「生垣が伸びてきてしまった!どうやって手入れしたらいいんだろう?」「道具の使い方や手入れの方法を知りたい!」


そんな疑問に答えるため、この記事では生垣の種類別に適した剪定方法を紹介します。バリカンやハサミを使った具体的な剪定方法(どのように枝を切れば良いのか)も説明します。
最適な剪定時期や樹を傷めないためのコツなども解説しているので、剪定初心者でもチャレンジできる内容になっていますよ。
なお内容を見て「自分でやるのは難しそうだ」と思ったら、業者に依頼するのも1つの手です。その場合の費用相場などもお伝えしますね。
生垣を剪定する時期とおすすめの頻度とは?植物の種類別に解説
生垣の剪定は、強い剪定を年1回と軽い剪定を年1~2回すると美しい樹形を保てます。どうしても時間が取れない場合は、最低限年1回の強い剪定だけでも行いましょう。
剪定に適した時期は、常緑樹・落葉樹・花を楽しむ垣根によって変わります。次の章から常緑樹、落葉樹それぞれの剪定サイクルを解説します。以下の一覧で自宅の生垣がどれに分類されるか確認して、該当の章をチェックしてみてください。
生垣の分類 | 生垣によく使われる樹の種類 |
常緑樹 | ・ベニカナメモチ(レッドロビン)
・シルバープリペット ・コニファー ・トキワマンサク ・イヌマキ ・ツバキ ・ハナチョウゲ ・アベリア |
落葉樹 | ・ドウダンツツジ
・ユキヤナギ |
垣根の花を楽しみたい場合は、剪定時期の見極めが少々難易度が高いです。「花芽」を切らない剪定が必要になり、植物の種類によって剪定に適した時期が異なるからです。剪定しつつ確実に花を咲かせるにはプロの知識が必要になるため、専門業者に依頼することをおすすめします。
常緑樹の生垣剪定時期
剪定の強さ | 剪定時期 |
強い剪定 | 3月~4月上旬頃 |
軽い剪定 | 6月~7月上旬頃
9月~10月頃 |
多くの生垣は年中葉をつける常緑樹にあたります。常緑樹の剪定は、弱りやすい真冬・真夏は厳禁。葉が少なくなると光合成ができなくなって、最悪枯れてしまう可能性もあります。新芽の伸びが確認できてから剪定を始めるのがポイントです。
落葉樹の生垣剪定時期
剪定の強さ | 剪定時期 |
強い剪定 | 12月~2月頃 |
軽い剪定 | 6月~7月上旬頃 |
落葉樹は「落葉後」が剪定のベストタイミングです。休眠期に入った冬の間に大きな剪定を済ませましょう。軽い剪定を行う場合は、蒸し暑くなる前に風通しをよくするために枝を透いておきます。
生垣の剪定に必要な道具とは?自分にあったものの選び方
生垣の剪定をするときは、次の道具を用意しましょう。
- 軍手
- 脚立
- ゴミ袋
- 竹箒
- 剪定ばさみ
このうち剪定ばさみは、植物の大きさによって用意するものの種類が変わります。次から剪定ばさみについて解説していきます。
生垣に向いている剪定ばさみの種類
生垣の剪定に使う剪定ばさみには、次の3種類があります。
- 剪定ばさみ
- 刈り込みばさみ
- 剪定バリカン(ヘッジトリマー)
剪定ばさみとは手のひらサイズの園芸用はさみで、枝を1本1本切る目的のもの。一方刈り込みばさみと剪定バリカンは、広範囲の枝を一気に切りそろえる用で、用途が全く異なります。
そのため生垣剪定を自分で行うなら「剪定ばさみ+刈り込みばさみ」、または「剪定ばさみ+剪定バリカン」を用意するとどんな剪定シーンにも対応できるようになりますよ。
枝を透かして風通しをよくするなら剪定ばさみを、樹形や大きさを整えるなら刈り込みばさみや剪定バリカンを使用すると良いでしょう。なお自然樹形で整えたい場合は、剪定ばさみのみでも作業可能です。
「刈り込みばさみ」と「剪定バリカン」のどちらにするかは、作業範囲と作業効率から考えます。少ない労力と時間で広範囲を剪定したいなら電動バリカンが便利です。狭い範囲しか使用しないなら刈り込みばさみでも十分です。
生垣用の剪定ばさみの選び方
- 自分の手のひらで握れるサイズか
- 剪定可能な枝の太さが合っているか
剪定ばさみは商品によって切断可能な枝径が異なります。生垣の枝の太さを把握したうえで、商品の説明欄を確認して選びましょう。
約15mm以下の枝を切るのに最適。プロ仕様のハサミです。
生垣用の刈り込みばさみの選び方
- 持ち手の長さが自分の体の大きさに合っているか
- 刃の長さが16cm~18cmほどか
- 重さがどのくらいか
女性など力に自信の無い方は、できる限り軽量のものを選んだ方が良いでしょう。剪定に慣れていない場合は、刃渡り16cm前後から始めることをおすすめします。
初めての生垣剪定には、小型で軽量なこちらの刈り込みばさみがおすすめです。
生垣用の剪定バリカン(ヘッジトリマー)の選び方
