかし梅雨は雨で土がぬかるんで、作業が難航することがあります。なるべく春のうちに、移植作業を完了させることがおすすめです。

また冬などの寒い時期に移植を行うと、根回しした枝が伸びずに枯れてしまう可能性があるため、避けた方がよいでしょう。

落葉樹の移植は11月~3月

落葉樹はその名の通り、葉を落とす性質があります。おもな落葉樹は、桜や梅、モミジなどです。

冬は寒さや乾燥が厳しく、植物が生きるには過酷な季節でもあります。落葉樹は冬の寒さや乾燥から自身を守るため、みずから葉を落とすのです。

そのため落葉樹の移植は、葉が落ちて木が休眠状態に入った11月から3月が適しています

自分でやるのと業者に頼むのはどっちが良い?

樹木の移植作業は、自分で行う方法と業者に依頼する方法があります。これらの方法について、メリット・デメリットの両面から解説します。

自分で移植するメリット・デメリット

樹木の大きさや種類によっては、自分で移植するのも手段の1つです。自分で移植するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 費用を抑えられる
  • 道具さえあれば作業ができる

一方で、デメリットもいくつかあります。

  • 道具を揃えるなど事前準備に手間やコストがかかる
  • 移植作業に時間がかかることがある
  • 力作業なので作業中にケガをする恐れがある
  • 専門知識がないため作業が思い通りに進まない可能性がある

自分で移植作業をするとコスト面で大きなメリットがある一方、作業の責任は自分にあることを念頭に置いて、慎重に検討しましょう

業者に依頼するメリット・デメリット

業者に依頼するメリットは、おもに以下の4点が挙げられます。

  • 専門知識があるので、失敗もなく樹木が長持ちする剪定ができる
  • ケガの危険性が少ない
  • 剪定の仕上がりが美しい
  • 道具を用意する必要がない

業者に依頼する際のデメリットもあります。

  • 費用がかかる
  • 希望通りの日程にならないこともある

業者に樹木の移植を依頼する場合、費用面や日程がネックという人が多いでしょう。しかし樹木の大きさや種類によっては、専門業者に依頼した方が安心なケースもあります。メリット・デメリットの両方を吟味した上で、納得のいく方法を見つけることがおすすめです。

樹木の移植を業者に依頼する費用の目安は?

樹木の移植にどのくらいの費用がかかるのか気になる人も多いでしょう。業者による移植費用の目安について解説します。

樹木の高さによって相場は変わる

樹木の移植にかかる費用は、基本的には木の高さによって決まります。樹木1本あたりの相場目安は以下の通りです。

  • 高さが3m未満の木:1万円~1万5,000円
  • 高さが3~5mの中木:1万3,000円~2万7,000円
  • 高さが5m以上の大木:1万8,000円~5万円

業者によって費用の基準が異なるので、実際に業者に現場を見てもらい、見積もりを出してもらうことが重要です。相場費用を知った上で実際の見積もり額を確認し、予算に見合う業者を見つけましょう。

自分で移植するのが難しい場合はプロに依頼を

樹木の移植は、大きすぎない木であれば自分で行えます。自分で移植する際は作業の注意点を把握し、手順に沿って行いましょう

木の大きさによっては、業者に依頼した方がよいケースもあります。移植したい木の大きさや、植え替えからの年数などの条件を確認し、状況に応じて業者への依頼も検討しましょう。

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また実際に利用した人の口コミもチェックできるため、利用者側の視点からも、業者のサービスを事前に確認できます。気になる業者とのやりとりは、スマホで完結する点も便利です。気になる点はチャットを使って、納得がいくまで質問できます。

樹木の移植を業者に依頼する際は、ぜひミツモアをご利用ください。

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