定年退職後、年金の他に株取引で20万以上の収入がありました。申告の方法を教えてください。
①株の売却益が20万円以上あった場合
証券会社で特定口座を開設していて、「源泉徴収する」を選択している場合は、申告不要ですが、前年に株売買の損失の申告をしていた場合は、申告をすれば税金の還付を受けられます。
そうでない場合は、ご自身で売却代金と取得費用を集計して、売却益を計算する必要があります。
②配当収入が20万円以上あった場合
基本的には申告不要ですが、①上段と同じ理由で、申告することで税金の還付を受けられます。また、所得金額次第では、配当控除により還付を受けられる場合もあります。
自宅オフィスの家賃、高熱費等を経費とする場合の計算方法と領収書はどうすればいいですか?
①計算方法は下記の通りです。
家賃や光熱費等の支払額×事業供用割合
事業供用割合とは、自宅などを事業のオフィスなどで使用している場合の、使用割合のことです。
自宅の家賃や光熱費なら、自宅全体の面積中の、オフィスとして使用している部屋の面積の割合を使うことが合理的であると考えられます。
②領収書をもらっている場合はその領収書を、口座引き落としなどのためもらっていない場合はその口座の通帳を7年間保管して下さい(白色申告の場合は5年間)。また借家の場合は、賃貸借契約書も保管してください。
確定申告をしたいのですが、源泉徴収票がない収入があります。どうすればいいですか?
①給与:勤務先または元勤務先に再発行を依頼して下さい。再発行してもらえない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出すれば、税務署の方から発行するように伝えてもらえます。
②公的年金:年金事務所に再発行を依頼して下さい。
ちなみに、「支払調書」についても、支払先に発行を依頼すれば発行してもらえることもありますが、ご自身で支払金額と源泉徴収税額を記録されているのであれば、無くても大丈夫です。
確定申告の期日に間に合いませんでした。遅れて申請することはできますか?
遅れて申告することも可能です。納税額が発生するか、還付額が発生するかで状況が変わってきます。
①納税額が発生する場合は、本来の税額以外に延滞税と無申告加算税が課される場合があります。
②還付申告の場合は、対象年の翌年1月1日から5年以内(令和元年分であれば、令和6年12月31日まで)にしなければ還付を受けることはできません。
今年初めて確定申告をしようと思うのですが、過去の処理が正しいものであったか不安です。過去の処理が間違っていた場合、何か罰則はあるのでしょうか
過去の処理が間違っていた場合、税額の増減によって次のように変わります。
①納めすぎていた場合、または還付額が少なかった場合
この場合は、特に罰則はありません。
②少なく納めていた場合、または還付額が多すぎた場合
この場合は、間違っていたのが故意でなければ、本来納めるべき税額以外に、延滞税や過少申告加算税がかかります(ただし過少申告加算税は、税務調査がある前に自主的に修正申告すれば、かかりません)。