- 刈幅がどのくらいか
- 電源タイプ
剪定バリカンは剪定用チェーンソーよりも小型で、生け垣の樹形を整えるのに適しています。標準的な刈幅である350mm前後から選ぶのがおすすめです。
また電源のタイプは、住宅地で使用するなら充電式かコード式の2種類から選ぶのが一般的です。
充電式の方が重量はありますが、取り回しが良いのがなんといってもメリットでしょう。ただし1時間程度で充電が切れるため、作業時間が限られます。
一方のコード式は安価で導入しやすいのがメリットですが、作業場所までのコードの長さを考慮する必要があります。
充電式のおすすめ:マキタ 生垣バリカン 充電式 MUH500DZ ※バッテリー充電器は別売りです。
コード式のおすすめ:マキタ ミニ生垣バリカン 電源コード式 MUH2301
こちらは価格も安く、軽量型なので人気の製品です。

自分で生垣を剪定する方法<美しく整えるコツも紹介>
生垣を剪定する前に押さえておきたいポイントは以下の3点です。
- 新芽(花芽)は切り落とさないこと
- 枝が混み合っている場所は、古い枝を切って「透かす」こと
- 樹形に合った切り方をすること
新芽とはこれから伸びてくる若い芽のことを指します。古い枝に比べて緑色で柔らかいため、見分けがつくと思います。新芽を切りすぎると枯れてしまうこともあるので、新芽が出ている上の古い枝を切り落とすのが基本です。
また枝が混み合いすぎて風通しが悪くなっている場所は、枝を落として透かしていきます。葉が何枚も重なっている部分・まったく奥が見えないくらい枝が密集している部分は、優先的に切っていきましょう。
そして見栄えをよくするためには、植物に合った樹形に切ることも大切です。植物の種類ごとに合う樹形は以下の通りです。
水平に整えた樹形が合うタイプ | 自然樹形が合うタイプ |
・ベニカナメモチ
・トキワマンサク ・イヌマキ ・ドウダンツツジ ・ツバキ ・ハナチョウゲ |
・コニファー
・シルバープリペット ・ユキヤナギ ・アベリア |
水平に整える樹形は、刈り込みばさみか剪定バリカンを使用して作業します。自然樹形は枝を1本1本切る作業がメインなので、基本的には剪定ばさみで行いましょう。
ここからはそれぞれ具体的な剪定方法を解説します。自分が育てている植物に合った方法を参考にしてみてください。
<水平に整える>刈り込みばさみを使った生垣の剪定方法・コツ
刈り込みばさみは利き手ではない方を動かすのがポイント。利き手を固定することで切り口がまっすぐになり、仕上がりが美しくなります。表面が平らに見えるよう、全体を見渡しながら均一に切りそろえていきましょう。
切る順序は生け垣の側面(表面)から。下から上に切っていくのが基本です。下の端から横に向かって切り進め、徐々に上へ上がっていくようにすると良いでしょう。
最後に生け垣の上面を切り、高さを切りそろえます。高さを切りそろえるときは、水平がブレないように糸などを張ると定規代わりになって便利ですよ。
<水平に整える>電動バリカンを使った生垣の剪定方法・コツ
電動バリカンを使用する場合、事前に太めの枝を剪定ばさみで切っておきましょう。電動バリカンで太い枝を切ると刃こぼれの原因になるためです。
太めの枝を落としたら、電動バリカンで形を整えていきます。最初は生け垣の側面から。垣根の株元から上へ向かって撫でるようにバリカンの刃を滑らせ、表面を削っていきます。
側面を削り終わったら高さをそろえます。刈り込みばさみのときと同様に糸などで水平の目印を作っておくと、仕上がりが綺麗になりますよ。またバリカンは重みがあるため、高所の作業は十分安全に気をつけてください。脚立の安定性やコードの位置は必ず確認しておきましょう。
<自然樹形に整える>剪定ばさみを使った生け垣の剪定方法・コツ
自然樹形に整える切り方の基本は、1本1本の樹単位で剪定していくこと。表面を切りそろえるよりも、不要な枝を透かしながら長さを詰めていくと自然な樹形にまとめやすいですよ。
内側に伸びている枝や混み合っている枝は優先的に切り落とし、1年前の樹の大きさに戻していくイメージで切り戻します。
なおコニファーの剪定をする場合は、仕上げに刈り込みばさみやバリカンで表面を整えると美しくなります。
生垣の剪定に自信がない場合は業者への依頼がおすすめ!費用相場も解説
次の項目に当てはまる場合、生垣の剪定は庭木剪定業者・造園業者などに任せることをおすすめします。
- どこまで切ったら良いかの判断がつかない
- 毎年確実に花を咲かせたい
- 美しい樹形に整えたい
- 手に負えないほど大きくなりすぎ、茂りすぎている
- 剪定シーズンではないがどうしても刈り込みたい
特に見た目を重視する場合はプロへの依頼が一番です。樹の種類に合った剪定を行ってくれるため、生垣の魅力を最大限に引き出してもらえますよ。
生垣剪定をプロに依頼するときの相場は、幅1mあたり1,500円~3,000円ほどです。ただし生垣の高さが2~3mを超える場合は、別途見積もりが必要になるケースが多いです。
業者を選ぶときは、必ず複数業者の見積もりを比較したうえで決定しましょう。庭木剪定業者とは長い付き合いになる可能性もあるため、真摯に相談に乗ってくれる業者を選ぶのが一番です。
「生垣の剪定を業者に依頼したい」「なるべく安く、信頼できるところにお願いしたい」という場合は、ぜひミツモアを利用してみてください。ミツモアはあなたの地域や求めるサービス内容を入力するだけで、複数の剪定業者からおおまかな見積もりを提案してもらえるサービスです。
- お金も時間もかけず複数社の金額を比較できる(適正価格が分かる・なるべく安く頼める)
- 信頼できる業者しか登録されておらず、口コミも比較できるため安心
- チャットができるため、生垣の状態を伝えてなるべく正確な提案をしてもらえる
このような特徴があるため、あなたにピッタリの業者が見つかりますよ。ミツモアの見積もりは無料なので、ぜひ一度試してみてください。
失敗例から見る生垣剪定の注意点
初心者や素人が生垣を剪定する際にありがちな失敗を、実際の失敗事例から解説していきます。
失敗①花が咲かない
花を楽しむ生垣によく見られる失敗の1つですね。誤ったシーズンに剪定を行ったため、その年に全く花が咲かなくなってしまった事例です。
ほとんどの植物はどんな枝からも花を咲かせる訳ではなく、花芽と呼ばれる「花をつけることができる芽」が決まっています。例えば生垣に多いドウダンツツジの花芽が出るシーズンは8月です。秋以降に刈り込みを行うと、花芽が切れてしまい次のシーズンは花を咲かせることはありません。
花を咲かせたい生垣を剪定するには、花芽が出るシーズンを知ることが大切です。基本的には開花後に剪定を行えば花芽を切ることがないため安心です。開花後以外のタイミングで剪定したい場合は、業者に相談した方が良いでしょう。
失敗②樹形がボサボサに成長する
切り詰めすぎて樹形が大きく乱れてしまった事例です。数年ぶりの剪定で小さくしようとした結果、陥ることが多い失敗です。
生垣を剪定すると、切断部分の下から脇芽が生えてきます。そのため大きく切りすぎてしまうことで脇芽が大量に生え、まるでたわしのようなボサボサの樹形に成長してしまうことがあるのです。こうなると元の樹形に戻すには脇芽をある程度伸ばす必要があり、不格好な樹形のまま何シーズンかを過ごすことになります。
また真夏や真冬といった時期に大きな剪定をすると、最悪枯れる事態にもなりかねません。強く剪定したい場合は、数年かけて少しずつ切り詰めていくのが正解なのです。脚立でも届きにくいほどの大きさになっている場合は、危険なので無理せず業者に依頼しましょう。
小さくする以外にも?生垣を剪定する大きな2つの目的・必要性
剪定は生垣を適正なサイズで美しく維持するために必要な手入れです。しかし剪定には形の調整以外にも、大きな2つの目的があります。
- 病害虫を防ぐ
- 株の老化を防ぐ
目的①病害虫を防ぐ
生垣が病害虫被害を受ける最大の原因は、風通しの悪さです。適切に剪定を行うことで風通しがよくなり、病害虫の発生を防ぐことができます。生垣は人の通り道に面しているため、毛虫の発生やハチの巣被害は絶対に避けたいものですね。
うっすらと向かいが見える程度に透かした状態を保つことが、病害虫の発生を予防するポイントです。
目的②株の老化を防ぐ
剪定は植物を活性化します。古い枝を切ることで新芽の成長が促され、光合成効率の良い若い葉を増やすことにつながるのです。
古い枝を切って新しい芽を出すことは植物にとって「若返り」のようなもの。株への負担を軽減し、株の寿命を伸ばすことにつながります。
ミツモアで生垣の剪定業者を探そう!
ミツモアならパソコンやスマートフォンを使って、簡単な質問に答えていくだけで最大5件の無料見積もりが届きます。生垣剪定をプロに依頼するならミツモアで見積もり依頼をしてみてはいかがでしょうか?
ミツモアで簡単な質問に答えて見積依頼
ミツモアならサイト上で予算、スケジュールなどの簡単な質問に答えるだけで見積もりを依頼できます。複数の業者に電話を掛ける手間は必要ありません。
最大5件の見積もりが届く
無料で最大5件の見積もりを比較することが可能です。レビューや実績も確認して、自分に合った業者を選ぶことができますよ。
チャットで見積内容の相談ができる
気になった業者とはチャットで相談することができます。チャットなら時間や場所を気にせずに相談ができるので忙しい人にもぴったりです。